2024年06月19日
エポキシ鋳物の貨車を完成させる

今回も木の直方体を作って部品を貼り付けた。多少肉抜きをしてあるが、重い。金属製よりも掛けた労力・時間とも格段に多い。
このように木製の構造が中にあるということは頑丈であるということである。30年ほど前、全体が透明なエポキシ樹脂の flatcar 大物車を購入し組立てた。驚いたことに、列車の中に組み込んで出発した瞬間にその貨車は長さの1/3くらいのところで二つにちぎれた。その原因を考えると、透明樹脂だからだということになる。微粒子を入れたものはちぎれない。コンクリートに骨材を入れる理由と同じで、力の伝達経路が分散するからであろう。その壊れた貨車には針金を入れて補強したが、何回も割れて、結局は廃棄した。
今回はハシゴを付けた。針金を曲げたグラブアイアン(手摺類)を付けるべきなのだろうが、あまりにも面倒でやめた。実物の写真を見ると、のちに改装されて板金製の梯子を付けているものもあるからだ。ハシゴはデニスが鋳造したものである。細いものを鋳造するのは難しいが、よくできている。
この貨車は純木造ではない。妻板はドレッドノートという勇ましい名前のブランドのプレスされた鉄板である。要するに骨組は鋼製でパネルは木製という混成構造である。1930年頃の製造で、戦後にブレーキホィールを垂直に付け直したもの、という想定である。