アメリカの鉄道

2024年07月17日

Fruit Growers Express

Fruit Growers Express insulated boscar Fruit Growers Expressは、ワシントンDCに本社を置く企業であった。フロリダの果物を東部の大都市、中西部に運ぶのが目的の会社だった。

 先回扱ったPFEは西部の山脈を越えて3日以上も掛かって運んでくるので、途中で氷を足さねばならなかった。山間部には天然氷を取り込む備蓄設備も持っていたし、大きな製氷装置を約20箇所稼働させていた。季節によっては車端の氷室の天蓋を開けて通風させた。のちには機械式冷蔵車を大量に発注した。

Railroad_Museum_of_Pennsylvania FGEの運行は上手くいけば一日半で到着できる範囲なので、この会社の冷蔵車はやや異なる方向に発達したようだ。断熱性の良い貨車を作り、予め良く冷やした貨物を入れると2日は十分に冷たさを保つのだそうだ。
 のちに機械式冷蔵車も導入されたが、断熱を主流としたようだ。

 さらにはGreat Northern鉄道と組んで、ワシントン州から、リンゴ列車を仕立てて、東部に運んでいた。山間部を通るときには凍結から守るために、ヒータを装備したものもある。

 PFEは冬季に商品が凍結するのを守るために、当初は木炭を使った。のちに石油ヒータによる保温を行っていた。はじめは気が付かなかったが、青いオレンジを積んで目的地に到着すると、程よく熟成し食べごろになっていたのでそれが当然だと思っていた。ところがそれを電熱保温に切り替えたとたんに、オレンジが青いまま目的地に到着することが判明した。

 科学者による詳しい調査の結果、燃焼時にわずかに生じるエチレンのガスが、果実の完熟を促進することが解明されたのだ。以後、この技術は出荷調整の方法として広く行われるようになった。このガスは腐った果実からも出るので、リンゴ箱の中に一つでも傷んだものがあると、全体が傷んでしまうことはよく遭遇する事故である。

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2024年07月15日

40-ft Hi-cube boxcar

coupled 40ft Hicubes 筆者が最初にこの40-ftの貨車の実物を見た時、非常に不思議な感じを持った。
 連結器は30 cmほど縮んでショックを小さくするようになっている。だから横から見ると相対的に車輌の隙間が広い。すなわち、列車の長さに対して空間が異常に大きく感じるのだ。一方、86-ftは長いので連結面が多少開いていても、特に不思議な感じは無かった。

up 40ft hicubeATLAS 40_hi-cube_boxcar 黄色に塗った貨車は、大陸横断鉄道開通100周年を記念したキャンペーンの時に使われたはずである。学生時代世話になっていた銀行家から貰ったポスターやカレンダにあったが、現物はほとんど見ることが無かった。

 背が高く、一部の線路では建築限界が低くてぶつかる可能性があるから、妻板の上の方を白く塗って気が付き易くしてある。

 側面の熔接でつないである部分 weld line は細い鉄線(0.3 mm径)を、ぴんとさせて貼り付ける。その時の方法はラッカ・サーフェサの粘着力を使うことになっている。木材の上に塗り重ねたサーフェサにナイフで切れ目を入れ、そこに細い鉄線を載せる。そしてラッカ・シンナを筆で塗ると、軟らかくなって埋没するのだ。そんなことで、くっつくのだろうかと心配したが、意外によく着く。はがれて来ない。もちろん、その上に塗装を掛ける。錆びるといけないのですぐに塗るべきだ。すぐには信じ難い方法であったが、うまい方法であると思うようになった。

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2024年07月07日

cushion coil car

cushion coil car (2) この木製貨車は車齢45年ほどである。今回塗装して、ディカールを貼った。車輪はまだ塗っていない。後ろにあるのは以前紹介したプラスティック製真空成型の模型だ。
 木製キットはLykens Valley という会社の製品で、珍しく正確な図面と材料が入っていた。

cushion coil car (1)cushion coil car inside 内側はこのようになっている。木製模型は内部が平滑で面白くないが、プラスティックの方は本物をよく見て作っている。木製の方は hood(覆い)を取らず、かぶさったままが良さそうだ。車端のスノコ状のところはうまく出来た気がする。

 この車輌の実物はよく見た。いかにも丈夫そうなH鋼を組み合わせた構造で、かぶさっていた hood は薄い材料で出来ていた。クレインで外した hood には重ねて置けるように角が生えていた。しかし、後ろのプラスティック製の hood の角は短い。これでは重ねて置けない。捨てて作り直すしかない。

 模型は棒材と板材で、それらを組み合わせてH鋼状の梁を作り、全体を構成する。透けた歩み板が手に入ったので本物のようにした。上からレイルが見えるのはなかなか良い。接着剤は全てエポキシを用いた。木材には沁み込むので非常に丈夫である。

 hoodはブラスで作るつもりである。角のあるタイプと、丸いカマボコ状のタイプがある。積み荷として鋼板コイルに見えるロール紙を各種用意してある。うまく塗装すれば鋼板に見えるはずだ。

 連結器には油圧のシリンダがあり、衝撃を吸収する。とにかく重いものを載せる貨車である。

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2024年06月17日

続 古い木製貨車を完成させる

50-ft express reefer (1)50-ft express reefer (2) これらの express reefer の着手はさらに古く45年ほど前である。キットの製造所は前回の会社と同じであり、側板と妻板は塗装済みであった。しかし説明書が不完全で、枕梁の高さが分からずに放置されていたのだ。
 他の車種が見本となって謎が解決したので、徐々に完成へと歩みを進めて来た。床下は客車と同等であるので、エアタンクは大小2個あり、制動弁も客車用である。ブレーキ・シリンダも大きい。台車はプルマンの客車用である。 

 これらの貨車は旅客列車に組み入れられて、牛乳などの配送に用いられた。すなわち、大都市圏周辺の運用であり、大陸横断鉄道の本線上では回送以外、見ることはまず無い。

 細かな手摺、ハシゴ等を取り付ける作業はきわめて面倒で、塗装に持ち込むまで、2週間もかかった。接着剤を使う仕事は時間が掛かるから好きではない。取り付けた部品は手塗りであるので、艶の具合が異なる。後で何らかの方策を採る。

 厚い板を使った内箱があるので、かなり重く、軸箱にはボールベアリングが必要であった。台車は Lobaugh の砲金鋳物である。鋳物の抜き勾配を無くすように削り、すっきりさせた。ぼてっとした感じを無くすために糸鋸でバネを切り外し、見かけだけのコイルバネを入れてある。こうするだけで本当にバネ可動のように見える。イコライズだけで追随性が良く脱線しないが、緩衝性が無いとレイルの継ぎ目の音がかなり響く。枕梁を承けている部分に薄いゴムの板を貼ると静かになる。厚さが 1 mmでも効き目が大きい。 

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2024年06月15日

古い木製貨車を完成させる

36-ft wood reefers (1)36-ft wood reefers (2) この2輌の冷蔵車は当鉄道での車齢は約40年である。木製キットで、側板と妻板だけが出荷時に塗装してあった。文字も印刷してある。塗料はFloquilであると書いてあった。合う色を探すと Tuscan すなわちトスカーナ地方の屋根の色である赤褐色である。これを90%完成の状態で放置していた。
 オリジナルは薄い板だけで構成されているので軽く、また壊れやすかった。厚さ10 mm程度の木板を正確に切って箱を作り、それに側板等を張り付けた。屋根には鉛合金のハッチ等を付けて塗装したが、細かい部品が未装着であった。手摺、ブレーキホィールなどを付けて完成に持ち込んだ。

 細い部品に塗装してもすぐはがれるので、ミッチャクロンを塗り、はがれないようにした。この下塗剤は非常に優秀であって、愛用している。

 扉の蝶番は印刷されただけであって寂しかった。3D-プリントで作った部品を貼り付け、それに黒い塗料を沁み込ませた。こうすると粗粒面の隙間はかなり埋まって鋳物然とした感じになる。本物はごてごての鋳物である。

 追加した部品は筆で手塗りしたが、他の部分との差ができてしまったところもある。全体に艶消し剤を塗ると目立たなくなるだろう。

 Yakima Valleyのリンゴはとても美味しい。しばらく前に博物館に来訪したアメリカ人は Washington州出身で、この文字を見るとホームシックになると言っていた。  

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2024年01月12日

more cabooses

 自宅の地下室で電気温水器の更新工事に伴い、棚を動かしたところ、その内側に3輌のカブースが隠れていた。Atlas が当時の人気車種であったInternational Railway Car Company のExtended Wide-Vision caboose を量産したのだ。これはキュポラが車幅以上にせり出し、ベイウィンドウの様になっているとも言える。当鉄道にはすでに数輌ある。もう埋蔵金属はないと思っていたが、埋蔵プラスティックはあった。
 
 各種の塗りで売られていたが、どの塗装も中途半端で面白くなかった。塗装が薄くて文字が透けて見えるのである。色調もおかしいから塗り直しが必要であった。

DT&IModl Rilroader June 19741974 MR なんと懐かしいカブースだろう。1974年の Model Railroader の表紙になっている車輌だ。DT&I Detroit, Toledo & Ironton という鉄道のカブースだ。Atlas のカブースの窓を塞いで加工し、ディカールを入手して貼った。デッキ部分は金属で作ったが、行くえ不明となっている。
 ろくな道具の無い環境で作ったので、出来は悪いが、50年前の作品として蘇らせてやりたい。台車は仮のものに載せた。

