貨車

2024年07月21日

バナナの熟成

 読者の方が興味深い感想を送って下さったので、紹介させて戴く。コメントも合わせて御読み戴きたい。

私が子供の頃(昭和30年中〜末頃)は、バナナは輸入果物ゆえにかなりの高級品で、一般には「病気の時の滋養」としてしか口にできないものであったと聞いております。ところが、我が家では結構な頻度で食卓に上がり、特別なものという感覚はありませんでした。

これは我が家が裕福だったというわけではありません。父親が神戸港の港湾職員で小型船の運転をしていた関係で、熟れて食べ頃のものをタダでもらって来ていたからです。

当時は、船でも冷蔵設備が整っていなかったので、バナナは完熟前の青い物を収穫して船積みし、船倉内で蒸らして成を行っていました。このため船倉内で食べ頃になったバナナは、店頭に並ぶ頃には変色して商品価値が無くなる(実は、このタイミングのバナナが一番うまいのですが)ので大量に船上から神戸港内に廃棄しておりました。この廃棄するバナナをもらって来て(もちろん海に捨てる前のものです)お相伴に与かっていたというわけです。現在は、温度管理の向上や食品ロスの観点からこのような事は行われていない筈ですが、貴ブログの記事を拝読して、ふと懐かしく思い出した次第です。

 この投稿によると、船の中でむらしていたそうであるが、筆者が見たのは青くて固いバナナが運ばれて来て、それを地下の室(むろ)にぶら下げていたのである。間違って船の倉庫で熟成してしまったのを廃棄していたのかもしれない。そこのところが不明だが、興味深い調査の題材を与えて下さったと感謝している。

 また、青いバナナについては、「轟沈」という軍歌にもあるそうだ。

 
かわいい魚雷と一緒に積んだ青いバナナも黄色く熟れた。男所帯はきままなものよ。髭も生えます。無精髭。




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2024年07月19日

waffle-sided boxcar

CEI-364756-MPHS-Obermayer-coll-Moloco-waffle-boxcar-web waffleというのは、あの食べるワッフルである。この貨車の表面にはワッフルのようなでこぼこ模様が付いているのでこのような名前が付いた。
  
 この貨車の内面には、ある装置を簡単に付けることができる。Less Damage 荷物を傷めないこと、すなわち衝撃による貨物の損傷を防ぐ装置である。それは一種のつっかい棒のようなもので、左右の壁の凹みに取り付けるものである。こうすれば荷崩れを簡単に阻止できる。

 アメリカの鉄道では1970年以降大きな変革があった。列車の規模が急速に大きくなったことと、熟練した機関士が極端に減ったことだ。
 Tom Harveyは終戦時に20歳ほどで、それから25年で円熟した時期である。彼の世代は人数が少なかった。彼より年上の機関士達は終戦時に40歳台だったからすでに退職していたし、若い人は何も考えていなかった。ディーゼル電気機関車を動かすには大した技量は要らず、ただスウィッチを On,Off するだけであって、滑らかに運転するためのテクニックなど考える人が少なくなった時期なのだ。
 ちょうどこのころ、巨大なショック・アブソーバを付けた貨車が開発されると同時に、様々な車内用の装置が採用され始めた時期でもあった。

 木製模型の場合は薄い木片を外側に貼るのだ。切り口は斜めに削ってそれらしい形にせねばならない。たくさんの木片を作り、加工して整列させるのはなかなか大変な作業だ。
 貼ってからサーフェサを塗り、スティール・ウルで磨る。これを繰り返すと滑らかな表面になる。

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2024年07月17日

Fruit Growers Express

Fruit Growers Express insulated boscar Fruit Growers Expressは、ワシントンDCに本社を置く企業であった。フロリダの果物を東部の大都市、中西部に運ぶのが目的の会社だった。

 先回扱ったPFEは西部の山脈を越えて3日以上も掛かって運んでくるので、途中で氷を足さねばならなかった。山間部には天然氷を取り込む備蓄設備も持っていたし、大きな製氷装置を約20箇所稼働させていた。季節によっては車端の氷室の天蓋を開けて通風させた。のちには機械式冷蔵車を大量に発注した。

Railroad_Museum_of_Pennsylvania FGEの運行は上手くいけば一日半で到着できる範囲なので、この会社の冷蔵車はやや異なる方向に発達したようだ。断熱性の良い貨車を作り、予め良く冷やした貨物を入れると2日は十分に冷たさを保つのだそうだ。
 のちに機械式冷蔵車も導入されたが、断熱を主流としたようだ。

 さらにはGreat Northern鉄道と組んで、ワシントン州から、リンゴ列車を仕立てて、東部に運んでいた。山間部を通るときには凍結から守るために、ヒータを装備したものもある。

 PFEは冬季に商品が凍結するのを守るために、当初は木炭を使った。のちに石油ヒータによる保温を行っていた。はじめは気が付かなかったが、青いオレンジを積んで目的地に到着すると、程よく熟成し食べごろになっていたのでそれが当然だと思っていた。ところがそれを電熱保温に切り替えたとたんに、オレンジが青いまま目的地に到着することが判明した。

 科学者による詳しい調査の結果、燃焼時にわずかに生じるエチレンのガスが、果実の完熟を促進することが解明されたのだ。以後、この技術は出荷調整の方法として広く行われるようになった。このガスは腐った果実からも出るので、リンゴ箱の中に一つでも傷んだものがあると、全体が傷んでしまうことはよく遭遇する事故である。

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2024年07月15日

40-ft Hi-cube boxcar

coupled 40ft Hicubes 筆者が最初にこの40-ftの貨車の実物を見た時、非常に不思議な感じを持った。
 連結器は30 cmほど縮んでショックを小さくするようになっている。だから横から見ると相対的に車輌の隙間が広い。すなわち、列車の長さに対して空間が異常に大きく感じるのだ。一方、86-ftは長いので連結面が多少開いていても、特に不思議な感じは無かった。

up 40ft hicubeATLAS 40_hi-cube_boxcar 黄色に塗った貨車は、大陸横断鉄道開通100周年を記念したキャンペーンの時に使われたはずである。学生時代世話になっていた銀行家から貰ったポスターやカレンダにあったが、現物はほとんど見ることが無かった。

 背が高く、一部の線路では建築限界が低くてぶつかる可能性があるから、妻板の上の方を白く塗って気が付き易くしてある。

 側面の熔接でつないである部分 weld line は細い鉄線(0.3 mm径)を、ぴんとさせて貼り付ける。その時の方法はラッカ・サーフェサの粘着力を使うことになっている。木材の上に塗り重ねたサーフェサにナイフで切れ目を入れ、そこに細い鉄線を載せる。そしてラッカ・シンナを筆で塗ると、軟らかくなって埋没するのだ。そんなことで、くっつくのだろうかと心配したが、意外によく着く。はがれて来ない。もちろん、その上に塗装を掛ける。錆びるといけないのですぐに塗るべきだ。すぐには信じ難い方法であったが、うまい方法であると思うようになった。

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2024年07月13日

86-ft Hi-cube boxcar 

UP 86ft Hi-cube 86-ft は 26.3 mである。こんなに長い貨車が半径 140 mほどの急カーヴを通っていた。模型で言えば半径 2.9 mで当博物館の最小半径とほぼ同じだ。アメリカにはそういう線路配置を持つジャンクションがかなりある。特に本線が直交している場所ではよく見る。その線路を、この車輌群が凄まじい音を立てて通過しているの見たことがある。
 
UP86ft Hi-cubeHi-cube wheels この写真は74年版の  Car and Locomotive Cyclepediaからお借りしている。連結器はかなり振れるようになっていて、開放テコは大きな変位に追随するように伸び縮みする。エアホースは連結器のシャンク下で一周巻いていて、伸縮、振れに対応する。
 車輌の幅は狭い。中央部が障害物に当たらないようにしているのだ。また、車端部のハシゴも少し削った部分にある。

 何を積んでいるのかということに興味があった。主として電化製品であった。洗濯機とか冷蔵庫である。これらは体積の割に質量が小さい。すなわち、体積が大きくないとたくさん積めないわけだ。だから appliance car(電化製品をelectric appliancesという)と呼ぶ人までいた。

safety-for-plug-door-boxcar 30年前キットを2輌手に入れたが、作り掛けたまま10年ほど放置してしまった。その間にあちこち壊れて来たので早く完成させたい。プラグドアの下部のローラ台車が無かったのが放置の原因である。それを3Dで作ってもらっているので、楽しみだ。この写真の下の4つの囲みがその台車である。

Penn Central Hi-cube 塗色は UP と Penn Central である。前者は珍しくもないが、後者は東部で現物を見たことがあり、脳裏に焼き付いた。ディカールを手に入れるのに苦労した。このHO模型の色は濃過ぎるし、色調が異なるように思う。PCは1976年に完全に破産した。 互いを敵視していた二つの会社を合併させたので、全くと言って良いほど融合せず悲惨な結果になった。

centering 手元の模型の裏側を見ると、色々な試行をしたことを思い出す。結局ショックアブソーバは外したが、復元装置付きの連結器は付いている。

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2024年07月11日

63-ft mechancal reefer

63ft mech.reefer157ft mech.reefer これも Lykens Valley の木製キットである。不思議なことに63 ft(19.2 m)である。これは珍しい寸法で、実際の車輌のほとんどは57 ftなのだ。右の写真も57ftである。  

 筆者の大陸横断鉄道の貨車の印象は、この機械式冷蔵車に集約される。砂漠の中に停車して轟音を発する冷蔵車群。めったにないがその中で燃料切れ予報の警報音が鳴ると、機関士はすぐに無線で連絡して次の駅での給油を手配する。そういう様子を懐かしく思い出す。だから最初にこの車輛のキットを手に入れ、組み立てたのだ。車齢48年になる。

