2022年02月12日

複数形

 複数概念は、外国人にはわかりにくいものだ。またその発音も複雑怪奇だ。

 house の  複数形は houses で、発音は濁って”ハウズィズ”と習った。確かにそうなのだが、それではクリスマスの複数形はどうなるだろう。
 White Christmas(1942)という有名な歌がある。
  "I'm dreaming of a white Christmas, just like ones I used to know."で始まる。最後は、
  "And may all your Christmases be white." で終わる。戦地にある将兵に向けての歌だったらしい。皆さんのクリスマスが全て雪で白くありますように、という意味である。
 この発音はクリスマスィーズであろう、と誰でも思う。現実にこの歌手は、そう歌っている。

 Louis Armstrong という トランペット吹きであり、歌手でもあった人がいた。だみ声で歌うこの歌は、クリスマズィーズと濁っている。そんな発音は、この人以外聞いたことがない。色々あるものだ、と驚いた。


 Tom Harvey は、出会った友達には、
  "Howdy, palses! " と声を掛けた。向こうも同じことを言う。Howdy!はカウボーイが発する挨拶で、「よぉ!」とか「やぁ!」という挨拶である。これは西部劇の映画でよく見聞きする。その次の pal はペンパルのパルであって、 友達という意味だ。その複数形は、pals だ。ここまでは分かる。
 palses とは一体何だろう。このsの発音は、両方濁っている。 この意味を本人に聞いてみた。

 驚いたことに、「何かおかしいか?」と聞かれた。理屈はよくわからないと言う。
「友達はたくさんいるから、もうひとつ ”s”を付けて、何か悪いことがあるか?」先回の waters に似た感じだ。日本語の幼児用語で、友達にたちを付けることがある。「ともだちたち」が、ずばり、これである。

 これはワイオミングでの話である。よそでは通用しない。 

 何回目かに彼と会ったときに、”Howdy, palses!" と大きな声で挨拶したら、顔をくしゃくしゃにして笑った。
 最近、彼の娘さんと文通している。 

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