Chessie system cabooseC&O この2輌も Atlas の製品である。急速に価値が下がり、投げ売りをしていたときに入手したものだ。は B&O が C&O と合併した頃の製品であるが、塗色が単純過ぎる。もう少しややこしい塗り分けが必要だ。

 台車だけは3Dの高速台車に替えた。は、色がかなり違う。最近復元されたようだ。正しい色に塗るだけで価値が出るであろう。

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2024年01月10日

loading / unloading coal

 石炭をどの様な方法で積んで、どうやって荷下ろししているかということには興味があった。

 70年代に炭鉱が近くにあって、見に行った事がある。昔ながらの方法で、両側に屈強の男が二人一組で立ち、ホッパ車の下のラッチを外して中身を出し、その蓋を閉じる。これは重労働である。その後閉鎖され、遺構があったがそれも高速道路の工事で無くなってしまった。思い立ってYoutubeを検索すると、現代のいくつかの事例が見つかった。

 まず積むときの様子である。かなり細かく砕いた石炭を、微速で動いている貨車の上から落としている。横についているゴムの板がくせ者で、安息角ギリギリで山を整形しているように見える。

 下ろすときはホッパを開いただけでは落ちにくいことがある。この動画では振動を与えて落としている。上から降りてくるものがその vibrator である。ただ載っているだけのように見える。これが振動を始めるとへばり付いていたものが落ちる様子が分かる。
 ホッパの出口蓋は自動で閉まる様だ。これは大きな省力化である。全体をひっくり返す方法は効率的だが、投資額が巨大である。貨車も全て替えねばならないからだ。

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2024年01月08日

open top hoppers 3

2-bay hoppers (2) これらの塗装は過去にも施したことがある。これらのディカールはイリノイ州のハーマンの遺品だ。

 左はオフセット・サイドなどと呼ばれて、容量を増すために骨の外に板を貼っている。側板は上の方で曲がっていて、その上は外側に骨を貼っている。部品の数が多く、工場での組立てに手間がかかる。その点、前回紹介のプレスした板を張る方式は、部品が少なく手間もかからない非常に賢い方法である。

 ともかく、右は穀倉地帯の模型人の好みだから、農業関係の会社のディカールである。 番号だけは多少変えてある。文字が多くて貼るのは大変である。台車は高抵抗車輪付きの仮台車である。2%の坂をかろうじて転がる。

2-bay hoppers (1) この左側は B&O のごく普通の貨車である。よく見るとまだ文字の貼り足りないところがあった。

 右は Berwind Coal Co の貨車である。黒い日の丸がついていて面白いが、ディカールが変質していてまともに貼れない。剥がして別の物を貼ろうかと考えている。このディカールは50年前にシカゴで買ったものだ。さすがにパリパリしていて無数のヒビが入っている。補強剤を塗ったが、救い切れなかった。

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2024年01月06日

open top hoppers 2

C&O 70 ton panel side hopper (2) 側面の板が膨らませてあるタイプ(パネルサイド)もある。これは賢明な設計で、工場で組み立てる時の工程をほとんど変えなくても容量が増す。なおかつプレスでの押出しでの加工硬化により、強度を増大させることができる。

 これはC&O塗装とした。前回は黄色塗装であった。あまり多くなるのは避けたいので、黒塗装であればC&Oが無難である。
 C&Oはその後他の鉄道と合併を繰り返し、CSXとなった。今でも石炭輸送を多く担っているが、この種の貨車はすべて廃車となり、長さが統一された石炭車となった。また、車体下部にホッパがついたタイプは減り、バスタブ型の車輌が増えた。ロータリィ・ダンパが普及したからである。 


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2024年01月04日

open top hoppers 1

 一度に7輛塗った。黒の単色とは言え、疲れる作業である。車端のホッパの下の部分には塗料が入りにくい。先に筆で塗ってから全体を吹いて、時間と塗料を節約した。

C&O peaked end open hopper 今回のホッパの中には珍しい個体がある。C&Oの 70 ton peaked end hopperという車輌である。これは長年探していたが、出会わなかったものだ。入手したジャンクの中に半分壊れたのを見つけ、丁寧に修復した。車輪、台車はまだ塗ってない。

 普通のホッパは妻部分が側面と同じ高さで、半自動の積込み装置ではかなりこぼれてしまう。妻が高いと石炭を盛り上げたときにこぼれにくいということだろう。この貨車も写真のように満載にするつもりだ。そのための石炭(本物)も十分に用意してある。

C&O peaked end この写真をどこから入手したのかは覚えがない。この積み方を見ると、長い列車を超低速で動かしながら、石炭の流量だけを制御していると推測する。

 どこかのコンテストで超低速の競争があるようだが、単機では何の意味もないということに、いつまでも気付かないのはどうしてだろう。

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2024年01月02日

gons

謹賀新年

 今年こそ仕掛品を一掃すると同時に、博物館の線路の完成に向けて注力したい。

 年末は塗装の仕上げをする予定であったが、食器洗い機の不調を自力で直すのにかれこれ3日ほどかかり、果たせなかった。我が家の電化製品は Maytag製 ばかりなので、マニュアルと消耗部品さえあれば直る。2台同じものを持っていたから、他方から移植すれば良いのだ。30数年使って修復不能になったものを廃棄するときに健全な部品をすべて外してあるので、それを使えば2台目の延命は難しくない。 
 正月は家族が集結するので食器の数が非常に多く、8人用の大きな装置が1日に5回転する。これがないとどうかなってしまうので、間に合ってよかった。


P&LE gon 先日の Railgon は数輌仕上げたが、長い50 ft のゴン用の他のディカールも見つかったので、P&LE Pittsburgh & Lake Erie とした。文字が大きい。Erieの発音について書いておきたい。
 現地音はャリーである。最初の部分は耳の「イャ」と同じである、それにRの音を響かせれば良い。Rの音を出すコツは、舌をどこにも触らせないことである。前に触るとLの音になるから、少し上に上げて「ゥラ」と言えば誰でもできる。
 我が国の趣味界ではこれを「エリー」と発音する人が多い。こんな発音は誰もしない。地図にもエリー湖とあるが、それもそろそろ変える時期に来ているような気がする


 70年代にこれをたくさん見かけた。大抵は薄汚れて錆だらけだが、たまには綺麗なのがある。その思い出があって、今回は汚さないことに決めた。

 何回も塗装が重なってボテボテになってはいるが、なるべく艶のある状態が作りたかった。考えて、温めた車体に濃いのを吹いてみた。思った通りのボテボテ塗装になった。これで良い。

D&H gon 以前お見せしたこの貨車も同様の塗装を施してある。貨車があまりにもきれいな塗装だと、現実味がない。車体内側は錆色を吹いて汚くしている。

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2023年12月31日

C&NW ore cars

C&NW ore car (2) 長い間塗ってなかったオアカーをまとめて塗った。色は迷ったが、この緑の塗装が気に入った。とりあえず3輌塗って様子を見て、あと10輌ほどあるから徐々に塗り替えようと思う。連結器の色は後で仕上げる。

C&NW herald ヘラルドはウェブ上で探して印刷をお願いした。この種の仕事は昔に比べるとはるかに楽になった。昔は様々な本のページをめくって探し、色を確認しながら作らねばならなかったのだ。


 台車のキングピンの位置が正しいとこのようになるという見本である。極めて実感のあるオアカーとなった。これを見ると今までの物は一体何だったのだろうと思う。いずれ全部作り替えるつもりだ。

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2023年12月27日

Railgon

 カブースはこれで一段落した。完全に仕上がったときに再度紹介したい。他の貨車はこの3年で20輌ほど仕上げた。
 
Rail Gon 実物の世界では、1980年頃からこの貨車がどんどん増えてきた。今までは鉄道会社が自社の名前の入った貨車を持っていたのだが、稼働率が低くなると保守費用の方が高くなり損失が生じる。必要なときにリース会社から借りたほうが安上がりで、利益が増大するわけだ。
 目立つ色で塗られているので、嫌でも目に入る。そうこうするうちに、1980年代の終わりにはほとんどの gondola(無蓋車のこと)がこの貨車になってしまった。現在では、ゴンドウラと発音(太字にアクセント)する人は殆ど居ない。”ゴン” と言うのが普通だ。
 
 35年ほど前のことだ。Ralph Brownが電話を掛けてきて、買ってくれと言う。「4輌買ってくれたら割引くよ」と言うので買ってしまった。精度の高いインジェクション成形品で、きちんと組めるが、塗装が面倒で放置してしまった。10年後に黒塗装はしたが、またもやそのまま放置。さらに10年後黄色を塗りに掛かったが、マスキングがあまりにも面倒で挫折した。

 放置中マスキング・テープの糊が変質して、それを剥がして糊を取るのに苦労した。また10年放置したが、ついに完成させることにした。ディカールが見つかったからだ。買ってあったが、行方不明になっていた。