 市販されている既製品の冷蔵車にはエンジン音が出るものがある。DCC仕様で電力はいくらでもあるから、かなりの音量である。正直なところ、やかましい。音量を絞りたい。仮にスピーカを厚紙でふさいでいる。

 この修理中の貨車には連結器には本当に作動するショックアブソーバが取り付けられている
   
 材料はかなり粗悪で、側面と床の板が反っていた。それは捨てて、10 mm のアガチス材を正確に挽き下ろして箱を作り、屋根板を貼った。妻板のドレッドノートは鉛合金で重い。エポキシで箱に貼り付けた。

63ft mech.reefer263ft mech.reefer3 何度もサーフェサを塗り、研ぎ上げた。かなりきれいな表面だ。それに角棒を貼り、屋根のハット・セクション(帽子のような断面であって、屋根板をはぎ合わせる金物)を付ければあとはリブを付ける工作だけである。
plug door truck (3) (1) このドアはプラグドアで、ロックを兼ねたクランク付きのバーでドアを押し込む。それがレール上を滑っていくための台車が必要だ。手で作っても揃わないので、これまた3D-プリントで作ることになる。写真はそのドア下部の台車であり、右はドアを押し込むテコである。

PFE mechanical reefer 以前作ったものが事故で入庫しているので、その修理と同時に作っている。塗装はPFEになる予定だ。ディカールはたくさん用意してある。色はこのオレンジと、黄色、白になる予定だ。

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2024年07月09日

50ft PS-61 double door boxcar

1692228124.1280.1280__43758 この50ft-6in の貨車は懐かしい。1969年の大陸横断鉄道開通100年祭に導入されてこの色に塗られたが、70年代半ばにはこの塗りはかなり少なくなっていた。

 この図は Intermountain のサイトからお借りしている。ドアはスライディングドアとプラグドアの両方が付いている。この貨車が欲しかったが、ブラス製は無く、自作するしかないと諦めていた。

UP 50ft boxcar 数年前、ジャンク同然の古いプラスティック・キット(50年前発売)を偶然入手した。最近組み始めたが、材質が変化していてとても脆い。ハシゴ類は、取り付けようとランナから外す瞬間に粉々に折れてしまう。仕方がないから細いものは全て捨て、大きな部品だけを使って組み、細部は金属製の部品を取り付けた。ABS製とは謳ってはいるが、やはり50年も経つと駄目である。可塑剤が蒸発したり、酸化されるのだろう。US Hobbies の製品であったから信用していたが、プラスティックという材料の限界を示しているようである。

 模型はブラス製か木製に限る。木材はバカにできない。これは伊藤 剛氏も指摘している。50年前の日本製ダイキャストはことごとく膨張している。その度合いは形によって異なるが、1%弱である。割れてはいないので気が付きにくいが、孔が大きくなって、ブッシュが抜け落ちるものが多い。
 アメリカ製であっても膨らんでいるものがたまにある。

 ディカールは30年以上前に複数用意してある。当時もらったUPのポスターに、この貨車の60輌編成が曲線を描いて走る写真があった。本当はこの長い編成を作りたかったのだ。

50ft boxcar 塗装は黄色を先にしてしまったのは失敗だった。下地が黒なので、厚く塗らないと色が出なかった。下地が銀なら、薄く仕上がっただろう。艶が出ているので、反射で明るい部分が白く見える。Oスケールだから厚みはごまかせるが、HO以下では悲惨な結果だったと思われる。

 説明書に「この模型はABSで成形されているので、どんな塗料を塗っても問題ない。」とあったのには驚いた。思い切って、ホームセンタで安売りしていたラッカ・スプレイを使ってみたのだが、隠蔽力不足でやや厚い塗膜になってしまった。     

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2024年07月07日

cushion coil car

cushion coil car (2) この木製貨車は車齢45年ほどである。今回塗装して、ディカールを貼った。車輪はまだ塗っていない。後ろにあるのは以前紹介したプラスティック製真空成型の模型だ。
 木製キットはLykens Valley という会社の製品で、珍しく正確な図面と材料が入っていた。

cushion coil car (1)cushion coil car inside 内側はこのようになっている。木製模型は内部が平滑で面白くないが、プラスティックの方は本物をよく見て作っている。木製の方は hood(覆い)を取らず、かぶさったままが良さそうだ。車端のスノコ状のところはうまく出来た気がする。

 この車輌の実物はよく見た。いかにも丈夫そうなH鋼を組み合わせた構造で、かぶさっていた hood は薄い材料で出来ていた。クレインで外した hood には重ねて置けるように角が生えていた。しかし、後ろのプラスティック製の hood の角は短い。これでは重ねて置けない。捨てて作り直すしかない。

 模型は棒材と板材で、それらを組み合わせてH鋼状の梁を作り、全体を構成する。透けた歩み板が手に入ったので本物のようにした。上からレイルが見えるのはなかなか良い。接着剤は全てエポキシを用いた。木材には沁み込むので非常に丈夫である。

 hoodはブラスで作るつもりである。角のあるタイプと、丸いカマボコ状のタイプがある。積み荷として鋼板コイルに見えるロール紙を各種用意してある。うまく塗装すれば鋼板に見えるはずだ。

 連結器には油圧のシリンダがあり、衝撃を吸収する。とにかく重いものを載せる貨車である。

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2024年07月05日

またまた C&O coal hopper

C&O peak-end hopper これも C&O の peaked end hopper である。前回紹介のものとは微妙に異なる。


 前回紹介したものは、間違いなくUS Hobbies(Levon Kemalyan氏がインポータ)の製品である。板は 0.4 mm で、ある程度の丈夫さが担保されている。ボルスタは黒いフェノ−ル樹脂で、台車から絶縁されていた。

old and new 今回のものは板が薄く、また寸法も微妙に違う。やや細いのだ。しかし製作手法はほぼ同じだ。おそらく、Max Gray以前の輸入品International 製)だろう。もちろん製造は安達製作所のはずだ。1957年頃だろう。この写真で手前は少し上部の幅が狭いのが分かる。側板上の部分の傾斜が急だからだ。

 ボルスタは t 0.6 ブラス板で、それに殆ど効かない M3 のJISネジが立ててあった。ピッチが荒いので、ほとんど効き目がない。めくり取って 1 mmの板で作り直し、その中心部にさらに t 1.5 のブラス板を貼り重ねて ISO ネジの穴を作った。台車が絶縁材料だから、金属製で良いのだ。ブレーキシリンダ、エアタンクなども無かったから、それらしいものを探して付けた。。
 連結器付近は弱いので、例によって t 1.5で作り直し、衝突に耐えるようにした。ホッパ下部は何も付いていず、寂しいのでアングルで小部品を付けた。

 ミッチャクロンで下塗りして、艶を出す塗装をした。ディカールを貼り易くするためだ。石炭を積まねばならない。夕張炭を10 kgほど持っているので、砕いて積む予定だ。

C&O peak-end hoppers このホッパ車の寸法が他と異なるということは、並べるまで全く気が付かなかった。見かけ上は同じものに見えたのだ。入手した時に妙に安いな、と思ったことは覚えている。アメリカの市場価格は、意外と実情をよく反映していることが分かった。ブローカの知識が豊富なのだろう。  


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2024年07月03日

6-dome tankcar

6-dome tankcar 中学生の頃から、ドームがたくさんあるこの種のタンク車に興味があった。アメリカ製のキットでワイン用の貨車があるが、他にも大型の機種があることに気付いた。

 テキサスには大きな硫黄鉱山があった。硫黄が地下に埋まっているところに高温高圧の水蒸気を注入し、融解したものを圧力で押し上げて取り出す(Frash法)のだ。その融けた硫黄(115 ℃以上で融解)を入れるタンク車があった。ネット上ではあまり良い写真が無いが、現物を見たことがある。ドームが意外に太いと感じた。その写真が見つからないので、いくつかの参考資料と記憶とを照らし合わせての設計である。
 既に、このフラッシュ法での硫黄採取は今世紀に入ってからは行われていない(フラッシュは人名である)。現在硫黄は原油の脱硫から得られるものが大半で、鉱山で採掘することが無くなったのである。

 タンクボディのエンド部分の2枚以外はスクラッチ・ビルトだ。そういう意味ではタンク車の製作は簡単である。気を付けなければならないのは、ハンドレイルが直線でなければならないことだ。仮に線を入れて確認しながら作る。 

 HOの模型と比べると、ドームの雰囲気が異なる。このドームは3Dの師のS氏に作図をお願いした。高精度のアクリル製である。うっかり1週間ほど明るいところに置いてあったら、部分的に色が変わってしまった。直射日光は当てていない。 
 成型は最低厚みがあってそれが薄いとは言えない厚みなので、製品の底を大きな丸ヤスリで削った。その手間が大変だったが、タンク本体は簡単である。3本ロールで丸めて、端は丸金床で合わせた。タンクエンドは既製品である。実はこのエンドを2つ持っていたので作ってみようと思い立ったのだ。旋盤を持っていれば作るのは簡単そうに思うが、径が大きいので、これを作るのはいろいろな点で疲れる作業である。

 塗装は黄色を主としたものになる予定。 

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2024年06月29日

PRR H21 hopperの改良

PRR H21 hopper ブレイスの向きが不可思議なホッパを修正した。3Dプリントで作った枕梁をかぶせるようにしたのだ。新しい枕梁は太いので既存の枕梁を完全に覆い尽くす。ヤスリでその部分の塗装をはがしてから、接着剤を塗って被せた。実に簡単である。この種の仕事にはスーパーXが適する。
 固まってから、エポキシ樹脂を流し込んで隙間に充填した。これできわめて丈夫になった。

 次はブレイスの撤去である。ハサミでチョキンと切り、あとはハンダをネジ切って出来上がりだ。ハンダはほんの少ししか効いていないから、簡単だ。

 新しいブレイスは木材に同色で塗装したものである。長さを合わせて切り、接着剤を塗ってはめ込んだら出来上がりだ。後はGrab Iron 掴み棒を付けるべきだろうが見えないところなのでサボってもばれないだろう。

