2023年12月29日
flanger

まだ警戒塗装などは不完全である。黄色は床下まで塗ってあるようにも見える。グラブアイアン(手で掴むハシゴの横棒)が曲がっているのと、キュポラの支えが取れているのは修復する。
この種の車輌は走らせることはまず無いから、Low-D車輪を付けていると事故の元である。いずれ高抵抗車輪に取り替える。
先のクラブの年次総会で平岡幸三氏をゲストとしてお招きし、図面の描き方について講演をして戴いた。素晴らしいお話で、一同感じ入った。
その後で平岡氏は筆者のブースにいらしたので、慣性増大装置、高効率ギヤの実演をお見せした。慣性を増大させて蒸気機関車の動輪が、単機でも正逆方向にスリップすることについては、「こういう発想はありませんでしたね。実に面白い。」と述べられた。3条ウォームギヤを逆駆動させて、静粛な増速機構として利用しているのは賢い方法だとお褒め戴いた。
その後で低抵抗車輪を付けた3Dプリントのナイロン製台車をご覧になって、愕然とされた。
「これはボールべアリングの動きではないですね。」と見破られたのは流石である。「これは凄い!信じがたいほど滑らかな動きです。」
と仰った。一見平面に見える机の上に置くとするすると動き出し、机の中央付近で行ったり来たりする。机が撓んで真ん中が多少低いからだ。
「精度の高い水準器程度の勾配検出能力がありますね。これほど軽く動くなら、軽い貨車の百輌編成くらいは牽くでしょう。」と仰ったので、「ブラス製の120輌編成(約45 kg)を牽いて1.56%の勾配、230 mmの標高差を乗り越えて走ります。」と言うと驚かれた。動画をご覧になったと連絡を受けた。
モータ、ギヤ、軸、軸受、車輪のすべてを改善するとどうなるか、ということに挑んだのを評価して戴けたのは嬉しい。