2025年01月15日
UP7000(Lobaugh製)
当時はこの UP7000 (4-8-2) とUP5000(2-10-2)とを補機として使用するような勾配のあるレイアウトを考えていたので、複数欲しかった。この機関車の形が気に入っていたこともある。いかにもUPらしい形だ。
もう1輌のロボゥの機関車の主台枠は鋳物で新製した。細かい細工をしているときに少し捻じれてしまい、戻すと折れそうになったからだ。太いネジ貫通孔を沢山あけ過ぎである。これはロボゥの欠点だ。主台枠は作り替えることにした。
祖父江氏は中に補強を入れれば捻りに耐えるようになるので、実用になるとは言う。預けていた別の台枠が帰って来たものを見たら、なんと厚さ 5 mmの板を切ったものを3枚もはめ込んでハンダ付けしてあった。さらに軸箱護りが実物のように噛み合うようにしてあったのだ。これくらいやれば壊れないよ、ということであったが、もっと単純な解決がしたかった。
その頃偶然に高岡の鋳物屋さんと知り合い、発泡スチロールで原型を作る鋳造法の話を聞いたので、お願いした。砲金で作って欲しいと言うと、配合を聞かれた。単に快削の砲金としか考えていなかったので、水道の止水栓をばらして送り、それで鋳造してもらった。
この原型は鋳縮みを計算して作る。砂に埋めて固めたのち、熔湯を注ぐと発泡スチロールは蒸発して空洞になり、その空間が金属で置き換わるという手法だ。発生するガスは負圧にして吸い出すのだ。
鋳物が出来上がったが、一部失敗して欠損したと言う。新たにやり直すにはもう一つ原型が必要なので、そのまま発送して貰った。台枠の後ろを切り離して削り、ブラスの塊を嵌め込んでハンダ付けしてから、縦フライスで切り出した。難しい仕事ではなかった。
軸箱護りもフライスで削り出し、パイロットをガス火で焙ってハンダ付けした。シリンダはロボゥの製品だ。上廻りを載せ、高さを調整してネジで締めた。製品よりかなり重くなった。台枠が厚い鋳物になったからだ。しかもネジは細い M2 の止まり穴だから折れることはない。しかしタップは#3まで使って奥までネジを切る必要がある。ガラはこういう仕事では威力を発揮する。
テンダはロボゥのオリジナルだ。かなり重厚な感じであるが、好きな形ではない。台車は非可動の砲金鋳物なので、捨ててバネの利くKTM製に取替える。
もう1輌のロボゥの機関車の主台枠は鋳物で新製した。細かい細工をしているときに少し捻じれてしまい、戻すと折れそうになったからだ。太いネジ貫通孔を沢山あけ過ぎである。これはロボゥの欠点だ。主台枠は作り替えることにした。
祖父江氏は中に補強を入れれば捻りに耐えるようになるので、実用になるとは言う。預けていた別の台枠が帰って来たものを見たら、なんと厚さ 5 mmの板を切ったものを3枚もはめ込んでハンダ付けしてあった。さらに軸箱護りが実物のように噛み合うようにしてあったのだ。これくらいやれば壊れないよ、ということであったが、もっと単純な解決がしたかった。

この原型は鋳縮みを計算して作る。砂に埋めて固めたのち、熔湯を注ぐと発泡スチロールは蒸発して空洞になり、その空間が金属で置き換わるという手法だ。発生するガスは負圧にして吸い出すのだ。
鋳物が出来上がったが、一部失敗して欠損したと言う。新たにやり直すにはもう一つ原型が必要なので、そのまま発送して貰った。台枠の後ろを切り離して削り、ブラスの塊を嵌め込んでハンダ付けしてから、縦フライスで切り出した。難しい仕事ではなかった。
軸箱護りもフライスで削り出し、パイロットをガス火で焙ってハンダ付けした。シリンダはロボゥの製品だ。上廻りを載せ、高さを調整してネジで締めた。製品よりかなり重くなった。台枠が厚い鋳物になったからだ。しかもネジは細い M2 の止まり穴だから折れることはない。しかしタップは#3まで使って奥までネジを切る必要がある。ガラはこういう仕事では威力を発揮する。
テンダはロボゥのオリジナルだ。かなり重厚な感じであるが、好きな形ではない。台車は非可動の砲金鋳物なので、捨ててバネの利くKTM製に取替える。
コメント一覧
1. Posted by 愛読者 2025年01月15日 10:18
この鋳造フレームの丈夫そうな作りに感嘆しています。パイロットや後尾の部分の接合は噛み合わせてハンダ付けですね。当然ピンを入れてズレを無くした上でのハンダ付けと推測します。
後ろの灰箱を薄くしてあるのはさすがです。従台車の回転の支障にならない配慮ですね。
このような鋳物を削るときはどの面を基準面とされているのでしょうか。
後ろの灰箱を薄くしてあるのはさすがです。従台車の回転の支障にならない配慮ですね。
このような鋳物を削るときはどの面を基準面とされているのでしょうか。
2. Posted by dda40x 2025年01月15日 19:07
筆者の手法ではこの鋳物の場合、上面を平らにします。その時は下の面が凸凹なので、飛び出しているところをヤスリで落とし、全体がほぼ水平になるようにシムをはさんでその部分をクランプします。
次に上下ひっくり返すと密着するので、幅の狭い平行台の上でクランプして下面とペデスタルを彫り込み、側面を削ります。
要するに基準面を決めたら、持ち替えの数を最小にします。鋳物をよく眺めて、どの部分をどれくらい削り落とすとすべての面が削り出した面になるかと考えます。
次に上下ひっくり返すと密着するので、幅の狭い平行台の上でクランプして下面とペデスタルを彫り込み、側面を削ります。
要するに基準面を決めたら、持ち替えの数を最小にします。鋳物をよく眺めて、どの部分をどれくらい削り落とすとすべての面が削り出した面になるかと考えます。