 修正したものを見ると、実に太い。これならポーリング・ポケットを押しても座屈しないだろうから、反対側の引張りで十分に持つであろう。しかし重そうだ。 

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2024年06月23日

エポキシ鋳物の貨車を塗る

IMG_4279IMG_4280 エポキシ鋳物の表面には離型剤のシリコーンが付いている可能性がある。組み終わったら、洗剤を吹き付けて歯ブラシで全面をこすっておく。水でゆすいで乾燥させる。穴をあけた部分から水が入る可能性があるので、洗い方には気を付ける。もちろん組む前に予洗いしておくことが最も大切である。これらの部品は大きな板状で、注型時の上面が内側となる。その面が平でないと内箱に密着しない。組む前に、ベルトサンダで一様な厚みになるように削っておかねばならない。

 ミッチャクロンを吹き、生乾きのうちに仕上げ塗料を塗る。虎の子のフロクイルのPullman Green および Boxcar RedにそれぞれGlazeを混ぜて吹き付けた。もちろん床下など塗料が入りにくいところは、予め筆で塗っておく。ラッカ塗装ではそういうことをすると悲惨な結果になることが多いが、エナメル系の塗料は即乾性が無いので具合が良い。周りに吹き付けると溶け合って筆の跡も消えてしまうのだ。 

 乾燥硬化時間は24時間である。埃には気を付け、日陰の風通しの良い所に置いた。台車の裏側にも塗り、車輪の踏面を拭き取る。 

 ディカールは古かったので心配であったが、うまく貼れた。木材の継ぎ目を表す溝にナイフの刃を当ててすべて切り離し、柔軟化剤を沁み込ませると、完全に密着した。

everywhere-west-parked-in-AC8C6N 右の写真の ”Way of the Zephyr” とは、ゼファ(西風)という特急列車の通り道という意味である。反対側には ”Everywhere West”とある。西部のどこへでも行けますよ、という意味だ。

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2024年06月21日

続 エポキシ鋳物の貨車を完成させる

50-ft express reefer こちらは 50-ft の express reefer である。これは製造元がここまで組んだようだ。おそらく、組めないという顧客からの苦情の多さに耐えかねて、半完成品を出したものと思われる。叩くと中に骨があるのが分かる。穴をあけると木のクズが出る。誰でも考えることは同じようだ。これは持ち主がそれでも組めないと言うので、安価で譲り受けたものだ。

 これも外装の細かな部品製作には時間が掛かった。ラニングボードは木製、床下の部品は金属製とした。客車用の制動弁を付け、エアタンクも2個付けた。ブレーキシリンダは大きい。
 細いハシゴは実感的である。この種の車両は妻板の低いところにブレーキ・ホィールが付いている。そこまで辿り着くための grab iron(握り棒)の位置関係は興味深い。

 台車はGSC製である。これもLobaughの砲金製のものから削り出したものだ。細くなるとなかなか良い形である。バネの部分が透けて見えると、動くような感じがするのである。
 車重は 630 g とかなり大きいので、ボールベアリングを入れた。

Soo Line 50-ft express reefer どの会社の塗装にするべきかはかなり悩んだ。どんぴしゃりの写真が見つからなかったが、3年越しの調査でSoo Line に決まった。ディカールも入手でき、ようやく塗装できるところまで来た。


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2024年06月19日

エポキシ鋳物の貨車を完成させる

40-ft double shiethed wood boxcar この貨車はエポキシ樹脂の鋳物を組んだものである。以前にも一回組んだことがある。もういやだと思っていたのに到来したので、組まざるを得なかった。

 今回も木の直方体を作って部品を貼り付けた。多少肉抜きをしてあるが、重い。金属製よりも掛けた労力・時間とも格段に多い。
 このように木製の構造が中にあるということは頑丈であるということである。30年ほど前、全体が透明なエポキシ樹脂の flat car 大物車を購入し組立てた。驚いたことに、列車の中に組み込んで出発した瞬間にその貨車は長さの1/3くらいのところで二つにちぎれた。その原因を考えると、透明樹脂だからだということになる。微粒子を入れたものはちぎれない。コンクリートに骨材を入れる理由と同じで、力の伝達経路が分散するからであろう。その壊れた貨車には針金を入れて補強したが、何回も割れて、結局は廃棄した。

 今回はハシゴを付けた。針金を曲げたグラブアイアン(手摺類)を付けるべきなのだろうが、あまりにも面倒でやめた。実物の写真を見ると、のちに改装されて板金製の梯子を付けているものもあるからだ。ハシゴはデニスが鋳造したものである。細いものを鋳造するのは難しいが、よくできている。

 この貨車は純木造ではない。妻板はドレッドノートという勇ましい名前のブランドのプレスされた鉄板である。要するに骨組は鋼製でパネルは木製という混成構造である。1930年頃の製造で、戦後にブレーキホィールを垂直に付け直したもの、という想定である。

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2024年06月17日

続 古い木製貨車を完成させる

50-ft express reefer (1)50-ft express reefer (2) これらの express reefer の着手はさらに古く45年ほど前である。キットの製造所は前回の会社と同じであり、側板と妻板は塗装済みであった。しかし説明書が不完全で、枕梁の高さが分からずに放置されていたのだ。
 他の車種が見本となって謎が解決したので、徐々に完成へと歩みを進めて来た。床下は客車と同等であるので、エアタンクは大小2個あり、制動弁も客車用である。ブレーキ・シリンダも大きい。台車はプルマンの客車用である。 

 これらの貨車は旅客列車に組み入れられて、牛乳などの配送に用いられた。すなわち、大都市圏周辺の運用であり、大陸横断鉄道の本線上では回送以外、見ることはまず無い。

 細かな手摺、ハシゴ等を取り付ける作業はきわめて面倒で、塗装に持ち込むまで、2週間もかかった。接着剤を使う仕事は時間が掛かるから好きではない。取り付けた部品は手塗りであるので、艶の具合が異なる。後で何らかの方策を採る。

 厚い板を使った内箱があるので、かなり重く、軸箱にはボールベアリングが必要であった。台車は Lobaugh の砲金鋳物である。鋳物の抜き勾配を無くすように削り、すっきりさせた。ぼてっとした感じを無くすために糸鋸でバネを切り外し、見かけだけのコイルバネを入れてある。こうするだけで本当にバネ可動のように見える。イコライズだけで追随性が良く脱線しないが、緩衝性が無いとレイルの継ぎ目の音がかなり響く。枕梁を承けている部分に薄いゴムの板を貼ると静かになる。厚さが 1 mmでも効き目が大きい。 

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2024年06月15日

古い木製貨車を完成させる

36-ft wood reefers (1)36-ft wood reefers (2) この2輌の冷蔵車は当鉄道での車齢は約40年である。木製キットで、側板と妻板だけが出荷時に塗装してあった。文字も印刷してある。塗料はFloquilであると書いてあった。合う色を探すと Tuscan すなわちトスカーナ地方の屋根の色である赤褐色である。これを90%完成の状態で放置していた。
 オリジナルは薄い板だけで構成されているので軽く、また壊れやすかった。厚さ10 mm程度の木板を正確に切って箱を作り、それに側板等を張り付けた。屋根には鉛合金のハッチ等を付けて塗装したが、細かい部品が未装着であった。手摺、ブレーキホィールなどを付けて完成に持ち込んだ。

 細い部品に塗装してもすぐはがれるので、ミッチャクロンを塗り、はがれないようにした。この下塗剤は非常に優秀であって、愛用している。

 扉の蝶番は印刷されただけであって寂しかった。3D-プリントで作った部品を貼り付け、それに黒い塗料を沁み込ませた。こうすると粗粒面の隙間はかなり埋まって鋳物然とした感じになる。本物はごてごての鋳物である。

 追加した部品は筆で手塗りしたが、他の部分との差ができてしまったところもある。全体に艶消し剤を塗ると目立たなくなるだろう。

 Yakima Valleyのリンゴはとても美味しい。しばらく前に博物館に来訪したアメリカ人は Washington州出身で、この文字を見るとホームシックになると言っていた。  

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2024年06月01日

DU を実演

 静岡で催されたトレイン・フェスタに行った。所属するクラブが参加したからだ。たくさんのクラブが出展していた。その中で目を引いたものが一つあった。

 Kadeeの特長の一つであるDelayed Uncoupling を実演していた。看板にそれを掲げての実演は初めて見た。HOなので、狭い机の上の一角で展示できる。一階のメインホールの中央東付近であった。
 機関車は1輌、貨車は10輌ほどだ。線路には磁石が8個ほど埋めてあった。写真がうまく撮れなかったのは残念だが、日本での展示は初めて見た。もっと多くの場所でやるべきである。それには連結器の整備が大切なのだ。

 車輪はそれほど軽く回転しないので、好都合のようだ。機関車の片方の連結器だけの操作であるのは、不満だ。連結器は前後にあるのだから、両方につないで二か所に振り分け、それを仕立て直すという場面が見たかった。実物でもそのような方法は日本ではやっていなかったので、思いつかなかったのだろう。反対側のヤードに機廻り線があれば簡単に実現できる。

 機関車の低速性能はかなり改善してあったようだが、筆者の目から見るとまだ足りない、と言うのは贅沢なリクエストだろうか。

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2024年04月26日

続 Low-D wheelsets 

IMG_4037IMG_4038IMG_4040 大きなレイアウトを持っていない限り、長大編成の運転はできない。アメリカといえども、そういうレイアウトは少ない。
 大きなレイアウトでは抵抗の大きな車輌を多重連の機関車でゴリゴリと牽いている。機関車1輌で貨車20輌が限度である。Low-Dならその5倍だ。

