塗装

2024年07月11日

63-ft mechancal reefer

63ft mech.reefer157ft mech.reefer これも Lykens Valley の木製キットである。不思議なことに63 ft(19.2 m)である。これは珍しい寸法で、実際の車輌のほとんどは57 ftなのだ。右の写真も57ftである。  

 筆者の大陸横断鉄道の貨車の印象は、この機械式冷蔵車に集約される。砂漠の中に停車して轟音を発する冷蔵車群。めったにないがその中で燃料切れ予報の警報音が鳴ると、機関士はすぐに無線で連絡して次の駅での給油を手配する。そういう様子を懐かしく思い出す。だから最初にこの車輛のキットを手に入れ、組み立てたのだ。車齢48年になる。

 市販されている既製品の冷蔵車にはエンジン音が出るものがある。DCC仕様で電力はいくらでもあるから、かなりの音量である。正直なところ、やかましい。音量を絞りたい。仮にスピーカを厚紙でふさいでいる。

 この修理中の貨車には連結器には本当に作動するショックアブソーバが取り付けられている
   
 材料はかなり粗悪で、側面と床の板が反っていた。それは捨てて、10 mm のアガチス材を正確に挽き下ろして箱を作り、屋根板を貼った。妻板のドレッドノートは鉛合金で重い。エポキシで箱に貼り付けた。

63ft mech.reefer263ft mech.reefer3 何度もサーフェサを塗り、研ぎ上げた。かなりきれいな表面だ。それに角棒を貼り、屋根のハット・セクション(帽子のような断面であって、屋根板をはぎ合わせる金物)を付ければあとはリブを付ける工作だけである。
plug door truck (3) (1) このドアはプラグドアで、ロックを兼ねたクランク付きのバーでドアを押し込む。それがレール上を滑っていくための台車が必要だ。手で作っても揃わないので、これまた3D-プリントで作ることになる。写真はそのドア下部の台車であり、右はドアを押し込むテコである。

PFE mechanical reefer 以前作ったものが事故で入庫しているので、その修理と同時に作っている。塗装はPFEになる予定だ。ディカールはたくさん用意してある。色はこのオレンジと、黄色、白になる予定だ。

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2024年06月23日

エポキシ鋳物の貨車を塗る

IMG_4279IMG_4280 エポキシ鋳物の表面には離型剤のシリコーンが付いている可能性がある。組み終わったら、洗剤を吹き付けて歯ブラシで全面をこすっておく。水でゆすいで乾燥させる。穴をあけた部分から水が入る可能性があるので、洗い方には気を付ける。もちろん組む前に予洗いしておくことが最も大切である。これらの部品は大きな板状で、注型時の上面が内側となる。その面が平でないと内箱に密着しない。組む前に、ベルトサンダで一様な厚みになるように削っておかねばならない。

 ミッチャクロンを吹き、生乾きのうちに仕上げ塗料を塗る。虎の子のフロクイルのPullman Green および Boxcar RedにそれぞれGlazeを混ぜて吹き付けた。もちろん床下など塗料が入りにくいところは、予め筆で塗っておく。ラッカ塗装ではそういうことをすると悲惨な結果になることが多いが、エナメル系の塗料は即乾性が無いので具合が良い。周りに吹き付けると溶け合って筆の跡も消えてしまうのだ。 

 乾燥硬化時間は24時間である。埃には気を付け、日陰の風通しの良い所に置いた。台車の裏側にも塗り、車輪の踏面を拭き取る。 

 ディカールは古かったので心配であったが、うまく貼れた。木材の継ぎ目を表す溝にナイフの刃を当ててすべて切り離し、柔軟化剤を沁み込ませると、完全に密着した。

everywhere-west-parked-in-AC8C6N 右の写真の ”Way of the Zephyr” とは、ゼファ(西風)という特急列車の通り道という意味である。反対側には ”Everywhere West”とある。西部のどこへでも行けますよ、という意味だ。

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2023年12月13日

N&W caboose

2年前、新型コロナ禍で誰にも会わずに過ごしていた頃に、古い木製キットを全て組んでしまおうというプロジェクトに取り組んだ。生地完成まで持ち込んだが、下塗りの状態で置いてあるのは見苦しい。手を入れて塗ってしまいたかった。

N&W wood caboose まずこれから始めた。Norfork & Westernである。木製カブースの写真は鮮明なものが少なく、情報が不足だ。
 屋根が赤いのもあったようだが、やはり黒くすると締まって見えるように思う。屋根の周りのタッチアップ手摺を白く塗って出来上がりだ。その後でガラスを入れて、ウェザリングを軽く掛ければ完成である。錘を入れ、355 gとした。ディカールは木板の溝に沿って切り離し、軟化剤を塗ると落ち着く。これを成功させるには、塗料をよくしみ込ませた上で、艶のある塗装にする必要がある。ディカールの膜がある程度は付着してくれてないと、切り刻んだときにばらばらになるからだ。ここでも”A”の一部が欠けている。これは取り除いて、後で白を極細の筆で足す。

 車輪の裏、車軸が塗られていないと面白くない。先日の集会で、
「車輪の裏が塗ってないものを雑誌記事で扱っているのはおかしい。裏を塗って、護輪軌条に当たるところまで剥がしてないと気分が悪い。」と発言した。何人かが深く頷いてくれたが、他の方々はどうなのだろう。

 台車は Kemalyan氏の指示で作った台車を加工して、ボールベアリングを仕込んだものだ。車輪はRP25のはずだが、フランジがやや薄いので、バックゲージをわずかに拡げてLow-Dもどきとした。この車輪の表面は塗っていない。程々の酸化被膜色であり、実物にもローラベアリング車の場合、こういう色がある。 

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2023年12月11日

painting cabooses

CB&Q 溜まっていたカブース10輛ほどを塗装している。色は赤ばかりではない。塗り分けもあり、面倒である。屋根も黒だけではなく、茶系統もあるし、赤いものもある。まだ未完成で、これからタッチアップする。ディカールが密着していないので、軟化剤を使って処理せねばならない。木目に沿って切り込みを入れてから塗るのだ。

 とりあえず全体を塗って、細かい部分は手塗りだ。こういうときにはフロクイルの塗料は隠蔽力が大きく、薄く仕上げることができるので助かる。筆は、径が 1 mm以下のものを用いる。

 ディカールを貼って、窓ガラスを入れ、軽くウェザリングを掛ければ出来上がりなのだが、カブースは普通の貨車の数倍の手間がかかる。
 ディカールはキットに入っていたものを使いたいが、すでに風化していて、補強剤を塗った瞬間に崩れるものがある。Dr.Yが再生(完全な新製)をして下さるので助かる。最近は Champ Decal の廃業で欲しい物がほとんど手に入らない。たとえ手に入れられても、使えないものが半分くらいある。Dr.Yのご助力がなければ、数十輌の貨車、機関車がレタリング出来ずに放置されていただろう。改めて感謝したい。

 木製のキットは早く組んで線路に載せないと、細かい部分が壊れてしまう。箱に出し入れするだけで細かい部分が折れたりするのだ。手摺その他は木部に貫通穴を空けておき、裏からエポキシをしみ込ませて支えるようにすると壊れにくい。大きな部品も接着面をよく擦って、接着剤層が薄くなるようにしておかないと壊れやすい。以前酢酸ビニルエマルション系の接着剤を使ったものはことごとく壊れてしまったので、エポキシ接着剤を使って作り直した。
 屋根が浮いて隙間ができるのは避けたいので、窓ガラスを入れたら接着してしまう。この時、内部の造作が完全に接着されていることを確認する。後でストーブが外れてコロコロと転がった例があるのだ。連結時のショックは大きいからだ。これは煙突を屋根に貫通させれば防げる。人形も完全に接着する。照明を入れたいが、それをやると、目立ち過ぎる。


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2023年11月09日

続 塗装日和

painted この種の貨車の下廻りは入り組んでいるので、塗料が奥まで入るように塗装の順番を考えておく必要がある。最初に裏返して垂直に吹き、次いで45度の角度で全体を廻しながら塗る。
 次に水平に塗らないと入らないところがあるので、そこを吹く。最後に45度の角度で上から吹いて出来上がりのはずだが、届かないところはある。そこは細い筆で補う。


tankers 2輌目以降は1輌目の経験を生かして、先に筆で入りにくいところを塗っておく。その後は手順通りに塗れば簡単に出来上がる。このTexacoのタンク車は70年代によく見た。この60輌編成を夢見ていたこともあった。現在はその1/5までしか来ていないが、未組みはもう1輌しか無いから、実現できそうもない。

wiping off 台車は車輪をはめた状態で、網の上で塗る。ひっくり返して全体を回転させながら、車輪を少しずつ廻して塗る。塗料がもったいないので、霧を細かくして無駄を減らす。踏面まで塗られてしまうので、シンナを付けた綿棒で拭き取る。塗った次の日なら、まだ塗膜は軟らかく簡単に取れる。Low-Dの鈍い光が魅惑的である。
 この写真は拭取り途上であるが、この後フランジの裏側も少し拭取る。そうしないと分岐のガードレイルの上に塗料が剥げたものが積もる。実物の車輪の裏側も、踏面以上の高さまで光っている場合が多い。実物のガードレイルはやや高いことが多いからだ。模型の場合はそんなに高いものはまず見ない。NMRAの規格ではレイルヘッドと同じだからだろう。祖父江氏の工房では出荷前にポイントを通す試験をしていたが、そのガードレイルは 1 mmほど高い。
「これで通りゃあ、文句あんめい。」 

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2023年11月07日

塗装日和

 ここしばらくは天気が良い。風も弱く、湿度は低い。このような条件を待っていた。作り溜めした貨車を引張り出して洗剤で洗い、完全に乾かす。  
 エア・コンプレッサに注油し、エア・シリンダから水を抜く。油は専用油を用いる。これがなくなると焼き付いてしまうから気を付ける。

 ガンを空吹きして空気の出を確かめ、シンナを吸わせて細かい霧になることを確かめる。塗料は薄めてパンストの切れ端で濾過し、所定の瓶に入れて開始だ。 

masked 塗り分けが必要なので、先に塗って1日置き、塗膜が十分に硬化したものにマスキングを施してある。このマスキングには1輌あたり30分以上掛かる。漏れないように細かく切ったテープの小片を、はしごの裏などにもぬかりなく貼ってある。 

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2023年05月19日

床用塗料

tough enough to skate on 床には極めて硬い塗料を数回塗っては研いだ。体育館床用塗料で、缶の表面には、”tough enough to skate on"と写真入りで書いてある。体育館の床塗装用であって、全く隙間のない床ができる。


liquid plastic この種の床板は、日本の家屋ではまず見かけない。現在の家の床にも、全面にこの床板を張った。下地は19 mmの合板だ。専用の釘打機も持っている。太くて長い釘(51 mm)を、斜めに一発で打てる。その釘の頭はL字になっていて、保持力が大きい。靴履きで暮らしてはいないので、床は30年経っても新品同様だ。
 この Liquid Plastic は、塗り重ねることにより、硬いプラスティックの層ができる。厚さが0.6 mm程度になるまで塗った。かなり高価な塗料で、30年前の価格で1ガロン(4 L弱)が30ドルもした。