 マスクしてすぐに塗った。凹凸が非常に多く、完全なマスキングは難しい。多少の塗料の漏れは気にしないことにした。ナイフで削って、タッチアップという原則で行く。汚くなった貨車を表現するつもりである。白いのはディカールの糊が固まったものである。これは水でふやかしてスポンジで拭き取る。多少残っても気にしないことにする。このディカールの銘柄は分からないが、糊が多過ぎるようである。車輪はローラベアリングだから錆色だが、カー・リターダを通るから、タイヤ側面は光っている。

 問題は積荷である。もっともらしい形の積荷を作りたい。この種の記事は、Model Railroaderを読むと、最近は妙に多い
 MR誌はいよいよ1000号である。TMSは多少水増しされているが、MRは純粋に1934年からの号数である。 


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2023年12月25日

UP caboose CA5

UP CA5 この韓国製のカブースはK氏から戴いた。ほとんどの部品が左右反転してついていて、修復のしようがないと言う。図面の読み方を知らない人が作ったのだろう。窓の位置もおかしい。
 床下機器は上から見た配置を描く。床板を透視しているのだが、それを下から見たように作ってあった。どういうわけかハシゴの位置も反対で、ラニングボードも逆であった。床下などは大した問題ではない。ほとんど見えないので、目立つところだけを直した。 
 直しついでに窓も塞ぎ、随分様子が変わった。どんな色にするかは迷う必要がなく、黄色である。ただ、ディカールをどうするかは考えねばならない。

 UPは各種のスローガンを側面に貼っている。前回貼ったのは、”I Follow The Leader"である。これはいかにもアメリカ的な哲学である。民主主義で平等を謳ってはいるが、能力差を認めている。能力を持つ人間を探し、選んで代表者にする。
 日本では、こういうことを言う人はあまり居ない。その結果、能力に欠けた人が組織のトップに立ってしまうことが、ままある。しかもそれが長く続く。

 大きなディカールを貼らねばならないから、滑面にする必要がある。さて何を貼ろうか、手持ちのディカールの戸棚を探っている。 

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2023年12月23日

Pennsy cabooses 2

Pennsy N5c この2輌のN5Cはエンドウのブラス製品である。アメリカのSunnysideというインポータが日本に発注した最後のロットである。ペンシィのT1とほぼ同時に発注された。その製作には筆者もごく僅かであるが関係している。日本側の受注者は池田度氏であった。当時池田氏は名古屋に在住し、筆者とはかなり親しかった。祖父江氏を紹介し、この計画遂行には協力した。一部の部品も製作した。 池田氏はアメリカ在住が長かった技術者で、筆者とは話が合うところがあったが、このプロジェクトが始まってまもなく他界した。T1の駆動装置はアメリカ側の意見が通ったので、走りは良いとは言えない。

 この1輌は土屋氏から来たものであり、他方はクラブの物故者のご遺族から譲渡されたものである。非常に凝った作りではあるが、走行性能を第一に考える筆者から見ると不満が多い。台車は取り替えたいが、珍しい構成なので代替品を作るのは難しいかも知れない。この太いコイルバネは透けて見えるものではないはずだ。中に逆捻りの別のバネが入っている。実車では極めて初期以外は重ね板バネに換装されているものばかりだ。
 とりあえずタスカン・レッド(トスカーナ地方の瓦屋根の色らしい)のボディと黒い屋根にしたが、片方のキュポラは黄色にすることにした。いずれ塗装して発表するが、クロムイェロゥのキュポラというのは目立つ。interdivisional pool service用である。これはカブースを各devision内でのみ運用するのではなく、鉄道全体で共用する ”pool制” を採用したときに登録されたものである。要するに黄色のカブースはどこへでも行けたというわけだ。
 
Pennsy N8 (1) これはN8である。戦後の斬新なデザインで、乗務員の安全に配慮した設計であり、筆者の好みのタイプである。手に入れたジャンクは派手に壊れていて、片方のデッキはほとんど新製に近い。ステップは作り直している。これは赤いボディで黒いキュポラにするつもりだ。赤いとは言っても、カドミウム・レッドの赤ではなく、エビ茶色をもう少し赤くした色だ。資料は集めてある。
  
 これら3輌は train phone を装備している。エンドウのアンテナ部分は、引っ掛けて壊しやすい。なるべく丈夫になるようにハンダ付けをやり直しているが、材料が細いと思う。 

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2023年12月21日

Pennsy cabooses 1 

 ペンシルヴェイニア鉄道のカブースを5輌仕上げねばならない。ディカールは製作依頼中である。木製はこの2輌だ。

Pennsy NDA ND型は元々は2軸車であった。長いリーフ・スプリングで承けていた。後年、4軸に改造されたものを仕上げている。実は2軸にしようと長いバネを作ったが、やはり模型は堅く、思うように出来ない。等角逆捻りにしようと思ったが、木製の床をくり抜いて仕込むと壊れそうな気配であったので、楽な4軸化を施し、形式はNDAとなった。

Pennsy N6A N6Aは上部のキュポラが大きい。建築限界の狭いピッツバーグ以東の路線には入れなかった。その区間にはキュポラの部分が小さいN6Bが使用された、とBrass_Solder氏から教わった。N6Aは比較的早い時期に淘汰されたようだ。
 また、N6Aは古い2軸カブース車体の片側だけ伸長改造したのでキュポラがオフセットしていたが、N6Bは片側に伸ばした物と両側に伸ばした物があり、キュポラの位置が2種類あったそうである。もちろん、台枠は鋼製に更新されている。


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2023年12月19日

Northern Pacific cabooses

 このカブースは3輌ある。内2輌は木製、1輌はウレタン樹脂の鋳物である。木製は特に紹介することもないので、外観だけお見せする。
NP caboose 1 色は何色が良いのかよくわからない。ミネソタ州の博物館に行ったときに見たのはこんな色だった。屋根は黒っぽいほうが良さそうだ。緑色のBNヴァージョンもあった。 


NP caboose to ew-paint この写真の車輌はかなり風化が進んでいて、全塗装を施すべきである。これはカビだらけのを、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を吹き付けて洗ったものだ。カビは落とせたが、塗料がかなり傷んでいる。これも全塗装すべきだろう。オイルステインに浸けてしみ込ませ、乾かすつもりだ。そうすれば、カビの再発は完全に防げる。
 ある人が、「素晴らしいウェザリングだ。」と言ったが、その範疇ではないように思う。
 屋根が外れないので窓ガラスが入らないと思っていたが、塗料によって屋根が固着していただけであることがわかった。

NP caboose plastic 問題はこのウレタン樹脂製である。10年ほど前、キットのジャンクを安価で手に入れた。当然部品は足らない。ステップは3Dプリントだ。
 寸法が正しいとは思えないところもある。屋根の幅が足らなかった。修正して箱にはしたが、多分屋根は作り直すことになろう。一生懸命直しても、20年も経てば劣化して壊れてしまう可能性があるのは残念だ。

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2023年12月17日

Southern Pacific bay-window caboose

SP bay-window caboose このカブースは当鉄道唯一のベイ・ウィンドウ カブースである。NYCのも持っていたが、友人に譲ってしまった。飛び出している部分と妻面は、遠くからでも認識できるようにオレンジ色に塗ってある。 

 これは安達製作所製のブラス車輌である。手堅くまとめてある。屋根はプレスで凹凸を付けてあるが、その板も厚い。ステップも丈夫で、そう簡単には壊れない。細かな手摺などが壊れていたが、すぐ直せた。屋根のラニング・ボードは安っぽいエッチング板であったので、剥がして実物のような素抜けているタイプのものに取り替えた。東部で買ったので、安価であった。 

 意外に窓が大きいので、室内もある程度は作っておく必要があるだろう。このカブースはSPのSouthern Pacific(4-10-2の軸配置)と写っている写真があり、その情景を再現しようと導入したまま30年以上経過した。機関車の方は完成しているのだが、まだ塗っていない。これが良い機会となったので、取り組んでみよう。  

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2023年11月19日

続 ATSF cabooses

ATSF CAbooses (2) この2輌は工事中である。右は先回で紹介のKTMの製品である。派手に壊れたもの2輌からのニコイチである。もう壊れないように太い骨を入れた。垂直に落としても、連結器は壊れるだろうが他は無傷のはずだ。台車は 3D print のナイロン製である。極めて低摩擦で調子が良い。もちろんピヴォット軸受である。  

 左は Lobaugh(ロボゥと発音する)のキットから組んでいるものである。おそらく1950年代初頭の製品である。この2つは根本的には全く同じ形であるはずなのだが、ずいぶん異なるように見える。窓枠は追加することになっている。
 Lobaugh の会社の住所を訪ねたことがあるが、近くに Santa Fe 鉄道の線路もあり、彼らは現物を見ていたはずである。それならば自社で製品化されたものと比較することも容易だから、正確なものが出来たはずなのだが、ちょっと異なるような感じがする。遠く離れた日本で作られたもののほうが、忠実度が高いように見えるというのは不思議である。

 Lobaughのキットはやや厚めのブラス板で構成され、しかもその板は快削材で堅い。すなわち鷲掴みで持っても、全く歪むことがないし、衝突しても生き残る。筆者の好みの頑丈なキットである。車体だけはオリジナルを使用し、あとは自作である。
 デッキ部分などは怪しい構成であるので、全て角材からフライスで削り出す。床下は木材との混成で実に不思議な構成だ。すべて捨てて作り直す。