 曲線も半径72インチ(1800 mm)が普通で、筆者のように110インチ(2800 mm)以上というのは稀だ。急曲線で連接機関車の前部エンジンが横に大きくはみ出すのは興覚めだ。

 こういう話になると、理想と現実の違いである。既存の建物の中に作ると、小半径になる。別棟に作れば大きなものができる。大きな部屋を手に入れることが出来なければ仕方がないわけだ。そういう点では、筆者は運が良かった。均一な長い勾配を作ったので、牽引力の無いものは直ちに排除されてしまう。 

 Low-Dの応用例として、ハンプによる突放入替の話題が出た。
「すべての連結器にダンパを入れなければ、連結器座が壊れるな。」と彼は言う。筆者が、
「ヤードの仕分け線の下に空気を噴出するノズルを仕掛け、圧搾空気を送ってリターダとするのだ。」と言うと、笑い転げて「やってみたい。」と言う。実はこのアイデアは50年代のModel Railroaderに載っていると伝えた。
「当時は単なる思い付きのアイデアだったが、Low-Dなら可能だ。」と唸った。 

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2024年01月14日

radial couplers

 radial couplers (1)黄色のカブースの後ろにある貨車はまだ紹介していなかった。これは25年ほど前、アメリカの中古市場で廉価で手に入れたものだ。塗装は剥がれ、台車は外れていて、まさにジャンクであったが、その連結器に興味があったのだ。

 塗装を補修し、台車を取り替えた。当然車輪は Low-D である。連結器は何も補修していない。110度ほど回り、ガイドに沿って動くから垂れ下がることもない。これは路面電車の線路を使って配送していたときの名残だ。

radial couplers (2) 連結器の根本は台車のキングピンに近いから、押したときに横方向からの力が少なく、脱線の可能性が低くなる。
 これを介して80輌の推進運転をしてみたが、問題はなかった。ただしKadeeが相手だと、ガタが大きいので推進では座屈する可能性がある。実験はMonarchと組み合わせて行った。これは実物の構造に極めて近いから、固く噛合うので安心できる。

 この貨車のRalston Purina は19世紀からある動物用の飼料の会社だったが、かなり長期間、人間用のシリアルも売っていた。またこの赤白のチェッカー柄の看板のピザのチェイン店も営業していたが、1990年以降は見たことがない。 現在はネスレと合併して、また飼料会社に戻ったようだ。この貨車の時代は1940年代であろう。キットの製造元はMain Line Modelsだと思う。同様の作りの冷蔵車を複数持っていることから判断した。(品番OR-41であることが判明したが、radial coupler は元の持ち主の好みで付けられたものである。おそらくQ-CarCompany の部品を使っているものと思われる。床板より下は、普通のMain Line Models の構造とは異なる。)
 荷室ドアの蝶番はすでに3Dプリントで作ってあるから、貼る予定だ。 

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2024年01月12日

more cabooses

 自宅の地下室で電気温水器の更新工事に伴い、棚を動かしたところ、その内側に3輌のカブースが隠れていた。Atlas が当時の人気車種であったInternational Railway Car Company のExtended Wide-Vision caboose を量産したのだ。これはキュポラが車幅以上にせり出し、ベイウィンドウの様になっているとも言える。当鉄道にはすでに数輌ある。もう埋蔵金属はないと思っていたが、埋蔵プラスティックはあった。
 
 各種の塗りで売られていたが、どの塗装も中途半端で面白くなかった。塗装が薄くて文字が透けて見えるのである。色調もおかしいから塗り直しが必要であった。

DT&IModl Rilroader June 19741974 MR なんと懐かしいカブースだろう。1974年の Model Railroader の表紙になっている車輌だ。DT&I Detroit, Toledo & Ironton という鉄道のカブースだ。Atlas のカブースの窓を塞いで加工し、ディカールを入手して貼った。デッキ部分は金属で作ったが、行くえ不明となっている。
 ろくな道具の無い環境で作ったので、出来は悪いが、50年前の作品として蘇らせてやりたい。台車は仮のものに載せた。

Chessie system cabooseC&O この2輌も Atlas の製品である。急速に価値が下がり、投げ売りをしていたときに入手したものだ。は B&O が C&O と合併した頃の製品であるが、塗色が単純過ぎる。もう少しややこしい塗り分けが必要だ。

 台車だけは3Dの高速台車に替えた。は、色がかなり違う。最近復元されたようだ。正しい色に塗るだけで価値が出るであろう。

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2024年01月10日

loading / unloading coal

 石炭をどの様な方法で積んで、どうやって荷下ろししているかということには興味があった。

 70年代に炭鉱が近くにあって、見に行った事がある。昔ながらの方法で、両側に屈強の男が二人一組で立ち、ホッパ車の下のラッチを外して中身を出し、その蓋を閉じる。これは重労働である。その後閉鎖され、遺構があったがそれも高速道路の工事で無くなってしまった。思い立ってYoutubeを検索すると、現代のいくつかの事例が見つかった。

 まず積むときの様子である。かなり細かく砕いた石炭を、微速で動いている貨車の上から落としている。横についているゴムの板がくせ者で、安息角ギリギリで山を整形しているように見える。

 下ろすときはホッパを開いただけでは落ちにくいことがある。この動画では振動を与えて落としている。上から降りてくるものがその vibrator である。ただ載っているだけのように見える。これが振動を始めるとへばり付いていたものが落ちる様子が分かる。
 ホッパの出口蓋は自動で閉まる様だ。これは大きな省力化である。全体をひっくり返す方法は効率的だが、投資額が巨大である。貨車も全て替えねばならないからだ。

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2024年01月08日

open top hoppers 3

2-bay hoppers (2) これらの塗装は過去にも施したことがある。これらのディカールはイリノイ州のハーマンの遺品だ。

 左はオフセット・サイドなどと呼ばれて、容量を増すために骨の外に板を貼っている。側板は上の方で曲がっていて、その上は外側に骨を貼っている。部品の数が多く、工場での組立てに手間がかかる。その点、前回紹介のプレスした板を張る方式は、部品が少なく手間もかからない非常に賢い方法である。

 ともかく、右は穀倉地帯の模型人の好みだから、農業関係の会社のディカールである。 番号だけは多少変えてある。文字が多くて貼るのは大変である。台車は高抵抗車輪付きの仮台車である。2%の坂をかろうじて転がる。

2-bay hoppers (1) この左側は B&O のごく普通の貨車である。よく見るとまだ文字の貼り足りないところがあった。

 右は Berwind Coal Co の貨車である。黒い日の丸がついていて面白いが、ディカールが変質していてまともに貼れない。剥がして別の物を貼ろうかと考えている。このディカールは50年前にシカゴで買ったものだ。さすがにパリパリしていて無数のヒビが入っている。補強剤を塗ったが、救い切れなかった。

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2024年01月06日

open top hoppers 2

C&O 70 ton panel side hopper (2) 側面の板が膨らませてあるタイプ(パネルサイド)もある。これは賢明な設計で、工場で組み立てる時の工程をほとんど変えなくても容量が増す。なおかつプレスでの押出しでの加工硬化により、強度を増大させることができる。

 これはC&O塗装とした。前回は黄色塗装であった。あまり多くなるのは避けたいので、黒塗装であればC&Oが無難である。
 C&Oはその後他の鉄道と合併を繰り返し、CSXとなった。今でも石炭輸送を多く担っているが、この種の貨車はすべて廃車となり、長さが統一された石炭車となった。また、車体下部にホッパがついたタイプは減り、バスタブ型の車輌が増えた。ロータリィ・ダンパが普及したからである。 


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2024年01月04日

open top hoppers 1

 一度に7輛塗った。黒の単色とは言え、疲れる作業である。車端のホッパの下の部分には塗料が入りにくい。先に筆で塗ってから全体を吹いて、時間と塗料を節約した。

C&O peaked end open hopper 今回のホッパの中には珍しい個体がある。C&Oの 70 ton peaked end hopperという車輌である。これは長年探していたが、出会わなかったものだ。入手したジャンクの中に半分壊れたのを見つけ、丁寧に修復した。車輪、台車はまだ塗ってない。

 普通のホッパは妻部分が側面と同じ高さで、半自動の積込み装置ではかなりこぼれてしまう。妻が高いと石炭を盛り上げたときにこぼれにくいということだろう。この貨車も写真のように満載にするつもりだ。そのための石炭(本物)も十分に用意してある。

C&O peaked end この写真をどこから入手したのかは覚えがない。この積み方を見ると、長い列車を超低速で動かしながら、石炭の流量だけを制御していると推測する。

 どこかのコンテストで超低速の競争があるようだが、単機では何の意味もないということに、いつまでも気付かないのはどうしてだろう。

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2024年01月02日

gons

謹賀新年

 今年こそ仕掛品を一掃すると同時に、博物館の線路の完成に向けて注力したい。

 年末は塗装の仕上げをする予定であったが、食器洗い機の不調を自力で直すのにかれこれ3日ほどかかり、果たせなかった。我が家の電化製品は Maytag製 ばかりなので、マニュアルと消耗部品さえあれば直る。2台同じものを持っていたから、他方から移植すれば良いのだ。30数年使って修復不能になったものを廃棄するときに健全な部品をすべて外してあるので、それを使えば2台目の延命は難しくない。 
 正月は家族が集結するので食器の数が非常に多く、8人用の大きな装置が1日に5回転する。これがないとどうかなってしまうので、間に合ってよかった。


P&LE gon 先日の Railgon は数輌仕上げたが、長い50 ft のゴン用の他のディカールも見つかったので、P&LE Pittsburgh & Lake Erie とした。文字が大きい。Erieの発音について書いておきたい。
 現地音はャリーである。最初の部分は耳の「イャ」と同じである、それにRの音を響かせれば良い。Rの音を出すコツは、舌をどこにも触らせないことである。前に触るとLの音になるから、少し上に上げて「ゥラ」と言えば誰でもできる。
 我が国の趣味界ではこれを「エリー」と発音する人が多い。こんな発音は誰もしない。地図にもエリー湖とあるが、それもそろそろ変える時期に来ているような気がする


