2024年10月13日

続 レイアウトを作ろうとする人へ

 撓まない梁を使って「平面度の高い路盤を作ること」の価値を見出された方々が増えて来たのは、心強い。

 確実に言えることは、わが国ではレイアウトを作った人の絶対数が少ない。過去の事例を遠くで見ただけで、その剛性を実感していないのだ。台枠に乗ってみればいかにそれが脆弱なものかわかるはずだ。工事中には上に乗る必要がある。完全に復帰する撓みならば問題ないが、その時すでに不可逆的な変形があれば、その台枠は廃棄するべきである。(乗ってミシッと音がすると、一部が壊れた音である。完全には元に戻らないと考えて良い。木ネジだけで組んであると、この音がするが、接着剤が使用してあればかなり持つ。)
 
「『それは dda40xさんのようなOゲージをやっている人の話で、HOやNには関係ないでしょう』と言った人が居る」という話が出て来たが、「それはおかしい」と言ってくれたのには救われた。
「だってさ、同じように撓んでもHOなら、相対的に2倍、Nなら4倍近く、大きく感じるわけだろう?」
 その通りなのである。小ゲージなら、より精密に水平を出す工夫が必要なのだ。こういうことが分からないのは、自分で手を動かしてレイアウトを作ったことが無いからだ。本を見て、自分もそれを作った気分になっているからだろう。

 さらに本音も聞けた。
「あの人はうるさい人で、言っていることは理想論であって僕らには関係ない。」と言う人がいるらしい。決してそうではない。
 上と重複するが、
「ラフでも構わないOゲージで精密な路盤を作らねば結果が出ないのだから、より細かいゲージであればもっと精密に作るべきなのだよね。」と言ってくれた方が何人かあったので少し安心した。


「貴方は鉄レイルを使っていて錆びないか?」という質問も多かった。これについては、窓から入る空気の中の塩の話をすると非常に興奮する人が多い。
 海岸から100 kmまでは風送塩がある。日本でそれ以上の距離がある地域は極めて限られている。長野県の茅野辺りの直径15 kmほどの範囲だけである。「その地域に日本の精密機械産業が集積している。」と言うと、みな膝を打つ。先人は、よくぞこの地域を探り当てたものだ。
 レイアウトの場合は窓を開けず、エアコンで湿度を55%以下に保ち、空気清浄機を24時間動かせば、錆びさせないことは可能である。塩化亜鉛を使ったハンダ付けは外でやるべきだ。


コメント一覧

1. Posted by 経験者   2024年10月14日 08:37
台枠がガタガタに歪むのはプラスターが原因の一つだと思います。
水で溶いた泥状のものを流すのですから、合板は曲がり、骨組みは狂います。
最近はこのブログでもご紹介の芯にプラスチック膜を挟んだ針金入りの紙素材があります。
2014年11月09日

こういうものを雑誌で紹介してありましたでしょうか。
同じ間違いを繰り返している可能性があります。

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