2025年05月01日
続 Bill Melis氏の GTEL

「この写真には、どこにもロストワックス鋳物、stamping(プレス加工)、coining(ドロップ加工)が使われていない。」
と書いたら非常に驚いた。
彼は金属加工にはある程度知識がある人らしく、その作り方を見抜いた。Melis氏が gunsmith(鉄砲鍛冶)であったことは知らなかったらしく、そのテクニックに感服したのだ。
「どうしてその人と知り合えたのだ。」と聞く。
「同じ街に住んでいるんだからね。月に2度くらいは会うことができた。かなり前に奥さんを亡くされていたので、たまに夕食に誘って語り合った。」と言うと、羨ましがった。
Brassのサンプルを日本から取り寄せたり、出来る限りのことはしたと言うと、「最高の友達だな。」と言う。
「おかげで、旋盤の使い方、フライス加工の基礎はもちろんのこと、rifling (ライフル施条) の切り方まで教えてもらった。」と言うと、とても驚いた。
コメント一覧
1. Posted by 工作好き 2025年05月01日 11:00
この格子状の部分のことですね。どうやって作ったのか考えています。ハンダ付けして組んだのではないということは分かります。それではどうやったのか、説明が付きません。機械で彫り出したのでしょうか。とは言え、まともにできるとは思えません。
2. Posted by テクニック太郎 2025年05月02日 10:19
いつも楽しく拝見させてもらっています。画面の工作表現、今までにも発表されていた方法なのでしょうか?知恵と工作実技の結晶でしょう。
3. Posted by 老模型人 2025年05月03日 16:34
いつも感心してお話を伺っています。dda40x様が様々な工作法を熟知していらっしゃるのはどうしてだろうと思っていました。鉄砲鍛冶とお友達だと知って、初めて合点が行きました。
日本の模型人にはまず居ないタイプの方です。これからも我々の知らない世界のことをお知らせください。
日本の模型人にはまず居ないタイプの方です。これからも我々の知らない世界のことをお知らせください。
4. Posted by dda40x 2025年05月04日 08:21
Melis氏が gunsmith であったことは会うまでわかりませんでした。見せてもらったものは20代の私にはすべてが初めてのもので、好奇心の塊である私には大変な刺激でした。技術者であった父から聞いた話と重なる部分は多少あったにせよ、異分野の話が多く、特に自作の工具、機械には目を見張りました。手工具であるヤスリの選別も驚きました。
ハンダ付けのテクニックも素晴らしいもので、完全に沁み込ませるのです。当時のTMSでもてはやされた「ハンダが見えない工作」は完全に否定されました。とにかく丈夫についていなければならず、さびが発生しないようにするということを強調されました。
ハンダ付けのテクニックも素晴らしいもので、完全に沁み込ませるのです。当時のTMSでもてはやされた「ハンダが見えない工作」は完全に否定されました。とにかく丈夫についていなければならず、さびが発生しないようにするということを強調されました。