2024年12月26日
TMS 301号

読んだ覚えはあるが、ほとんど記憶には残っていない。あらためて読んでみると、確かにゴム・ジョイントの話が出ている。図を見れば読まなくても分かる程度の話だ。他の部分も特に学びがあるという記事でもない。

また、ギヤボックスが左右に傾くのを防ぐために詰め物をするなどと書いている。また、左右に振れると音が出るという解釈も書いてある。
何のためのギヤボックスなのか、よく考えて欲しいものだ。ギヤボックスは、歯車にトルクが掛かった時に軸距離が離れようとする(反発力)のを押さえ込む装置である。すなわち軸にはガタがあってはならないのだ。ギヤボックスが傾くということは、ガタがあって当然だということを言っているわけだ。
なかお氏は工学から遠いところの方だったから、ある程度は仕方ないが、こういう文章を書くからには専門家の意見を聞いてみるべきであったように思うのは、無理な話であろうか。
それから50年以上も経つが、同じ記事を再録するというのも、これまた不思議な話だ。工学的知識のある人に読んでもらった上で、今ではこういう工夫もありますという記事が欲しかった。
50年以上前のTMSは、工学的知識のない人が「こうすると良いという記事」を書いていた場合が多い。井上豊氏がそれを見かねて連載記事を書いたが、焼け石に水であった。合葉氏が「正しい鉄道模型」という言葉を出されたが、それを言わねばならないほどひどい状態だったのだ。今でもあまり違わないのかもしれない。
コメント一覧
1. Posted by ゆうえん・こうじ 2024年12月29日 00:22
あの頃のギアボックスは、逆U字形の軸受にギア付き動輪の車軸をはめて、下から平板もしくはプレスしたカバーで押さえるものであったのでガタがあるのが普通でした。それでギアボックスが前後・上下だけでなく左右に肩を揺すって騒音・振動の原因になるもの当然だったと思います。しかしギアのモジュールが 0.4-0.5と荒かったのでそういうギアボックスでもそれなりに回っていたのだと思います。
逆U字形の軸受に回転軸を通して板状の部品で押さえて分割可能な軸受をつくるというのが、適切な設計だったとは思えません。
アダチからはギアボックス本体とダイカスト製の下蓋の両方に半円形の欠き取りがあり、両方から挟み込むタイプのギアボックスもでましたが、軸受のガタがなくなるように擦り合わせる追加加工された方はあまり見かけませんでした。
のちに珊瑚模型が、ギアつき動輪にも段付きブッシュをいれて、ブッシュがきっちりギアボックの逆U字形の凹みにしっかり固定されて軸受と車軸のガタがない構造にしましたが、他社が追随することはありませんでした。やはりこういう構造にすべきだと思います。
逆U字形の軸受に回転軸を通して板状の部品で押さえて分割可能な軸受をつくるというのが、適切な設計だったとは思えません。
アダチからはギアボックス本体とダイカスト製の下蓋の両方に半円形の欠き取りがあり、両方から挟み込むタイプのギアボックスもでましたが、軸受のガタがなくなるように擦り合わせる追加加工された方はあまり見かけませんでした。
のちに珊瑚模型が、ギアつき動輪にも段付きブッシュをいれて、ブッシュがきっちりギアボックの逆U字形の凹みにしっかり固定されて軸受と車軸のガタがない構造にしましたが、他社が追随することはありませんでした。やはりこういう構造にすべきだと思います。
2. Posted by 通りすがり 2024年12月29日 11:11
「工学的知識のない人が...」と言われると私も少々怪しいのでドキリとします。
30年くらい前でしょうか、TMSにヨーロッパによくあるロッド式電気機関車が2両紹介されていました。何も考えずに作った物らしく、ロッドが車体内部のクランクに45度の角度でつながっていました。車軸が上下すると壊れますね。誰もあれに対して言わないのが不思議です。ロッド式電気機関車は大出力のモータを床上に置き、バネをきかせるたいのです。ロッドを水平に置くしか方法はないのですがね。
雑誌に載ってしまうと、真似をする人が居るでしょうから、心配です。出版は責任が重い仕事のはずです。
