flatcar

2025年05月23日

続 TOFC

DDA40X trailer train トレーラ2台積載車輌が10輌以上ある。少々多過ぎたようだ。1台だけを積載する車輌もかなりあって、しかもそれらは40 ft車以外に48 ft車用もあった。全部つなぐと10 mもある。この写真では12輌しか連結していない。
 昔は全てのトレーラが同じ方向でトレーラ・ヒッチに取り付けてあった。最近は門型クレーンで降ろすので、向きは尻を向き合わせて固定する場合が多いようだ。その方がトラクタを連結しやすいのだ。当然、渡り板はない。 

Trailer Train 9 すべて木製キットを組んだものであるが、長いので重くしておかないと急減速時に脱線する。積車用で1輌 350gを目標にしている。トレーラはタイヤが鉛合金なので330gもある。すなわち、2台積載時は1 kgである。また、空車用は単独で600 gを目標としているので、貨車の背骨部分には鉛の棒が入っている。
 こういう貨車をつないでいるときは、ショック・アブソーバ付き貨車の必要性を強く感じる。 

 1970年代、筆者はDDA40Xの重連が牽くT/T (Trailer Train) をいつも見ていた。それを自分のものにしたかったのだ。当時の貨物列車の写真はたくさん撮ってある。貨車の収集もその線に沿ってやってきた。 
 Tom Harvey と知り合ってからは1950年代の機関車、客貨車も集めるようになった。要するに二本立てである。UP以外の機関車は少ない。 

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2025年05月09日

flatcar loads

 flatcar に積荷が無いのは寂しい。何か載せようとは思うが、なかなか良い題材が無い。
 
flatcar load 軍用の資材は良いネタであるが、1輌だけでは面白くない。最低10輌ほど同じ積荷であると良いのだが、そこまでの材料を持っていない。これはプラスティック製のソリッドモデルをロストワックスの技法でブラスに置換えたものだ。とても重い。友人たちはプラスティック製だと思っているので、触ると仰天する。これを欲しいという人はかなり居るようだ。とは言え、作るとすると、かなり高い物になるだろう。Tamiya などの許諾は必要なさそうだ。お金を出して購入して消費するのであるから、その後塗装しようが燃やして金属に置換えようが、自由のはずだ。ただし市場で販売するときには、Tamiya の製品を使ったものであることは明記すべきだろう。 
 積荷は新品であるから塗装は艶ありにしている。

flatcar load 2 (1) これはどうだろう。40年ほど前に手に入れたKTM製のクレインのブームである。ジャンクで購入したが、ついぞ使い途が無く、積み荷として置いてみたら評判が良い。


flatcar load 2 (2) 角材を組み合わせて台を作った。3点で承けるのは意外と難しい。ショックを受けてもずれないようにした。

 このブームは日本製である。腕の良い職人が作っている。ハンダも良く廻り、文句の付けようがない出来である。クレイン車を作る予定がこんな形になったが、またクレインを作ることになれば使えないこともない。  

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2020年11月19日

貨車を仕上げる

 組掛けの貨車を一掃したい。5年前から自宅の整理をして、次から次へと見つかるキット等を組立て、破損したブラス貨車等を修理して来た。それが徐々に終盤に向かいつつある。もうこれ以上は出てこないことを願っている。
 スクラッチ・ビルトの貨車も、ケガキだけで終わっているのがまだ10輌ほどあるが、ケガキを捨てて、レーザで裏から抜けばそれも終わる。とにかく、「作りかけのものは無くしてしまえ」という目標を掲げてやって来た。車輪が不足していたのも、作れなかった一つの言い訳にはなるが、それも解決した。台車も3Dプリントして、高性能のものが沢山できた。 


 並べておいて、共通項目のあるものを同時に仕上げている。レイアウト関係の仕事が、Covid19の影響でやや遅れているので、ヤードの線路上に滞留している未塗装のものを順次塗っている。かなり進んで、未塗装はあと40輌弱だ。未組があと25輌ほどで、それが終われば完了する。この5年で120輌仕上げたことになる。

