2026年05月25日
Monarch coupler の準備
Monarch 連結器を取り出して整備している。客車を仕上げ始めたので事前に連結器座と組み合わせて動作を確認している。世の中は Kadee 全盛で、モナークという名前を聞いたことがない人が大半になった。筆者がOスケールを本格的に始めた1970年頃はケイディが売り出された頃で、モナークの需要がかなりあった。つなぐときはセンタを合わせて軽く突き合わせると、「プチッ」という小さな音がして連結される。決して外れることはない。キィは弱いバネで下向きに力を掛けているから、振動しても外れないところが賢い。外す時はカプラの下を指でなぞると外れる。キィを軽く押し上げるわけだ。開放テコと連動させている場合はそれを引き上げるのだ。
当時の Oスケールは「連結開放は手でやるもの」という意識があった。ケイディの登場は「触らないもの」という思想を Oスケールに持ち込んだような気がする。その結果、客車列車までも発車時にガチャガチャガチャと連結器遊間を拡げながら動き出すが、オモチャっぽい。これは非常に腹立たしく、許せない。
日本では寝台特急の青い客車以外は普通の連結器で。ガタを感じさせないように緩やかに発車するのが機関士の腕の見せ所だった。アメリカの客車はガタの無い連結器を用いている。一本のしなやかな棒のようになっているから発車時は静かに出る。これは肘を開かなくするキィがテーパになっている。自重で落ち込むようになっていて、ガタを無くする。日本でも一部の電鉄会社はこのガタの無い自動連結器を使っていたが、一般的ではない。
Pennsylvania 鉄道の客車を何輌か仕上げたので、それに取り付けるために連結器座を整備した。これは自動センタリングで引張りの方だけバネが利く。必要量しか作らないのは面白くないので、あるだけ全部組んだ。かなり面倒な作業であった。
写真の手前にある長いシャンクは、連結器の付け根を台車キングピンに近くにしたい時に使う。モナークは絶縁されていないので、台車がナイロン製の物にしか使わない。それでも金属製台車にも使わざるを得ない時もあるので、絶縁された車体ボルスタを使う。車体は電気的に浮かせてあるが何かの間違いで短絡することもあるので、機関車の連結器は必ず絶縁している。
モナークは70年代後半に廃業した。2000年頃、シカゴの男が製造設備を買い取って再生産を始めたので、筆者がかなり買い占めた。その後どうなってしまったのかよく分からない。手元の在庫も僅少となった。
テキサスの友人宅のレイアウトでは、全ての連結器がMonarchであった。どれもよく整備されていたので、機関車の動きで確実に連結され、目的地で下からの動きで自動解放された。