2024年08月08日

ventilated reefer

Ice reefer (2) 隠しヤードの奥の方に埋もれていたブラス製貨車を発見した。未塗装だということは何か特別な事情があるわけである。

 この貨車は25年ほど前にアメリカのオークション・サイトで見付けたものだ。オリジナルは横浜のパイオニアという模型屋の製品で、1960年代にアメリカの US Hobbies に輸出された。例によってハンダ付けは怪しく、ぽろぽろと壊れやすい筈だが、かなり手直しがしてあり、壊れにくい。当時の最新型のプラグドアタイプだったが、観音開きに改造してある。
 この貨車はオーストラリアの人から購入した。地理的な問題もあってアメリカ本国からの入札は少なく、筆者は比較的安価で落札でき、日本への運賃も安かった。

Ice reefer (3) この貨車は、ドアが開くように改造してあったが、普通の製品と同等以下の価格で入手できた。筆者はドアが開いたりするものは好きではない。壊れやすいし、塗料が剝がれる。この改造を施した人は、なかなかの腕前である。驚いたことに閉鎖テコは作動し、ロックできる。 

 いつぞやは日本のHOの機関車で機関室のドアが開くものの話題を出したが、あの種のギミックは避けるべきであると思う。開けるなら完全に開いた状態で固定すべきである。一般人にはまともなものは作れまい。しかしあえてそれをやって、それが間違って評価されてしまうとその影響は無視できなくなる。正しい模型を見たことが無い人が多いのだ。

 祖父江氏の模型はドアが開くものがあるが、それらは完璧な構造で、閉じると周りと曲率が一致し、ロックが掛かれば完全に同一面になる。模型ではそんなことは実現できないと思っていたので、見せてもらって愕然としたことを思い出す。達人である。

Ice reefer (1) さてこの模型は、氷室の中が見えてそれなりに面白い。改造した人は本物の構造に興味があったのだろう。売主は誰が改造したのかは知らないと言った。断熱材の厚みも見えている。


 案の上、蝶番は壊れて扉はぷらぷらしていた。これは閉鎖して固定する。車内は実物のように床を持ち上げて作ってあり、壁、扉にも断熱材が張ってあった。また、氷室との境の壁も実物のように作ってあった。
R-30-18_750 氷室の上の蓋は、折角だから、空いた状態で固定してみよう。季節によっては開放状態で走っていた。その状態では氷は入れない。この写真はKoh’sのサイトからお借りしている。

 塗色はオレンジ色PFE にするか、黄色の Burlington にするか迷っている。非常に良いディカールを持っているのだ。どちらも捨てがたい。 

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