30年くらい前でしょうか、TMSにヨーロッパによくあるロッド式電気機関車が2両紹介されていました。何も考えずに作った物らしく、ロッドが車体内部のクランクに45度の角度でつながっていました。車軸が上下すると壊れますね。誰もあれに対して言わないのが不思議です。ロッド式電気機関車は大出力のモータを床上に置き、バネをきかせるたいのです。ロッドを水平に置くしか方法はないのですがね。
雑誌に載ってしまうと、真似をする人が居るでしょうから、心配です。出版は責任が重い仕事のはずです。
3. Posted by dda40x 2024年12月29日 22:17
>1 HOでは正しい配置のギヤボックスがそれほどお目に掛かりにくいものだとは知りませんでした。
>2 その斜めのロッドの機関車は見覚えがあります。これではとても無理と感じました。理屈が分かっていないんだなと思うと同時に、編集者の力量もわかりました。
おっしゃるように、出版に携わる者の責任は重いはずです。
>2 その斜めのロッドの機関車は見覚えがあります。これではとても無理と感じました。理屈が分かっていないんだなと思うと同時に、編集者の力量もわかりました。
おっしゃるように、出版に携わる者の責任は重いはずです。
4. Posted by たかひろ 2025年01月10日 13:44
>元記事
> また、ギヤボックスが左右に傾くのを防ぐために詰め物をするなどと書いている。
天賞堂のC53初期製品は台枠内面左右の板バネでギヤボックスが傾くのを抑えていましたが、騒音・振動低減にはなってませんでした。
>1.
> 軸受のガタがなくなるように擦り合わせる追加加工された方はあまり見かけませんでした。
小生は全機擦り合わせましたが、一番の騒音・振動低減策はウォームのスラスト隙間の低減と思います(経験上)。
> 他社が追随することはありませんでした。
中村精密の8200は段付ブッシュ入りですが、元のままではやはり騒音が出ますので、多少の追い込み調整が必要でした。
> また、ギヤボックスが左右に傾くのを防ぐために詰め物をするなどと書いている。
天賞堂のC53初期製品は台枠内面左右の板バネでギヤボックスが傾くのを抑えていましたが、騒音・振動低減にはなってませんでした。
>1.
> 軸受のガタがなくなるように擦り合わせる追加加工された方はあまり見かけませんでした。
小生は全機擦り合わせましたが、一番の騒音・振動低減策はウォームのスラスト隙間の低減と思います(経験上)。
> 他社が追随することはありませんでした。
中村精密の8200は段付ブッシュ入りですが、元のままではやはり騒音が出ますので、多少の追い込み調整が必要でした。
5. Posted by dda40x 2025年01月10日 19:14
この件については、いずれ稿を改めて書くつもりです。ゆうえん氏からは図も受け取っています。
ウォームギヤの音は、するはずがないも音するのですから、根本的なところが間違っているのでしょう。軸距離が一定に保たれないガタガタのギヤボックス、怪しい歯形などですね。ウォームの歯形がおかしいものはたまに見ます。
ウォームギヤの音は、するはずがないも音するのですから、根本的なところが間違っているのでしょう。軸距離が一定に保たれないガタガタのギヤボックス、怪しい歯形などですね。ウォームの歯形がおかしいものはたまに見ます。
6. Posted by YUNO 2025年01月12日 15:08
ジョイントがちょうど中間で折れるようにする、という説明図は今でもよく覚えています。
耐久性については、ゴムは素材の劣化が金属よりずっと早いことは誰もが気付いていたと思います。
耐久性については、ゴムは素材の劣化が金属よりずっと早いことは誰もが気付いていたと思います。
7. Posted by たかひろ 2025年01月12日 22:48
まず軸心が一直線上にない時点で如何なものかと思いますが、昔のゴムは時間経過と共に硬くなって何年かすると真ん中から千切れ、モーターは回るけど動輪は回らないなんて事が有りました。