 この種の塗料は日本でも手に入る。これを模型製作にも使っている。木製キットの下塗りとして使うのだ。

 軟らかいバスウッドでできた車体を、これに漬ける。大物は少し薄めた液を刷毛でジャバジャバと沁み込ませる。吊り下げて乾かすとカリカリになる。それを細かいサンドぺーパで削って、つるつるにする。そのうえでサーフェサを塗って研ぐと、金属製と見間違えるほどになる。

 この方法をアメリカの友人に教えたら、たちまち拡がって、今ではごく普通に使われるようになったようだ。 

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2022年12月06日

covered hopper に手を加える

covered hopper (2) 先日の記事で紹介した貨車である。ホッパの裏には ”筋交い” があるがそれが何の脈絡もないところに付いている。この筋交いはホッパの滑り板を撓ませないように、骨を支えているのだ。骨としてアングルを斜めに切ってハンダ付けした。 
 本物は鋳鋼でできた丸みを帯びた部品で出来ているが、そこまでは凝らないことにした。

 HOとは異なり、相手の板が厚いので炭素棒で付けた。狭いところに手が4本要るような面倒なハンダ付けだ。ハンダを余分に塗っておいて炭素棒で融かして固定する。汚いのはそのせいである。さっとキサゲで仕上げれば、全く問題ない。下側だから、そのまま塗ったとしても誰も気が付かないだろう。当鉄道では横から見えるものしか付けない。 

brake arm 貨車はシルエットが大切である。横から見たときに透けて見える部分に何らかの造作が見えるだけで、俄然実感が増す。正確である必要はない。それらしく影になって見えるだけで良いのだ。
 ブレーキ・アームとその支え板も、それらしく作ったが、覗き込むと正確には作っていないのが分かるかもしれない。それで良いのだ。ここに何もないと、非常に不可思議な感じがする。筆者は実物を見た印象が残っているから、余計に感じるのかもしれない。この斜めの支え板は引張りしか受け持たないので、薄い板である。

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2022年04月05日

貨車を塗る

black laquar painted 寒くて大雨が降ったが、その後急に天気が良くなり、塗らずには居られない陽気になった。

 塗る準備のできた車輌を箱から出し、同じ色のものを並べた。黒が多い。ところが黒のエナメル塗料が足らない。困ったなと、塗料の棚を見ていたら、モノタロウ・ブランドの黒のスプレイ缶があった。いつ買ったのかは忘れてしまったが、ここ3年位のものだろう。ラッカー・スプレイである。

 筆者は、ラッカー塗装はここ40年ほどしたことがなく、全く自信がなかった。エナメルは濃いめにして塗料を載せていく感じである。
 溶剤は即乾性のものを用いれば、あっという間に終わり、その後12時間ほど放置すれば、酸素と反応して固まる。失敗してもシンナーのスプレイを浴びせれば、1面だけ落とすことも不可能ではない。 

 エナメルに慣れている筆者にとっては、ラッカー塗装は冷汗を流しながらの作業である。
 缶をよく振って、全体に薄く掛ける。それを何回か繰り返した。奥まったところは注意して、入る角度から吹き付ける。決して近くからはやらなかった。遠くから吹き、生乾きになるまで待って、次の回の吹付けをする。意外と時間が掛かるものである。奥のホッパはリブが多くて入隅の奥まで塗料を入れるのは、なかなか大変だった。 いつもなら、細い筆で先に入隅だけ塗っておくのだ。こうすると塗料を大幅に節約できる。

 太陽熱で程々の温度になり、カブリもなく仕上がった。いつものエナメル塗装よりうまく行ったかもしれない。
 6輌塗ったら、かなり疲れてしまった。近所の人は、何をしているのだろう、と見ていた。黒いものなので、多分わからない。 

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2021年06月09日

耐薬品手袋

gloveschemical-resistant glove いつも行くバッタ屋で見つけた。以前は意外と高値で売っていたが、数分の1に値下がりしていた 。売れなかったのだろう。サイズは小であったが、十分な大きさである。全部買い占めた。まともに買えばかなり高価である。


 Ansellはもともとはダンロップが作ったゴム手袋製造会社だったが、現在では医薬品製造用を始めとして、あらゆる用途の防護服、フィルタなどを作る多国籍企業である。
 この手袋は、ほとんどすべての薬品、溶剤に対し、耐性がある。模型工作で有効なのは、塗装剥がしと、めっきである。

 塗装剥がしは、ブレーキフルードを使うが、9割は取れてもあと少しが取りにくい。ラッカーシンナを深皿に取り、刷毛で軽くこすると溶けてしまう。その時車体を手で持つと、あとで臭くて仕方がないし、健康にも宜しくない。この手袋をはめていると、シンナーの中に指先が入っても平気である。かなり荒っぽい作業も、安心してできる。手が汚れないのがありがたい。

 めっきは、あまり安全とは言えない薬品も使うので、手に付けないようにせねばならない。

 風向きを考えるだけで、安心して作業できる、手袋をよく使ってくたびれてきたら、車の整備に使う。エンジンオイルを抜くときには、汚れなくて助かる。その時使用した手袋は、迷わず廃棄する。

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2020年11月19日

貨車を仕上げる

 組掛けの貨車を一掃したい。5年前から自宅の整理をして、次から次へと見つかるキット等を組立て、破損したブラス貨車等を修理して来た。それが徐々に終盤に向かいつつある。もうこれ以上は出てこないことを願っている。
 スクラッチ・ビルトの貨車も、ケガキだけで終わっているのがまだ10輌ほどあるが、ケガキを捨てて、レーザで裏から抜けばそれも終わる。とにかく、「作りかけのものは無くしてしまえ」という目標を掲げてやって来た。車輪が不足していたのも、作れなかった一つの言い訳にはなるが、それも解決した。台車も3Dプリントして、高性能のものが沢山できた。 


 並べておいて、共通項目のあるものを同時に仕上げている。レイアウト関係の仕事が、Covid19の影響でやや遅れているので、ヤードの線路上に滞留している未塗装のものを順次塗っている。かなり進んで、未塗装はあと40輌弱だ。未組があと25輌ほどで、それが終われば完了する。この5年で120輌仕上げたことになる。

 貨車は350輌強が線路上にある。もう満杯で、置けない。自宅に持ち帰る必要もあるだろう。よくもこれだけ塗ったものである。車輪の数だけでも1400軸以上だ。Low-Dの再生産が進み、順調に出荷されつつある。今回は旋盤がさらに更新されたようで、これ以上は望むべくもないほど素晴らしい仕上がりである。走行音は極端に静かである。既製品のめっき車輪とは訳が違う。

flatcars この4輌の Flatcar は最近完成したものだ。手前の1輌は古いMGの事故品を再生したものである。隣接車輌へ渡る橋の部品が欠けていたのを作ったが、その部分だけ形が良くなってしまい、反対側も作り直した。Pennsylvania RR の貨車だが、UP塗りとした。

 その向こうのバルクヘッド付きの 3輌は、Quality Craftの木製キットを組んだものである。形になってから、15年ほど置いてあった。側面の仕上げが面倒で放置していたが、一念発起して完成させた。角パイプを正確に切り出し、光硬化の接着剤を使ったのが決め手であった。
 黄色のTrailer Trainはマスキングして床板はオイルステイン色だが、手前の2輌は、マスキング無しで塗った。本物は再塗装する時に、そうしているからである。どうせ積荷に当たって傷むところを、マスキングする価値はないからであろう。
 例によってディカールはパリパリで、補強しないと貼れなかった。実を言うと黄色の貨車は未完成である。側面の stakepocket が取り付けてない。3Dプリントで形の良いものを作りたい。


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2020年11月11日

GTELを塗る

turbine decal set (1)turbine decal set (2) タービンの記事を書いているうちに、塗装がしたくなった。もう30年以上も放置していた韓国製で、これらは第一世代のGTELである。Ajinの製品であるが、上廻りの出来は素晴らしく良い。ハンダ付けの修整は、ホーンの向きが間違っていた以外、する必要はなかった。下廻り台枠、ドライヴなどは、新製してある。
 Ajinの1985年以前の製品のひどさは語り継がれている。板そのものが再生ブラスであった。ハンダ付けはデタラメで、ぽろぽろと壊れていく。これは筆者が助言を始めたころの製品で、かなりの改善がなされたものである。

 ディカールも古くなってしまい、水に入れると粉みじんになるものもある。再生させる塗料を塗って、ディカールを丈夫にしなければならない。

1st generation GTEL (1) この種の赤線の入ったものは、赤を最初に塗ってマスキングするという手順を採る人が多いが、筆者は赤をディカールで表現するので黄色を先に塗る。
 赤のストライプのディカールは黄色の塗膜上に貼らねばならない。下の色が明るいと赤が鮮やかになる。塗り分け線の位置決めは大切である。

 磨き砂で錆を落とすが、完全には取らない。ザラザラが無くなるようにするだけである。ミッチャクロンを塗って生乾きの時に、艶のある黄色を塗る。2日放置して完全に固める。2日目は直射日光に当てて、温度を上げると固くなる。

1st generation GTEL (2) 次はグレイを塗るためのマスキングが必要だ。大量のテープが必要である。一部は広告の紙を切った短冊を使う。塗分け線をどこにするかは資料をよく見て決定する。キャブの屋根あたりの塗り分けは、機種によって異なり、かなり込み入っている。マスキングだけで数時間を要した。

1st generation GTEL (3) 同時に、反射防止の艶消し緑も塗ってしまう。塗ったら、生乾きの時に、注意してマスキングを外す。こうしてまた2日放置すると、ディカールを貼るところまで行ける。

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2020年06月10日

Alton Limited

 表題の列車について詳しい日本人には、椙山 満氏以外会ったことが無いが、アメリカの鉄道趣味人にとっては、重要な列車だったようである。

 ハーマン亡くなり、作りかけの客車を2輌引き取った。何の列車を作ろうとしていたのかが、なかなかわからなかった。最近ディカール1袋を彼のところから来た箱の中で発見したので、その鉄道の記事を本で探し出した。それはシカゴ - オルトン間を結ぶ特急の車輛の一部であったことが判明した。
 オルトン・リミテッドはライオネルのベストセラーの客車セットであり、非常に有名である理由はそこにもある。ライオネルのセットは土屋氏の遺品の中にもあり、色調は正しいらしい。即ちその色を再現すれば、1編成が完成である。完成させて奥さんに写真を送る必要がある。見に来るかもしれない。

