2026年03月18日

3Dプリントの耐性

Champion Oils 1-dome これは正しい single domeタンク車である。ディカールがもう一つあったのでこのライオネルのタンク車に手を入れて完成させた。艶を消す予定である。
 ドームのトップは3Dプリントで作り、あちこちに手を入れた。台車心皿の高さを調整して実物の通りにした。ライオネルはフランジが高い車輪を使っているので、その辺りでごまかさざるを得なかったわけだ。
 修正後はオモチャ臭はなくなった。元の設計が素晴らしいからだ。しかし困ったことにハンドレイルの終端はなんと中央部のドーム下にあり、そこに大きな孔があった。これはごまかしようがないので、光硬化パテでその孔を塞いだ。

 塗装前にシンナで洗って古い塗料を剥がし、細かいサンドペーパで磨いて光らせた。実はシンナで洗うとき、プラスティック製のタンクエンドを外すのをうっかり忘れたのだ。光硬化パテや、3Dプリントで作ったドームの蓋などもつけたまま洗ってしまった。途中で気が付いたが、溶けていなかったので助かった。

 おそらくプラスティックの材料はフェノール樹脂(ベークライト)であった。この種の熱硬化性樹脂は三次元網目構造を持ち、溶剤によって溶けたりはしない。 
 パテや3Dプリントが溶けなかったのは、考えてみれば当然である。光硬化樹脂も三次元網目構造を持つのだ。それらは一次元高分子の側鎖を光によって結合させて、網目構造を作る。

 いわゆる射出成型に使われる熱可塑性樹脂(ポリスチレン、ABSなど)は一次元高分子(ひも状高分子)が絡まっているだけで、加熱や溶媒によってばらばらになり易い。3次元高分子はその中に溶媒が入って行きにくいし、共有結合によって結ばれているので形を保つのだ。しかし、末端の境界面では未反応の構成単位の分子が飛び出しているので、多少膨潤したり粘ったりする筈だが、今回は全く感じなかった。これはやや意外であった。

Texaco 14 ということは光硬化の 3Dプリント で作った物はラッカシンナで洗っても良いということである。ただし、成型後日光に十分に当てて、完全に重合を進ませた後の話である。整形直後のべとついている状態では溶ける部分があるはずだ
 この貨車も3Dプリントのタンクエンドを付けている。 

 3Dプリントの成型品を潤滑油漬けにして長期間放置し、その経過を知りたいと思う。焼結ナイロンだけは実験済みである。大丈夫だったが、他の場合はどうなのだろう。割れたという情報は得ているが、客観性は確保されていない。 
 こういう実験結果こそ、雑誌に載せるべきことなのである。


dda40x at 03:18コメント(0)tanker | 化学 この記事をクリップ!

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