2023年11月21日

ATSF Pacific (rebuilt)

Santa Fe Heavy Pacific (1)Santa Fe Heavy Pacific (2) Santa Feのパシフィックが完成し、お披露目をした。今回のテンダは慣性モーメントを構造が許す最大限にしたので、等価慣性質量は204 kgとなり、前回の値を大幅に上廻った。と同時に機関車の動輪上重量が少ないので、動輪の空転が甚だしく、仮設線路の不具合があると、単機でも出発が困難なほどであった。
 と同時に惰行時のブレーキのスリップ、逆転ブレーキは容易に再現でき、昔の鳥羽駅でのC51の曲芸を堪能できる。右の写真はNortherns484氏の撮影。

 今回の慣性モーメントの算出は前回と同様にできるはずだった。昔の物理計算を思い出しつつ、「角加速度を積分すればできるはず」と取り組んだが、かなり頭が錆びついていて3日ほど考え込んだ。ラジアンは無次元であることを思い出すのに2日も掛かった、というお粗末。
 間に合わないので、工学エキスパートのT氏に助けを求めた。朝9時半にメイルを送ったところ、12時半にはサラサラと手書きの計算結果が来てしまった。昼休みにやって下さったようだ。プロには敵わない。

 今後の調整としては、動輪上重量を今の 1.5倍まで増やしたい。そうすると、もう少しキビキビとした動きになるはずだ。
 先回は超大型の4-8-4で動輪上に2.7 kg載っていた。今回は大型とは言え、パシフィックで動輪上には1.3 kgしか載っていない。これでは単機でも起動に苦労するのは当然だ。

 実物のデータを記しておこう。機関車より重いテンダを付け、砂漠の中で長距離を
無停車で走る急行列車に用いられた。1919年製、1936〜47年更新改造 
 ボイラ圧力 15.2気圧   
 機関車質量 154トン
 動輪軸重   31トン
 テンダ質量 180トン
 テンダ軸重 30トン
 水積載量   78トン
 重油積載量  30トン 


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