2-8-2 Mikado
2025年01月09日
続 UP Mikado

煙室の真下にはリヴェットのついた補強板を当てる。その場所を用意しておいた。それを付けるとボイラ中心が少し上がるから、キャブも持ち上がる。そうするとテンダの炭庫の肩の曲がり具合との整合性がよくなる。この部分の整合性が無い模型はたまに見るが、変なものである。Rivarossi のUP FEF3はそれだ。Big Boyのテンダを流用しているので、肩の曲線が全く合っていない。 これは椙山氏ものちに同じことを仰っていたのを記憶している。アメリカの雑誌の記事で、それを修正したテンダを作った話があった。
カウ・キャッチャは硬い材料のものに取り替えたい。ラニングボードは短くして段を付け、その下にエア・コンプレッサを2台付ける。
また、シリンダ部上の排気管(左右で2本)は少し長さが足らなくなりそうで、継ぎ足す方法を考えねばならない。 設計してから作っているのではないので、あちこちを補正しながらの作業である。1輌しか作らないものであるから、気楽である。
キャブはハンダが剥がれて分解してしまった。焼き鈍された板をエッチングしてハンダ付けしてあるが、彼らにはその技量がない。
持つと多少歪む。それが累積するとハンダが割れ、壊れてしまったのだ。硬い板で裏打ちをして、角には角棒を入れて作り直す。
このように補強していくと、完成時には元の製品とは全く異なる剛性のある機関車になる。
2025年01月07日
UP Mikado

砂箱は1つのタイプにする。もう一つ載せたいのだが、そうするとベルを付ける場所に悩む。先回の写真のように煙室前の上に付けると、引っ掛けて壊し易い。

このアジン製の製品はハンダ付けが稚拙で、様々な部品がぽろぽろ落ちる。すべて外してやすりを掛け、63%ハンダで付け直す。接合面に完全に沁み込ませるのだ。
蒸気機関車の製作は、走行装置さえ正しくできれば、上廻りはごく適当に作っている。気に入った写真があって、それらしく見えればOKだ。もちろん各種の機器の機能を理解して、文句を付けられない程度の仕上がりにする。人間が歩く部分は、実際に人形を当ててみて、手摺に手が届くか調べる。これは大事なことだ。
2024年12月14日
UP Heavy Pacific



この機関車のボイラの残骸だけを、別に1輌分持っている。アメリカの友人がこの下廻りを何かのボイラと組み合わせてパシフィックを作った。その残りを安く引き取った。このテーパ・ボイラをばらしてある。エッチングなので板が薄くて柔らかいのには参る。持つだけでボイラが凹みそうだ。大半の部分を捨てて作り替える。キャブは使えそうだが、板が鈍してあってくたくたである。裏打ちをして堅くせねばならない。

実物は、Big Boyの牽く貨物列車に補機として使われることがあった。脚が短いので、下り坂では過回転で恐ろしいほどの振動が起こり、生きた心地がしなかったとTom Harvey が言っていた。63インチ(1600 mm)動輪なのに、75 mile/h(120 km/h)で下り降りるのだから当然だろう。Big Boyは69インチ(1750 mm)だから余裕がある。Big Boyは85 mile/h(136 km/h)までは平気で出せたそうである。