 こういうものをアメリカに持って行って友人に見せると、是が非でも欲しがる人が居るのは面白い。そういう意味でも、手に入る物は手に入れておいて損はない。


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2023年11月17日

ATSF cabooses

 改修中のサンタフェのカブースが4輌ある。KTMが輸出した安達製作所の製品が2輌、木製キットを組んだもの1輌、もう一つはアメリカ製のブラスキットである。

ATSF CAbooses (1) 木製キットはQuality Craftで45年ほど前に出したものである。よくできたキットで、実感的である。1930年代の木製車輌を模している。作るのは大変だが、仕上がりは美しい。仮台車の上に載っている。車輪が未塗装なのはご容赦願いたい。

 右はインポータがUS Hobbiesで、おそらく1965年頃の生産であろう。アメリカで見つけたジャンクから再生したものである。破損品の塗装を剥がして修理し、再塗装したものだ。ブラス製であると、如何ようにも改修できるので気楽である。

ATSF 1952 窓ガラスを入れてないと、いかにも未完成品である。当鉄道では、必ず窓ガラスを入れている。 

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2023年10月22日

Broadway Limited

 友人から様々な情報を戴いている。この食堂車はブロゥドウェイ特急の食堂車だということが判った。この特急名は複々線区間のある自社路線を誇るものらしい。この路線を走るAmtrakの列車には乗ったことがある。並行する川は、はじめはせせらぎであったが、一日それに沿って走ると最後は大河になった。
 戦前の塗装は難しい。戦後の塗装にするつもりだ。

 ちょうど50年前、筆者はPhiladelphiaでBill Wolfer氏と会っていた。彼はフィラデルフィア警察の殺人課の刑事で、趣味としてPennsylvania鉄道のOゲージ模型を制作・販売していた。電話を掛けて予約し、夜間に会った。東洋から来た若い趣味人に対し、彼は親切であった。地下のレイアウトでブロゥドウェイ特急の編成を走らせてくれたのだ。それはGG1によって牽かれた8輌編成であった。室内まで作られて、点灯すると内部が見えた。彼は得意満面で見せてくれた。
 その時、映画の話題が出たが、「あれはハリウッド映画だからな。車内はセットで撮っている。参考にはならない。本物はもっと良い。」
 機関車は本物を撮っている。その中で流線型のK4から受け継いでHarrisburgの橋
(59:51)を渡る機関車はなんと4-4-0である。これはD16だ。現在博物館に飾ってある機関車そのもののようだ(リンク先のOur Train中、No.1223を探されたい)。 

 Billはその後カリフォルニアに引っ越したが、30年以上の親交を結べた。3条ウォームの開発に関し、いくつか助言を貰ったのはその後の発展に大きく影響を与えた。会うと最大限の歓待をしてくれ、奥さんも「貴方は私の亭主にとって特別な人だ。」と言ってくれた。祖父江氏を案内して訪ねたこともある。 

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2023年10月20日

食堂車

PRR Diner (3)PRR Diner (1) この食堂車のジャンクをかなり前に入手したが、これがどこの鉄道の車輌かを長らく特定できなかった。

 おそらく、アメリカ東部の鉄道会社であろうということは見当がついたが、ありとあらゆる写真集を見ても手がかりがつかめなかった。ようやくPRR(ペンシルヴェイニア鉄道)の図面集を見ていて、行き当たった。10年以上掛かったことになる。

PRR Diner (2) 業務用のドアが小さく、低い。食堂部分のテイブルは少なく、ソファが置いてあるのは不思議だ。そこでも食事ができるようにテイブルがあるようだ。BARの前にもソファがある。この内装には興味があるので、写真を探している。それらしく作ってみたい。

 この床板はとても弱く、お話にならない構造であったので、作り替えた。これも縦に床に落としても壊れないはずだ。
 連結器はガタのないMonarchにする。

 ジャンクの客車はまだいくつかある。毎週1輌ずつ仕上げれば、年末までに終わる計算だが、そんな訳にはいかない。何年も掛かるだろう。
 どれも落下痕があり、凹んだり歪んだりしている。それを切って叩き出して直す。鈑金屋になったような感じだ。それを見た友人は驚いた。完成品に色を塗っているだけだと思っていたらしい。
 筆者のコレクションにそういうものは一つもない。全て事故があっても壊れない構造にリビルトしてある。 

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2023年10月02日

Climax の動輪

Climax drivers F氏から動輪を全部作ったと連絡があった。非常に速い工作で驚いた。 全部で5台の台車であるから、動輪は20枚である。




Climax Drivers(2) 絶縁紙を貼るのにかなり手間取ったようだ。先述の角を斜めに落とすところの手加減が難しかったという。タイヤ内側のテーパ角度は大きくはできない。これが大きいと、入りやすいが、抜けやすい。しかも今回はステンレス鋼なので、塑性変形しやすい。無理に叩き込むと、動輪径が大きくなるはずだ。

 すなわち、絶縁紙をエポキシ接着剤で隙間なく固めて、飛び出したところがないか指先で撫でて確認する必要がある。その上で、嵌まり込む部分をヤスリで角を落とす。45度に削ってタイヤに当てるのだ。間違いなく入りそうであれば、ゆっくり押し込む。
 プレスがあれば良いが、ゴムハンマでまんべんなく叩くと、少しずつ入る。絶縁紙の一部は、削れて押し出されて来るだろう。それが全周に亘って、均一に出て来なければならない。

 難しそうに聞こえるかもしれないが、それほどでもない。6年ほど前に名古屋のクラブで "Old Black Joe" の部品頒布を担当したが、全員が簡単に組めて、車輪の心が出ていて素晴らしいと伝えて来た。

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2023年09月30日

続々 Lobaugh の Climax

Climax driver center F氏は、持ち帰った輪心にタイヤをたちまち嵌めてしまった。腕の良い方である。絶縁側は、今試している模様。

  タイヤを掴む時には、そのまま掴むわけにはいかないから、専用のヤトイが必要だ。これらは pot chuck と呼ばれる。F氏は各サイズのヤトイを作って持っている。

 筆者は踏面側を掴んでフランジ内側を削り、次はネジで締めるヤトイに取り付けて表側とフランジを削る。最後にフランジを掴んで車輪のジャーナルに近いところを落とす。12個やると、かなり疲れる。これが筆者にとっては限界値である。
 最初にフランジを掴むと、おかしな製品もあるから、失敗する可能性がある。韓国製の機関車では、フランジと踏面とが同心ではなかった事があるのだ。信じがたい話だが、おそらく太さの足らない丸棒を心の出ていない3爪チャックで掴んでタイヤを挽いたのだろう。そんなものが検査に通っているというのがおかしい。

 旋盤は大小2台持っていると具合が良い。筆者は小さい方をコレット専用機にしている。実は、もう一台欲しいところだ。 

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2023年09月28日

続 Lobaugh の Climax

Climmax (2) この機関車の最高速度はせいぜい30 km/h以下である。引張力はそこそこにあるが、出力は引張力と速度との積であるから、モータは小さくても全く問題ない。出力 1 W程度のギヤードモータを搭載していて、音もなくゆっくりと走る。

Climax C この機関車は2台車であるが、F氏は御自分用のは3台車にした。テンダを新造したのだ。



 食い違い傘歯車の噛み合わせが今ひとつだ。心は出ているが、肝心の歯型が、部分的におかしいのだろう。ダイヤモンドの砥石で歯を修正する必要がある。本物の製造工程にも、ヤスリで歯を削っている場面があったことを覚えている。 

 ダイヤモンド・スタック(煙突)の中にはスピーカが入っている。DCCサウンドを出すためだ。 

 動輪とギヤの問題が解決すれば完成であるから、楽しみにしている。 

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2023年09月26日

Lobaugh の Climax

Climmax (3) Climaxを持って、F氏が来訪した。未完成だが、静かに走る。この機関車はLobaughが最後に出した機関車キットで、完成したものが走るところを誰も見たことがないという噂の製品であった。博物館で何年も保管していたところ、F氏がぜひ組んでみたいと申し出られたので、お願いした。

Climmax (4) F氏は現在のLobaughの在庫をすべて持っているBob Stevenson氏にコンタクトして、もう一輌買ってしまった。そして2つを並べて作っている。とてもまともには組めないものであるから、ほとんどの部品をスクラッチから作り直し、歯車も一つずつ修正している。駆動方式は全く新しい方式を採用して、横から大歯車が見えなくなっている。
 まだエンジン部分が取り付けてないが、8割方 完成の域にある。

Climmax (2) 動輪の鋳物は良いのだが、偏心していた。またフランジ形状が望ましくなかったが、直すのは難しい。そこで、先日のタイヤを見せると目を輝かせた。カツミの鋳物の輪心、絶縁紙と車軸とをお渡しした。F氏は旋盤工作の達人であるので、全く心ブレの無い動輪を作れるはずだ。