 貨車は350輌強が線路上にある。もう満杯で、置けない。自宅に持ち帰る必要もあるだろう。よくもこれだけ塗ったものである。車輪の数だけでも1400軸以上だ。Low-Dの再生産が進み、順調に出荷されつつある。今回は旋盤がさらに更新されたようで、これ以上は望むべくもないほど素晴らしい仕上がりである。走行音は極端に静かである。既製品のめっき車輪とは訳が違う。

flatcars この4輌の Flatcar は最近完成したものだ。手前の1輌は古いMGの事故品を再生したものである。隣接車輌へ渡る橋の部品が欠けていたのを作ったが、その部分だけ形が良くなってしまい、反対側も作り直した。Pennsylvania RR の貨車だが、UP塗りとした。

 その向こうのバルクヘッド付きの 3輌は、Quality Craftの木製キットを組んだものである。形になってから、15年ほど置いてあった。側面の仕上げが面倒で放置していたが、一念発起して完成させた。角パイプを正確に切り出し、光硬化の接着剤を使ったのが決め手であった。
 黄色のTrailer Trainはマスキングして床板はオイルステイン色だが、手前の2輌は、マスキング無しで塗った。本物は再塗装する時に、そうしているからである。どうせ積荷に当たって傷むところを、マスキングする価値はないからであろう。
 例によってディカールはパリパリで、補強しないと貼れなかった。実を言うと黄色の貨車は未完成である。側面の stakepocket が取り付けてない。3Dプリントで形の良いものを作りたい。


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2019年06月28日

narrow gauge

 これでF scaleは終了である。線路がかなりあるので、自宅の庭で試運転してみよう。耐候性がある材料なので、しばらく敷きっぱなしでも問題ないだろうが、犬が居るのでその点は心配だ。早く博物館レイアウトの完成に向けて傾注したい。


 細かい作業ができない日が続いたので、貨車で、マスキングが要らない物を塗装をした。延べ20輌は塗ったはずだ。

D&RGW2 その中に、これらのDenver and Rio Grande Westernの On3貨車群がある。ブラス製のかなり高価な車輛たちである。内2輌はパイオニアの製品だ。ハンダが廻っていないので、部品がぽろりと取れる。ひどいのは端梁が落下したことだ。全くと言ってよいほどハンダが付いていない。塗装前に念入りに調べて再ハンダ付けをした。こういう時は炭素棒は便利だ。磨き砂で磨いて、プライマを塗り、Floquilで塗った。Glazeをたくさん入れて、思い切り艶を出し、ディカールを貼りやすくする。 ディカールはあり合わせのものを切り刻んで貼った。正確かどうかは分からない。年代によって、標記位置が異なる。今まで殆ど注意して来なかった分野なので、資料探しも難しい。

 土屋氏が、On3の線路も少しは敷いて欲しいと希望されたので、簡単なヤードと三角線を本線脇に作ろうと思う。貨車は数輌が未組である。Oスケールの標準軌車輛に比べるとあまりにも小さく、なかなか難しい。この種のキットには、見えもしない床下機器を完全につけることになっているのだ。簡略化したいが、ターンバックルだけは、付けねばならない。ブレーキ装置は、ある程度は付ける。

D&RGW3 車輪の載せてある車輌は、クレーン車と組 (mate) になる。囲いは枕木を入れる場所だ。

D&RGW カブースは韓国製で、細かく出来ているが、実感が湧かない。綺麗すぎる。あたかも写真のように細かいのだが、細部が怪しいのである。床板に上廻りを取り付けるネジが不良であるし、どちら向きにもはまる。ネジの位置を1本変えておけば、いつも特定の方向に向けて床板を留められる。ブレーキ装置は向きが決まっているのだ。あまりにも重く、軸受が良くないので、油を注しても動きが悪い。また車輪の踏面の精度が悪く、ゴロゴロと音がする。これを改良するのは難しい。

 軽く砂埃を被せて終了。いずれ本格的にウェザリングをする日が来るだろう。

 筆者はナロゥゲージをそれほど深く研究しているわけではないので、標準軌車輛との対比材料として考えているだけである。

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2019年02月09日

貨車の積荷

wheel car flatcarには何か積まないと、妙だ。ジャンク箱に車輪を積む cradle があった。ソフトメタルの怪しい鋳物である。クレイドルは「ゆりかご」であるが、ここでは車輪を載せる。積み下ろしをしていると塗装が剥げるので、下塗りを念入りに施した。ミッチャクロンは効果絶大である。2Lの缶入りを買ってきたので、惜しまず使える。

