2026年06月06日

PRR の coffee shop car

PRR coffee-shop car Budd (2) 1986年に筆者が目黒の店頭で1つだけ買えたものは、そのまま保存していた。積み上げられたジャンクの中で唯一ニッケルめっきが施されていて、目立ったのだ。不思議なことにどこも壊れていなかった。壊れたところがないのにジャンクだったのはメッキにむらがあり、一割くらい茶色のところがあったからだろう。必要以上にキラキラしていたが、ステンレスの色をニッケルめっきで表現するのは無理がある。ニッケルめっきでは玩具にしか見えなかったが、40年経つとくすんでステンレスっぽく見えないこともない。
  
PRR coffee-shop car Budd (1) 最近市販されているステンレス調色塗料の色は素晴らしい。これも塗装でステンレス色を再現するつもりだ。窓配置は間違っていなかったから助かった。台車は仮のもので心皿高さも未調整である。

PRR coffee shop 1154 budd 左の写真はこの車輌の実物だ。こんな塗分けになる。幕板と帯板のみが塗ってあった。全体はステンレスの銀色で、tuscan(イタリアのトスカナ地方の茶色顔料、屋根などの色 )を塗れば良い。この客車群を塗るためのタスカン色塗料は十分に確保してある。 この写真では屋根が黒っぽいのが不思議だ。

PRR coffee-shop car Budd Pullman この車輌の室内を調べると、UP の lunch counter diner
と似た配置の部分がある。また、キッチンにはかなり大きなオヴンがある。RADAR RANGE とあるからmicrowave oven(日本で言う電子レンジのこと)である。アメリカでの発売当初はそう言っていたのだ。今この言葉を使うと全く異なる軍事用語になる。レーダで索敵できる範囲のことを指す筈だ。
 この客車では軽食を中心に出す。旅客の出入りは隣の車輌からだ。これは現在の法律では許されない。すべての車輛に2箇所以上の脱出用ドア設置が義務になっている。
 側面には小さなドアが2つある。食料、食器の出し入れをするものである。

<筆者註> 読者の方がご親切にも実物の写真を提供下さったので差し替えた。ありがたいことである。

コメント一覧

1. Posted by 愛読者   2026年06月06日 20:14
レーダーレンジとはおもしろいですね。戦後すぐの時代に、民生品として利用されていたとは驚きです。
写真が変わりましたね。これが実物ですか。屋根が黒いのが不思議です。もうすでにこの頃は蒸気機関車牽引ではないでしょうから、どうしてでしょう。
2. Posted by dda40x   2026年06月06日 22:14
 この図でも判りますように、ずいぶん大きなものでした。効率はあまり良くなく、当時は20%程度だったそうです。1970年頃になると一般家庭にも少しずつ浸透して行きましたが、高価な物でした。2000年あたりから急速に安くなって、下宿している人はほとんどが持つようになりましたね。
 差し替えられた写真の屋根は黒く見えます。ススで汚れたのではなく、塗分け線があるようです。これは筆者にはありがたい情報です。というのは屋根に茶色の変色があるからです。それを覆って塗ってしまえば塗装の必要もなくなるからです。
3. Posted by 愛読者   2026年06月07日 08:57
radar rangeについて調べました。なかなか出て来なくて苦労しましたが見つけました。おっしゃる通りで現在は軍事用語のようですね。電子レンジの発売当時はこの言葉を使っていたとも書いてあります。
よくこんなことまでご存じでしたね。いつも感心します。
4. Posted by dda40x   2026年06月07日 12:47
 この言葉を教えてくれた人は40年ほど前の隣人です。空軍のパイロットでのちに教官をしていた人です。
 マイクロウェイヴという発音は難しそうで意外に簡単です。3音節ですが、”ロ” の音はとても弱く、音にならないこともあります。すなわち2音節でも通用してしまいますから、これを使うようになりました。もしもう少し難しい発音なら今でもレーダーという言葉を使っているでしょうね。
 Ovenというのは温める道具です。日本ではパンなどを焼く特殊用途のものと思われがちですが、本来はちょいと温めるのにもそれを使います。上のヒータだけを赤熱させてその輻射熱で調理します。全体を使うのは七面鳥を焼くときなどです。したがって温める道具としてはオヴンが適することになったのだと思います。
5. Posted by YUNO   2026年06月08日 07:13
昔読んだ本には、軍の技術者がレーダーアンテナの近くを通ったらポケットのチョコレートが溶けたので電子レンジを思いついたと書いてありました。
このエピソードの信憑性についてはわかりませんが、そういう名前で呼ばれた時代があったとは初めて知りました。
lunch counter dinerの車内配置図では単にRANGEとだけ書かれていますが、こちらはどんな種類のレンジだったのでしょうね。
6. Posted by dda40x   2026年06月08日 09:10
 その話はかなり有名で、アメリカでも聞きましたし日本語の本にもたくさん引用されています。旧日本軍はこれで殺人光線が出来ないかと考えたのですがネズミだったかウサギだったか忘れましたが5 mくらい先に置いてそれを殺すのに30分くらいかかったという話でした。
 電波では波長が大きく収束させるのが難しいので、レーザが実用化されるまでこの話は夢物語でした。
 UPの方は単なる抵抗線が赤熱する通常型のようです。こういうことは東部の方から始まって西部に伝わっていくようです。レーダーはニュージャージィにあったRCAで開発されましたから、そうなったのは不思議ではありません。
 必要な電力は床下に搭載された発電機でまかなわれたようです。

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
categories