 70年代にこれをたくさん見かけた。大抵は薄汚れて錆だらけだが、たまには綺麗なのがある。その思い出があって、今回は汚さないことに決めた。

 何回も塗装が重なってボテボテになってはいるが、なるべく艶のある状態が作りたかった。考えて、温めた車体に濃いのを吹いてみた。思った通りのボテボテ塗装になった。これで良い。

D&H gon 以前お見せしたこの貨車も同様の塗装を施してある。貨車があまりにもきれいな塗装だと、現実味がない。車体内側は錆色を吹いて汚くしている。

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2023年12月31日

C&NW ore cars

C&NW ore car (2) 長い間塗ってなかったオアカーをまとめて塗った。色は迷ったが、この緑の塗装が気に入った。とりあえず3輌塗って様子を見て、あと10輌ほどあるから徐々に塗り替えようと思う。連結器の色は後で仕上げる。

C&NW herald ヘラルドはウェブ上で探して印刷をお願いした。この種の仕事は昔に比べるとはるかに楽になった。昔は様々な本のページをめくって探し、色を確認しながら作らねばならなかったのだ。


 台車のキングピンの位置が正しいとこのようになるという見本である。極めて実感のあるオアカーとなった。これを見ると今までの物は一体何だったのだろうと思う。いずれ全部作り替えるつもりだ。

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2023年12月29日

flanger

L&HR flanger これは除雪車の一種のフランジャである。線路内の雪を取り除く。踏切などでは鋤を持ち上げねばならないから、線路事情を熟知している人を乗務させる。
 まだ警戒塗装などは不完全である。黄色は床下まで塗ってあるようにも見える。グラブアイアン(手で掴むハシゴの横棒)が曲がっているのと、キュポラの支えが取れているのは修復する。
 この種の車輌は走らせることはまず無いから、Low-D車輪を付けていると事故の元である。いずれ高抵抗車輪に取り替える。

 先のクラブの年次総会で平岡幸三氏をゲストとしてお招きし、図面の描き方について講演をして戴いた。素晴らしいお話で、一同感じ入った。
 その後で平岡氏は筆者のブースにいらしたので、慣性増大装置、高効率ギヤの実演をお見せした。慣性を増大させて蒸気機関車の動輪が、単機でも正逆方向にスリップすることについては、「こういう発想はありませんでしたね。実に面白い。」と述べられた。3条ウォームギヤを逆駆動させて、静粛な増速機構として利用しているのは賢い方法だとお褒め戴いた。

 その後で低抵抗車輪を付けた3Dプリントのナイロン製台車をご覧になって、愕然とされた。
「これはボールべアリングの動きではないですね。」と見破られたのは流石である。「これは凄い!信じがたいほど滑らかな動きです。」
と仰った。一見平面に見える机の上に置くとするすると動き出し、机の中央付近で行ったり来たりする。机が撓んで真ん中が多少低いからだ。
「精度の高い水準器程度の勾配検出能力がありますね。これほど軽く動くなら、軽い貨車の百輌編成くらいは牽くでしょう。」と仰ったので、「ブラス製の120輌編成(約45 kg)を牽いて1.56%の勾配、230 mmの標高差を乗り越えて走ります。」と言うと驚かれた。動画をご覧になったと連絡を受けた。
 モータ、ギヤ、軸、軸受、車輪のすべてを改善するとどうなるか、ということに挑んだのを評価して戴けたのは嬉しい。

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2023年12月27日

Railgon

 カブースはこれで一段落した。完全に仕上がったときに再度紹介したい。他の貨車はこの3年で20輌ほど仕上げた。
 
Rail Gon 実物の世界では、1980年頃からこの貨車がどんどん増えてきた。今までは鉄道会社が自社の名前の入った貨車を持っていたのだが、稼働率が低くなると保守費用の方が高くなり損失が生じる。必要なときにリース会社から借りたほうが安上がりで、利益が増大するわけだ。
 目立つ色で塗られているので、嫌でも目に入る。そうこうするうちに、1980年代の終わりにはほとんどの gondola(無蓋車のこと)がこの貨車になってしまった。現在では、ゴンドウラと発音(太字にアクセント)する人は殆ど居ない。”ゴン” と言うのが普通だ。
 
 35年ほど前のことだ。Ralph Brownが電話を掛けてきて、買ってくれと言う。「4輌買ってくれたら割引くよ」と言うので買ってしまった。精度の高いインジェクション成形品で、きちんと組めるが、塗装が面倒で放置してしまった。10年後に黒塗装はしたが、またもやそのまま放置。さらに10年後黄色を塗りに掛かったが、マスキングがあまりにも面倒で挫折した。

 放置中マスキング・テープの糊が変質して、それを剥がして糊を取るのに苦労した。また10年放置したが、ついに完成させることにした。ディカールが見つかったからだ。買ってあったが、行方不明になっていた。

 マスクしてすぐに塗った。凹凸が非常に多く、完全なマスキングは難しい。多少の塗料の漏れは気にしないことにした。ナイフで削って、タッチアップという原則で行く。汚くなった貨車を表現するつもりである。白いのはディカールの糊が固まったものである。これは水でふやかしてスポンジで拭き取る。多少残っても気にしないことにする。このディカールの銘柄は分からないが、糊が多過ぎるようである。車輪はローラベアリングだから錆色だが、カー・リターダを通るから、タイヤ側面は光っている。

 問題は積荷である。もっともらしい形の積荷を作りたい。この種の記事は、Model Railroaderを読むと、最近は妙に多い
 MR誌はいよいよ1000号である。TMSは多少水増しされているが、MRは純粋に1934年からの号数である。 


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2023年12月25日

UP caboose CA5

UP CA5 この韓国製のカブースはK氏から戴いた。ほとんどの部品が左右反転してついていて、修復のしようがないと言う。図面の読み方を知らない人が作ったのだろう。窓の位置もおかしい。
 床下機器は上から見た配置を描く。床板を透視しているのだが、それを下から見たように作ってあった。どういうわけかハシゴの位置も反対で、ラニングボードも逆であった。床下などは大した問題ではない。ほとんど見えないので、目立つところだけを直した。 
 直しついでに窓も塞ぎ、随分様子が変わった。どんな色にするかは迷う必要がなく、黄色である。ただ、ディカールをどうするかは考えねばならない。

 UPは各種のスローガンを側面に貼っている。前回貼ったのは、”I Follow The Leader"である。これはいかにもアメリカ的な哲学である。民主主義で平等を謳ってはいるが、能力差を認めている。能力を持つ人間を探し、選んで代表者にする。
 日本では、こういうことを言う人はあまり居ない。その結果、能力に欠けた人が組織のトップに立ってしまうことが、ままある。しかもそれが長く続く。

 大きなディカールを貼らねばならないから、滑面にする必要がある。さて何を貼ろうか、手持ちのディカールの戸棚を探っている。 

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2023年12月23日

Pennsy cabooses 2

Pennsy N5c この2輌のN5Cはエンドウのブラス製品である。アメリカのSunnysideというインポータが日本に発注した最後のロットである。ペンシィのT1とほぼ同時に発注された。その製作には筆者もごく僅かであるが関係している。日本側の受注者は池田度氏であった。当時池田氏は名古屋に在住し、筆者とはかなり親しかった。祖父江氏を紹介し、この計画遂行には協力した。一部の部品も製作した。 池田氏はアメリカ在住が長かった技術者で、筆者とは話が合うところがあったが、このプロジェクトが始まってまもなく他界した。T1の駆動装置はアメリカ側の意見が通ったので、走りは良いとは言えない。

 この1輌は土屋氏から来たものであり、他方はクラブの物故者のご遺族から譲渡されたものである。非常に凝った作りではあるが、走行性能を第一に考える筆者から見ると不満が多い。台車は取り替えたいが、珍しい構成なので代替品を作るのは難しいかも知れない。この太いコイルバネは透けて見えるものではないはずだ。中に逆捻りの別のバネが入っている。実車では極めて初期以外は重ね板バネに換装されているものばかりだ。
 とりあえずタスカン・レッド(トスカーナ地方の瓦屋根の色らしい)のボディと黒い屋根にしたが、片方のキュポラは黄色にすることにした。いずれ塗装して発表するが、クロムイェロゥのキュポラというのは目立つ。interdivisional pool service用である。これはカブースを各devision内でのみ運用するのではなく、鉄道全体で共用する ”pool制” を採用したときに登録されたものである。要するに黄色のカブースはどこへでも行けたというわけだ。
 
Pennsy N8 (1) これはN8である。戦後の斬新なデザインで、乗務員の安全に配慮した設計であり、筆者の好みのタイプである。手に入れたジャンクは派手に壊れていて、片方のデッキはほとんど新製に近い。ステップは作り直している。これは赤いボディで黒いキュポラにするつもりだ。赤いとは言っても、カドミウム・レッドの赤ではなく、エビ茶色をもう少し赤くした色だ。資料は集めてある。
  
 これら3輌は train phone を装備している。エンドウのアンテナ部分は、引っ掛けて壊しやすい。なるべく丈夫になるようにハンダ付けをやり直しているが、材料が細いと思う。 

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2023年12月21日

Pennsy cabooses 1 

 ペンシルヴェイニア鉄道のカブースを5輌仕上げねばならない。ディカールは製作依頼中である。木製はこの2輌だ。

Pennsy NDA ND型は元々は2軸車であった。長いリーフ・スプリングで承けていた。後年、4軸に改造されたものを仕上げている。実は2軸にしようと長いバネを作ったが、やはり模型は堅く、思うように出来ない。等角逆捻りにしようと思ったが、木製の床をくり抜いて仕込むと壊れそうな気配であったので、楽な4軸化を施し、形式はNDAとなった。