 O scaleの車輪を積むことにした。あっという間に完成だ。積荷はジャンクの怪しい韓国製の車輪を載せたのだが、フランジの形が気になって、結局のところ、Low-Dを載せている。この写真では、手前から、NWSL、 Low-D、韓国製の順である。積載量から考えると、車輪は2段、3段に積むべきだろう。

depressed center flatcar depressed center flatcarという貨車がある。1950年代のModel RailroaderにHOのこの貨車を作る方法として、アクリルガラスを切り、木型に挟んでオヴンで加熱して塑性変形させる、という方法が紹介されていた。O scaleでもやってみたが、あまり芳しい出来ではなかった。
 All-Nationという模型屋は、アルミ鋳物を売っていた。価格は$9.99であった。出来が悪く、当時としては高いと感じ、買わなかった。昨年、O scaleのショウでジャンクで$9で買った。50年経つと1割引だ。出来が悪い鋳物で鬆(す)があった。
 パテで埋めて研いだが、感心しない。積荷で隠せばよいと気付き、HOの変圧器キットを組んだ。碍子その他は捨て、運送時の姿に作り替えた。時々、この変圧器キットを組んで、碍子付きで運んでいる模型を見るが、ありえないことである。振動で碍子が折れるだろう。この写真を見て、番号を貼り忘れたことに気が付いた。

 skidを組んで載せた。スキッドはパレットとは異なる。使い捨ての木の台のことのようである。家を建てる時に古い煉瓦を数トン輸入したが、スキッドに載せて来た。スキッドは壊して薪にした。
 冷却装置は外して積む必要がある。その木枠はまだ作っていない。仮にパレットに載せた。この冷却装置を付けたまま、積載した模型を見ることが多いが、ありえない。壊れてしまう。
 筆者が中学生のころ、郊外にかなり大きな変電所ができ、大型の変圧器が多数運ばれていくのを、毎日観察していた。たくさんの車輪を持つシキが使われ、それを運ぶ巨大なトレーラもよく見た。狭い道をうまく通り抜けて、運んでいった。

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2010年11月24日

Depressed Center Flatcar by MTH

MTH 昔から大物車というものに興味を持っている。特に真ん中が下がっているものが好きである。表題の正確な意味は、「中央部が凹んだ平らな貨車」で矛盾のある言葉である。この写真はアメリカの友人宅で撮ったものである。

MTH Depressed Center FlatcarSpan Bolster 軸重が大きいので36インチの車輪(特に高軸重の貨車では40インチの車輪)を8軸付け、スパン・ボルスタで受けている。レーザ・カットすれば簡単に出来そうな形をしている。
 このようなスパンの大きな車輌こそ、線路の不整に対して等角逆捻り機構の効果が表れるだろう。これは川島氏のお宅で見せて戴いたものである。MTHはこの種の特殊貨車も何種類か出している。積み荷は変圧器のようだ。台車がひとつ無いが、修理中なのであろう。
depressed center  flat car イナ@ペン氏御撮影Hexagonal platform 左の写真はイナ@ペン氏御撮影のものである。積み荷の形がこの模型とよく似ている。
 前後の台車の上のプラットフォームは、実物は矩形ではない。曲線上で本体に当たるのを避けるためにわずかに逃げて、五角形(厳密には六角形)になっている。その代り隙間は小さくできる。右の写真はイリノイ鉄道博物館で撮ったものである。荷台の鋼板の厚さには恐れ入る。

 ブレーキ装置は普通の貨車より複雑で、ブレーキハンドルも2つあるものが多い。  

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2009年02月06日

続 Arvid Anderson の Kit 

Arvid Anderson Kit  Arvid Anderson のキットは、単なる素材キットである。要するに、板を所定の寸法に切り、あとは適当にチャネル、アングルを入れてあるだけである。

 設計はうまいとはいえない。特に下廻りの設計はよくない。力の掛かり具合を考えていない。連結器の付く部分も薄く、衝突時にはくしゃくしゃになることは明白だ。
 仕方がないので、車端部分にはボルスタ部分まで届くような、また幅が十分ある大きな厚板を貼り付け、力を分散させる必要がある。

