4-6-4 Hudson
2025年02月24日
C62の動輪
C62 の動輪径は 1750 mm だ。1/42 にすると 40.7 mm である。1/45 ならば 38.8 mm だ。この差は無視できない。
手元に C62 用の動輪があった。それが昔の 1/43 用だと信じていたが、測定すると 39 mm であった。これは OJ用 であって、使えない。いくら磨り減ったタイヤでもここまでは小さくならないだろう。
動輪を沢山持っているが、その殆どがアメリカ型の動輪セットで、日本型に使えるものは少ない。41 mm 径はほとんどなく、42 mm径は沢山ある。80インチの機関車用だ。
80x25.4 ÷ 48=42.3という計算である。
タイヤはスティール製だ。磁石に付く。快削鋼でニッケルメッキが施してある。これは賢い方法で、見た目が綺麗で、走らせればタイヤ踏面が削れてスティールが出る。牽引力は大きい。相手がスティール製レイルであるということも大きなファクタだ。集電は良い。
さて、この 1/42 の C62 をどのように料理しようかと考えている。動輪を3Dプリントして、それをブラス鋳物にしてもらうという手がある。タイヤは快削鋼だ。ついでにクロスヘッドなども発注して磨き、メッキを掛ければ簡単だろう。
手元に C62 用の動輪があった。それが昔の 1/43 用だと信じていたが、測定すると 39 mm であった。これは OJ用 であって、使えない。いくら磨り減ったタイヤでもここまでは小さくならないだろう。
動輪を沢山持っているが、その殆どがアメリカ型の動輪セットで、日本型に使えるものは少ない。41 mm 径はほとんどなく、42 mm径は沢山ある。80インチの機関車用だ。
80x25.4 ÷ 48=42.3という計算である。
タイヤはスティール製だ。磁石に付く。快削鋼でニッケルメッキが施してある。これは賢い方法で、見た目が綺麗で、走らせればタイヤ踏面が削れてスティールが出る。牽引力は大きい。相手がスティール製レイルであるということも大きなファクタだ。集電は良い。
さて、この 1/42 の C62 をどのように料理しようかと考えている。動輪を3Dプリントして、それをブラス鋳物にしてもらうという手がある。タイヤは快削鋼だ。ついでにクロスヘッドなども発注して磨き、メッキを掛ければ簡単だろう。
2025年02月22日
C62
稲葉元孝氏の遺品のC62がある。機関車だけで 5.5 kgもある。高いところにあるのを左手で持ったら捻挫を起こしそうになったほど、重い機関車である。
カツミ製でボイラ、キャブが 0.3 mmの板なので、下手に持つとめり込んでしまう。さらに、台枠は 1 mm厚でへなへなである。台枠の下に線路ぎりぎりまで鉛のブロックをぶら下げてあり、それで牽引力を稼いだのだろう。当時の客車の抵抗は大きく、12輌編成を牽くには仕方が無かったのだろうが、これから鉛を外すだけでも大変な作業だ。ボイラ中には融けた鉛を注ぎ込んであるようにも見える。軸もクランクピンもガタガタに減っていて、修理するのはほとんど不可能である。
先日のクラブの年次総会でOZ氏が、三井金属が作ったダイキャスト製のC62を3輌分持って来た。それを改造してOゲージの線路を走らせようという相談だ。下廻りは筆者がブラスの平角棒からフライスで切り出す代わりに、上廻りを1輌分貰うことにした。
その上廻りを持ち帰って手元のカツミ製C62と比べると、ほとんど同じ大きさであった。公称 1/42 のダイキャスト製と 1/43とされている板金製とは同寸と言っても差し支えないほどであったのには驚いた。ひょっとすると、カツミ製を採寸して作った時に計算して1/42だと思ったのかもしれない。寸法は0.5 mm刻みに丸めてあるようだ。
このカツミ製は祖父江氏の設計であった。1/43にした理由は酒井喜房氏の計算による。Oゲージでは、クロスヘッドがクランクピンに当たらないようにするにはここまで大きくせねばならなかったのだ。このことは戦前に模型鉄道という雑誌に書いてあるから、いずれコピィをお見せしよう。