Pennsy N6A N6Aは上部のキュポラが大きい。建築限界の狭いピッツバーグ以東の路線には入れなかった。その区間にはキュポラの部分が小さいN6Bが使用された、とBrass_Solder氏から教わった。N6Aは比較的早い時期に淘汰されたようだ。
 また、N6Aは古い2軸カブース車体の片側だけ伸長改造したのでキュポラがオフセットしていたが、N6Bは片側に伸ばした物と両側に伸ばした物があり、キュポラの位置が2種類あったそうである。もちろん、台枠は鋼製に更新されている。


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2023年12月19日

Northern Pacific cabooses

 このカブースは3輌ある。内2輌は木製、1輌はウレタン樹脂の鋳物である。木製は特に紹介することもないので、外観だけお見せする。
NP caboose 1 色は何色が良いのかよくわからない。ミネソタ州の博物館に行ったときに見たのはこんな色だった。屋根は黒っぽいほうが良さそうだ。緑色のBNヴァージョンもあった。 


NP caboose to ew-paint この写真の車輌はかなり風化が進んでいて、全塗装を施すべきである。これはカビだらけのを、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を吹き付けて洗ったものだ。カビは落とせたが、塗料がかなり傷んでいる。これも全塗装すべきだろう。オイルステインに浸けてしみ込ませ、乾かすつもりだ。そうすれば、カビの再発は完全に防げる。
 ある人が、「素晴らしいウェザリングだ。」と言ったが、その範疇ではないように思う。
 屋根が外れないので窓ガラスが入らないと思っていたが、塗料によって屋根が固着していただけであることがわかった。

NP caboose plastic 問題はこのウレタン樹脂製である。10年ほど前、キットのジャンクを安価で手に入れた。当然部品は足らない。ステップは3Dプリントだ。
 寸法が正しいとは思えないところもある。屋根の幅が足らなかった。修正して箱にはしたが、多分屋根は作り直すことになろう。一生懸命直しても、20年も経てば劣化して壊れてしまう可能性があるのは残念だ。

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2023年12月17日

Southern Pacific bay-window caboose

SP bay-window caboose このカブースは当鉄道唯一のベイ・ウィンドウ カブースである。NYCのも持っていたが、友人に譲ってしまった。飛び出している部分と妻面は、遠くからでも認識できるようにオレンジ色に塗ってある。 

 これは安達製作所製のブラス車輌である。手堅くまとめてある。屋根はプレスで凹凸を付けてあるが、その板も厚い。ステップも丈夫で、そう簡単には壊れない。細かな手摺などが壊れていたが、すぐ直せた。屋根のラニング・ボードは安っぽいエッチング板であったので、剥がして実物のような素抜けているタイプのものに取り替えた。東部で買ったので、安価であった。 

 意外に窓が大きいので、室内もある程度は作っておく必要があるだろう。このカブースはSPのSouthern Pacific(4-10-2の軸配置)と写っている写真があり、その情景を再現しようと導入したまま30年以上経過した。機関車の方は完成しているのだが、まだ塗っていない。これが良い機会となったので、取り組んでみよう。  

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2023年12月13日

N&W caboose

2年前、新型コロナ禍で誰にも会わずに過ごしていた頃に、古い木製キットを全て組んでしまおうというプロジェクトに取り組んだ。生地完成まで持ち込んだが、下塗りの状態で置いてあるのは見苦しい。手を入れて塗ってしまいたかった。

N&W wood caboose まずこれから始めた。Norfork & Westernである。木製カブースの写真は鮮明なものが少なく、情報が不足だ。
 屋根が赤いのもあったようだが、やはり黒くすると締まって見えるように思う。屋根の周りのタッチアップ手摺を白く塗って出来上がりだ。その後でガラスを入れて、ウェザリングを軽く掛ければ完成である。錘を入れ、355 gとした。ディカールは木板の溝に沿って切り離し、軟化剤を塗ると落ち着く。これを成功させるには、塗料をよくしみ込ませた上で、艶のある塗装にする必要がある。ディカールの膜がある程度は付着してくれてないと、切り刻んだときにばらばらになるからだ。ここでも”A”の一部が欠けている。これは取り除いて、後で白を極細の筆で足す。

 車輪の裏、車軸が塗られていないと面白くない。先日の集会で、
「車輪の裏が塗ってないものを雑誌記事で扱っているのはおかしい。裏を塗って、護輪軌条に当たるところまで剥がしてないと気分が悪い。」と発言した。何人かが深く頷いてくれたが、他の方々はどうなのだろう。

 台車は Kemalyan氏の指示で作った台車を加工して、ボールベアリングを仕込んだものだ。車輪はRP25のはずだが、フランジがやや薄いので、バックゲージをわずかに拡げてLow-Dもどきとした。この車輪の表面は塗っていない。程々の酸化被膜色であり、実物にもローラベアリング車の場合、こういう色がある。 

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2023年12月11日

painting cabooses

CB&Q 溜まっていたカブース10輛ほどを塗装している。色は赤ばかりではない。塗り分けもあり、面倒である。屋根も黒だけではなく、茶系統もあるし、赤いものもある。まだ未完成で、これからタッチアップする。ディカールが密着していないので、軟化剤を使って処理せねばならない。木目に沿って切り込みを入れてから塗るのだ。

 とりあえず全体を塗って、細かい部分は手塗りだ。こういうときにはフロクイルの塗料は隠蔽力が大きく、薄く仕上げることができるので助かる。筆は、径が 1 mm以下のものを用いる。

 ディカールを貼って、窓ガラスを入れ、軽くウェザリングを掛ければ出来上がりなのだが、カブースは普通の貨車の数倍の手間がかかる。
 ディカールはキットに入っていたものを使いたいが、すでに風化していて、補強剤を塗った瞬間に崩れるものがある。Dr.Yが再生(完全な新製)をして下さるので助かる。最近は Champ Decal の廃業で欲しい物がほとんど手に入らない。たとえ手に入れられても、使えないものが半分くらいある。Dr.Yのご助力がなければ、数十輌の貨車、機関車がレタリング出来ずに放置されていただろう。改めて感謝したい。

 木製のキットは早く組んで線路に載せないと、細かい部分が壊れてしまう。箱に出し入れするだけで細かい部分が折れたりするのだ。手摺その他は木部に貫通穴を空けておき、裏からエポキシをしみ込ませて支えるようにすると壊れにくい。大きな部品も接着面をよく擦って、接着剤層が薄くなるようにしておかないと壊れやすい。以前酢酸ビニルエマルション系の接着剤を使ったものはことごとく壊れてしまったので、エポキシ接着剤を使って作り直した。
 屋根が浮いて隙間ができるのは避けたいので、窓ガラスを入れたら接着してしまう。この時、内部の造作が完全に接着されていることを確認する。後でストーブが外れてコロコロと転がった例があるのだ。連結時のショックは大きいからだ。これは煙突を屋根に貫通させれば防げる。人形も完全に接着する。照明を入れたいが、それをやると、目立ち過ぎる。


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2023年12月03日

続 不可思議なブレイス 

H21 endsillH21-drawing Pennsylvania鉄道の生き字引のbrass-solder氏から連絡があり、非常に鮮明な写真を送って戴いた。この機種には、普通とは異なる筋交いが入れてあることが分かった。端梁は異常に太く、それでポーリングを承けるようだが、その頻度は極端に少ないと思われる。

 さらに連絡があり、この種の珍しいブレイスはH21とGLAという機種だけにあることがわかった。その他は常識的な配置だそうだ。

 H21の端梁は異常に太く、ぶつけてもそう簡単には曲がらないような気はするが、同じ質量でなら、通常型のブレイスのほうが頑丈であると思う。設計者が計算上これで良いと言ったのかもしれないが、後に元に戻ったわけで、なんとも不思議な話だ。筆者は、この種の些細なことも非常に気になるタイプの人間で、随分頭を悩ましたが、これでスッキリして眠れると思う。もっと早くbrass_solder氏に相談すべきであった。

 実は今ペンシルヴェイニア鉄道のカブースが5輌、塗装待ちなのであるが、随分調べても分からなかったことが、今回のついでに聞いたら氷解した。いずれ紹介したい。


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2023年12月01日

不可思議なブレイス

 Atlas 社の製品で、H21という70トン積みホッパ貨車がある。ペンシルヴェイニア鉄道で石炭を運ぶものだ。この貨車のブラス製品は、かれこれ40年のうちに3輌集まり、塗装してディカール貼りを施すばかりだ。このプラスティック模型は上から見るとよくないということを書いたのだが、その端梁のブレイス(筋交い)は不可思議であることは書かなかった。あまりにも衝撃が大きく、うろたえてしまったのだ。
 石炭を表す黒い板は少し沈めたが、縁取りが太いのは隠しようがない。いずれ削り落とす。

PRR H21 端梁にはポーリング・ポケットがあるから、そこを突いたときに端梁が曲がらないように支えているはずだ。ところがこの模型はそうではない。連結器座を支えている。これは単純な間違いなのか、それとも本物がこのような構造であるのかは、この10年で随分調べたが分からない。

PRR HT 一般的にはこの図面のようになっている。これはCar Cyclopedia 1936年版である。これはHTで、H21の進化版の90トン積みである。H21は1920年代の設計のはずだ。端梁は外に向かって斜めに支えられている。極めて順当な設計である。

unusual braces ところがカーサイクロを片っ端から見ていくと、たまにはこういうのもある。筋交いが逆方向である。どすんと突かれたときに壊れないものか、筆者にはよくわからない。側面の梁は厚いとは言えない。このような図面はこの例しか見つからない。 

 上のH21の写真を見ると端梁は異常に厚く、そう簡単には曲がらないだろうが、裏から支えてあれば設計は楽であるはずだ。
 気分が良くないのでしばらく見ないことにしていたが、ディカールを貼るための資料として出して来て、見てしまった。しばらく寝付きが悪くなるだろう。