Arvid Anderson Kits 1 図面をご覧になれば、どんなものかは見当がつくであろう。細かい寸法は一切出ていないので、割り振りが大変である。同じものを沢山作るなら型紙を用意しておけば良いが、そうでなければ極めて面倒である。

 完成後には、端材がかなり残る。実は、アングルなどの出来が悪く、3割くらいは捨てなければならない。その分が見込まれているわけである。




Arvid Anderson Kits 2 ホッパ車のように斜めの板が組合わされるようなものは、正確な図面がないのでとても難しい。ジグを作ってはめ込み、組立てた。

 出来上がると、そこそこに良いが、板が薄いので軽くて値打ちがない。特に flatcar は軽い。裏側に錘を接着した。適当な積荷を用意せねばならない。

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2009年02月04日

Arvid Anderson の Kit

Gon from Arvid Anderson kit Arvid Andersonはブラス製キットを売り出していた。どれも非常に薄い0.25 mm(1/100インチ)の板で出来たキットであった。チャネルやアングルをハンダ付けすると強度が出る設計であった。

 素材キットであり、怪しい図面と完成見本の写真しかない。これを作れる人は限られていた。したがって、カスタムビルダが小遣い稼ぎに作る商品であった。価格は安い。今でも10ドル台で買えるだろう。筆者はかなり沢山持っている。並べて作れば、手間はそれほど掛からない。1台だけ作れと言われたら、断りたい製品である。

Flat Car from Arvid Anderson Kit 板が薄いとハンダ付けが容易であるが、一方、板が熱で伸びてヘロへロになりやすい。点付けでハンダを付ければ良いのだが、それでは弱い。長い距離を全てハンダ付けしようと思うと、かなり難しい。双方を木の板にはさんで押さえ込み、真ん中、端、その中間という具合に付けていく。その途中で水を垂らして冷やさないと伸びきってしまう。

 上のゴンドラ(無蓋車)は、それらしいディカールがあったので貼った。黒との対比が美しい。
 下のFlatcarはステイク(縦棒)を嵌める部品がよく出来ていた。実物と同じ構造であった。床板は木製であり、実感的である。積荷を用意しなければならない。

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2008年12月20日

続々々 Quality Craft のキット

40' Bulkhead Flat Car UP w/ Pulpwood この貨車は当鉄道で一番重い40ft車輌である。880 gある。軸重が200 gを超すとボールベアリングを装備せねばならない。
 先回の貨車はいずれも400 g台で軸重は約100 gである。これならステンレス・ピヴォット + デルリン台車 + モリブデン・グリスで調子よく走る。積荷は迷った結果、庭の木の枝を乾かしたものである。発泡ポリスチレンを芯にして軽く作るはずであったが、横から見て透けないのはおかしいことに気づき、全部を本物にした。透けて見えるのは気分が良いが、とても重い。

89'Trailer-Train Flat Car これが木製だとは誰も思うまい。このキットを手に入れたとき、果たしてうまく出来るか心配であった。
 トレーラは、後でたくさん入手した。これも木製とは思えない仕上がりを得られる。
 何度も磨いてつやが出るくらいにした。下廻りは横から丸見えなので、力を入れて作った。エナメル・スプレイを買ってあったのでそれを塗った。当時は飛行機に持ち込んでも文句を言われなかったので、バーゲンで2本99セントで買い込んだものを大量に持ち帰った。のどかな時代であった。この色がT/Tの黄色と同じだったからだ。その他、黒、白とかRoof Brownなども具合の良い色が多かった。
 そのブランドはRUST-OLEUMというもので、庭先のいすなどに塗るものらしい。エナメルはラッカと異なり、空気に触れて徐々に硬化する。ラッカを塗り重ねると、しわが出るから注意が必要だ。乾いた後のつるりとした仕上がりはラッカとは全く異なる。二回塗りで、一回目が乾いてから、耐水ペーパで研いである。隠ぺい力はやや小さく、物によっては3回塗ってある。厚塗りするとディテールが埋まってしまう。

 組み掛けのを買ったものもあるので、ディカールが不足した。本物を乾式複写機で複製を作った。ディカール用紙は厚いのでインクに相当するトナが十分定着しなかった。仕方なく、裏からヘア・ドライヤで加熱して定着させた。これで十分使用できるディカールが出来た。結果はご覧の通り。