OJではそういうことは考えなくても良く、1/45になった。40年ほど前カツミから売り出された OJゲージC62も祖父江氏の設計である。筆者が名古屋の東山植物園に保存されていたC6217号を隅から隅まで撮影した写真から作られた。当時の園長氏にコネクションがあり、特別の許可を得て、上に跨って撮った写真だ。
それ以降のカツミ製 OJ模型は全て内野日出男氏の設計である。
動輪、従台車、テンダ台車などは持っているので、意外に簡単に組み替えられるような気がしてきた。ロッド類は3Dプリントで作って金属に置き換えれば簡単かもしれない。あまり手を掛けるつもりはない。ただ、改修を終えた「はと編成」を動かす機関車が必要なだけなのである。
カツミ製でボイラ、キャブが 0.3 mmの板なので、下手に持つとめり込んでしまう。さらに、台枠は 1 mm厚でへなへなである。台枠の下に線路ぎりぎりまで鉛のブロックをぶら下げてあり、それで牽引力を稼いだのだろう。当時の客車の抵抗は大きく、12輌編成を牽くには仕方が無かったのだろうが、これから鉛を外すだけでも大変な作業だ。ボイラ中には融けた鉛を注ぎ込んであるようにも見える。軸もクランクピンもガタガタに減っていて、修理するのはほとんど不可能である。

その上廻りを持ち帰って手元のカツミ製C62と比べると、ほとんど同じ大きさであった。公称 1/42 のダイキャスト製と 1/43とされている板金製とは同寸と言っても差し支えないほどであったのには驚いた。ひょっとすると、カツミ製を採寸して作った時に計算して1/42だと思ったのかもしれない。寸法は0.5 mm刻みに丸めてあるようだ。
このカツミ製は祖父江氏の設計であった。1/43にした理由は酒井喜房氏の計算による。Oゲージでは、クロスヘッドがクランクピンに当たらないようにするにはここまで大きくせねばならなかったのだ。このことは戦前に模型鉄道という雑誌に書いてあるから、いずれコピィをお見せしよう。
OJではそういうことは考えなくても良く、1/45になった。40年ほど前カツミから売り出された OJゲージC62も祖父江氏の設計である。筆者が名古屋の東山植物園に保存されていたC6217号を隅から隅まで撮影した写真から作られた。当時の園長氏にコネクションがあり、特別の許可を得て、上に跨って撮った写真だ。
それ以降のカツミ製 OJ模型は全て内野日出男氏の設計である。
動輪、従台車、テンダ台車などは持っているので、意外に簡単に組み替えられるような気がしてきた。ロッド類は3Dプリントで作って金属に置き換えれば簡単かもしれない。あまり手を掛けるつもりはない。ただ、改修を終えた「はと編成」を動かす機関車が必要なだけなのである。
2024年12月24日
続々 Deagostini の C62
さらにA氏から近況を知らせるメイルが届いた。
テンダに慣性増大装置を搭載中である。ギヤを節約する目的があったのかは分からないが、2軸をチェインで結んでいる。この方法を採れば、キングピンのところに ユニヴァ―サル・ジョイントを一組ずつ置けるので、どんな場合でも角速度が等しくなり有利である。慣性増大装置へのエネルギィの出し入れには大きなトルクが掛かっていて、相手の慣性モーメントが大きいわけだから、角速度が一定でないとかなりギクシャクしてしまう。これを避ける賢明な方法である。
フライ・ホィールはチェインで駆動する。ギヤ・タワーを使い、半ピッチの位相差を持たせた二重のチェイン駆動である。これだけ重いと1本では持たない。
この方法はA氏はいくつか試されたそうだが、確かに音が静かになるそうだ。デルリンのチェインは多少伸びるので、この方法が有意義である。伸びない金属製チェインではこういうことが出来ないのは当然である。
車軸に付けたギヤで増速するので、そのままフライ・ホィールを駆動している。これは筆者の機関車と同様である。


この方法はA氏はいくつか試されたそうだが、確かに音が静かになるそうだ。デルリンのチェインは多少伸びるので、この方法が有意義である。伸びない金属製チェインではこういうことが出来ないのは当然である。
車軸に付けたギヤで増速するので、そのままフライ・ホィールを駆動している。これは筆者の機関車と同様である。
2024年12月22日
続 Deagostini の C62

きわめて効率良く動力が伝達され、単3電池1本でするすると動く。
