2025年05月13日
Bill Melis氏からの秘伝
この種の grating（日本で言ういわゆるグレーチング）を機械加工で作るには、まず快削材を入手することから始めねばならない。アメリカの平角材は極めて快削性に優れるが、日本で手に入る快削材ではまだ不足だ。これは Bill が確かめた。とは言え、それは40年近く前の話であるから、もう少し良い材料が日本でも手に入る可能性はある。
� ，泙此▲錙璽�を置くダイを作らねばならない。快削鋼を削って幅方向の部材が引っ掛かる溝を掘る。この時、A の座標は正確に作る必要がある。B は多少ズレていても問題はない。
�◆，修両紊鵬�削ブラスから削って作ったワークを載せ、A の部分がすべてきちんと密着することを確かめる。
�� ワークをダイに締め付ける。それを90度廻して長手方向にワークが動くようにする。
�ぁ�horizontal milling machine 横フライスのアーバにcircular saw（丸鋸）をワッシャを介して数枚締め付ける。Bill はこれをgang sawと言った。この時、ワッシャにはバリが無いことを確かめる。
丸鋸の刃は全て位相を揃える。要するに切粉がワークを左右に押し拡げる可能性があるから、全ての刃が同時に削るようにするわけだ。位相がずれていると、ワークが薄くなった時に切粉がワークを押し、ワークを疲労させる可能性があるからだ。厚みが不均等になるし、良いことは一つもない。
鋸刃を取り付ける時、刃面にナイフエッジを当てて位相を揃える（アーバのキィとの噛み合いがあるから、そう簡単な話ではない）。
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�� ワークをダイに締め付ける。それを90度廻して長手方向にワークが動くようにする。
�ぁ�horizontal milling machine 横フライスのアーバにcircular saw（丸鋸）をワッシャを介して数枚締め付ける。Bill はこれをgang sawと言った。この時、ワッシャにはバリが無いことを確かめる。
丸鋸の刃は全て位相を揃える。要するに切粉がワークを左右に押し拡げる可能性があるから、全ての刃が同時に削るようにするわけだ。位相がずれていると、ワークが薄くなった時に切粉がワークを押し、ワークを疲労させる可能性があるからだ。厚みが不均等になるし、良いことは一つもない。
鋸刃を取り付ける時、刃面にナイフエッジを当てて位相を揃える（アーバのキィとの噛み合いがあるから、そう簡単な話ではない）。
コメント一覧
1. Posted by Tavata 2025年05月13日 08:29
コレは驚きました。てっきり帯材をジグを使って井桁に組んでハンダ付けしているのだと思っていました。(後から裏を薄くするフライス加工などは考えました)
まさか一体ブロックで削りだしているとは思いもしませんでした。
ダイの「Bは多少ズレても構わない」とありますが、マイナス公差許容であって、プラスには絶対振れてはいけませんね。
あと、「ワークをダイに締め付ける」とありますが、ある程度の薄さを考えると、周囲を締め上げると中央が撓みそうで、密着を維持する工夫が要りそうです。ABの噛み合いももちろん効きますが、それだけで大丈夫なのでしょうか？
それとも嫌気性接着剤などで仮止めしているのでしょうか？
ワッシャのバリや鋸歯の位相など、理に適った注意を払うことで、良い物ができることがよく分かりました。
まさか一体ブロックで削りだしているとは思いもしませんでした。
ダイの「Bは多少ズレても構わない」とありますが、マイナス公差許容であって、プラスには絶対振れてはいけませんね。
あと、「ワークをダイに締め付ける」とありますが、ある程度の薄さを考えると、周囲を締め上げると中央が撓みそうで、密着を維持する工夫が要りそうです。ABの噛み合いももちろん効きますが、それだけで大丈夫なのでしょうか？
それとも嫌気性接着剤などで仮止めしているのでしょうか？
ワッシャのバリや鋸歯の位相など、理に適った注意を払うことで、良い物ができることがよく分かりました。
2. Posted by Tavata 2025年05月13日 12:58
連投失礼します。
文中のダイ(die)は「台」に置き換えても意味が通ることに気づきました。
こういうネタは「なぁーんだぁ」(No wonder)と同じくアメリカ人に受けるかもしれませんね。
文中のダイ(die)は「台」に置き換えても意味が通ることに気づきました。
こういうネタは「なぁーんだぁ」(No wonder)と同じくアメリカ人に受けるかもしれませんね。
3. Posted by brass_solder 2025年05月13日 16:46
考えながら拝読しました。AからBに向かって削るからBは”微妙に”余裕が有っても問題無いのですね。
4. Posted by dda40x 2025年05月13日 20:28
コメントありがとうございます。要はAで引っ掛かっているので、Bはどうでも良いわけです。ワークはネジでダイに留めてあります。
次回の記事に書きますが、プロのテクニックは大したものです。横フライスは、日本ではアマチュアが持っている例は少なく、そのテクニックも一般的とは言えません。
次回の記事に書きますが、プロのテクニックは大したものです。横フライスは、日本ではアマチュアが持っている例は少なく、そのテクニックも一般的とは言えません。
5. Posted by YUNO 2025年05月13日 21:50
丸ノコを何枚も並べて同軸で回すのはツーバイフォーと同じ方法ですね。
趣味工作の世界では、工具にあまりお金をかけたくないがために溝を1本ずつ順番に掘っているようなケースが多いような気がします。
趣味工作の世界では、工具にあまりお金をかけたくないがために溝を1本ずつ順番に掘っているようなケースが多いような気がします。
6. Posted by dda40x 2025年05月15日 22:09
確かにプレカットの工場では鋸刃をたくさん付けた軸を廻していますね。
今回の切削法はかなり特殊な例です。Billが編み出した方法をやって見せてくれた時に、凄い！とは思いましたが、実際にやる人は居ないだろうと思いました。
その後、丸鋸１枚だけで複数の深溝を彫ったことがありますが、Billが言うようにワークの残った部分はヘロヘロしていました。一回ですべて切るというのは価値のある方法であるとは認識しています。
今回の切削法はかなり特殊な例です。Billが編み出した方法をやって見せてくれた時に、凄い！とは思いましたが、実際にやる人は居ないだろうと思いました。
その後、丸鋸１枚だけで複数の深溝を彫ったことがありますが、Billが言うようにワークの残った部分はヘロヘロしていました。一回ですべて切るというのは価値のある方法であるとは認識しています。
