2023年12月23日

Pennsy cabooses 2

Pennsy N5c この2輌のN5Cはエンドウのブラス製品である。アメリカのSunnysideというインポータが日本に発注した最後のロットである。ペンシィのT1とほぼ同時に発注された。その製作には筆者もごく僅かであるが関係している。日本側の受注者は池田 度氏であった。当時池田氏は名古屋に在住し、筆者とはかなり親しかった。祖父江氏を紹介し、この計画遂行には協力した。一部の部品も製作した。 池田氏はアメリカ在住が長かった技術者で、筆者とは話が合うところがあったが、このプロジェクトが始まってまもなく他界した。T1の駆動装置はアメリカ側の意見が通ったので、走りは良いとは言えない。

 この1輌は土屋氏から来たものであり、他方はクラブの物故者のご遺族から譲渡されたものである。非常に凝った作りではあるが、走行性能を第一に考える筆者から見ると不満が多い。台車は取り替えたいが、珍しい構成なので代替品を作るのは難しいかも知れない。この太いコイルバネは透けて見えるものではないはずだ。中に逆捻りの別のバネが入っている。実車では極めて初期以外は重ね板バネに換装されているものばかりだ。
 とりあえずタスカン・レッド(トスカーナ地方の瓦屋根の色らしい)のボディと黒い屋根にしたが、片方のキュポラは黄色にすることにした。いずれ塗装して発表するが、クロムイェロゥのキュポラというのは目立つ。interdivisional pool service用である。これはカブースを各devision内でのみ運用するのではなく、鉄道全体で共用する ”pool制” を採用したときに登録されたものである。要するに黄色のカブースはどこへでも行けたというわけだ。
 
Pennsy N8 (1) これはN8である。戦後の斬新なデザインで、乗務員の安全に配慮した設計であり、筆者の好みのタイプである。手に入れたジャンクは派手に壊れていて、片方のデッキはほとんど新製に近い。ステップは作り直している。これは赤いボディで黒いキュポラにするつもりだ。赤いとは言っても、カドミウム・レッドの赤ではなく、エビ茶色をもう少し赤くした色だ。資料は集めてある。
  
 これら3輌は train phone を装備している。エンドウのアンテナ部分は、引っ掛けて壊しやすい。なるべく丈夫になるようにハンダ付けをやり直しているが、材料が細いと思う。 

コメント一覧

1. Posted by 愛読者   2023年12月24日 06:35
5 中には逆捻りのバネが入っているのですか。そうでないと縮んだ時にある方向に回転しようとするからですね。勉強になります。
2. Posted by dda40x   2023年12月26日 10:45
 コイルバネは単独で用いると捻りが現れます。引張ですとそれほど問題にならないことが多いのですが、圧縮ですと圧力が大きく摩擦が働きますから、無視できません。
 ほとんどの圧縮バネは二重になっていると考えられます。

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