短い線路上であるが、試運転している様子の動画があるのでご覧戴きたい。
さすがに素晴らしい腕前で、文句のつけようがない改装である。伊藤剛氏もさぞかし喜んでいらっしゃる筈だ。
2024年12月20日
Deagostini の C62
伊藤 剛氏から引き継いだ未組みのC62をどうするか、しばらく悩んでいた。筆者は 45 mmゲージにまで手を広げる余裕がなく、誰か腕のある方にお願いすべきだと候補者を探していた。
そんな時にA氏と知り合った。彼は機械工学を修めた技術者であり、ご自宅の庭には 45 mmゲージのレイアウトがある。腕はピカ一であるから、この方にお願いするしかないと思った。彼がどのように料理されるかが楽しみであった。
そしてA 氏は45 mmゲージの慣性増大装置を完成されたので、その運転状況を見せてもらった。素晴らしい性能で驚いた。小さな旋盤で大きなものを正確に挽く技量は素晴らしいもので、驚いた。のちに中型旋盤をお世話したので、より応用範囲が広がった。
先日連絡があり、「C62を可動化したのでご覧ください。」と動画を送って下さった。

動輪をどのように作られたのかに興味があった。実はタイヤを快削鋼から削り出すつもりで、旋盤屋と話をしていたところなのだ。そのタイヤをすでに自作してしまったそうで驚いた。
タイヤとフランジに分けてローラを通して曲げ、それを互い違いに嵌めてハンダ付けしている。それを旋盤に掛けて削り出すわけだ。なかなかできない発想で驚いた。
歯車は筆者提供の Oゲージ用の高効率ギヤをさらに減速している。きわめてよく走る。
そんな時にA氏と知り合った。彼は機械工学を修めた技術者であり、ご自宅の庭には 45 mmゲージのレイアウトがある。腕はピカ一であるから、この方にお願いするしかないと思った。彼がどのように料理されるかが楽しみであった。
そしてA 氏は45 mmゲージの慣性増大装置を完成されたので、その運転状況を見せてもらった。素晴らしい性能で驚いた。小さな旋盤で大きなものを正確に挽く技量は素晴らしいもので、驚いた。のちに中型旋盤をお世話したので、より応用範囲が広がった。
先日連絡があり、「C62を可動化したのでご覧ください。」と動画を送って下さった。



歯車は筆者提供の Oゲージ用の高効率ギヤをさらに減速している。きわめてよく走る。
2021年05月06日
続 C62


一瞬目を疑うような状態だ。ここまで重くしないと、12輌牽けなかったのだ。この機関車のボイラ内は全て鉛で埋め尽くされているのは当然であるが、シリンダブロック、主台枠下も全て鉛の塊を後付けしている。横から見えているが、なりふり構わず、補重しているのだ。機関車だけで5 kg以上ある。
当時の客車の車輪は Φ3 のブラス製ジャーナルで、ブラス製軸箱である。いくら注油しても摩擦は大きい。せめて鋼製の Φ2 にしていれば、かなり違ったであろう。そのころ、メルクリンでは熱処理した鋼製のΦ1 を使っていた。それを使えば、ずいぶん違った走りを示したに違いない。
このC62のロッド、クランクピンは、外れそうになるくらい磨り減っている。また、軸はガタガタで、すでに限界に来ている。タイヤを含めて動輪はブラス製であるから、かなり磨り減って、フランジは薄くなり、また相対的に高くなってしまっている。
下廻りは全て新製する。部品は揃えた。主台枠を作り直すのにレーザを使うか、切削で作るかは悩むところだ。主台枠を一体で3Dプリントする、というアイデアも来ている。可能な範囲にあるそうだ。
動輪は鋼製タイヤの高級品があるから、気楽な工作である。

このOゲージの機関車は走行を目的とし、余り細かく飾り付けないようにするが、走行性能は最高にする。サウンドと煙が出れば文句あるまい。
2021年05月04日
C62
四日市のK氏に会って、最近の博物館の事情を説明した。預かっている車輌の台車、車輪を Low-D に換装したら、14輌でも軽く牽けるという話をした。 「はと」編成の写真を見せたところ、大変興奮し、撮影に来るとのことだ。
「これが走れば大したものだ。すごいね。昔の四日市のクラブ仲間を誘って見に行くよ。」
とは言うものの、最後に走ったのは60年前である。
