2025年03月08日
歯車の無い蒸気機関車
歯車の無い機関車を高校生の時に作った。2つのシリンダの中にコイルを2つずつ入れてソレノイドとし、鉄心を前後に動かすのだ。Bタンクにそれを付け、4つの端子に順に電流を通すと廻った。要するに、ポイントマシンを両側面に付けたようなものである。バチャバチャとかなりひどい音がしたが、廻ったことは間違いない。
前後進ができるようにしようと思うと、その通電シークェンスを逆にせねばならず、それをどうやって切り替えるかを議論した。中に制御用のモータを入れ、シークェンサを廻すことにした。そのモータを逆転すればよいわけだ。出力は電流値で決まる。コイルの抵抗は決まっているので、電圧に応じてトルクが変化する。友人とそれで盛り上がったが、それ以上の進展はなかった。残念ながら、その友人Y君は若くして他界した。
それから25年後、UP9000 のジャンクを手に入れた時、またもその夢が想い起された。3気筒だから、動きはより滑らかになるはずだ。当時話題になったリニアモータの小さいものを3つ入れて、コンピュータによるシークェンス制御で順にサインカーヴに似た曲線で動かせばよいはずだ。中央シリンダの持ち上がっている角度も計算に入れなければならない。リニアモータの専門家に聞いてみると、当時はシリンダに入るほど小さなものはまだ開発されていないとのことだった。
仕方が無いのでボイラの中に3つの大型リニアモータを入れ、ロッドでピストン・ロッドを動かすということを、当時は大真面目で考えていた。
今はかなり小さいものがあるようだ。こういうことを考えるのは楽しい。3気筒の機関車はもう1輌あるので、まだあきらめてはいない。
前後進ができるようにしようと思うと、その通電シークェンスを逆にせねばならず、それをどうやって切り替えるかを議論した。中に制御用のモータを入れ、シークェンサを廻すことにした。そのモータを逆転すればよいわけだ。出力は電流値で決まる。コイルの抵抗は決まっているので、電圧に応じてトルクが変化する。友人とそれで盛り上がったが、それ以上の進展はなかった。残念ながら、その友人Y君は若くして他界した。
それから25年後、UP9000 のジャンクを手に入れた時、またもその夢が想い起された。3気筒だから、動きはより滑らかになるはずだ。当時話題になったリニアモータの小さいものを3つ入れて、コンピュータによるシークェンス制御で順にサインカーヴに似た曲線で動かせばよいはずだ。中央シリンダの持ち上がっている角度も計算に入れなければならない。リニアモータの専門家に聞いてみると、当時はシリンダに入るほど小さなものはまだ開発されていないとのことだった。
仕方が無いのでボイラの中に3つの大型リニアモータを入れ、ロッドでピストン・ロッドを動かすということを、当時は大真面目で考えていた。
今はかなり小さいものがあるようだ。こういうことを考えるのは楽しい。3気筒の機関車はもう1輌あるので、まだあきらめてはいない。
コメント一覧
1. Posted by 若輩者 2025年03月08日 08:24
>>サインカーヴに似た曲線
とはどういうことでしょうか。サインカーブだと思いますけど。
とはどういうことでしょうか。サインカーブだと思いますけど。
2. Posted by dda40x 2025年03月08日 19:13
作図されましたか。左にピストンロッド、右に動輪を描き、クランクが最左、一番上、最右になるように3通り描いてみてください。クランクが上に来た時、ピストンが行程の中点にありますか?
作図は大切です。頭の中では分かっているつもりでも、思わぬものが見えたりしますよ。
作図は大切です。頭の中では分かっているつもりでも、思わぬものが見えたりしますよ。
3. Posted by Tavata 2025年03月09日 13:27
似たようなことをするものですね。
私も学生時代に並進式電磁アクチュエータ(リニアモータ)を作って機関車を動かしたことがあります。
センサーや制御系の課題だったので、ハードウェア側で拘る必要はなかったのですが、先生方には面白がっていただけて、いまでも母校のガラスケースに飾られているはずです。
実際に作ってみて、大きな力(並進なのでトルクとは言えないでしょう)のリニアモータの往復運転は損失が大きく、制御特性も良くないと感じました。
趣味的にはシリンダ内にリニアモータを入れて歯車を使わない駆動方式の機関車はとても面白いのですが、規模相応の小型機械として客貨車を牽引するなら、回転モータと効率の良い減速装置の方がよほど理に適っていると思います。(趣味は理屈を追求したい側面と、理屈ではなくやってみたい側面の両面が面白いですね。)
私も学生時代に並進式電磁アクチュエータ(リニアモータ)を作って機関車を動かしたことがあります。
センサーや制御系の課題だったので、ハードウェア側で拘る必要はなかったのですが、先生方には面白がっていただけて、いまでも母校のガラスケースに飾られているはずです。
実際に作ってみて、大きな力(並進なのでトルクとは言えないでしょう)のリニアモータの往復運転は損失が大きく、制御特性も良くないと感じました。
趣味的にはシリンダ内にリニアモータを入れて歯車を使わない駆動方式の機関車はとても面白いのですが、規模相応の小型機械として客貨車を牽引するなら、回転モータと効率の良い減速装置の方がよほど理に適っていると思います。(趣味は理屈を追求したい側面と、理屈ではなくやってみたい側面の両面が面白いですね。)
4. Posted by dda40x 2025年03月09日 17:38
誰かが作っただろうとは思いましたが、Tavataさんなら納得です。
3気筒の機関車のシリンダ出力は三相交流に近く、滑らかに動くものと思っています。効率は確かに良くないでしょうが,おっしゃるようにやってみたいのです。
幸い、貨車の抵抗がとても小さいので、ある程度牽ければ満足します。
3気筒の機関車のシリンダ出力は三相交流に近く、滑らかに動くものと思っています。効率は確かに良くないでしょうが,おっしゃるようにやってみたいのです。
幸い、貨車の抵抗がとても小さいので、ある程度牽ければ満足します。