 オルトンはセント・ルイスのすぐ近くの都市である。ミシシッピ川に面した港町であった。当初はセント・ルイスに行こうと思うと、ここから渡し船に乗る必要があった。歴史のある街である。開通当時はアメリカ深南部(アラバマ、ミシシッピ、ルイジアナ州)に行くときは、ミシシッピ川を下るしかなく、そういう意味でも極めて重要な路線であったはずだ。 
 C&A シカゴ−オルトン鉄道は、後にGM&O  Gulf, Mobile and Ohio 鉄道の一部となった。Alton Limited は赤いパシフィックに牽かれた流麗な列車であった。GM&Oの機関車、列車はこのC&Aの色を受け継いでいた。

a trainAlton Limited 手持ちの車輛群の中から使えそうなものをピックアップし、軽整備をして並べてみた。この編成で行けそうである。後ろから4輌目と5輌目(カバ色の車輛の手前からの2輌)がハーマンから来た客車である。合造車の窓配置を修正してあるのが、決め手であった。
 機関車は、パシフィックを調達しなければならない。手持ちのパシの内、Erie のHeavy Pacificは、改造して塗り替えても惜しくないと考えている。もともとは事故車で、テンダは後家である。オルトンではこのヘヴィ・パシのコピィを使っていたそうだから、それでも良いだろう。
 ここでハーマンの夢の列車が走れば、供養となろう。

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2020年06月02日

Streamlinerの塗装

painting (1)painting (2)drying あまりにも多種多様な仕様の客車ばかりで、塗装作業も一筋縄ではいかない。最初の6輌は、床板の留め方、ネジの種類(インチネジもある)、台車の絶縁法、すべて異なる。
 一度に3輌を目標にしていたが、とても難しい。1輌ずつ順に仕上げた。
 下塗り、一回目塗り、乾燥、マスキング、二回目塗り、マスキング剥がし、乾燥
で大体3日掛かる。これを3輌で1工程ずつずらして行う。誰も来ないことは分かっているので、リビング・ルームに全車輌を拡げて、工程表を確認しながら行う。こうすると、効率が良くなる。今回はとりあえず12輌 仕上げるが、残りはまだまだ沢山ある。

trucks 塗装が終われば、艶を出し、ディカールを貼る。これが大変な仕事量である。台車は別に車輪踏面だけをマスキングして行う。あとで綿棒にラッカ・シンナを含ませ、フランジの斜面の裏表を拭き取る。裏側斜面を剥がすのは大切なことである。ここに塗料が付いていると、フログのウィングレイルに剥がれた塗料が積もる。これは決して誇張ではない。

 マスキング・テープを剥がすのは、塗り終わって塗料が軟らかい時である。固まってから剥がすという人がいるが、それでは硬い塗膜に剪断力が掛かり、綺麗に別れにくい。これは、プロの塗装屋(模型ではなく自動車)の意見である。筆者もそれにならっている。
 塗り終わったらテーブルに静置し、決めてあるテープの剥がし始めの場所から剥がす。塗膜に触らないように、事前にプログラムした通りに手を動かして剥がす。

 先回の問題の答は、正答率が急に高くなってきた 。 


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2020年05月17日

続 貨車の塗装

ACF Covered Hopper (3)ACF Covered Hopper (2) この青いホッパ車は1986年に目黒で買った。落下破損品を買ったのだ。ところが、長手方向が派手に壊れていて少し縮んでいた。切り外して叩き伸ばし、どちらかと言うと作り直した方が早いという状態であった。
 ともかく、30年以上掛かって修復し、見られる形になったが、側面には軽く凹みがあって、これは直せなかった。この凹みを伊藤 剛氏がご覧になると、”Authentic!"とおっしゃるに違いない。
 底の排出口あたりの出来が良くなく、いろいろな資料を見て作り替えたが、気に入らなかった。15年ほど前、テキサスの男が、Weaverの車輛の上廻りに、韓国で作らせた3-bayの下廻りを嵌め込むというアフターマーケットを作った。筆者も10輌分購入し、殆どはプラスティック車輛の改造に使ったが、2輌はこのブラス製品に使った。微妙に寸法が異なるので、かなり苦労して切り継ぎをしている。全部スクラッチから作るべきであった。おそらく半分以下の時間でできたであろう。

Rust-Oleum この青は80年代末にアメリカで買ったスプレイである。今でもあるRust-Oleumというブランドで、たまたま閉店セールで1本50セントで買ったものだ。黒、グレイ、銀とか黄色は大量に買って、引っ越し荷物で持ち帰った。一部は飛行機でも持ち帰った。そういう点では、非常に緩い時代であった。すべて使い尽くしたが、青だけはこの貨車に塗る以外、用途が無かったので、30年全く封を開けていなかった。ガスが抜けているのではないかと心配したが、全く問題なかった。中で顔料が沈殿していて、撹拌のガラス玉がまったく動かない。動くまでかなり激しく振動させる必要があった。さらに数分間振って見たが、最初は透明な液しか出なかった。ありがたいことに、その後調子良く霧が出るようになった。

 これはラッカ・スプレイではない。エナメル・スプレイでねっとりした塗料が噴出する。垂直面でも垂れず塗りやすいが、HO以下の模型には使いにくいだろう。塗膜がやや厚めであり、ディテールが埋まる可能性があるからだ。しかし、この種の大きな面のある貨車には、非常に適する。このエナメル塗料は不器用な平均的アメリカ人でも、まず失敗しないようにしてあるのだろう。固まるのに数時間を要する。朝塗って夕方取り込めばよい。つるつるぴかぴかに仕上がる。当鉄道の黒いタンク車数十輌は、ほとんどこのスプレイで塗った。ディカールを貼るのが容易で助かった。もちろん、あとで艶を抑えてある。

ACF Covered Hoppers この貨車のディカールも実在しないから、参考にはならない。とは言え、無いとは言えない。本物の編成を見ていると、剥がれた部分にあり合わせのディカール(本物でも同様のものがある)を貼っただけのものをよく見るからだ。否定の証明は難しい。 

 興味深い動画がある。たまに見る風景だが、ここまでのものは珍しい。 

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2020年05月07日

続々々 ATSF Heavy Pacific

ATSF (1) テンダ床の補強工事をした。3/8インチ (9.5mm) のアングルを、全長に亘って貼り付けた。この厚みは1.3 mmであるから、かなり強い。要は前後の端梁付近が弱いので、衝突時の力を受けるようにしたわけだ。
 端梁は厚いブラス鋳物だから、それにしっかりとハンダ付けすれば、安心である。ハンダが廻るように傷をつけ、ブラスのネジで締め付ける。ガスで焙って持てなくなる温度(100 ℃くらい)まで予熱し、その上で炭素棒で短時間加熱すると、狭い部分だけを完全に融かすことができる。途中はネジで締めただけで十分だ。おそらくオリジナルの状態よりも丈夫になっている。

ATSF (3) 塗装をした。絶好の天気であった。前日に水洗いをして、風に当てた。特に錆取りはしない。ゴミとか埃が取れれば良い。下塗りをし、太陽を背にして裏側から塗り始める。最終的に金網の上に正置して、少しずつ回してどこにも塗り残しが無いように確認する。テンダは2つあり、これは慣性増大装置を付けない方の物だ。 
 背後から太陽光を受けると、塗り残しを発見しやすい。蒸気機関車のように凹凸が大きく、丸いものは難しいものだ。

ATSF (2) 今回はインジェクタの支えに工夫を施したので、それを塗るのに、少し手間取った。マスキングテープは銘版を隠している。これは”Product of Japan”の時代だ。その横の21という数字はこのロットの中の製造番号だろう。ボイラの中には祖父江氏の筆跡で番号が書いてある。
 不思議なのはその番号で、機関車は30、この灰箱下の板は21、テンダは22であった。もう一つのテンダは20だ。


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2020年01月08日

エアブラシの保守

airbrushfixing airbrush hose Badgerのエアブラシを使っている。もう20年も使っているから、かなり擦り切れている。先日、使おうと思ったら、細いホースの根元が切れていて、空気が音を立てて漏れ出している。仕方がないから、根元で切り、金具を押し出して嵌め直した。3 cmほど短くなったが再生された。

 このエアブラシの欠点の一つは、ボタン(空気を出すボタン)の丸い部分が外れやすいことだ。そのボタンはどこかに行ってしまった。外れていると、指に痛い。

 思い付いて、コンパスの針の締めネジを付けて見たら、ぴったりである。このネジは0-80であろう。1.5 mm位だ。
 これより少し太い1-72というのは1.8 mm程度のネジで、通称1番と言う。1インチにネジ山が72個ある。それより細いのは0-80である。1-72、0-80は、昔からO、HOのパンタグラフのネジとして知られている。それがコンパスにも使われていたとは思わなかった。これより少し太いのは2-56である。2.1 mm程度である。
 このあたりのインチネジは昔はいたるところに使われていたが、我が国では、もう痕跡すらなくなった。しかし、コンピュータ部品には使われているそうだ。

 博物館は元文房具店の店舗を利用している。売れ残りのコンパスの部品などが見つかり、その用途を探していたところだ。ちょうど良かった。のちに別のネジを見付けたがそれはメートルネジで、M1.6 のようだ。要するに、合うものがあるかもしれないという程度の情報である。お役には立たないかもしれない。 

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2019年07月02日

エア・コンプレッサの出口

 梅雨時は湿度が高い。当然のことながら、空気を圧縮すると、その中に含まれる水が凝縮する。この記事を読んで心配になって、連絡した。理屈はよくわかっていらっしゃる方なので、問題はなかったが、もう少し広く知らせておかねばならないと思い、記事を書くことにした。水滴を含む空気が噴出すると、塗装面は悲惨な状態になるだろう。

 ほとんどの方は、飽和蒸気圧という概念をよく理解していないだろうと思われる。飽和蒸気圧は温度のみの関数で、その数値以上の蒸気圧は存在しないから、それ以上では、水は凝結する。これは梅雨時だけではない。真冬でも十分に凝縮する。

 例えば、大気圧で 27℃、湿度92%の空気には 25 mmHg の水蒸気が含まれる。それを圧縮して4気圧(圧力計の読みでは、最初が0気圧だから 3気圧)にすると、仮定される水蒸気圧は 100 mmHgになる。そのような状態は許されないので、27℃ での許される値、27 mmHg になるまで凝縮する。
 こう書くと、何だ簡単じゃないか、水滴ができて水が取り除かれたんだ、と思う人は多いが、実際にはそれ程単純ではない。

 気体を圧縮すると熱くなる。物理の時間にその理屈は習うだろう。分子の運動エネルギが増大するのだ。即ち、温度はかなり高いので、凝縮する量は僅かである。
 蒸気機関車の空気溜めの前の蛇管は、その熱い空気を冷やすためである。空気溜めの温度はなるべく低いほど良い。こうして、中には水が溜まる。仕業検査の時には、空気溜めのドレン・コックを開け、水を抜くのは当然である。凝縮水は、油とともに噴出する。

 塗装をされる方は、コンプレッサは買ってもエアタンクを持たない人が多い、と聞く。それは決して良くない。エアタンクは圧力の脈動を防ぐためと思っている人が多いが、実際は、水を分離するために必要である。
 連続使用するとタンクも熱くなるので、扇風機で冷やすのも手だ。途中のパイプを水冷(できれば氷冷)すると完璧だ。