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2023年11月19日

続 ATSF cabooses

ATSF CAbooses (2) この2輌は工事中である。右は先回で紹介のKTMの製品である。派手に壊れたもの2輌からのニコイチである。もう壊れないように太い骨を入れた。垂直に落としても、連結器は壊れるだろうが他は無傷のはずだ。台車は 3D print のナイロン製である。極めて低摩擦で調子が良い。もちろんピヴォット軸受である。  

 左は Lobaugh(ロボゥと発音する)のキットから組んでいるものである。おそらく1950年代初頭の製品である。この2つは根本的には全く同じ形であるはずなのだが、ずいぶん異なるように見える。窓枠は追加することになっている。
 Lobaugh の会社の住所を訪ねたことがあるが、近くに Santa Fe 鉄道の線路もあり、彼らは現物を見ていたはずである。それならば自社で製品化されたものと比較することも容易だから、正確なものが出来たはずなのだが、ちょっと異なるような感じがする。遠く離れた日本で作られたもののほうが、忠実度が高いように見えるというのは不思議である。

 Lobaughのキットはやや厚めのブラス板で構成され、しかもその板は快削材で堅い。すなわち鷲掴みで持っても、全く歪むことがないし、衝突しても生き残る。筆者の好みの頑丈なキットである。車体だけはオリジナルを使用し、あとは自作である。
 デッキ部分などは怪しい構成であるので、全て角材からフライスで削り出す。床下は木材との混成で実に不思議な構成だ。すべて捨てて作り直す。

 こういうものをアメリカに持って行って友人に見せると、是が非でも欲しがる人が居るのは面白い。そういう意味でも、手に入る物は手に入れておいて損はない。


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2023年11月17日

ATSF cabooses

 改修中のサンタフェのカブースが4輌ある。KTMが輸出した安達製作所の製品が2輌、木製キットを組んだもの1輌、もう一つはアメリカ製のブラスキットである。

ATSF CAbooses (1) 木製キットはQuality Craftで45年ほど前に出したものである。よくできたキットで、実感的である。1930年代の木製車輌を模している。作るのは大変だが、仕上がりは美しい。仮台車の上に載っている。車輪が未塗装なのはご容赦願いたい。

 右はインポータがUS Hobbiesで、おそらく1965年頃の生産であろう。アメリカで見つけたジャンクから再生したものである。破損品の塗装を剥がして修理し、再塗装したものだ。ブラス製であると、如何ようにも改修できるので気楽である。

ATSF 1952 窓ガラスを入れてないと、いかにも未完成品である。当鉄道では、必ず窓ガラスを入れている。 

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2023年11月11日

機能美

ore cars ジャンクの貨車の再生が進んでいる。たくさんあったブラス製オア・カーの下廻りを更新し、衝突、落下に耐えるようにした。オリジナルは薄板の構成で、 連結時のショックでもめり込みそうであった。
 例によって t 1.5の板を、背骨のチャネルに食い込ませてハンダ付けし、連結器を付けた。台車のキングピンの位置が少しおかしい。構造を考えれば、縦の部材の奥になければならないのだが、少し中心寄りにある。これでは、わざわざ金属疲労を進ませるための設計である。構造設計の専門家は言う。
「正しい設計のものは、単純な構造で丈夫さを作り出すから美しいのさ。」

Max Gray ore car 寸法を順に当たっていくと、台車のホィールベースが長いのが原因であることに気付いた。要するに、短いアーチバーであればオリジナルの設計にできるが、ベッテンドルフでは無理ということだ。この写真ではホィールベースが短いアーチバーを使っているので、非常に素直な感じがする。車輪は端梁から外に出るのが普通である。「列車長あたりの積載量が全て」の世界であるから必然的にそうなったのであろう。
 このブラスのオア・カーは、程度の悪いジャンクで、かなり手を入れてある。古いデザインにしたので、アーチバー台車でも良いわけだ。

Atlas ore car ところで Atlas のプラ製品は一見しただけで何か違和感を感じる。友人と話したら、それは「機能美がないからだよ。」と言う。「間違った部品(台車)を使って間違った設計にすれば、変だと気が付くのが普通さ。」
 側枠の四角の部分は上下を噛み合わせるときのラッチで、無い方が良い。この写真を見れば、右のAtlasの製品はキングピンが内側に入っている。正しい位置に付けると、車輪が端梁に当たってしまう。端梁も奇妙に伸ばしてある。台車の型を新たに作るのをサボって、無理やり押し込んだのだ。もう一つの無視できないファクタもある。これらの貨車は鉄道玩具としてアメリカに導入されたのだ。フランジ高さが2.5 mmもある車輪を使ったので、正しい位置にキングピンを置くと、端梁にフランジが当たってしまう。遠ざけざるを得なかった。こういう模型を世界中に何十万とばらまいたのは罪が大きい。
 左のアーチバー台車は正しい位置に付いていて気分が良い 。かねてより、このAtlasの貨車には何とも言えない気持ち悪さを感じていた。ようやくその原因が判明したが、かれこれ40年ほど掛かったことになる。70年代のMRにこの貨車の端梁を短く切る記事があったが、それは固定連結器を付けるための方便で、根本的なところは放置されていた。
 プラ製品のAtlasは10輌ほどあるので、どうやって処分するか考えている。

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2023年11月09日

続 塗装日和

painted この種の貨車の下廻りは入り組んでいるので、塗料が奥まで入るように塗装の順番を考えておく必要がある。最初に裏返して垂直に吹き、次いで45度の角度で全体を廻しながら塗る。
 次に水平に塗らないと入らないところがあるので、そこを吹く。最後に45度の角度で上から吹いて出来上がりのはずだが、届かないところはある。そこは細い筆で補う。


tankers 2輌目以降は1輌目の経験を生かして、先に筆で入りにくいところを塗っておく。その後は手順通りに塗れば簡単に出来上がる。このTexacoのタンク車は70年代によく見た。この60輌編成を夢見ていたこともあった。現在はその1/5までしか来ていないが、未組みはもう1輌しか無いから、実現できそうもない。

wiping off 台車は車輪をはめた状態で、網の上で塗る。ひっくり返して全体を回転させながら、車輪を少しずつ廻して塗る。塗料がもったいないので、霧を細かくして無駄を減らす。踏面まで塗られてしまうので、シンナを付けた綿棒で拭き取る。塗った次の日なら、まだ塗膜は軟らかく簡単に取れる。Low-Dの鈍い光が魅惑的である。
 この写真は拭取り途上であるが、この後フランジの裏側も少し拭取る。そうしないと分岐のガードレイルの上に塗料が剥げたものが積もる。実物の車輪の裏側も、踏面以上の高さまで光っている場合が多い。実物のガードレイルはやや高いことが多いからだ。模型の場合はそんなに高いものはまず見ない。NMRAの規格ではレイルヘッドと同じだからだろう。祖父江氏の工房では出荷前にポイントを通す試験をしていたが、そのガードレイルは 1 mmほど高い。
「これで通りゃあ、文句あんめい。」 

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2023年11月07日

塗装日和

 ここしばらくは天気が良い。風も弱く、湿度は低い。このような条件を待っていた。作り溜めした貨車を引張り出して洗剤で洗い、完全に乾かす。  
 エア・コンプレッサに注油し、エア・シリンダから水を抜く。油は専用油を用いる。これがなくなると焼き付いてしまうから気を付ける。

 ガンを空吹きして空気の出を確かめ、シンナを吸わせて細かい霧になることを確かめる。塗料は薄めてパンストの切れ端で濾過し、所定の瓶に入れて開始だ。 

masked 塗り分けが必要なので、先に塗って1日置き、塗膜が十分に硬化したものにマスキングを施してある。このマスキングには1輌あたり30分以上掛かる。漏れないように細かく切ったテープの小片を、はしごの裏などにもぬかりなく貼ってある。 

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2023年09月18日

17.5 mm車輪の台車群

 17.5 mm Low-D車輪を作った。インチで言えば、33インチである。これはピヴォット軸で、貨車の車輪として大量の注文がある。いつもはアメリカから一度に数百も注文が来るが、今回はまだ静かだ。先に国内で捌けるだろう。ピヴォット台車の存在を知らない人が多いが、3Dプリントで色々なものを作っている。日本型も製作は可能であろう。

 caboose trucksこれらはカブース用台車である。あまり良い製品がないので、作ったのだ。まだコイルバネが入れてない。
 左から、UPのwood beam を用いたものである。樫の木で骨組を作った台車である。静かだったという話があるが、それは疑わしい。脱線すると壊れたという話もある。
 中はBettendorf 社製の leaf spring 付きの台車で、緩衝力があり、乗り心地が良かったそうである。 
 右はUPの高速台車である。ボルスタ・アンカ がついている。これもコイルバネはまだ入れていない状態だ。コイルバネは形だけのものである。


apssenger truck & freight truck 左は軽量連接客車用の台車だ。1935年にUPの49erの新車輌用に開発されたもので、車輪径は34インチである。カンザス州の工場で作られた。
 
passenger truck ブレーキ装置が斜めに付いていて、これをブラスで作ったら、一体何個のロストワックス鋳物を積み重ねなければならないか、考えただけで疲れる。内部のバネまで再現されていて、素晴らしい。わずかにひねる事ができるので、脱線しにくい。

 ナイロン素材の柔軟性は素晴らしく、バネがなくても極めて優秀な弾性を持つ。走行音は静かだ。


National type B springplankless truck 右はNational B type springplankless truckである。普通の台車にはコイルバネを受ける座板が左右を結んでいるが、それをなくして軽量化したものだ。UPのタンク車にはたくさん採用されていた。