「うちで預かっているC62も作り直して貰えば、牽くよね。」と、C62の改造も引き受けさせられてしまった。この機関車のダイキャストの部品は全て崩れ、かなりひどい状態である。後述するが、この機関車は極端に重い。これを改造するのは困難だ。
同時に、稲葉元孝氏製作の優等客車群も預かって来た。これらの客車は何の編成のものかは、まだ調査中である。3軸台車を付けたのが2輌あるので、また台車の改造をせねばならない。これは意外と大変な作業である。
驚いたことにスイロネフ37が含まれていた。進駐軍に白帯を取られて、黄帯の一等車である。マイネもあって、それにはJNRと書いてある。外国人旅行者用だ。
このC62は祖父江欣平氏の設計で、設計番号A‐1である。縮尺は1/43だ。この縮尺でないと、クロスヘッド裏がサイドロッドに当たってしまう。この計算は酒井喜房氏が「模型鉄道」誌に発表している。
当然のことながら、この機関車は大きい。その昔、Oゲージ 1/45を採用しようと呼びかけた湯山一郎氏は、1/43が大きいとの指摘に対し、
「機関車は大きい方が立派に見えます。」
などと、怪しいことを言っていた。確かに、アメリカの機関車は客車よりはるかに大きい。ところが日本では客車がかなり大きいので、丸屋根の客車(3等寝台など)と並べると機関車が小さく見え、見劣りがしたのは否定できない。
これをOJに作り替えたものを見たことがあるが、それはかなり奇妙な様子を示していた。相対的に軌間が異常に狭く見えるのだ。三井金属のダイキャスト製がまさにそれである。これは 1/42 と公称している。不思議なサイズだ。
のちに1985年ごろ、KTMはOJのC62を発売した。サイズは 1/45で、これも祖父江氏の設計だ。その機関車はC6217を模型化したものである。現物は、名古屋の東山公園の植物園に置いてあった。現在、その機関車はJR東海のリニア・鉄道館にある。
(カツミの番号の付け方はOゲージをAとし、HOゲージをBとした。ちなみにA-2はこだま号である。)
「これが走れば大したものだ。すごいね。昔の四日市のクラブ仲間を誘って見に行くよ。」
とは言うものの、最後に走ったのは60年前である。


驚いたことにスイロネフ37が含まれていた。進駐軍に白帯を取られて、黄帯の一等車である。マイネもあって、それにはJNRと書いてある。外国人旅行者用だ。
このC62は祖父江欣平氏の設計で、設計番号A‐1である。縮尺は1/43だ。この縮尺でないと、クロスヘッド裏がサイドロッドに当たってしまう。この計算は酒井喜房氏が「模型鉄道」誌に発表している。
当然のことながら、この機関車は大きい。その昔、Oゲージ 1/45を採用しようと呼びかけた湯山一郎氏は、1/43が大きいとの指摘に対し、
「機関車は大きい方が立派に見えます。」
などと、怪しいことを言っていた。確かに、アメリカの機関車は客車よりはるかに大きい。ところが日本では客車がかなり大きいので、丸屋根の客車(3等寝台など)と並べると機関車が小さく見え、見劣りがしたのは否定できない。
これをOJに作り替えたものを見たことがあるが、それはかなり奇妙な様子を示していた。相対的に軌間が異常に狭く見えるのだ。三井金属のダイキャスト製がまさにそれである。これは 1/42 と公称している。不思議なサイズだ。
のちに1985年ごろ、KTMはOJのC62を発売した。サイズは 1/45で、これも祖父江氏の設計だ。その機関車はC6217を模型化したものである。現物は、名古屋の東山公園の植物園に置いてあった。現在、その機関車はJR東海のリニア・鉄道館にある。
(カツミの番号の付け方はOゲージをAとし、HOゲージをBとした。ちなみにA-2はこだま号である。)
2015年11月11日
C62の牽く列車
K氏のお宅で、I氏の列車を見た。I氏はお祖父さんが教科書に載るくらい有名な家に生まれた方で、椙山氏とは中学以来の友人であった。カツミの近くの学校に行っていたので、頼まれてたくさんのカツミ製品を、帰省のたびに持って帰ったそうである。数年前に亡くなった。
この写真はI氏の作品である。昭和26年ころの東海道本線を走っていた、C62の牽く客車群である。素晴らしい仕上がりであるが、すでに接着剤が劣化して、下手に触るとばらばらになりそうである。