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2019年05月11日

glaze のこと

 先回 glaze という言葉を出した。現在では glazed と言えば、ガラスが嵌まっているという意味である。アメリカでは、glazedと言えば、甘いお菓子である。ドーナツに融かした砂糖をかけて、つるっとした感じにしたものが、それだ。ナッツにも glaze が掛けてあるものがあって、それは大好物だった。
 glazeの語源は、glass と同じである。透明で、つるりとしていることを表す。艶を出すことだ。

 さて、Floquilという塗料があった。ラッカとは異なり、エナメル系で空気と触れて固まるタイプである。顔料が重金属を含み、環境によろしくないと廃業してしまった。筆者はその前に大量に買い込んだので、当分は足りる。この塗料は重金属硫化物の結晶などを顔料にしているので、粒子が大きく、粗粒面になる。完全艶消しである。艶を出そうと思うと、粒子の隙間を埋めるバインダと呼ばれる成分を増やさねばならない。その成分を含む液体を”glaze”という。たいていは 1 oz 入りの小瓶だが、筆者は 8 oz 入りの缶を入手した。沢山持っていたが、これが最後の一つである。この缶を見たことがある人は、アメリカ人でも殆ど居ないそうだ。普通は1ozの瓶入りである。
 この glaze を入れると顔料の隙間を樹脂が埋めるので、艶が出るから、ディカールが貼りやすくなる。

Glaze 空き瓶の中を綺麗に洗って、小分けしておく。こうしないと使いにくい。今回は8つの瓶に分けた。フロクイルの説明書には5%以上加えるとあるが、30%くらい入れないと艶は出ない。

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2019年05月09日

UP cabooses 

UP CaboosesUP caboose 完成しているカブースを塗った。すぐできると思ったが、意外に手間がかかるもので、6日かかった。左端が今回完成の車輛で、あとは以前から塗ってあった。

 例の red car (オキサイド・レッドの車輛)は台車が仮台車であって、高さが合っていない。しばらく待てば、wood beam trucks(木製台枠の台車)が3Dプリンタで出来て来るから、楽しみにしている。台車は金属製であると、ショートの心配がある。機関車でない限り、台車はデルリン製かナイロン製に限ると思う。これらの材料は非常に安定で、100年以上は持つだろう。ステンレス、モリブデン・グリースとの相性も良い。

 その次は先回お見せしたもので、塗装の修整をしてある。狭い範囲の修整なら、マスクして細い刷毛塗りで十分である。 台車は3Dプリンタで作ったものだ。 

 一番右の台車は、Lobaugh の砲金砂鋳物を糸鋸で抜いて、バネを押し込んだものである。艶の無い黒に塗ってあるので気にならない。
 彩度が高すぎる。車体に極めて薄いグレイを全体に吹けば、彩度を抑えられる。この手はよくやる。

 右の二輌は同一の安達製のものなのだが、窓配置が異なる。実は左が正解なのだが、工場で間違えたものが、検査に通ってしまったのだ。当時はこのようなミスは多々ある。車体の反対側の窓配置は、さらに大きな間違いがある。深く追及してはいけない。資料がない時代だったのだ。
 
 Glazing(窓ガラス)が入れてないものがある。アクリルの薄板があるので早急に貼ってしまおう。
 
 UPのカブースは未組も含めてあと4輌ある。2輌はスクラッチから作った物で、1輌は不可思議な完成品を組み直したものである。もう1輌は上記の窓が異なるものと同じ時期の製品だが、一部バラしてかなり加工してある。
 UPのカブースだけでも早く形にしておきたい。右端のNYCはパイオニア製だと思う。出来が良くないのだ。ハンダが廻っていない。

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2019年05月07日

Peabody Coal

PEABODY 10年以上前から半完成だったホッパ貨車を、5輌完成させた。1月ほど外に放り出して酸化被膜を付け、さらにプライマを塗った。黄色の塗料を塗り、床上部とホッパ下を黒く塗った。細かい部分の塗分けは大変なので、境目の面倒なところは細い筆で塗ってしまう。そうしておいて、マスキングを大きく簡単に施し、黒を吹き付けた。いつもやる手である。この方法を採用すると、マスキングの手間を1/10にすることができる。一輌ずつ手にとって眺め廻すものではないので、十分である。
 
 Peabodyの意味は、さやの中に一つだけ入っている大きな豆である、と昔聞いたが、最近の辞書には載っていないようだ。そういう種類の豆があるらしい。ここでは人名である。発音は、ピーバディ で石炭を掘る会社だ。石炭は燃やして電力にして売っていることもある。アリゾナ州の砂漠の中に突然出現する電化された貨物鉄道もPeabodyで、昔Amtrakで使われていた電気機関車がホッパ車をたくさんつないで走っているのに出くわす。30年以上前、それを見て狐につままれたような気がした。炭鉱で掘って数十マイル離れた町の発電所に運んでいるのだ。その鉄道は作られた電気で動いているという訳である。この発電所は有名な観光地の Antelope Canyon のすぐ脇にある。
 そこは期待して行くと、拍子抜けするほど狭い範囲である。これらの写真で見るのがすべてである。全体を眺める場所は無い。雨水で削れた砂岩の景勝である。徐々に削れてなくなっていくのだろう。雨の降りそうなときは進入が禁止される。過去に沢山の人が鉄砲水で死んでいるのだ。

 Champのディカールは一つしか手に入らなかったので、Dr.Yに複製して戴いた。番号はでたらめである。石炭はいつも通り、スポンジである。
 目立つ貨車群である。高校生の時から好きな塗り分けであった。

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2019年02月07日

貨車を塗る 

 博物館の工事は少しずつ進捗している。今信号機を作っているところだ。今月中に配線までこぎつけたい。

 2月9日から神戸で行事があるので、何か新作を持って来いという話があった。未塗装の完成品が40輌ほどあるので、出来れば全部塗ってやろうと準備をした。
frozen 工程表では完成できるはずであったが、天候不順や突発的な事件があって6割程度の完成になった。急に雪が降って、軒先で乾かしていたものが凍結してしまったこともある。

 いずれも貨車で、今回は積荷を考えることが多かった。たかが積荷とは言え、調べると奥が深く、ある程度は見切り発車した。

 トレーラのキットをある程度の数、安く仕入れてあった。組んで形になってから10年以上経つ。手を入れて塗装すれば、立派なものになる。問題は後ろのドアのあたりの工作だ。木製キットだから、細かい造作は接着剤のイモ付けではいずれ壊れる。現に、30年前に組んだものは全て外れてしまっている。
 一念発起して、ドアの部分は薄いブラス製とし、細いワイヤをハンダ付けした。面倒な工作であった。数が多く、相手が木製で寸法が微妙に異なる。修正してきちんとはめるようにして合印を付けた。エポキシ接着剤で貼り付け、下塗りした。

piggyback トレーラは概してアルミ地肌の外装が多く、残りは大半が白だ。白の中ではこのJ.B.Huntが好きで、これを多数作った。ディカールは多少用意してあったが足らないので、Dr.Yに複製をお願いした。側面が滑面のもあるので、それは自作するつもりだ。トレーラはタイヤさえ手に入れば、いくらでもできる。そのタイヤはしばらく前に、ある程度の数安く入手してある。

 Piggybackという言葉は、日本語で言う「おんぶ」だ。決して小豚の背中ではない。ピギーックという発音、綴りを見ることが多いが、間違いである。


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2018年09月06日

続 塗装ブース

 今野氏のブログに塗装ブースにバッフルを付けた例が掲載されている。段ボールを切って付けただけだが、好結果を得ている。
 Brass_solder氏のブログにも掲載されている。材料の弾力で浮かせてある。これでも良いのだ。他にも作例が見つかるが、隙間が左右だけしかないものもあって、それでは効果が期待できない。
 上下左右に均等な隙間があることが肝要である。また、風圧でめり込まないようにする。工作時間は5分も掛からないであろう。皆さんも、ぜひ採用して戴きたい。驚くほどよく吸われ、臭いがしなくなる。

vortex 筆者の作例はジャンクのコンピュータ用冷却ファンを4台並列に付け、その前に間口60 cm、高さ40 cmのフッドがある。バッフルとの隙間は20 mmほどである。バッフルの縁は後ろに曲げておくと、音が多少静かになる。渦が大きくなって、遠くに行くからである。

 内部には照明がたくさんある。白熱電球もついているから、少々熱くなる。カブリを防ぐためである。白熱電球は製造停止になったので、スペアをかなり持っている。バッタ屋に行くと投げ売りしていたから買い占めた。このような用途には不可欠だ。
 また、ターンテイブルがあって、ワークを回転できる。その上には餅焼き金網で作った台がある。風が抜けるので、細かいものを塗装しやすい。

 排気は全く継ぎ目のないパイプで外に抜けている。外で上に行って雨が入らない形の煙突につながる。屋外で排ガスが漏れる分には問題ないが、室内では洩れないようにした。

 早く完成させて写真をお見せできるようにしたい。最近のような湿気の多い時期は、外では塗装ができないからだ。塗装待ちがかなり溜まっている。既に埃が付いたのもあって、洗わねばならない。無駄な仕事が増えてしまった。

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2018年09月04日

塗装ブース

 塗装ブースの設計に関することで、問い合わせを戴いた。現物が今はないので写真をお見せできないが、基本概念だけは図で説明できる。

 様々な形の塗装ブースが発表されているが、そのほとんどは気休めの域を出ていない。大量の空気を吸えばそれで良いはずだが、現実にはワークに当って跳ね返ったものは吸い込まれないこともある。ある友人の塗装に立ち会ったことがあり、部屋中にシンナの臭いが立ち込めたことが、それを裏付けている。

 少ない風量で、完全に近い吸い込みを期待しようと思うと、風速を上げることである。風量が限られているから、断面積を小さくするしかない。

fume hood 化学実験室には、fume hood(日本ではドラフト・チャンバーという怪しい言葉が使われている)がある。有毒なガスが出る実験はこの中でやる。そのガスが重いか軽いか、によって下の出口をあけたり、上をあけたりする。その手前にはバッフルという板があって、空気はそこの上下にあるスリットのどちらかから吸い出される。よくできた装置では、少ない風量で完全に吸い出される。前面のガラス戸も汚れない。これを見て閃き、自宅の台所の換気扇を改造した。

kitchen hood 30年以上前に住んでいたマンションの台所の換気扇は、何の工夫もない単なる箱状のもので油煙は溢れ出し、部屋が汚れた。風量を増すのは大変だったので、中にバッフルを吊り下げた。アルミ板を曲げてぶら下げただけだったが、効果は覿面で、煙は完全に吸い取られた。

 kitchen hood improved 煙はバッフルに当って横に移動する。その端の部分の流速は、今までの10倍ほどもあるので、煙ははみ出すことなく吸い取られる。おそらく、当時そのような台所換気扇は日本で唯一であったろう。特許を取っておけば良かった、と今でも思う。しかしその特許が売れたかは怪しい。このバッフルつきが商品化されたのは、ここ数年のことであるからだ。その購入者も理屈を理解しているようにも見えない。ただ意匠上のことだと思っているようだ。上記のリンクのカスタマーレビューの中にも、”カバーがある分吸い込み能力は並”と書いてあることからも推測できる。ずっと性能は良いはずである。メーカは、どうしてその機能を謳わないのだろう。
 