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2023年08月15日

続々 高効率ギヤ搭載機関車の展示

 おそらく、貫名氏は牽かせる物を用意されているだろう。質量が大きく、低摩擦の車輌群だ。
 
 彼は筆者の言わんとすることは、すでにご存知のはずだ。HO版のLow-Dを装着した客貨車群を用意されているのだろう。
 お持ちの方は、当日会場まで持参してつなぐべきだろう。さらに大きな編成となり、面白い動きを見られる筈だ。

 先日もそれを見て興奮した人が居るが、列車の後端を押して連結器遊間を縮め、最終的に機関車を押すというのが見られるかも知れない。これは、今までは決して見ることができなかった現象である。

 I田氏は数十輌の貨車を牽いたデモ運転をしていて、動画で見ることができる。これと同じことを目の前で見ることができれば、大きな衝撃を与えるであろう。某コンテストも、評価が定まるに違いない。

【貫名氏からの連絡】
 JAM会場の「インターアーバン・ワールド」という展示だそうだ。小判型の平坦エンドレス上に高効率ギヤ装備の蒸気機関車数輌が、30輌ほどの貨車を牽いて走る。
 他に、「関西学院大学 鉄道研究会 模型班OB」の展示でも、高効率ギヤを装備した機関車6輌が客車列車を牽く様子が見られる。  

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2023年01月01日

作った塩化亜鉛をフラックスとして使う

 ジャンクのカヴァド・ホッパを順次組んでいるが、車体がねじれていることがわかった。下部のホッパがまともに付かないのだ。よく考えてみれば、ジャンクであるということは、それなりの理由があるわけだ。なにかの失敗で、かなり歪んだのを廃棄したのだろう 。全てバラして合板で簡単なジグを作り、その中に押し込んでハンダ付けし直したところ、下部のホッパは正しく付けられた。これで完成まで持ち込める。

 細かい部品を作り、少しずつ付けている。コテで仮留めして木のブロックで押さえ込み、ガスバーナで炙った。ハンダが沁み込み固着する。そう簡単には取れない。作り立てのフラックスを使った。塩酸がわずかに過剰で、よく付く。問題は、揮発した塩化水素が金属を錆びさせることだ。

 活性炭フィルタを持つ空気清浄機に、煙を全て吸い込ませている。祖父江氏のとは異なり、塩化亜鉛を主体としてわずかに塩酸を含んでいるだけなので、さほど問題はないだろう。しかし、机の上に飛び散ったものからは塩化水素が出るだろうから、それは濡れ雑巾で拭い取る必要がある。塩化水素は、鉄合金に対しては極めて錆を発生させやすい。鉄の表面の酸化皮膜を簡単に破ることができるからである(鉄そのものは、湿度55%以下の清浄空気中では全く錆びない。瀬戸大橋の主ケーブルはこの理屈を利用している。脱湿した空気を循環させているのだ)。
 だから、鉄をハンダ付けするときは塩酸が適する。昔自動車工場では鋼板のつなぎ目にはハンダを流して大きなヤスリで擦っていた。フェラーリのテスタロッサの側面の羽根状の付け根も、全てヤスリ仕上げであったと聞いた。 

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2022年12月22日

続々々 covered hopperを作る

3-bay covered hopper (1)3-bay covered hopper (2) この3-bayは今までにないタイプである。市場にもあまり出ていない。ホッパのゲートの構造を変更した。その辺りはすべて壊れていたので、削り落としてそれらしく作り直す。

 car cyclopediaをよく見て、構造を頭に入れてから取り掛からないとむずかしい。
Jack Frost この種類のホッパ車の塗装は目立つものが多かった。このディカールはすでに入手が極めて難しい。"Jack Frost"は、日本語に置き換えにくい言葉で、批判を恐れずに言うと、”北風小僧”だ。寒さを持ってくる妖精である。最近公開された「アナと雪の女王」にも出てくるらしい。アメリカでは有名な砂糖のブランドであった。最近は見ない。
 

 とにかくこの5輌の貨車を完成させれば、安達氏から買い受けた貨車のジャンクはすべて完成で、残りの部品を捨てられる。思えば長い道のりであった。ざっと140輌ほど組んだことになる。

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2022年12月20日

続々 covered hopperを作る

2-bay covered hopper (1)2-bay covered hopper (2) この2‐bay hopper は前回お見せしたものに近いが、屋根が別のタイプだ。要するに別の屋根を切り貼りして作った。縦割りにして、幅を詰めたのだ。丸型のハッチが必要で、その数が足りそうもないから、3Dプリントによる生産は必須であろう。

unnamed 下部のホッパは壊れているので、部品を作って直している。それほど難しいものではないが、既存のものと寸法を揃えねばならないから、注意せねばならない。板を大きめに切ってたっぷりとハンダを付け、ヤスリで調整する。このときのハンダは60%スズである。

 このジャンクは、細かい部品がほとんど付いていなかった。数十個の部品を手作りして付けることになる。楽しいが、時間が掛かる。同時に実物の構造調査に時間を掛けねばならない。

 この種のホッパ車は意外と重い。表面積が大きいのと、鋳物をたくさん使うからだろう。ハッチは鉛合金の鋳物であった。その鋳物が肉抜きが少なくて重いのは、ハンダ付けの時に融かしてしまわないためだろう。


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2022年12月18日

続 covered hopperを作る

 アメリカ人が作ったブラス製車輌は、ほとんど例外なくべとつく。フラックスに塩化亜鉛水溶液を使わず、ペーストを用いているからだ。この2輌もその例外ではない。溶剤である程度内外を洗ってから、強力な洗剤と磨き砂で擦ると、多少ブラスの輝きが出る。緑青が出ているところもあるから、念入りに擦る。内側は洗いにくいので、リモネンを用いて大型の綿棒で拭いた。非常によく落ちる。ペーストの基材はリモネンの構成分子とよく似ているからだ。

 筆者が最初にブラス工作の手ほどきを受けた先生はBill Melisである。彼もペーストを主に使った。最後に熱湯で洗うと言っていた。しかしこの長さの模型が入る鍋に入れて煮るのは大変である。
 上のリンクにあるペーストは、温湯のシャワーで比較的簡単に落ちる。ところが、油性の松脂系のものはそう簡単には落ちないから、溶剤が必要である。

4-bay covered hopper (2) 問題はハッチである。長いハッチは薄い銅板をプレスして作ってあるが、丸いのは無い。12個を旋盤で挽いても、形が揃うとは思えない。これも3Dプリントで作ることになるのだろう。とりあえず手持ちの部品を並べてみた。これらを全部付けるわけではない。

 排出口の造作も作らねばならない。合計16個もある。目立つところだから、何らかの工夫が必要である。

 台車は36インチの車輪を付けたBarber台車である。これはLow-D付きで用意してある。 

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2022年12月16日

covered hopper を作る

 修理途上、組立中のcovered hopper があといくつあるか調べている。おそらくあと5輌で終わりだろう。

 その内の2輌は安達氏のところから来たジャンクである。かなり作りやすい。ある程度の部品もあるし、ノウハウも蓄積されている。今まで見たこともないタイプもあるが、なんとかなるだろう。それらはバラバラのものから組み始めたものだ。

4-bay covered hopper (3) これらの2輌は曲者である。これらはしばらく前、ニューヨークの集会で、製造元の息子から購入したものだ。外見はそこそこだが、中身はアウトである。全体を貫く背骨がないのだ。衝突するとアコーディオンのように長さが縮むだろう。仕方がないから、ホッパを少しずつ切り欠いて、3x10 mmの角材を差し込み、ハンダ付けした。当然ながら、素晴らしい剛性がある。もう1輌はちょうど良いチャネルがあったので切継いで嵌めた。

4-bay covered hopper (1) 車端は鉛合金の鋳物であったので外し、融かして重りにする。ブラスと洋白の角材で構成し、アングルを取り付けると出来上がりだ。ちょうど良い太さの洋白の角材が大量に手に入ったので、切り刻んで使っている。廃金属商から手に入れたのだ。

 この4-bay covered hopper がどのタイプなのかは、長年調べているがよくわからない。Pullman-Standardの系統であることは分かる。しかしカタログに出ていないのだ。屋根の上もよく分からない。


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2022年12月12日

ある読者の意見

 しばらく前の貨車を塗った記事を読まれてコメントを送ってきた方があった。それを本文で使うことを許可されたので、紹介する。

 素晴らしいです。これらは以前の記事の「真鍮製模型を目方で買う」のジャンクを組んだものですね。既製品より細密で頑丈であるわけで、理想的な模型です。
 車輪の内側が錆びていて、外側が油で濡れているのは感動的です。最近のTMSは「フォトジェニックなものを載せている」と、今野氏の文章にありましたが、こういうところに注意を払ったものをまず見ません。裏側のメッキが光っているものが多いのは残念です。

 今野氏の文章を引用している。鉄道は重いものが動くというところが魅力なのである。グワーンと動き出して、ゆっくり動き、なおかつなかなか止まらない。それを見たいのだ。筆者の仲間内では、物理的な慣性を追求しているが、正しく動けば電気的な模擬法でも構わない。そういうことを真面目に考えないと、「おもちゃだ。」と言われてしまう。現実にある場所で小学5年生の坊やがそれを言ったので驚き、少し話をした。彼らはCGによるリアルな動画を見ているので、そう感じたという。これは無視できない意見だった。
 最近複数の場所で走っている鉄道模型を見るチャンスが有ったが、どれもこれもチョコマカと走っていた。見る気が失せる。

 車輪の裏の件はそのように感じる方が多いなら、素晴らしいことだ。床の裏まで正確に作ったという模型の車輪がぴかぴかでは情けない。少々付け加えると、最近のローラーベアリングを使った台車の車輪は外側が油で汚れていない。日本なら塗料が塗ってある。アメリカの場合は、錆色である。クラックの発見の邪魔になる塗装をしないことになっているのだ。
 
 今野氏が今後何をなさるつもりかは存じていないが、期待したい。 


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