2025年01月27日

続 ディカールを貼る 

PRR N5’s このカブースは2輌ある。基本的な設計はアメリカで行われ、製作はエンドウである。板が薄く、細工が細かい。エッチングした板を使っているので剛性が無く、強く掴むと歪みそうである。

 この製品群は、1984年ごろアメリカでSunnyside というブランドで発売された。日本側の代表者は池田氏であった。彼は某防衛産業に勤務し、テキサスに10年以上いたのでアメリカでかなりの人脈があったのだ。Sunnyside とはペンシルヴェィニア鉄道がニューヨーク東方に作った客車基地の名前である。現在は Amtrak の車庫になっている。 

 Pennsylvania鉄道に特化した模型群を発売した。T1 Duplexを50輌、P85 Coachを200輌、このカブースを200輌作ったのだ。 
 最初、T1の製作依頼は祖父江氏に持ち込まれた。アメリカの指定要件(駆動装置、懸架装置他)がおかしいので断ったが、いくつかの部分は作った。この Duplex の機関車は日本の Kodama で作ったが、動力機構はアメリカ製でよく走るとは言えなかった。その設計者は高速回転部の軸を細くすべきだということが理解できない人で、モータ出力の大部分が、グリースの攪拌抵抗で消えてしまうようなまずい設計であった。
 その一部のロストワックス部品の製作には筆者も少し関与した。先日原型が出てきて懐かしく思った。

 池田氏はその直後に急死され、遠大な計画は雲散霧消した。土屋氏は T1 を購入すると祖父江氏に送り、走行装置を取り替えたので極めてよく走る
 
 客車は細かく出来ているが、これも板が薄く剛性が無い。脱線すると凹みそうだ。

yellow cupola もう一輌のカブースはキュポラが黄色だ。PRRの全線に乗り入れることが出来る目印である。隠蔽力のある塗料で薄く仕上げた。マスキングは大変であるが、多少の失敗があっても手塗りで補正できる範囲にある。ディカールの番号の下に region名がない。普通のカブースは所属している地域の名を書くが、この黄色のキュポラのカブースには書いてないのは当然だ。 

 台車は全体を塗り、タイヤ部分だけを剥がしたのち、ウェザリングを施した。

コメント一覧

1. Posted by 読者   2025年01月28日 08:57
5 この黄色のキュポラというのは、すごい選択ですね。日本ではまず実現しないでしょう。
素晴らしい塗装です。塗料は何を使われたのでしょうか。
2. Posted by dda40x   2025年01月28日 17:00
 塗料はもう売っていない虎の子のフロクイルです。非常に薄く塗っても隠蔽力があって下の黒色が見えません。
 塗る順番をずいぶん考えましたが、黄色を最後にしました。普通は最初ですけどね。

 確かに目立つ色ですね。遠くからでもわかります。

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
categories