 その後転居して、現在の住居では油煙の出る物は外で調理するので、コンロの後ろから上にせり出して来る、簡単な局所換気扇で用が足りるようになった。(リンクは一例である。筆者宅のはもっと原始的なものである。) 

 現在の住居に引っ越してから、模型の塗装は外でやるようになったので、塗装ブースは作りかけて何年も放置されている。バッフルも用意したがまだ付けてない。


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2018年05月04日

塗装

 ミッチャクロンという下塗り材を大きな缶入りで買ってある。むらなく塗れる。缶入りスプレイでは橋の中は塗りにくいが、小さなスプレイ・ガンなら、わけない。
 上下裏表をひっくり返して丹念に塗る。ある程度乾いたところで、上塗りをする。調色した銀を、プログラムした順で塗る。橋が重くて大変である。
 
bridge painted 全部塗ってみると、極めて単調で面白くない。綺麗過ぎるのである。まるでプラスティックでできているような感じすらする。蒸気機関車時代であるから、煙突からの煙が当たるところは黒くしておこう。その他、汚すところは汚さないと面白くない。
 ガーダ橋は、あまり汚れがないものである。錆を含んだ水が垂れた様子を表す程度である。下の線路を走る機関車からの煙もあるが、完成してから汚してみたい。 

 連休中にレイアウトに取り付けたい。実はこの完成を心待ちにしている人が居る。レーザ加工をしてくれた工場の専務である。出来たら見せて欲しいと頼まれているのだ。あのややこしい部材が組まれるとどうなるのかは、作った側からしてみれば興味があるのは当然だ。
 次は信号橋の改築である。ステンレス板から切り出す。鉄板はさびやすいので懲りた。プラスティックの信号橋は、列車の振動で接着部分が外れて、いずれ壊れるだろう。


2017年02月25日

顔料

UP caboose このところ、黄色塗料の使用頻度が多い。この色だけは、フロクイルの塗料に敵うものはない。隠蔽力が抜群である。一回塗りで、下地の色を完全に隠せる。
 隠蔽力は、顔料粒子の屈折率の大きさに関係がある。ダイヤモンドが良く輝くのと同じで、屈折率が高いものは隠ぺい力が高い。この色は硫化カドミウムの色である。カドミウム・イエロゥだ。クロム・イエロゥ(クロム酸鉛)とは少し色調が異なる。

 最近カドミウムに対する風当たりが強く、多分そのせいでフロクイルは廃業してしまった。飲むものではないのだから、問題ないのだが、風評というのは恐ろしい。化学への理解がない人はカドミウムという言葉だけで悪いものと決めつけている。硫化カドミウムはほとんど水に溶けない。
 こう書くと、「少しは溶けるのではないか」と勢いづく、いわゆる自称環境保護派の人が多いが、その程度の濃度は生物にはむしろ必要な濃度である。カドミウムは人類にとって不可欠元素であることを知らないのだ。これはカルシウムの代謝に大いに関係がある。カドミウム濃度が高いと、異常を起こし、骨折の原因になる。これがイタイイタイ病であった。
 それはカドミウムイオンが水に溶ける形で流出したことによるものであって、硫化カドミウムとは直接関係がない。硫化カドミウムは酸にも溶けにくいので、酸性雨の降る環境でも安全である。厳密にカドミウムを制限するのならば、道路の黄色の線にも硫化カドミウムを使うことを反対するべきなのに、それは誰もしない。ドイツはそうしているらしいが、結果として間違っている。 

ATO-912-1-2 次はこれを塗ろうと思っている。この写真はAtlas社のカタログからお借りしている。ディカールはかねてより用意してある。他にも5台のゴンドラ(無蓋車)が待っている。 

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2017年02月21日

50-ft PFE's   

PFE2PFE 懸案のPFEのreefer 2輌を塗った。ブラス製であって重い。筆者はこれらの実物車輛が走っているところを見たことが無い。既に70年代には氷を積む冷蔵車は無くなったが、まだあちこちに氷の積み込み用プラットフォームが壊されずに残っていた。走っているのはmechanical reeferばかりであった。それらは、砂漠の中で停車中に冷凍機を廻し、大きな音を立てていた。

 氷冷式のものは、たまに側線に打ち捨てられているのがあったが、50 ftの車輛は見たことがない。比較的少なかったし、製造時期が戦前に限られたからであるように思う。
 PFE Pacific Fruits Express の色は黄色、またはオレンジであった。屋根の色は銀もあれば、茶色、黒色などさまざまであった。濃い色は熱を吸収しやすいから損ではないかと思った。最近は色が濃くても、赤外線をよく反射する塗料があるようだ。 

 茶色の屋根のほうは、比較的古い塗装で戦前戦中の時代である。こちら側のヘラルドがSPであると、反対側はUPであった。1輌だけでは感じがつかみにくいが、たくさんつなげば、UP, SP両方が同じ確率で見える筈である。PFEはUPとSPの共同出資の会社であるからだ。

 銀の屋根の時代になると、2種のヘラルドを並べて貼るようになった。
 この貨車はパイオニア製で、出来が良いとは言えない。ハンダ付けが下手で、部品がぼろぼろと脱落して来る。全部の部品のハンダを調べると、2割くらいの付きが悪い。すべて、炭素棒でやり直すことになる。
 重い貨車であって、軽衝突に耐えねばならないから、ハンダ付けの良否は大事な問題である。 


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2017年02月19日

続 Athearnの貨車を作る

NYC jade green この貨車は2輌ある。どちらも色が合わない。写真に示したものは、より色が合わない方である。全くどうしょうもないほど色が異なる。

 はじめはドアだけを塗ってみたのだが、友人が、「ドアは違う色に塗ってあるのだね。」と言うので、観念した。仕方がないのですべてマスキングして、ヘラルドと文字の部分だけ隠した。全体にフロクイルの NYC Jade Green を塗った。jadeとは翡翠(ひすい)のことである。こんな色の翡翠を見たことがある。

マスキングを剥がすと、それらしく塗れている。文字の部分は元の色が見えているが、このような塗り方(補修塗り)を見たことがあるので良しとした。 

 筆者はこの色の車輌を見たことがある。すでにPennsylvania 鉄道と合併してPenn Centralになった時代だ。破たん直後のひどい時代であった。一部は少し黄色の多い緑のPenn Central Greenに塗られていたが、Jade Green の塗りの車輌も生き残っていた。 

 当時、既に本物はかなり塗装が傷んでいたが、いつか塗ってみようと、塗料とディカールは買っておいた。

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2017年01月20日

サンドブラスト

 鉄橋が多少錆びて来た。ハンダ付けの塩化亜鉛のせいだ。放置するとますますひどくなるので、錆を取っておく必要がある。

sand blast2 足立健一氏のところには大きなサンド・ブラスト装置がある。筆者のものと比べると、桁違いに大きい。自動車の部品を処理することもできるほどの大きさだ。お願いして使わせてもらった。錆は面白いように取れる。ハンダの部分は軟らかいのでなくなってしまう。非常にきれいになった。 

sand blast 砂は細かなもので、よく流動する。全部で 4 L ほど使った。もちろん下から回収して何度も使う。

 錆はきれいに飛んでいき、全体がサテン地になった。鈍い鉄の色は美しい。

 サンド・ブラストに用いるエア・コンプレッサは2馬力以上のものが必要だ。流量が大きいので、小さなものではエアタンクが一杯になるまで待っても数秒でなくなってしまう。
 

2016年11月19日

Phoebe Snow

 貨車を塗装してディカールを貼った。

115_4965 先回、ピンボケだったのは、撮り直した。艶消し塗装をしてディカールの痕を消した。 絞りを少し絞ったので、多少良くなった。側面は軽く、屋根はかなり艶を消していある。

115_4966 この会社は当鉄道には少ない。Phoebeはフィービィと発音する。日本人には読みにくい。 フィービィ・ケイツという女優を覚えている人はかなりのオジサンだ。
 フィービィ・スノウとは雪の精で、純白の衣装を身に着けている。蒸気機関車の時代には、煤で汚れるからそのような服は着るべきでないのだが、
Lackawanna 鉄道では無煙炭を使用しているから服が汚れない、という宣伝である。この宣伝用に作られたキャラクタだ。
 当時は無煙炭というのは商品価値があった。C&EI (Chicago & Eastern Illinois)という会社の石炭ホッパ車には、白に近い灰色の塗色のものがあった。煤がないということを強調するためだ。
 無煙炭は発熱量が大きい。この発熱量については誤解が多い。燃焼熱(すべてを酸素と反応させたときに発生する熱量)は最大である。しかし反応速度が小さい。即ち、機関車の中で単位時間あたりに発生する熱量は、瀝青炭の場合よりもかなり小さい。だから、同じ出力を得ようとすると、火室面積を大きく取らねばならない。この辺りのことをご理解戴けない人がいる。 

sulfuric acid tank car 硫酸専用のタンク車用のディカールに良いものがなく、GATX (General American Tank Car) の切れ端を見つけたので、それを貼った。最大限に艶を出したので、ディカールには気泡が入らず、きれいに貼れている。 

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2016年11月09日

文字等を消す

 当鉄道には買ったままの車輛はない。すべて、手が入れてある。補重はもちろん、台車の付替え、細かい造作の作替え、文字入れがしてある。
removing lettering and herald 気に入ったディカールがあればそれを貼る。そのためには塗装を剥がさねばならない。すべて剥がすのは面倒であるし、うっかりするとプラスティック本体が変質することもある。過去にいくつか苦い経験があるので、最近は物理的に剥がしている。磨き砂を付けて歯ブラシで擦ると、表面から落ちるので、文字が消えていく。地肌も多少削れるが、必要なのは、地肌から文字だけ浮き上がっているのを無くすことだ。

 この方法はあとで塗装を重ねても全く差が感じられない。もちろん文字の厚みにもよるだろう。これは過去にもやっている
 このAtlasの旧製品は文字の塗膜が極端に薄いので、その点は簡単である。つまり以前は透けていたのである。文字の部分が完全に不透明でなかったのだ。これでは仕上がりが悪いので、軽くウェザリングを掛けてごまかしていた。

 今回、昔から気に入っていたディカールを入手できる見通しが付いたので、塗り替えを決心した。友人から、ディカールのデータを戴いたのだ。印刷して再生できる。そのディカールはその昔、Champion Decalで扱っていたが、とおの昔に廃盤になってしまった。その鉄道会社が消滅してから60年ほどになる。フロリダからキューバ等の西インド諸島に行く連絡船の路線である。アメリカとの国交が回復したので注目している。

