2025年12月31日

続 唐竹割り

3-unit GTEL (3) どうやって B unit を縦割りにするかはかなりの時間を掛けて考えた。妻板は使えなくなるから捨てる。すなわち妻板を外すところから始めた。新しい妻板は 2 mm厚の板から作っておいた。この板の色が赤いのは丹銅を使っているからだ。丹銅とは普通のブラス(黄銅)が銅80%以下であるのに対し、銅90%以上を含んでいる。焼きなまして叩き出しによりフライパンなどを作る。絞って急須を作る達人も居る。これはいわゆる難削材であって、糸鋸で切る時は油を注しながらでないと切りにくい。この写真は製作途上のもので、その後あちこち修正している。タービンの排気口は少し大きくした。
 この材料は沢山あるので、希望者には頒布可能だ。四角の卵焼き用フライパンを作った人が居る。ご希望の方はコメントを通じてお知らせ戴きたい。連絡先は必ず本文中にお書き願いたい。
 

 細いガス火で内側から焙り、ハンダを融かす。その時燃焼ガスが他に影響を与えないように車体を傾けて熱を逃がす。妻板が変色し始めたところでプライヤで引っ張って外した。妻板上の部品も焙って外した。驚いたことに全ての部品がブラスのピンで留められた上でハンダ付けしてある。要するに位置決めをしてから全体を加熱してハンダを融かしている。完全密着しているのは素晴らしい。今回もその方法を踏襲した。ハンダが広がっているのは63%ハンダの特質だ。ハンダを足したわけでもないが、部品についていたものが薄くなって広がった。フラックスは、塩化亜鉛 + 塩酸である。

 車体にケガキ線を入れ、Dremelの cutting disk で丁寧に切れ目を入れていく。屋根板は最低2枚、場合によってはその上に箱状のものが載っているので 11 mmほど切り込まねばならない。回転砥石で切り込めないことはないが大変なので糸鋸を使う。
 糸鋸の刃をねじって斜めに切り込むのだ。全長を切るには 30分ほどかかり、糸鋸刃は3本折った。

split in half 切り口はこんな具合だ。意外なことに板が何枚も重ねてある。糸鋸が進みにくいわけだ。板が重なっているということは、ハンダ付けの時に塩化亜鉛を使うと間に入ってしまい洗うのは困難になる。Bill はこの部分だけはペーストを使った。ピンで留めてそのピンを表面だけハンダ付けしてある。うまい工夫だ。
 筆者は塩化亜鉛でやりたい。裏の板には沢山の穴をあけて洗えるようにする。水に漬けておけば拡散する筈だ。材質は極めて快削性が高い材料なので孔をあけるのは容易である。 

コメント一覧

1. Posted by 経験者   2026年01月01日 00:09
あけましておめでとうございます

唐竹割の妙技を拝見いたしました。素晴らしいです。なかなかこんな風には行きません。材料の厚さ、材質に何か違いがあるのでしょうか。
2. Posted by dda40x   2026年01月04日 08:33
 アメリカのブラスは日本の快削材よりさらに硬く、糸鋸でサクサクと切れます。色も黄色が強く、放置すると表面は緑っぽくなります。0.76 mmの板ですが、この作例では屋根は2枚重ねています。それにモニタ部分には中に骨代わりのもう1枚もありました。
 一番上の1枚は回転砥石で切って幅 0.8 mmの隙間を作り、残りの部分を糸鋸で切ったわけです。ボディを支える台を作り、力が斜めに掛からないように工夫して切りました。
 
 問題はこれをつなぐ時です。板の隙間に塩化亜鉛が入らないようにする工夫があります。いずれ公表します。  


コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
categories