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2023年09月14日

続々 車輪を作る

GG1 Drivers この車輪はGG1の57インチ(1448 mm)動輪だ。  
 Dennisから、早く作れと時々催促があるので、作り始めた。本来は彼から受け取ったロストワックスの輪心と洋白で出来たタイヤを使う筈だったが、あまり気乗りしなかった。すぐに磨り減ってしまいそうだったからだ。それとクイル駆動の輪心が埋もれていて面白くない。この部分は、かなり外に飛び出している。すなわち斜め前方から見ると、その部分の張り出しが見えるのだ。これは1974年に現物を見て確かめてある。

 Φ30のLow-D車輪はかなり前に用意してあったので、それに3Dプリントの輪心をエポキシ接着剤で貼り付けた。なかなか勇ましい。透けて見えないと言う人が居るかも知れないが、実物はほとんど向こう側が透けて見えない。大きなギヤボックスがあるからだ。
 精度が高いので、滑らかに転がる。この動輪はまだ余分があるから希望者にはお譲りする。
 
 タイヤを絶縁紙を挟んで嵌める。プロではないので、時間を掛けても問題ない。短冊に切った絶縁紙を接着剤で巻いて、固まったところで押し込む。タイヤの内側には微妙なテーパが付けてあるのでよく締まる。念の為に、エポキシ接着剤を塗りこんで、拭き取る。

 プロの手法は面白い。絶縁紙(いわゆるファイバー)をかなりふんだんに使っていた。まず、絶縁紙を煮る。柔らかくなるから、それを輪心にかぶせて簡単なプレスで押す。すると浅いカップ状のものが出来る 。それを乾かしてから、輪心に載せて、タイヤを置く。プレス器で押せば自然にタイヤが嵌まる。短冊に切って貼る必要はない。
 こうしておいて、車輪を旋盤にかけてタイヤと輪心の外周が同一平面になるようにする。不要な絶縁紙は同時に切り落とされて同一面になる。また、絶縁紙の切れ目が全く見えないところが素晴らしい。
 ゴミの量は凄まじい。このあとで、めっきをかけるのだ。めっき液は絶縁紙に多少染み込むので、長く水に漬けて洗わないと錆びて来る。60年代の製品には、これが原因の錆が見られることがある。
 ただしこの方法では、絶縁紙の9割以上は捨てられてしまう。昔はこの絶縁紙は安かったのだ。今は貴重品で、売っている店が少ない。 

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2023年07月30日

大きさの効果

 大きなものは壊れやすいことについてはたびたび触れてきたが、もう一つ書いておきたいことがある。それはTom Harveyからもたらされた情報だ。
 機関車の車軸は中空になっている。もちろんチャレンジャ、FEF以降の話である。一応近代機は中空であるし、古い機関車も車軸を更新すると中空になったものもあるようだ。これは製造上の問題を解決するための手法であるが、Tomは
「別のありがたい点がある」
と言った。

 それは車軸が曲がっていないかがすぐ分かるということである。
 機関車は脱線する。派手な脱線であれば、そのまま工場行きだが、軽微な脱線であれば復線して、そのまま使いたい。ところが 脱線すると、車軸が曲がることがあるのだそうだ。軸重が30トン以上もあるし、標準軌であるから曲げモーメントはかなり大きい。
 以前は試運転して不具合がないか確かめるのが面倒であった。その場所や時間がないときもある。穴があると覗いて一瞬でわかる。これは有り難かったと言った。しかし、そんなことがあるものか、と頭からバカにする人が居る。経験者の言は尊重せねばならない。工学は理論と経験から成っている。

 後で知ったことだが、これは熱処理時の「質量効果防止」なのだそうだ。その質量 (mass)という語は誤訳が多く、筆者の居た世界でもその修正が過去30年くらいで進んだ。質量作用の法則などというくだらない用語に記憶のある人も多いだろう。massを質量としか訳せない人は学術論文を書くべきではないという意見が35年ほど前、飛び交った。”マス”コミ、”マス”ゲームを質量と結びつける人は居まいが、それらのmassや、ここで扱うmassにはどのような言葉を当てはめるべきか、は考えるべきだ。

 機械工学を勉強してもそれが偏った知識であると、このようなことがわからないこともあるだろう。鉄道関係者にはそういう人が多いと感じるのは筆者の偏見だろうか。ちなみにBタンクにはクロスイコライザなどある筈が無いと断言した方も居た。  

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2023年07月18日

続 Horse Express Car 

 この車輌はPennsylvania鉄道のものである。何輌かあったようで、さらに他鉄道にもほとんど同じものがある。塗装はTuscan Redにする予定であったが、UP塗装でもそれほどおかしくないことが分かった。そうすると台車はPullman でも良いことになる。

 車内の写真を見るとパーティションがあり、それは左右に移動できるようだ。2頭用にもなるし、最大4頭を並べることができる。天井にはいくつかの配管があり、給水設備がある。

 排泄物を洗い流したりする水も必要だ。その点は人間より手間が掛かっている。やはり天井に水タンクがある機種もある。
 側線などに長時間留置されていると、水タンクが床下だと、圧力が不足して水が出ないこともあっただろう。そういう点では、天井タンクは心配がないはずだ。

 車端には飼い葉の棚もあるが、世話をする人の休憩所はない。 

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2023年07月16日

Horse Express Car

Horse Car この客車(貨車かも)は馬匹輸送車である。日本では窓のない二軸貨車ワムで運んだようで、このようなフルサイズの客車状のものはなかった。

 この模型はしばらく前、ジャンクとして極めて安価で入手した。かなりひどい状態で、修復には時間が掛かった。設計は極めて良くなかった。連結器が車体上廻りに付いていて、床には全く力が掛からない。勢いよく連結しただけでも、妻板がめり込むはずだ。日本製であったので、意外であった。おそらく設計者はHOの車輌の手法を用いたのであろう。丈夫な床板が必要であった。

 床板を外して 3 mm厚、20 mm幅の板を両端に延長した。それを全面にハンダ付けし、連結器がその末端に付くようにした。これで、軽衝突には耐える。台車はとりあえずプルマンの3軸台車を履かせた。いずれコモンウェルス台車に取り替える。

 本物では、片方の妻板は全開するようになっている。そこから馬を引き出すのだ。雨の当たり具合によっては水漏れするので、2重のパッキンを挾んでいる。

 床下には大きな水タンクが付くはずなのだが、図面を見ても載っていない。天井裏にあるのかも知れない。

 この車輌で運ぶ馬は競争馬で、極めて高価なものである。人間より手厚く世話をされて運ばれていたように思う。


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2023年05月11日

Erie-built

Erie built 先日の写真の左端は何か、という問い合わせを複数戴いている。
 これはいわゆるErie-built である。Fairbanks MorseがGEのErie工場で作らせた一群である。
 模型としては Max Gray がKTMに作らせている。これは以前説明した祖父江氏のギヤボックスを備え、上廻りは稲見氏が作ったようだ。模型としての評価は高くない。時々、ポロっと中古市場で出るが、価格は安い。筆者はABBAの4輌を持っている。

 残念なことに本物とは似ていない。それもあって価格が安いのであろう。一部のUP以外は運転室の窓が大きい。この写真の右は最近出たAtlas社のプラスティック製である。何が違うのかはもうお分かりだろうが、屋根の深さが異なる。
 左はUPの上下が平行の狭い窓を作っているのだが、後ろの断面が違っているから、辻褄が合わなくなる事がわかり、この10年頓挫している。屋根板を、より深く作り変える予定である。屋根を二重にすることにしたのだ。

ALCO PA1 PB1 FM Erie-built その他、側面もいくつかおかしな所があり、改造せねばならない。時期的には伊藤氏の作品と同じ頃なのだが、出来が全く異なるのは困ったものだ。  

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2023年04月27日

思わぬ到来品

EMC EA (right) 右端が友人宅からやって来た機関車である。EMC(EMDの前身)のEAである。こんな模型があるとは思わなかった。メートルネジを使っているので、日本製である。おそらく、KTMの職人の誰かが作ったのだろう。非常に上手である。
 大き目に見えたので心配であった縮尺も、正しい 1/48 であった。この機関車は、鼻先が丸いのしか見たことがなかったので、この尖った鼻先は間違いだと思っていた。内側に厚板を貼り足して削るつもりだったが、初期型のみは尖っていたことがわかった。この模型は鼻の先端に洋白の飾りがついている。これはB&Oの模型である。

Capitol_Limited_EMD_EA_and_Tom_Thumb_1937 模型化に当たり、正確な図面と鮮明な写真を送らせていることは間違いない。台車もあるので、完成は難しくない。また、ATSFにも尖った鼻のものがあることがわかった。 


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2023年02月12日

続 Gandy Dancers

equalized motion 筆者が初めてそれを見た瞬間、
「イコライザが使ってある!」
と叫んでしまった。剛氏は、にこっと笑って、
「そこに気付いたのは貴方が最初です。」
と言われた。

エンヤコーラ (3)エンヤコーラ (2) 上死点に到達すると一斉に振り下ろされるが、それまでは多少ばらつく。しかもそのばらつきが、毎回微妙に異なるところが面白いのである。工夫は腰と肩が動く。力を入れて振り下ろす、まさにその動作が再現される。工夫の体の中には細い鎖が入っていて、それを引っ張ることにより、腕と腰が動く。