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2016年10月16日

塗装

Badger boxcar red のような微妙な色はFloquilを用いるが、黒は日本製の塗料である。エアブラシはBadgerのシングルアクションを改造したものだ。タンクを大きくしている。一度に10輌も塗ることがあったので、容量を増やしたのだ。
 中にぶら下がっているパイプは絶妙な硬さで感心していた。それが突然行方不明になってうろたえた。20年も使っていて、無くなったのは初めての経験だ。溶けないプラスティック・パイプで、ちょうど良い太さのものを探したが、見つからない。
 内径はインチサイズのはずなので、インチのブラス・パイプを探した。見当をつけて当ててみた。内側をリーマでさらってはめると、ぬるりと嵌まって抜けなくなった。ちょうど良いサイズであった。強く引くと抜けるから、掃除には具合が良い。長さは数通り作らざるを得ない。

painting 銀を塗ったついでに、オイルタンクも塗ってしまった。これはPlastruct製のキットである。10年以上前から持っていた。石油会社のディカールを貼れば映えるだろう。あと2,3本あると良いのだが、どうやって作ろうか迷っている。
 台車を塗るときは車輪の踏面とフランジだけをマスクする。

painted cars 16輌塗ったので、ディカールを順に貼っている。フロクイルにはGlazeという艶出し剤を4割程度混ぜる。そうしないとディカールが載らない。
 ウェブ上には怪しげな情報がたくさんある。このグレイズについては、どれも量が少ない。5%などという、おまじない程度みたいな数字まである。やったことがあるのだろうか。最低3割は混ぜないと艶が出ない。筆者はグレイズを大きな缶入りで購入していた。薄め液はキシレンを使っていた時期もあるが、最近はラッカシンナである。天気の良い日なら、全く問題ない。  

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2016年10月08日

塗装日和

 台風ですべての予定をキャンセルしていたのだが、その日は急に絶好の塗装日和になった。庭のデッキのうえに、シートを敷き、塗装台を持って来た。マスキングの要らない車種を選び、一面ずつ流れ作業で塗った。

 8輌を同じ色で塗るのだから、難しいことではない。太陽光の下だから、塗り残しもすぐわかる。塗装には光が必要なのだ。
 室内の塗装ブースもあるが、やはり外の方が失敗の可能性が少ない。室内で塗るときは背中の方から肩越しに300Wのライト2灯で照らしながら行う。夏は暑くて仕方がない。白熱灯は熱源としても機能している。塗ったものが温かくなれば、塗膜のカブリが無くなる。
 太陽光なら、何もしなくても十分温かい。

 1時間ほどで塗り終わり、日なたに置いておけばよい。フロクイルなので、固まるには時間が掛かる。夕方には触っても問題ない硬さになり、次の日の夜には完全に固まっている。
 ディカールを順に貼っていく。やはり、多少古いのはすべて劣化していた。使わない部分を切って水に漬けると粉微塵になる。すぐに補強剤を塗っておいた。先回ほどひどいものではなかったので、十分再生した。

donated by Harmon シカゴから来た車輛のうち、数台が完成した。裏には、
"donated by Harmon Monk"というシールを貼った。 

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2016年05月26日

oil stain

 オイル・ステインが浸み込んだぼろきれは、丸めておくと、とても熱くなる。要するに、空気と接触させて酸素が十分に溶け込んだ状態で表面積を減少させるから、熱が閉じ込められる。
 オイルステインの主成分の不飽和脂肪酸を含む油脂は、酸素と結合し、樹脂化する。その反応は、発熱的(exo-thermic) である。拡げてあれば、酸素はよく化合するが、その時発生する熱は逃げやすい。丸めると、中の熱は逃げられない。

 実際にやって、この現象を確認した。30分くらいでぶすぶすと煙が出てくる。発火するまでには至らなかったが、周りに燃えやすい物があれば極めて危険だ。アメリカの家具屋で見ていると、そのぼろきれをすぐに水に漬ける。たくさん溜まると拡げて乾かし、燃やしてしまう。砂漠の中であるからすぐ乾いた。
 一回ごと燃やせばよいのにと思ったが、油で濡れたものを燃やすと、炎が大きくなって危険なのだ。

 日本でこの種のオイルステインをあまり見ない。塗料と異なるのは顔料粒子の大きさと、fillerと呼ばれる塗膜構成剤の有無である。フィラは塗膜の厚みを作り出し、その膜内で顔料が特定の波長の光を散乱して色を出す。いわゆるペンキにはフィラが大量に入っている。ステインにはフィラが無く、顔料粒子だけになる。たまに染料も含まれている。binder 固着剤はフィラおよび顔料を固着させるもので、油脂や各種の合成樹脂等が用いられる。

 シンナに顔料を分散させることができたとしても、それを塗ると顔料が相手に載るだけで、触れば落ちてしまう。それを防ぐために、オイルステインにはバインダとして、酸素と反応して樹脂化する油脂を薄めて用いている。塗ると、揮発成分はすぐに蒸発し、残留した油脂が徐々に固まっていく。

 オイルステインだけしか塗っていない家具は肌触りが悪く、また、汚れが付きやすい。その上に厚い塗膜を構成するワニスを塗れば、美しい家具となるわけだ。 我々の使う枕木は触る必要もなく、艶消しのほうが良いので、上塗りをする必要はない。

 日本製のオイルステインは、油脂分が少なく、合成樹脂を主体としているらしい。すなわち、火事にはなりにくいようだ。

2016年05月24日

枕木を染める

oil stainstained ties 鉄橋の線路を組み上げるには、まず枕木を染めなければならない。それにはオイルステインを使う。水性のステインを使うと、反りくり返ってしまい、後悔する。合板ならばあまり問題はないかもしれないが、無垢の木で出来た枕木は水をつけるべきでない。
 このステインは、家を建てたときに白木の家具に浸み込ませたものだ。その後枕木にかなり浸み込ませたが、まだ半分ほど残っている。適当な容器にとって、そこに枕木を投げ込み、10分ほど放置する。浸み込んでいくと泡が出る。次に上下ひっくり返して、また10分ほど置けば良い。新聞紙の上に広げて余分の油を落とし、浮かせて放置すればよい。固まるまで2日ほど掛かる。乾くのではない。固まるのだ。
 
 この種の油は亜麻仁油を主として、触媒と煮たもので、空気中の酸素と反応して固化する。要するに内部まで固まるのである。いわゆる塗料とは異なる。手に着くと爪の間に浸み込んで固まるから、すぐに溶剤を使って洗う必要がある。リモネンで洗えばすぐとれる。

 日本の家具はこのステインを浸み込ませるという操作をあまりしていない。さっと塗っておしまいだから、表面だけしか色がついていない。だから傷がつくと、白い木が見える。
 家を建てる時、アメリカの家具屋でじっくりと観察したが、組立ての途中でステインをドボドボに塗りつけ、放置する。テイブルであれば、上に表面張力で盛り上がる位に塗る。時々見に行って、吸い込んだところにはさらに多めに塗る。2時間くらい経ってから、ぼろきれで余分をさっと拭き取る。3日程置いて、透明塗装を掛ける。上塗りを重ねて掛ける。その間には水研ぎがある。とても丁寧な作業である。
 このような仕上げだと、傷がついても色が変化しない。表面のめくれを取って、透明塗料を塗れば元通りだ。

 油を拭き取ったぼろきれは丸めておくと発火する可能性がある。必ず広げて、発生した熱が空気中に発散するようにせねばならない。 

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2016年02月21日

車輪を塗る

 先日手伝いに来てくれた友人が、貨物列車を見てかなり驚いていた。
「車輪が塗ってある・・・・・・」

「君のは塗ってないのか。」と聞くと、機関車は塗ってあるが貨車などは全く塗ってないという。塗るのは面倒だし、うまく塗れないと言う。
「そんなことはないよ。ほらこうして車輪を回しながら一筆で片面塗れるだろう?いっぺんにやると失敗するから、1面ずつ塗ればいいのだよ。」

 タンク車には裏面も塗る。彼はそこにも驚いていた。
「タンク車のフレイムは透けているから、裏まで見えてしまうからね。」
一部のホッパ車も裏が見えそうだ。

 彼はその簡単さに非常に驚いていた。この種の塗装はフロクイルに限る。薄い塗膜でも隠蔽力があり、つやがなくて筆で滑らかに塗れる。常温でも塗ってから1分くらいで溶剤が蒸発し、もう垂れることもない。完全に固まるまで2日ぐらいかかるが、線路に載せてしまえば触ることもなくなる。

 フロクイルは手に入りにくくなってしまった。日本のみならずアメリカでも買いにくい。どういうわけかそのブランドが無くなってしまったようだ。どこかが買い取って売り出せばよいのだが、在庫限りでおしまいのところが多い。
 昔買い込んだものがスーツケース一杯分くらいあるので、当分は大丈夫だが、特定の色はなくなってしまいそうだ。UPイエロゥとかプルマングリーンは貴重品だ。

 プルマンの車輪には油汚れの色を塗る。車輪が塗装してあると非常に実感的である。

2015年05月18日

投錨効果

 いくつかご意見を戴いている。

 やはり、金属同士の接着にも投錨(とうびょう)効果はあると信じている方もあるようだ。しかしある方から、それについて興味深い実験の結果を知らせて戴いた。

 エッチングされたキットを組んで、塗装したものについての実験である。
 エッチングした部分は、表面が粗粒面になる。要するに梨地である。その部分と地金の部分にまたがって塗装がしてあるのを、物理的に無理やり剥がすのだが、剥がれる様子に差はないとのことだ。すなわち、でこぼこにしても、つるつるでも差がない。つまり、投錨効果はないことになる。

 彼の考察によると、投錨効果を発現させようと、サンド・ペーパなどで一生懸命に磨くと、結果として脱脂が行われたりして、塗膜が剥がれにくくなるのではないかというものだ。比較実験は、同条件で行われなければならないのは当然だ。

 でこぼこにすると、凹んだところでは接着剤の層が厚くなり、そこが切れてしまう。接着面より、接着剤の内部の方がはるかに弱いのである。たとえば、Super Xはよく付いて剥がれないが、キャップについている接着剤のみが固まったのは、手で容易に引きちぎれる。はみ出している部分は手でもちぎれてくるが、被着面に着いた部分は取れない。

 工業的には接着は広い面にスプレイするかローラで塗布し、被着物を置いて締め付ける。この締め付けるという操作が大切で、接着力が最大二桁も違ってくるのだそうだ。木工屋には無数のクランプがあるのはこれを知っているからだ。。
 締め付けは圧締という。たくさんのクランプで、母材同士を締め付ける。締め付けると、接着剤がはみ出して、母材が近接する。

 そういう意味でも、クランプを多数保持していることは、大切なことである。伊藤剛氏の遺品をすべてお預かりしているが、その中に多量のクランプがある。大小合わせて、全部で60個以上あった。理屈がわかっている人はたくさん持っているのだ。  

2015年04月06日

木材の目止め

 先日、木材の下塗りに水性ニスを使う方法を書いた。何人かの方から、質問を戴いているのでお答えしたい。

 日本では木材の目止めは砥の粉を使うのが主流だ。砥の粉を水で溶いて、ほんの少量の糊(布海苔(ふのり))を加えて、目に直角に塗る。生乾きのうちに、ぼろきれで擦り込み、乾かす。乾いたら、木材の目に沿って払い、ニスを塗るというのが、昔中学校の技術家庭で習った手順だった。砥の粉を二回塗ると効果は素晴らしく、つるつるに仕上がった。

