2026年05月01日
英国製キット

これはアメリカの機関車であるが、英国製のキットである。西海岸の模型ショウに行くようになって、そこで会う英国人 Mike Calvert 氏がアメリカ市場向けのキットを持って来ていた。Gilmaur というメーカで、この Alco-GE U30C のエッチングキットを見せてもらった。薄い15 mil (0.38 mm)と 18 mil (0.45 mm) しかない薄板をハンダ付けする、いかにも英国的なキットであった。組んだものも見せてもらったが、想像以上に軽く、衝突したら原型は留めていないだろうことは想像に難くなかった。下廻りに大きな剛性を持たせる以外方法はない。
寸法は出ているから、厚板で裏打ちして直せそうな気がした。安価なキットであったから注文した。次の年に受け取ったがひどい出来で、寸法が合わない。高さは良いが、U の字に曲げてあったエンジンフッドの屋根部分がどう考えても幅が足らない。途中まで組んだが放置し、そのまま15年以上経った。他の人はどうしたのだろう。
エンジンフッドの部分をカッティング・ディスクで縦割りにし、4 mm 幅の帯を貼れば出来る。持って帰った日のうちに真っ二つに切った。所定の幅に切ったブラス板の小片を裏に載せ、力を掛けると角の丸味で横向きの力が生まれ、幅が正しくなる。そうしておいて塩化亜鉛水溶液を垂らして63%ハンダの粒を置き、200 Wのコテを当てると簡単に直った。しかも板が張り重ねられたので堅く丈夫になった。
キャットウォーク部分もヘロヘロだったので、1 mm 板を貼り重ねて全面的にハンダ付けした。突き合わせただけのイモ付けではなく、2 mm角の棒をすべての接続部に貼った。こうするとボディシェルの質量は2倍以上の 800 g となり、格段に剛性が増した。
裏打ちを貼るときは、Bill Melis の手法を踏襲した。孔をあけておいてそこにハンダを流し込むのだ。ハンダは裏で広がって完全密着する。