40' Outside Braced Boxcar これはもう5年もこのままの状態で昼寝している。この下塗りはアメリカ製の自動車用のサンディング・シーラ(サーフェサ)で使いやすい。もう持ってこられないので、これを塗って最後の一缶が無くなった。
 骨組みが外にある木造車で、内部の幅は狭い。どうしてこんな構造にしたのだろう。一応、Auto Car ということになっている。1920年代の車輌である。当時としては、背が高い大容量のBoxcarであった。

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2007年04月30日

続 IMP の flatcar

UP Flat Car flatcarというものは、外力および自重に耐える構造が全て床下にある。単純で軽そうに見えても意外に重いものである。そうしないと実用に耐えない。却って、両側面に板状の構造を持つゴンドラカー(日本で言う無蓋車)の方が軽い。その板状の構造物により曲がり難い構造を作れるからである。
 しかし、日本の無蓋車は側面があおり戸となっているので、無蓋車でありながら、下廻りは頑丈に作ってあり重い。これは荷役を人の手で行っていた時代を引きずっているのであろう。最初からクレインを使うのが前提であるなら、無蓋車の側壁は動かなくても良く、設計は楽で軽いものが出来る。

IMP Flat Car Under Frame これはこの貨車の裏側である。一応それらしく骨が入っているが、ハンダ付けの場所が正しいとは言えない。構造的に必要とされるところがハンダ付けしてなかった。手で押してみると、簡単に撓んだ。仕方なくハンダ付けをやり直した。こういうところにも工学の知識が欠如しているのが露呈している。同じ量のハンダを使うのなら、少しぐらい考えればよかったのに。

PRR Flat Car これは筆者が所有する貨車の中でもっとも古い物で数ドルで中古を購入したものである。多少の手直しをして使っている。

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2006年12月20日

centerbeam flatcar

 Centerbeam Flat Car この貨車は最も合理的な設計の貨車であると思っている。

 一般にフラット・カー(床面が平坦で重いものを載せる貨車)は、積荷に比べて自重が大きい傾向がある。床を平らにすると撓むので、床下を補強せねばならない。結果として骨組みが太くなり重くなる。ゴンドラ・カー(いわゆる無蓋車)は日本と違って側面のあおり戸が動かない。つまり側面を耐力壁として強度を確保している。このため、軽い自重の割にある程度の重量物を載せることができる。

 ゴンドラ・カーで動くのは妻板だけである。妻板は大抵内側に倒れる。長尺物はこうして次の貨車にまたがって載せる。

 フォークリフトで物を載せるのであるなら、フォークの長さはせいぜい貨車の幅の半分までである。それなら両方から載せればよいわけで、中心部に壁があっても困ることはない。荷台を中心に向かってやや傾けてあるので荷崩れの心配が減少する。ドンと突き当ててフォークを抜けばよいので積むのも簡単である。
 積荷は、キルン・ドライ(乾燥炉で処理)の2x4材が大半で、傾いて困るものでもない。

 フラット・カーの床下の構造物を壁にして全長に通せば、耐力壁としては最高である。しかも高さがあるのでより丈夫になって長いスパンでも耐えられる。衝撃で積荷が進行方向にずれるのを防ぐために、バルク・ヘッド(隔壁とでも訳すのだろうか)が両端にある。バルクヘッドはセンター・ビームが倒れるのも防いでいて、一石二鳥である。

 このような発想でセンタビーム・フラット・カーが開発された。結果として単なるフラットカーより軽くて長く、より重い貨物を積める貨車が出来上がった。
 しかも荷物に掛けるワイヤもセンタビームの中に納められていてオペレータ1人で仕事ができるようになっている。

 この開発の過程を読んでどうしても欲しくなり、作ろうと思っていたら韓国のメーカが作ったのでその試作品を貰ってきたのがこれである。どういうわけか、極めて重い車輌である。よく考えて作れば、実物同様軽くできるはずなのに、厚い板を使ってあるからだ。仕方がないので、貨車といえどもボールベアリングを入れた台車を使っている。
 今の水準ではよくできているとは言い難いが、興味深い車輌ではある。


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