2022年09月30日

レイアウトの高さについて

 友人に会うたびに、表題の話題が出る。どなたも今月号のTMSを見ての感想である。

・広いことになっているが、広さが感じられない。
・通路と背景ばかりが気になって、良さを感じる余地がない。
・俯瞰撮影なら、少しは工夫したアングルで撮るべきである。
・高さが低いようだ。

 筆者はそのレイアウトの現物を見たわけではないので、雑誌の誌面だけからの感想を述べる。一言で言えば、視点が高過ぎる、である。”設定した視点”からの眺望を考えるべきであった。

 TMSのレイアウトの記事を、過去20年分ざっと見ての感想であるが、どれも視点が高い。すなわちレイアウトの高さが足らない。TMS 968号のNゲージレイアウトに橋を見上げる場面がある。とても良いのだが、1枚だけである。 
 先のコメントでTMS439号の記事が話題になっているが、他にはとても少ない。その記事では椅子に座って目の高さということである。1100 mmほどであろう。

train watching 当博物館のレイアウトのグラウンド・レヴェルの標高は1230 mmである。勾配があるので、最高地点では標高は1500 mm近い。
「そこで待ち受けて、通過するのを見ると興奮する。」
と言う人は多い。

 視点を標高1510 mmにしたのがこの写真である。重い列車が継ぎ目の音を響かせて走るのだから、鉄道ファンなら誰しも興奮するだろう。
 もう一つ、走行音が極端に静かであるということである。転動音は殆どしないので、分岐を渡るときのフログの音がよく聞こえる。もちろんギヤ音は全く無い。蒸気機関車なのであるから、そこも大事なポイントである。 

コメント一覧

1. Posted by 妙高電鉄   2022年09月30日 20:03
このレイアウト記事はたまたま本屋で立ち読みしました。
長い直線区間など羨ましい限りです。
記事の写真の印象は昔TMSでやっていたレイアウトコンテストの応募写真に似てますね。レイアウト全体を一発で撮っているやつです。
レイアウトの高さについてTMS「レイアウトテクニック」の雲龍寺鉄道の記事中に「70cmの高さは眺めるのには少々低く、工作と補修には高いのです。」と書かれています。
TMSでレイアウトの高さについて検討された記事はこの数行だけだと思います。(1981年以降は定期購読をやめたので1970以降1980年までの記憶です。)
同じ「レイアウトテクニック」の蒸気機関車のいる周辺(なかおゆたか氏レイアウトセクション)では目線の高さに設置されていますが、面積には言及されているものの高さについては一言も書かれていません。
ミキストにもレイアウトの高さについての記述は無かったように思います。
山崎氏もなかお氏も「組み立て式」や「シーナリー」については関心があったようですが、「高さ」には関心が無かったのではないでしょうか?
ちなみに「レイアウト全書」などの昔のTMSのレイアウトの写真を見るとレイアウトが広く見えるように工夫して撮影しているように思えますし、撮影できる場合は視点を線路の高さまで下げている写真もあるように思えます。
どなたも子供の頃、畳や床の上に敷いた線路を走る模型を顔を畳や床にくっつけて見ていたと思うのですが、その視点は大人になると忘れ去られてしまうようです。以上、勝手な感想です。
2. Posted by Tavata   2022年10月01日 17:51
確かネコパブリッシングの「Let's play レイアウト」に掲載されているメルクリンレイアウトの高さが120cmで、(日本としては)高いものの、急曲線が目立たず、奥行きを感じられるので成功だったという旨の記載があったと記憶しています。(手元に本が無く確認できなくて、すいません)
なお、見え方以外にも、欧米は土足で歩くから地面から隔離したいという傾向もあるかと思います。

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