 アメリカではGandy Dancersと呼ばれている。この語源は今ひとつはっきりしないが、この動画にもあるように、その工具がGandy社製のものであったというのが大きいだろう。
 録音がないのが残念だが、筆者が聞いた範囲では、アメリカでのその種の歌の文句は女性に関することが多かった。問いかけとその呼応により構成された歌だ。
 日本でもその手の歌は、かなり卑猥なものが多かった。そういう作業歌について調査している人は居る。歌に合わせて多人数で作業していたのだ。

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2023年02月04日

続 太いボイラ

PRR K4 SofuePRR K4 old これらを修正するのはかなり難しいが、アメリカのカスタムビルダの中にはそれをやった人がいるらしい。今は高性能の細いモータが手に入るのだから、できないことはないだろうが大変だ。
 さて、左は祖父江氏が作った最後のカツミのOゲージ製品である。火室側面は、右の旧製品とは格段の差があり、細くなっている。

from topcomparison2 上から見るとこんな調子だ。火室後部のすぼまりがよく分かる。この製品がカツミから出たときは筆者は留守をしていてよく分からなかったが、今見るとその差には愕然とする。

comparison 斜めから見るとこんな具合だ。ベルペア火室の上の部分が大き過ぎるが、違和感を感じさせるのは、むしろその下のラニングボードと接するあたりの幅である。
 当時のモータではどうしても幅が小さくできなかったのだろう。祖父江氏の工夫でなんとか収めようとしたのだが、力及ばず広くなっている。
 
HO and O HOの模型を並べてみた。これはユナイテッドのK4sである。不思議なことにカツミの旧製品と似ている。棒型モータで、多少の隙間があるのだが、太いボイラである。これについては太いとかいう評判は聞いたことが無いのは不思議だ。HOの人はそれほどこだわらないのだろうか。それともOゲージの大きさが、その差を訴えるのだろうか。
 その昔、「とれいん」が発刊された頃、Y氏が輸出されていた機関車を褒めまくって、寸法が正しいとか言っていたが、その記事の写真もこれと全く同じである。 

 これらのジャンクで手に入れた機関車に手を入れてみようかとも思うが、火室、キャブは完全に作り直しとなる。しかし、それだけの手間を掛ける価値があるかどうかは疑問である。 

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2022年12月22日

続々々 covered hopperを作る

3-bay covered hopper (1)3-bay covered hopper (2) この3-bayは今までにないタイプである。市場にもあまり出ていない。ホッパのゲートの構造を変更した。その辺りはすべて壊れていたので、削り落としてそれらしく作り直す。

 car cyclopediaをよく見て、構造を頭に入れてから取り掛からないとむずかしい。
Jack Frost この種類のホッパ車の塗装は目立つものが多かった。このディカールはすでに入手が極めて難しい。"Jack Frost"は、日本語に置き換えにくい言葉で、批判を恐れずに言うと、”北風小僧”だ。寒さを持ってくる妖精である。最近公開された「アナと雪の女王」にも出てくるらしい。アメリカでは有名な砂糖のブランドであった。最近は見ない。
 

 とにかくこの5輌の貨車を完成させれば、安達氏から買い受けた貨車のジャンクはすべて完成で、残りの部品を捨てられる。思えば長い道のりであった。ざっと140輌ほど組んだことになる。

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2022年12月20日

続々 covered hopperを作る

2-bay covered hopper (1)2-bay covered hopper (2) この2‐bay hopper は前回お見せしたものに近いが、屋根が別のタイプだ。要するに別の屋根を切り貼りして作った。縦割りにして、幅を詰めたのだ。丸型のハッチが必要で、その数が足りそうもないから、3Dプリントによる生産は必須であろう。

unnamed 下部のホッパは壊れているので、部品を作って直している。それほど難しいものではないが、既存のものと寸法を揃えねばならないから、注意せねばならない。板を大きめに切ってたっぷりとハンダを付け、ヤスリで調整する。このときのハンダは60%スズである。

 このジャンクは、細かい部品がほとんど付いていなかった。数十個の部品を手作りして付けることになる。楽しいが、時間が掛かる。同時に実物の構造調査に時間を掛けねばならない。

 この種のホッパ車は意外と重い。表面積が大きいのと、鋳物をたくさん使うからだろう。ハッチは鉛合金の鋳物であった。その鋳物が肉抜きが少なくて重いのは、ハンダ付けの時に融かしてしまわないためだろう。


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2022年12月16日

covered hopper を作る

 修理途上、組立中のcovered hopper があといくつあるか調べている。おそらくあと5輌で終わりだろう。

 その内の2輌は安達氏のところから来たジャンクである。かなり作りやすい。ある程度の部品もあるし、ノウハウも蓄積されている。今まで見たこともないタイプもあるが、なんとかなるだろう。それらはバラバラのものから組み始めたものだ。

4-bay covered hopper (3) これらの2輌は曲者である。これらはしばらく前、ニューヨークの集会で、製造元の息子から購入したものだ。外見はそこそこだが、中身はアウトである。全体を貫く背骨がないのだ。衝突するとアコーディオンのように長さが縮むだろう。仕方がないから、ホッパを少しずつ切り欠いて、3x10 mmの角材を差し込み、ハンダ付けした。当然ながら、素晴らしい剛性がある。もう1輌はちょうど良いチャネルがあったので切継いで嵌めた。

4-bay covered hopper (1) 車端は鉛合金の鋳物であったので外し、融かして重りにする。ブラスと洋白の角材で構成し、アングルを取り付けると出来上がりだ。ちょうど良い太さの洋白の角材が大量に手に入ったので、切り刻んで使っている。廃金属商から手に入れたのだ。

 この4-bay covered hopper がどのタイプなのかは、長年調べているがよくわからない。Pullman-Standardの系統であることは分かる。しかしカタログに出ていないのだ。屋根の上もよく分からない。


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2022年11月22日

新車のロールアウト

 しばらく前から用意してあった貨車を塗った。このところ天気が良いので、順次塗っている。ミッチャクロンのお陰で、そう簡単には剥げない塗りができる。

UP wartime composite hopper これは先回の記事で、天地逆に転落したと書いたものである。ありがたいことに、ほとんど被害はない。
 これは1942製のwartime composite hopperである。直訳すると、「戦時型・複合材料ホッパ車」である。要するに、鋼板を節約するために、木板で囲いを作ったわけだ。滑る部分は鋼板でないと滑っていかない。安達製作所製である。本当は1944年製にするべきだったかもしれない。

B&O wartime composite hopper これは連結器を下にして落ちたが、トリップ・ピンが僅かに曲がった程度で、他には全く傷がない。
 これもwar emergency composite hopperである。このように「非常」という言葉を入れることもある。アメリカとは言えども、材料の節約はかなり徹底して行われたようだ。連結器から、斜め上に、ホッパの滑る部分を支える支柱がある。ここを補強すると、今回のような事故に耐えうる車輌になる。

WIF boxcar これは1949年に塗ったことになっている。西インド諸島果実航送鉄道である。フロリダとハヴァナを結んでいた。実物を見たわけでは無いが、筆者の好きな絵柄だ。northerns484氏の作図とDr.Yの作成による特製ディカールである。大きなものを貼るとき泡が入らないようにするのは、かなりのテクニックが必要である。同型をあと2輌作っている。

 塗り立てを持って行ったので、まだウェザリングを施してない。   

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2022年09月24日

turbo-charger の排気管

 近代型(と言っても当鉄道で扱っているのは1980年代までではあるが)の機関車の排気管の内部は四角錐の空間である。中が狭く、外に向かって開いている。KTMがDDA40XSD40を製品化したときは、PSC Precision Scale Companyという会社に輸出していた。PSCはロストワックス鋳物を製造していた。アメリカで模型化したい機種を選び、現地で調査してロストワックス鋳物を作り、それを送ってきて製品を作らせていたのだ。日本側の設計者は誰かわからない。構造的に正しい設計とは言えない部分がある。
 
turbo exhoust PSCのディーゼル用の部品は素晴らしいものが多い。特にこの排気管はよくできている。今様でない50年前の設計の機関車でも、これがついていると、雰囲気が変わるようだ。いろいろな人に褒めてもらっている。しかし拡大すると、バリが出ているのが分かる。細いヤスリで修正するつもりだ。 

 どういうわけか、この部品をたくさん持っていたので、今回完成させる機関車全てに取り付けた。取り付ける孔をあけねばならない。これは意外に大変な作業である。Φ6の孔をあけて角ヤスリを突っ込んで少し拡げ、ハンドニブラで拡げる。ホーザンとエンジニアの両方を持っているので、その場で使い易い方を用いる。

 切り口は多少めくれるので、ヤスリを掛けて浮き上がらないようにする。酸化皮膜を取り、塩化亜鉛飽和溶液を塗って、63%ハンダを置く。ガスバーナで軽く焙って完成である。

 実物の排気は消音器もなく、猛烈な勢いで出る。タービンに当たっているから、多少は脈動が減り、ほぼ均一な流れであるが、凄まじい噴出速度である。
 機関車を斜め上から見下ろすように陣取って撮影すると、極端に熱い排気を浴びて驚く。しかもそれがドカンとぶつかってくるから、「眉毛が焦げそう」という表現は、決して大げさでもない。