 そういうものだと思っていたのだが、アメリカの家具の塗装では砥の粉など無いから、どうするのだろうと興味があった。家具屋で見ていてびっくりなのは、ひたすら塗り重ねることである。
 塗っては研ぎ、を繰り返す。木材の篩管の細かい穴にニスが滲み込んで固まる。2,3回塗ると孔は完全に埋まる。さらに2回ほど塗るとつるつるになる。テーブルトップなどは10回ぐらい塗る。その間、水を付けながら、耐水ペーパで磨く。水を付けないと、摩擦熱で悲惨なことになる。

 油性のニスは塗膜が薄いので、下塗りに適するのは水性ニスである。筆者は床用の水性ウレタンニスを使う。刷毛にたっぷり含ませ、木材に時間を掛けて接触させる。塗ると言うより、置くような感じで十分に滲み込ませる。小さいものなら、塗料缶に投げ込んでおく。十分に滲み込んでから乾かす。すると、表面から1mmくらいはプラスティックのように固まる。木口は10mmほど滲み込んで固まる。

 これをサンドペイパで削り、また水性ニスを塗り重ねる。塗装の前にラッカ・サーフェサを塗って、スティール・ウルで磨く。客車の屋根などは、この手順で素晴らしい仕上がりが得られる。以前この方法で仕上げた貨車をある会合で見せたところ、出席者全員が、ブラス製だと思った。それほどの平滑面になる。
 全てのコツは木材の篩管を塞ぐことである。砥の粉ではきれいに仕上がっても、塗料が奥まで入っていないので、場合によっては塗膜がはがれる。浸透法ではその点は大丈夫である。

 今回の線路路盤の合板は合板の粗面が出ているので、普通のペンキ一回塗りでは実に悲惨な仕上がりである。水性ウレタンニスを1回塗って研ぐと、かなり良くなる。2回塗装・研ぎを繰り返してからペンキを塗ると、合板製とは思えないほどきれいに出来る。小型のベルトサンダを十分に使用した。

 塗ったニスが乾くと、表面がチクチクする。それは木材の目が立ち、固まったからである。それを削り落すとびっくりするほど滑らかになるのだ。


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2012年11月30日

Leo の仕事

812_6166-2 これがLeoの本職であった。これらのオーディオ装置、放送装置はLeoの製品である。彼はこの種の製品を数十台単位で生産していたのだ。スピーカボックスもあった。
 それらを大きな木の板から切り出して仕上げる。その木工機械も全てある。広い地下室の1/3はその種の機械と残った木材で占められている。その木材も今となっては貴重なブラジリアン・ローズ等の硬木である。
812_6165-2 その木で作った飾棚があった。大変よく出来た棚である。この家の家具はほとんどがLeoの手作りである。向こうのキッチンを見せてもらった。



812_6161-2812_6164-2 この二つの抽斗をご覧戴きたい。どちらもスライドベアリングで支えられていて、フルに引き出せる。作りかけの機関車などはこのように目の高さに収納できると、引き出した瞬間に色々な工作上のアイデアが湧きそうだ。 
 低い方の盆などを収納する棚の仕切りの丸穴に注目したい。
 これはよいアイデアである。普通はつまみをどうつけようかと通うのだが、被収納物の全てがそんなに背が高くないのであるから、これで良いのだ。

812_6162-2812_6163-2 この棚を見て思ったのは塗料の収納である。いつも正立させて保存している。分かりにくいのでキャップに色の名前を書いているが、このようにして寝かせてしまえばよいのだ。転がり防止の細い仕切り棒が並んでいる。
 スパイスや缶詰めのラベルが一覧できるので、Leoの奥さんも「これは便利」と言っていた。

2012年11月20日

続々 Vic's Hobby Supply

812_6123-2812_6124-2 この貨車のウェザリングには参った。細い刷毛を使って細かい錆を表している。そのあとでWashしているそうだ。Washとは薄く溶いた汚れ塗料をさっと流し、それが半乾きのときに重力方向に拭き取るのだそうだ。スプレィとは異なる表現である。もちろん全体に埃色をスプレィしてある。最近のコンテストの入賞作品は、ほとんどこのテクニックを使っているように思う。。

812_6125-2 このレイアウトの特徴は美しい線路である。ハンドスパイクなのだが完全に直線が出ている。その秘密はRoadbed(道床)にある。この道床はTru-Scale社の製品である。たまにこれを見るが、全面的に使ってあるのを見るのはこれが初めてである。HOが有名であるが、もともとはOゲージの会社である。今でも時々市場に出ている。枕木を厚板から彫り出し、レイルのはまる部分に溝を切ってあり、道床の肩も一体に削ってある。
 その昔天賞堂が出していた木製道床は、材質は異なるがほとんどこれのコピィである。天賞堂製は合板を用い、枕木部分の木目が活かされていた。本家は木目のほとんどないポプラ材を用いている。
 レイルをはめる部分が飛び出していて、現在の細密度の水準からは少し外れているが確実に直線性を保つ。もちろんレイルの底の部分の幅が大切で、細いレイルは使えない。
 アメリカではこの種の木工品が大量に作られていた。日本のような手作業ではなく、大きな工場で大量生産されていた。この種の工作をする職種をmouldingという。

812_6127-2 Turntable は自作である。手際良く作ってあり、確実に動作する。やはり太い軸と大きな駆動輪があった。工学的な素養のある人の作品は、ちゃんとツボを押さえている。

2012年02月17日

続々々々 UP F9A

UP516 from AtlasUP516 一応の完成であるが、まだ多少手を入れる必要がある。色注しと言って、あちこちに特有の色を付けねばならない。それはウェザリングの後である。手で触って整備するので、その部分のほこりなどは落ちているからだ。

 塗装が生乾きの時に梱包して送ったので、現場ではどんなことになったのかは良く分からない。もう少し時間がある時期にやっておけば良かったと少々後悔した。

 ガラス類はアクリル板を削ってきっちりはまるようにした。段差がないので気分が良い。

 駆動装置にはフライホィールを付け、手で押すとそのままするすると走っていく。たかだか 39 mm径、7 mm厚程度のものである。モータと同速であるが十分である。径が大きいので押しネジを付けるのは止めて、接着剤で留めた。フライホィールを旋盤で作るのは楽しい。太い材料を適当に銜えて外周削り、端面削りをして形を整える。慣性モーメントに寄与しない中心に近い部分を限界まで薄くし、ボス部分にセンタドリルで凹みを付ける。ドリルで穿孔して、リーマを通す。そして切断する。裏も削って出来上がりである。
 ほんの3分程度の工作だが、旋盤工作の基本がここにある。

 
 昨日帰国した。O Scale Westの会場で友人にこの写真を見せると、
「オッ、F9の500番台だ。UPの最終型だね。ボンネットに上るグラブアイアン(掴み棒)や屋根のパイプの形も正しい。スノウプラウも付いてる。うまく作ったな。これはコンテストに出せよ。」と言う。
 あまりにも詳しいので驚いてしまった。聞くとこれを作ろうと思って資料集めをしたが、雪掻きが思うようにできなくて放棄したそうだ。

2012年02月11日

続々々 UP F9A

 鋳物であるから多少は「鬆」があり表面が荒れたところもある。ある程度ヤスって、さらなる凹みはパテを込み、均す。600番くらいのサンドぺーパで水研ぎをしてさらにパテを込める。実物もかなり凸凹しているので、ある程度のところで見切りを付けた。

F9 cab interior 室内もごく適当に作った。詳しい方は椅子がEMDタイプではなく、Alcoタイプではないかと仰るかもしれないが、それは勘弁して戴きたい。室内が空洞であると、室内燈を点けた時面白くない。最近はDCCであるので、必然的に室内燈も点けるようになった。するとある程度が外から見えるので、それらしくあればよいのである。むしろ前面窓の日避けの方が大事かもしれない。これはいつもはっきり見える。写真を見てそれらしく作った。

on painting 汚い写真で申し訳ない。いつも塗装後に置く場所で、暖炉の前である。ここは多少の余熱があり乾燥には具合が良い。
 黄色と灰色のどちらを先に塗るかは諸説あるが、黄色を先にした。天井のパイプを避けてマスキングするのは面倒な仕事である。境目にディカールを貼ることにしたのでその点は気楽である。これを塗り分けで作ると、マスキングに細心の注意を払わねばならず、気苦労が多くなる。斜めの塗り分け線は個体によりかなりの差がある。面白いのは四角のファンを斜めに横切る部分である。この部分だけは取り外したりするので、意匠よりも機能を優先して塗り分け線を無視している。

 これでディカールを貼って、電気配線をすれば完成で、所属クラブの新年例会(2月11日)には間に合う。友人に頼んで展示してもらうことにした。

 実はしばらく前からアメリカに来ている。今回はオレゴン州ポートランドと、カリフォルニア州サンホゼが目的地である。親しい地元の政治家がLRTの本場を見たいというのでその案内をすることになったのだ。筆者もそれほど詳しい訳ではないので、にわか勉強をしている。そんなわけで、しばらく休載する。 

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2010年11月08日

貨車のキット

Hello Dolly Boxcar 最近、貨車のキットが大量に発掘された。夏に来客があって地下室を整理していたら、大きな段ボールの中にどっさり見つかったのである。もう無いはず、と思っていたので、少々うんざりした。ひとつ10ドル以下での投げ売りを買ってしまったものである。

 気をとり直して、一度に12輌ずつ並べて工作を始めた。木製キットは下地処理に時間が掛かるので、組んでない状態で木材にラッカ・サーフェサを塗って、スティール・ウールで研ぐ。これを最低二度やると艶が出る。組んでから全体にサーフェサを吹いてスティール・ウールで研ぎ上げれば金属製と変わらぬ仕上がりとなる。この種の貨車はすでに12輌以上組んだ。
 大変な手間だが、楽しい作業である。家人のいないときに居間に一杯に広げて順に作業する。研ぐのはもちろん外でやる。

 さてこの青い車輌はフリ-ランスの塗装である。このキットを作った会社のロゴを入れた。車輌そのものは”Hello Dolly Car”と言って1960年代後半の試作車である。中央部のドア2枚は、上部のヒンジを軸に水平面まで持ち上がる。もちろん油圧のストラットで支えられる。床面にはドアと同じ幅のドーリィがあって車長方向に水平移動する。フォークリフトで積んだものを横にずらして、さらに積むという方式だ。よく考えてあるが、あまり売れずに量産はされなかったようだ。結局のところ人手が掛かるということである。この写真では車輪が光っているが、今ではちゃんと塗装してある。
 センタ・ビーム・フラットカーならば一人で済む仕事なのである。この名前は1964年から70年までブロードウェイでロングランしたミュージカル ”Hello, Dolly!”をもじったものである。

what is this? この貨車は以前作ったのだが、今回もう一台出てきてしまい、少々食傷気味であった。思い切って短くしようかと思っていたところに、一つのアイデアが湧いてきた。これを使ってあるものを作ろうということになった。
 さて何であろうか。床の丸穴がヒントである。