K氏の説明によると、客車の転がりが良くなく、ほとんど惰性がなかったそうである。それを牽くために機関車はあらん限りの補重をして、摩擦力を稼いでいる。ところがその重さで機関車の軸受が磨滅して、がたがたになったということである。ブラスの軸とブラスの軸受では持たない。せめて軸を鋼製にしておけば、磨り減ることもなかっただろう。
良い車輪、良い軸受がなかった時代で、致し方ないが、残念である。機関車は細かく細工が施してあり、実感的である。
K氏は、「いずれ、これらも全てお宅の博物館に行くように手筈を整える」とおっしゃった。大変なことになった。まずこれらを収納するガラス棚を増やさねばならない。また、走るように改装もせねばならないだろう。機関車のフレームは、厚板をフライス盤で加工して加工せねばならない。軸をボールベアリングで受ければ、とても軽くなるだろう。モータは「スーパー20」と称する直捲モータである。コアレスモータに取り換えねばならない。
最近オークションでそれを標榜するマグネット・モータが高価で出品されているが、完全な誤りである。客車もいったん分解して、接着剤の浮いているところは外し、優秀な接着剤で留め直す必要があるだろう。
筆者が高校生の時、I氏にはよくお目に掛かり、親しく声を掛けて戴いた。尊敬すべき大先輩であった。

K氏の説明によると、客車の転がりが良くなく、ほとんど惰性がなかったそうである。それを牽くために機関車はあらん限りの補重をして、摩擦力を稼いでいる。ところがその重さで機関車の軸受が磨滅して、がたがたになったということである。ブラスの軸とブラスの軸受では持たない。せめて軸を鋼製にしておけば、磨り減ることもなかっただろう。
良い車輪、良い軸受がなかった時代で、致し方ないが、残念である。機関車は細かく細工が施してあり、実感的である。
K氏は、「いずれ、これらも全てお宅の博物館に行くように手筈を整える」とおっしゃった。大変なことになった。まずこれらを収納するガラス棚を増やさねばならない。また、走るように改装もせねばならないだろう。機関車のフレームは、厚板をフライス盤で加工して加工せねばならない。軸をボールベアリングで受ければ、とても軽くなるだろう。モータは「スーパー20」と称する直捲モータである。コアレスモータに取り換えねばならない。
最近オークションでそれを標榜するマグネット・モータが高価で出品されているが、完全な誤りである。客車もいったん分解して、接着剤の浮いているところは外し、優秀な接着剤で留め直す必要があるだろう。
筆者が高校生の時、I氏にはよくお目に掛かり、親しく声を掛けて戴いた。尊敬すべき大先輩であった。
2013年09月11日
続 N gauge C62
スティーム・ヴァルヴとシリンダの潤滑については問題は起こらないと思っている。もう40年以上昔になるが、井上 豊氏にその話を聞いたことがある。
「蒸気を使うから、潤滑油が流れてしまうのさ。圧搾空気なら給油機は要らないよ。排気管から油を差して、手で押して逆転させれば、良いんだ。作った機関車をエアコンプレッサで廻したことがあるが、10分くらいなら平気さ。」
とのことであった。最近の低粘度のエンジンオイルあたりが良さそうだ。その後潤滑油はかなり進歩している。
余談であるが、精度高く作られた機関車は、前進位置でバックさせるとボイラに空気が溜まり、手を放すと前に走るそうだ。
今回の N gauge C62 もほとんど注油していないようだ。CRCあたりを吹いているように見えた。コーティング技術もかなり進歩しているし、潤滑油については、あまり考慮しなくてもよいかもしれない。
UP FEF-3が何台もあるので、そのうちの一台を振り向ける予定である。シリンダブロックはワイヤカットで抜いてリーマを通せば出来そうである。フライスと旋盤でも加工するのは難しくは無い。楽な方法でやるつもりである。砲金の塊は手当てしてある。一番難しいのはグランド部分だ。摩擦が少なく、なおかつ、漏れを最小にせねばならない。出力に余裕がないから、軽く動く必要がある。
コントロールはRadio Controlが一番楽であろう。プロポーショナル(比例制御)だからだ。DCCでは完璧な操作は難しそうだ。