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2022年03月04日

MOW train

MOW train 塗装した4輌を、クラブの年次総会に持って行った。ホッパ車には砂利を積まねばならない。しかも安息角ギリギリに積み上げて、てんこ盛りにする。

 バラストは大昔に入手してある。ゴムを凍結粉砕して選り分けたものだ。新しい砕石の感じがよく出ている。貨車の内側にぴったり合う張りぼてを薄いポプラの板で作り、エポキシ樹脂で固める。紙ヤスリをかけて、無理なく収まることを確認する。
 アクリル系の建築用接着剤を塗ってバラスト材をばら撒き、放置して固める。多分これで50年はくっついているだろう。

 天気が良くなくて、軌框(ききょう)の塗装が間に合わなかった。これは積荷であるから、すでにレイアウト上で使用して磨り減り、線路としては用をなさなくなった古いものを切って載せている。汚れた暗灰色に錆色を混ぜたものを、まだらに吹いて、レイルは上部だけを少し錆色に塗ると良さそうだ。またレイルは、2,3段ずつ針金で縛っておくと実感的である。

 今、仮台車を積んだ貨車を用意している。クレイン車はあるから、あとは宿泊設備を付けた車輌を作れば、救援列車は準備完了だ。昔撮った写真を探している。

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2021年12月26日

続々 MOW

UP MW Hoppers これらのホッパ車は鉄鉱石用であった。鉄鉱石は密度が大きく、運べる体積が小さい。貨車の上の縁から出ないように積む事になっていた。ユタ州のプロゥヴォの鉱山で使われていたのだ。
 それに改造無しで砂利を積んでいた。砕石は安息角が大きいらしく、山盛りであった。おそらく仮の運用であったろう。後にこれらはアリゾナ州との境の鉱山会社に売り飛ばされ、もっと大きな砂利専用ホッパ車が用意された。

Atlas ore car improved ladder 右はブラス製である。他方は Atlas のプラスティック製であるが、大改造してある。ハシゴの部分を完全に切り取り、針金にしたのだ。これは、このような銀色塗装車では大きな効果を持つ。
 オリジナルは奥行きが 5 mm以上もある板状のものであった。正面から見たときの投影面積はまずまずであるが、上から見ると板が並んでいて、奇妙なものだ。黒ければ目立たないが、銀色では目立ってしまう。ステップ(厳密にはstirrupと言う)も作り直すべきであった。最近のプラスティック模型はこのような部分にも神経が行き届いているだろうが、40年以上前の模型なので、無神経さが否定できない。ある程度のブレーキ装置などを付けて、塗装した。斜めの支えは、入れ忘れた。いずれ作ってはめ込みたい。

 ブラス製の方は、これまた安達製作所製のもので、少し歪んでいたのを、バラして直した。おそらく検査でハネられたものが、巡り巡って、ここに来たのだ。亡くなった友人の遺品である。

 1960年代のブラス製品は、どんな状態であっても、修復できる。エッチングをほとんど使っていないので、板の腰があるからだ。
 直さねばならないブラス貨車はあと10輛ほどあるので、順次紹介していきたい。

 これらの貨車のディカールは、全てDr.Yに印刷して戴いた。この場を借りて感謝の意を表したい。  

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2021年12月24日

続 MOW

MOW caboose このカブースは安達製作所製で、 US Hobbies に輸出されたものだ。資料が少ない時代だったので、窓配置が間違っていた。トイレ以外の窓を左右対称にしてしまったのだ。それでは非常に不自然な室内配置になるはずだが、検査に通ってしまったようだ。

 このジャンクを15年ほど前、安く手に入れた。事故車で、あちこち壊れて悲惨な状態であったが、捨て値であった。不要な窓を塞ぐのは非常に難しい。側板を直ちに捨てて、作り直すべきであった。

 窓枠を外して当て板を付け、そこにちょうど嵌まる板にリヴェットを打って、炭素棒で加熱して密着させた。コテでハンダを塗りつけた。曲がったヤスリでハンダを削り、あとは小さな板にサンドペーパを張ったもので削った。妙にリヴェットがはっきりしている辺りだ。
 何度も削ったり埋めたりしたが、完全には直らない。本物にもこの種の補修痕があるものも多いので、良しとした。この時代の製品は十分な厚みのブラス板でできていて、丈夫である。ハンダ付けも熟練した職人の手によるので、よく出来ている。後の韓国製は板が薄く、またエッチングした板を使っているので、へなへなである。バラすと歪んでしまい元に戻らない。

 ハシゴを曲げて付け、屋根上のラニングボードは、エッチングで透けたものにした。ここは目立つので、改造は必須である。
 アルミニウム・ペイントを塗り、完成である。この車輌には、珍しくACIラベルが貼ってある。これは1970年代に採用された、反射光に依る車輌認識装置である。海上コンテナにも貼られて、日本にもやってきたが、汚れに弱く、すぐに廃止になった。80年代には、すでに剥がし残しが存在するだけであった。これもその状態である。


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2021年12月22日

MOW

  Maintenance of Way のことである。要するに保線用の車輌だ。クレインと共に出動し、現場に復旧用資材を運ぶ。

UP MOW1 これは、わずかの部品からスクラッチビルトされたものである。track panel 軌きょうを運ぶのだ。
 縦の骨格になる材料があったので、あとは適当に切り出した板から作った。下廻りのリブ等は3Dプリントで作ってもらい、完成した。かれこれ15年近く掛かっている。
 クレイン車を改造中で、DCCによる可動になる。それに合わせて、様々な車輌を作っている。 

 他には仮台車を運ぶ貨車、カブース、砂利を運ぶホッパ車、飯場となる宿泊用の車輌、これにはシャワァや食堂も完備している。水を運ぶタンク車、現場監督が常駐することがあれば、衛星電話付きの専用車がある。 

 昔はMOWはこのような銀色だった。最近は薄い緑色になったようだが、筆者の好みで、この銀にした。1970年代の色である。

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2021年09月19日

caboose を作る 4

PRR N6A 気になっているカブースにPRR N6Aがある。これもQuality Craft の製品で、木部の寸法が正確である。すなわち車体はすぐに組めるが、そのまま放置されていた。その先は、相も変わらず難行苦行である。キュポラはソフトメタル製である。突き合わせ部を正確に45度に削り、隙間なく組めるかを確認する。輪ゴムで縛ってエポキシ接着剤で留めた。天井の梁を作り、ネオジム磁石を埋め込む。屋根板はブラスで作り、裏に薄鉄板を貼る。こうすれば密着し、隙間もなくなる。

 キュポラを支えるブレイスを取り付け、細かい手摺を付けていく、この作業が一番大変で、午後全部を費やすことになった。

 デッキの手摺は細いブラスの帯板に孔をあけ、リン青銅線を差し込んでハンダ付けする。細い帯板の中心に孔を開けるには、このOptical Center Punchが有効である。完全に真ん中にあくので気持ちがよい。もちろん細い穴をあけるには、この高速電気ドリルが必要だ。 

 組み終わると、苦労も忘れる。赤く塗ることにした。PRRは時期により、様々な塗りがある。赤かった時期も、その赤はいわゆるカブース・レッドではない。わずかに茶色味を帯びた赤である。

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2021年09月15日

Flanger

DL&H FlangerDL&H Flanger2 レイル間の雪を削る車輌である。スノウプラウを通してから、この車輌の出番である。分岐の無い線区を掃除する。途中に踏切があると大事故になるから、その線区を熟知した人を乗せる必要がある。

OCT.1973 MR この種類の車輌の説明が1973年10月号のModel Railroaderにあった。何度も読んだのでよく覚えている。本物は、レイルの内側を深くえぐるようになっているのだ。
 自作しようと思っていたが、1985年頃 Quality Craftから発売されたので、購入した。製品はこの図の方式ではなく、スキの部分が軌間に嵌るようになっている。ここが低いと実感的だが、当たると脱線する。

 この車輌も着工から30年以上掛かっている。目立つところに置かないとやる気が出ないと思ったので、陳列棚の一番前に置いたが、それでも20年ほど手を付けなかった。無意識に目を逸らせていたのだ。近年、台車を3Dプリントで作れたので、少し手を加えて生地完成まで持ち込んだ。近々塗装する。塗色が意外な色で、驚いている。一般的には、L&HR(リーハイ & ハドスン リヴァ)は青を基調色としている。

 多雪地方の車輛には興味がある。住んでいる地域は冬に積雪がある。日本海側からの雪道(峠を通って雪が吹いてくる通路)の下なので、北陸で豪雪があると、こちらにも少し降るのだ。標高がやや高いので、たまに大雪になることもある。天気図を見て、粉雪が降ることが確定すると、庭に仮設の線路を敷く。雪掻車を出動させて除雪をするのは楽しい。
 とはいえ、Oスケールでも、除雪は難しいものだ。スノウプラウにはシリコーン・スプレイを施し、ぬれを悪くさせると、なんとか掻き分けられるようになる。HO以下ではまず無理であろう。さすがに1番ゲージくらいになると、かなり実感的になっている。