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2010年06月07日

Atlas の40Ft Boxcar

BN Test Color SchemeNP Boxcar and SOO Line Boxcar 久しぶりにプラスティック製のAtlasの貨車を作った。
 K氏から"少々訳あり"キットを戴いたのだ。部品が欠落しているが全く問題ないので受け取った。ありがたいことである。オリジナルの部品はないが、適合する部品はいくらでも持っているし、作り出せる。たちまち完成させ、車輪はLow-D、台車はデルリン製として、低摩擦車輌を作った。連結器はケィディを付けた。左の写真は塗装完成時で車輪が塗ってない。

 ブレーキ巻き上げ装置はブラス製部品を組み合わせて作り、スーパーXで取り付けた。このような飛び出しているところでも、取れないのは素晴らしい。塗料も載るので、多少はみ出しても問題ない。ランボードは旧来の部品を捨て、新しい素抜けた部品をスーパーXで貼り付けた。

Making Ladders 梯子がなかったので、ブラス製部品を切り継いで裏から補強し、取り付けピンをハンダ付けした。ピンにニッパで傷を付け、押し込めば出来上がりである。その時リモネンを一滴落とすと適当に溶けて固まり、抜けてこない。

 取り付けピンは、穴の位置を紙に写し取り、木片に貼って穴を開ける。これがジグになって、ピンは所定の間隔に立つ。その上に梯子を押しつけてハンダ付けすると、あっという間に取りつけるべき梯子が出来る。 

2010年05月30日

GN の Automobile Car

 模型作りの方はどうなっているか?というお便りを複数戴いている。
 
 朝早く起きて2時間、寝る前に1時間という日課でを模型作りに費やしている。このところ、ずいぶんペースが速くなり、一年で25台以上の貨車を完成させている。
 あと40台作ると在庫は払底する。もう買わないことにしているので、その後はレイアウトの方に力を傾注できる。

リストア完成元の状態バラバラになった状態。側板が褪色している





 このGNの 40 ft ダブルドアのボックスカーは、一応オートモービル・カーである。
この貨車はジャンク価格で購入したものである。1台10ドルしなかった。
 構成は木箱の下地にカラー印刷したブリキを貼り付け、あとの部分はそれぞれ色を付けるという、典型的なアメリカ製Oゲージキットである。
 日焼けして、赤の部分が色褪せている。しょうがないからばらして塗り直そうとしたら、木箱がばらばらになった。経年変化で釘が緩んで、どうしようもない状態であった。仕方なく、かんなで板を削って下地の木箱を新製した。エポキシ接着剤があるのでそれを使った。おそらく100年経っても大丈夫であろう。 
Railroad Picture Archives よりブリキ板は、ブレーキフルードに2週間漬けこんで、ようやく剥がれた。それでもワイヤ・ブラシの助けが必要であった。
 実物の写真がネット上にあったので助かった。

おかしな妻板 当初の状態は、両端の妻が開くようになっていた。これは明らかにおかしい。ブレーキ装置が、開くドアの上にあるはずがない。普通のドレッドノートの妻板を探し出して貼り付けた。

 塗装はフロクイルのシグナルレッドを用いた。ディカールはチャンプである。

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2010年03月27日

Kalmbach社 社内ツア

 以前に比べ大きな場所に移ったので、社内のいろいろなセクションが大きなスぺイスを与えられている。

塗装ブース 最初に行ったのは工作室で、主として木工関係の作業をする換気の良い部屋であった。レイアウトの台枠を作るのであろう。その隅に塗装室があった。6畳くらいあって大きな塗装ブースがある。この環境での作業は快適であろう。筆者は日中の屋外でやっていると言うと、「いつも屋外で出来ればそれがベストであろうが…」ということであった。全天候型ということになるとこのようなブースが必要であるのは当然だ。

撮影中照明背景用シート





 次は写真室である。これまた広大な部屋でいくつかのセットを組んで撮影中である。照明の反射傘が大きく、距離をとれるので照度が均一化され影が少なくなる。
 背景用のロールが各色揃っていた。鮮やかな赤があって驚いたが、他の雑誌用に使うもののようだ。
 写真は全てデジタル化されていることは言うまでもない。隣の部屋は写真の編集室で、大きな画面でチェックしていた。

2009年07月28日

Brake Fluid

 ブレーキフルードとは何ぞや、という質問を戴いている。これについては一度書いたことがあるのだが、さらに詳しくということである。

 正確にはメチルポリグリコールエーテルという。人によってはポリを省く人もいる。グリコールという2価のアルコールの分子は、HO-C-C-OHという形をしている。これを縮合してつなぎ、頭をメチル基にすると、
C-O-(C-C-O−)n-C-C-OHという長い鎖になる。nは3くらいだろう。 
 末端のOH基は当然親水性を示すが、途中の屈曲した酸素原子の集合が大きな親水性を持つ。沸点は300℃近く、融点も−80℃くらいだ。
 液体である温度領域がこれほど広い物質は少ない。

 溶剤としても広く用いられるのでいろいろなものを溶かす。化粧品のメイクを落とす液体にも入っているはずだ。ということはそれを塗装落としに使うこともできる。

 自動車用品というものは安い。安くなければ使わないからだ。500 g入りの一番低いグレードのものしか使わないが、700円位で市販されている。高級な物を買いたがる人は多いが、年に一回取り換えるのなら低級品で十分である。
 高級品は、長期間放置した時、空気中から徐々に吸水して沸点が低くなるのを防ぐ薬品が入っているだけのことである。

 塗装はがしにはリモネンも使えるが、価格の点でブレーキフルードにはとてもかなわない。

追記
 ブレーキフルードは、短時間なら手につけても炎症を起こしたりすることはない。水に極めて溶けやすいので、洗えば落ちる。飲むとまずいので、子供の手の届かないところに保存する。メイク落としにも使えるのだから安全なものである。ウェブ上にはこのブログに対する悪意さえ感じられるような表現があるが、知識のない人が書いていることは明白なので無視されたい。


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2009年07月26日

続 Paint Stripping

Brake Fluid Stripping 4 ひっくり返すだけでほとんどの塗料は外れてしまう。ハンダの上はどういうわけかややはがれにくいが、歯ブラシでこすれば簡単に取れる。





Brake Fluid Stripping 1 内側も一発である。ラッカの場合はバインダ(顔料をくっつけている接着剤のようなもの)が溶けて、ピグメント(顔料)が残るが、エナメルの場合はそのまま外れるので作業が楽である。しかし、上澄み液を集めるとずいぶん目減りする。塗料のカスに多量のブレーキ液が含まれるからである。
 ザル状の物で濾してしばらく待つと、かなり回収できた。カスは古新聞で丸めて燃えるごみに捨てれば良い。

 この貨車はうっかり色を間違えたのだ。黒塗装用のディカールを用意したのに、グレイに塗ってしまった。沢山の貨車を同時に塗ると、この手のミスが起こりやすい。(人にもよるが)
 もっとも、グレイの貨車もあるのだが、それに貼るディカールはすでに使ってしまっていた。

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2009年07月24日

Paint Stripping

627dea02.jpg この写真をかなり前にお見せしている。これはラッカ系の塗料を塗ったものをはがしたところである。





Brake Fluid Stripping 2 2台の自家用車のブレーキフルードを毎年取り替えるので、500 ml位の廃液が出る。これを捨てずにとっておいて、このような用途に使う。今回は1.5 Lくらいあったので、この容器に深さ8cmくらい入る。そこにかねてより懸案のホッパを放り込んだ。
 今回の塗装はエナメル系の塗料である。いろいろな人から質問を戴いているので、写真を見せる方が早いと、ここで紹介する次第だ。 

Brake Fluid Stripping 3 エナメルは皮がむけるような感じで剥がれる。触るだけでつるりとむける。細かいところは歯ブラシとつまようじでつっ突く。一晩漬けると塗膜の厚さが1 mm位に膨れ上がる。

追記
 他のウェブサイトにこの記事がリンクされている。そこにはブレーキフルードが危険なものであると書いてあるが、それは勘違いである。飲むと具合が悪いだろうが、好んで飲む人はいまい。誤飲を防げばよい。
 どんなものも間違って大量に飲んだり食ったりすると命にかかわる。たとえば食塩でも体重50kgあたり350gほど食べると50%の人が死ぬ。砂糖は700 gだ。アイスクリームは2 kgという数字がある。アイスクリーム早食い競争で何人か死んだときに算出された値だ。
 これらの数字は毒性とは言い難い。おそらく、浸透圧とか、低体温で死ぬのだろう。ブレーキフルードで死ぬとしたら、その前者の浸透圧であろう。血液中の水が吸い取られることからくる。少量含まれているホウ酸エステルから生じるホウ酸では死ぬことはないだろう。
 どんなものでも極端に多量に摂取すると死ぬのは当たり前であり、「危険である」と書くのは自由だが真に受けないようにお願いしたい。
 また、ブレーキフルードの主成分のアルコールエーテルは、化粧品のメイク落しにも多量に含まれている。顔に塗るとまずいわけでもないことがお分かりであろう。
 ウェブ上でのこの種の情報は、理屈が分かっていない人が大げさに書く場合が多いのである。「ブレーキフルードを付けると、手がひりひりします。」という表現を見たが、明らかな作り話である。

2009年01月13日

Painted and Lettered

Brass freight car under construction 「レイアウトの上にブラスのままの車輌が置いてあるのがイヤなのですか?」と聞かれた。その通りである。
 このあたりの感覚は、椙山氏に仕込まれたものらしい。

 塗ってしまえば、レイアウト上に置いて走らせることが出来る。
ブラス地肌のものは大きな箱に適当に入れてある。貨車などは無造作に縦に突っ込んであるのだ。
 そうしないとスペースが無駄になるからである。すると、必然的に壊れやすい。あちこちのハンダが緩み、部品が欠落する。

Brass freight car under construction2 時々一念発起して、一週間で10輌という目標を立て、取り組みやすいものから部品をつけて、あるいは新製して完成させる。

 カプラの高さ及び台車のボルスタ・センタの高さを合わせるのは結構面倒である。ジグを使って順次合わせてハンダ付けする。カプラは、金属製のものとプラスティック製のものを組み合わせて使う。こうするとどちらも絶縁型になる。
 筐体がプラスティックのものは接着剤が効かないが、金属のものは接着できる。この性質をうまく組み合わせて全てを絶縁型にするわけだ。プラの筐体はネジで取り付ける車輌に使う。 

 水洗いして部品の欠落がないか調べて、さらに磨き砂でこする。余分なハンダはこの時点でかなり取れるし、ざらざらがなくなるので、目立たなくなる。

 エアコンの温風吹き出し口に置いておくと30分で完全に乾く。表面を適当に錆びさせることが出来ればプライマは不要だが、磨いてしまうとプライマが必要になる。黄色の二液型プライマを吹き付ける。電気オヴンを摂氏100 ℃位にして放り込むと30分で完全に硬化し、シンナでも剥げない被膜が出来る。

 ここまできたら、大きな箱にそっとしまい、塗る順を決める。同じ色で塗れる車輌をまとめ、マスキングの要領を確認する。ディカールの在庫を確認するのは当然である。なければ塗装を延期する。

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