2022年03月18日

modern tank car

NJ Custom Brass tank car このタンク車は質量の90%以上がスクラッチ・ビルトである。


 20年ほど前、アメリカの友人に相談を持ちかけられた。
「このタンク車2輌、なんとかならないか。」
 それは長短のタンク車で、どちらも壊れていた。ハンダ付けした部分は、100%近く、はずれている。自然に壊れたと言う。
「日本製なんだぜ。この下手くそなハンダ付けは、一体何だ?」と言う。タンク・ボディはペコペコに凹んでいる。エンドも同様で、持つと歪んでハンダが外れると言う。手摺りは全て欠落し、ボルスタ部分はもともとハンダが廻っていなくて、壊れている。上部のプラットフォームも、平面性が無い。この作りから判断すると、横浜のP社製である。

 これはNJ Custom Brassが輸入したものだ。NJは、New Jersey ではなく、Nick と Jackという2人の人名である。とにかく、材質は最低である。タンク・ボディはt 0.3 の焼きなまし板で、タンク・エンドも同様である。持つと凹んでしまう。驚いたのは、その継ぎ目である。エンドは嵌め込まれてハンダ付けしてあるはずなのに、ぽろりと取れた。するとタンクボディはぐわっと開いて、反対側も取れたそうだ。日本製で、こんなひどいハンダ付けは、初めて見た。全くしみ込んでいない。修理は不能でスクラップになった。

 エンドをどのように作るか迷っていたところ、仏壇屋の友人を訪ねた折に、ろうそくの皿らしきものを貰ってきた。耳を落としたら、ぴったりであった。t 0.4板から新たなタンクボディを切り出して、3本ローラで巻いた。加工硬化するから十分堅くなる。 

 エンドを嵌め、50%ハンダをたっぷり付けて、削って丸くした。上のデッキ部はすべて作り直した。ここには硬い銀ハンダを使った。炭素棒で加熱し、完全に取り付けたから、もう壊れることは無いだろう。

 ハシゴは、先の照明塔の部品が余っていたので、組立てて曲げた。側面の配管は、まっ直ぐでないと気分が悪い。硬い長い線を先に取り付け、曲がりが出ないように、あとから0.8 mm角線の支えを銀ハンダで留めた。非常に丈夫である。


dda40x at 03:18コメント(2)tanker | 材料 この記事をクリップ!

コメント一覧

1. Posted by たづ   2022年03月18日 18:04
例の「見えないハンダ付け」の製品だったのでしょうか。
2. Posted by dda40x   2022年03月18日 19:55
 ハンダの量が必要量の半分くらいでした。しかもハンダコテが小さくて、なすりつけただけでした。壊れるのは当たり前です。ここまでひどいのにはなかなか遭遇しません。
 壊れないというのは、当鉄道では大変重要なポイントです。長編成の引出し、停止のときのショックで、連結器が毟れたり、車体が縮んだりしてはならないのです。そんなバカな、と思う人もお有りでしょうが、本当のことです。1編成が40 kg以上あるのです。
 

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