 一時期、本当に除雪できるロータリィ除雪車を作ろうと思っていた。簡単そうに見えても、確実に除雪できるようにしようと思うと、かなり難しい事がわかった。電気ドリルの先にワイヤブラシのディスクを付けて、試してみた。模型のサイズでは、雪がロータまで届きにくいことが判明し、あきらめた。雪の粒子は小さくならないので、絡み合って「粘りけ」のようなものが発生し、雪掻車の左右の出っ張りで全体が押されて行く。粉雪であってもほとんどうまくいかない。この動画では、こんなに低温であっても、1番ゲージでさえも苦労しているのがよく分かる。このあたりのことは、Rheologyという学問領域にある。要するに、流れるものなのに剪断に抵抗するのである。ご興味のある方は、勉強されると面白い発見があるだろう。 

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2021年09月07日

caboose を作る 3

Nickel Plate Road このNickel Plate 鉄道のカブースは、長年探していたものだ。45年以上前から様々な媒体で写真を見たが、キットは全く見つからなかった。塗装が可愛らしいので、購入者がすぐ組んでしまうのだろう。
 人気があるので、後継のGroor Craftが再生産に踏み切ったのは30年ほど前だ。一瞬で完売した。これは友人に頼んで入手したものだ。

 作りは、Quality Craft(Weaver)の手法を踏襲しているが、多少寸法精度が良くない。特に厚みが怪しいから、よく考えて作らないといけない。何も難しいことはないが、図面だけからの情報では、満足の行く形にはなりにくい。要するに図面があまり良くないし、また板の厚さが正確とは言い難い。接着剤はエポキシを使うと、時間がかかるが、沁み込んで固まるので、丈夫なものができる。

 白い部分のディカールは、白帯全体を貼るようになっているが、成功の確率は小さい。文字部分だけを貼るつもりだ。

 この模型の下塗りはオイルステインである。アメリカで普通に売っている家具用オイルステインに漬けて、完全に沁み込ませ、それを乾燥硬化させた。中で固まっているので、上塗り塗料が沁み込まない。普通はラッカ・サーフェサを塗るが、それは表面だけに載っている。中まで硬いと、サンドペイパで削っても、具合が良いことが多い。またカビが生えなくなるというのも、利点である。
 オイルステインはアマニ油でできているので、樹脂化する。日本で市販されているのは樹脂分が少ないから、これと同じ結果は出ない。

 これで、塗装できるカブースは6輛となった。しかし未完成カブースは木製4輛、ブラス製6輛ほどある。先は長い。

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2021年09月05日

caboose を作る 2

SF caboose このカブースはSanta Fe の木造車である。30年ほど前、Quality Craft 社(現Weaver) のカブースのキットをかなりたくさん購入した。見つけ次第、全車種である。機関車を持っている鉄道のカブースは、すべて手に入れたことになる。社長のBob Weaver氏を訪ねて話を聞き、興味を持った事が大きい。1970年の発売時のキャッチフレーズは、
 You can say, "I built it."
であった。確かにまともに作ると最短で4日ほど掛かるが、当時の他のキットと比べると格段に素晴らしかった。
 キュポラ部分はソフトメタルの鋳造品であるから、重心が高くなる。床に錘を貼って重心を下げた。

SF cabooses Santa Feは、木造も鋼製も同じ形をしている。3輛ある。 左から順に木製、US Hobbies(安達製作所製)、Lobaughである。色も同じでTuscan Redトスカーナ地方の屋根の色)になる。大抵の場合、屋根まで同じ色だ。

Lobaugh SF caboose 次は、Lobaughのを完成させねばならない。オリジナルのブラスの屋根を切り抜き、キュポラを脱着出来るようにした。こうしておかないと窓ガラスが貼れない。切り抜かれた屋根板は、孔の廻りが細くなって折れてしまうので、補強材を入れた。このキットは快削のブラス製であって、かなり硬い材料である。糸鋸でサクサクと切れて気持ちが良い。現物が走っていた時代に作られたものだから、寸法は正しいはずだ。 しかもLobaughはサンフランシスコの会社だから、現物を毎日見られた。

 Santa Feは、Wigwag という手旗信号のようなものをキュポラに付けていた時期がある。丸い板2枚を上げ下げして、機関車との交信をした。どのような交信内容だったのかは、調査中である。機関車側からは汽笛で返答だろうか。

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2021年09月01日

クハ サハ

 国鉄の電車のクとサという記号の解釈は、諸説あるようだ。クはくっついているとか、サは差し込まれて走るからだとか、もっともらしい解説がある。それではモは何を元に作られた言葉なのだろう。
 もっともらしいからモなのか?そんなことを言う人は居まい。しかし、クとサの説明から考えるとそれでも良いではないかということになってしまう。すなわち、上記の説明は怪しい。出典を書いてあるが、それも実に怪しい。

 伊藤 剛氏は、20年ほど前、
「その種の説明をする人がいるから、ますます誤解が大きくなるのですよ。」
と、以下のような説明をしてくれた。

「最初に言わなければならないのは、これらはすべて英語から来ているということです。モーター・カーの、これは簡単ですね。はコントロール・カーのクです。なになに?コですって。発音はクォントロールだったのですよ。最近はコントロールですが、昔はクァ、クィ、ク、クェ、クォと発音する人はたくさんいました。汽罐車の漢字のルビ(ふりがな)にも、きくわんしゃ”と書いてあったくらいなんですからね。
 日本語のカ行の外国語表記には ”Q” の文字を使って、qua, qui, qu,  que, quo としたほうが良いと言った人も居たのです。最近の本に書いてあるような、『くっついて走る』は、当然間違いです。

 は難しいでしょうね。これはsubordinate carです。意味は追随する人、家来のことです。英語の辞書には、a person under the authority or control of another within an organization とあります。ほら、コントロールと対になっているでしょう。
 この言葉は、昔の教育勅語の英訳にありましたよ。”汝臣民は、父母に孝行を尽くし・・・” の英語訳の最初には、”Thou subordinate shall ‥‥”とありました。お前達付随車は、・・・という意味ではないですけど、まあそういう意味です。」

 英語に堪能な方だったので、様々な例を引き合いにして説明戴いた。ともかく、この分野の言葉は英語から来ていることは、間違いない。それを日本語の怪しい言葉で満足しているのは、明らかにおかしい。インターネットによって、その怪しい解釈を撒き散らすのは、やめるべきだ。


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2021年08月28日

Floodlight Tower

 railtruck氏が正解である。

Floodloght Towers 高さ100 ft 約30 m の照明塔である。最大20個のランプが付く。この設計も northerns484氏にお願いした。0.8 mm厚のステンレス板の予定だったが、製造時に間違えてt 0.5 と t 1.0 の板を使ってしまった。やぐらは少し厚く、舞台部分はやや薄い。嵌合は少し調整が必要になったが、なんとか組めた。

 立ててみるとなかなか立派である。これ以上高いと天井からの圧迫感があるから、程々の高さである。奥の方にも、もう一本写っている(赤矢印)。実物の図面を参考にして作ったものである。

 LEDの色をどうするか悩むところだ。戦前はすべて白熱灯であった。後に水銀燈が用いられたが、色再現性が悪く、赤旗が赤く見えにくいという問題があったそうだ。それで2種を混ぜて使っていたということらしい。LEDの白は赤がよく見える。

floodlight tower  奥のもう一本を見てみよう。中にハシゴがある。実物の図面を見ると、30 mを一本のハシゴで登るようになっている。これはさすがに怖い。協議の結果、途中にlanding 踊り場を設けて、2段にした。 


 まだ他の場所にも立てる予定であるが、位置を決めるのは意外と難しい。  

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2021年08月08日

レーザによる切り抜き

What is this? 先回のお答がまだ少ないので、少し時間稼ぎのネタである。これは何だろう。大きさは100mm角より少し小さい。
 ステンレスで作ったから、ハンダ付けは容易である。熱が逃げないから、小さなコテで、よく付く。ハシゴなども作った。各種のハンダを使ってみた。やはりスズ63%のハンダに限る。これは液と固体の2つの相しか持たないから、一瞬で融け、コテを離すと固まる。また、液状のときの粘りはほとんど感じられない。隙間にするりと沁み込んでいくので、後で削る必要もほとんど感じない。この写真では60%のハンダを使った部分も写っているので、ハンダが盛り上がっているところもある。

field magnet 最近は、レーザ屋さんは忙しいらしく、少々待たされた。他にも色々なものを作ってもらった。厚いものでも平気で抜けると力説するが、さすがに38 mmの鉄心を一発で抜くことは出来ない。19 mmを2枚ということを考えたが、ネジ穴はあけられないらしい。厚さの半分くらいの穴なら、あくそうだ。仕方がないから、9.5 ✕ 4 = 38 とした。これはLobaughの調子の良さそうなモータの界磁鉄心である。このモータは550 g もある。界磁をネオジム磁石の強力なものにしてどうなるかをテストしたい。界磁磁石が強すぎるということも考えられる。電機子の電磁石など無視して磁力線が通過すると、アウトだ。どうなるだろう。
 Φ4.1 とΦ3.2の孔をあけたが、中に融けた鉄のかけらがあるので、ボルトが通らない。ドリルで貫通させておいた。周辺も微妙にカエリが出ていたりするので、ベルト・サンダで落とした。
 エポキシ接着剤で、4枚を貼り付けて組むことにする。 

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