カットオフは最初は考えないことにするつもりだ。井上氏の意見は、
「素人はすぐそれを持ち出す。あれは 過熱水蒸気だからうまく行くんだ。飽和水蒸気だと水滴が出来て、ろくなことは無い。煙突から水が出るよ。しかも、精度の高くない模型でカットオフなんて考えると走らないよ。トルクも減るし、変動も多いから、走りにくくて結局はフルギヤで走る。それでいいんだ。完璧に走ったら、次を考えても良いけどね。」
である。
今回は水滴のことは考えなくても良いが、精度のことを言われると考えてしまう。エクスパンション・リンクあたりは、ワイヤカットを頼んだ方が良いかもしれない。
煙突から潤滑油が飛ぶのを防ぐよう、ボイラの中に迷路を作って、油をトラップするつもりだ。
「蒸気を使うから、潤滑油が流れてしまうのさ。圧搾空気なら給油機は要らないよ。排気管から油を差して、手で押して逆転させれば、良いんだ。作った機関車をエアコンプレッサで廻したことがあるが、10分くらいなら平気さ。」
とのことであった。最近の低粘度のエンジンオイルあたりが良さそうだ。その後潤滑油はかなり進歩している。
余談であるが、精度高く作られた機関車は、前進位置でバックさせるとボイラに空気が溜まり、手を放すと前に走るそうだ。
今回の N gauge C62 もほとんど注油していないようだ。CRCあたりを吹いているように見えた。コーティング技術もかなり進歩しているし、潤滑油については、あまり考慮しなくてもよいかもしれない。
UP FEF-3が何台もあるので、そのうちの一台を振り向ける予定である。シリンダブロックはワイヤカットで抜いてリーマを通せば出来そうである。フライスと旋盤でも加工するのは難しくは無い。楽な方法でやるつもりである。砲金の塊は手当てしてある。一番難しいのはグランド部分だ。摩擦が少なく、なおかつ、漏れを最小にせねばならない。出力に余裕がないから、軽く動く必要がある。
コントロールはRadio Controlが一番楽であろう。プロポーショナル(比例制御)だからだ。DCCでは完璧な操作は難しそうだ。
カットオフは最初は考えないことにするつもりだ。井上氏の意見は、
「素人はすぐそれを持ち出す。あれは 過熱水蒸気だからうまく行くんだ。飽和水蒸気だと水滴が出来て、ろくなことは無い。煙突から水が出るよ。しかも、精度の高くない模型でカットオフなんて考えると走らないよ。トルクも減るし、変動も多いから、走りにくくて結局はフルギヤで走る。それでいいんだ。完璧に走ったら、次を考えても良いけどね。」
である。
今回は水滴のことは考えなくても良いが、精度のことを言われると考えてしまう。エクスパンション・リンクあたりは、ワイヤカットを頼んだ方が良いかもしれない。
煙突から潤滑油が飛ぶのを防ぐよう、ボイラの中に迷路を作って、油をトラップするつもりだ。
2013年09月09日
N gauge C62



ライヴスティームとは言えないところが辛い。
素晴らしい着想と実行力である。アマチュアとして活動されているようだが、商品化すれば世界中に売れるであろう。時計の部品を作る機械で作っているという話だ。ガタの無い構成が必要である。そう簡単には出来ない。
いつかはやりたいと思っていることがそこにあった。しかも超小型模型である。室内で楽しみたいので、火を焚く本物の蒸気機関車は避けたい。外でやるにせよ、小型になると炎の大きさが縮まないので難しくなる。ガスを燃料とするときは、酸素を足して燃焼速度を大きくしないと狭い火室の中では燃やしきれない。
そういうわけで、ライヴスティームは半分諦めている。
金魚の水槽に空気を送っているダイヤフラム型コンプレッサの仕事率で、Oスケールの機関車が走ることは計算上明らかだ。小さい車載型コンプレッサを探して何年か経つ。家庭用血圧計のコンプレッサは、小さいが出力が足らない。たくさん並列にする必要がある。
それなら、タンク車を圧力容器にして数輌つなげば、エンドレスを何周かは廻るだろうと見当を付けている。
当分先の話だが、ぜひやってみたい。ライヴは、まさに機構学の世界で、理屈どおりにしないと動かない。楽しみである。
奇しくも昨日のコメントでその話が出て、ネタを明らかにしてしまった。