2022年01月01日
またまたトルクアーム
トルクアームの話をしたい。ある友人が、この種の話を年に一回くらい、書くべきだと言う。何回も同じ話をしないと、読者は忘れてしまうのだそうだ。模型雑誌が扱わないので、代わりにやれということなのだ。 作用・反作用は、ニュートン力学の3つの柱の一つである。しかし、これを無視した模型機関車は極めて多い。輸出されたHOのブラス製機関車のうち、作用・反作用を考慮した構造のものは、1%に満たないだろう。
いつも、古い機関車を改造して、性能をUPする作業をしている。
この機関車では、キャブの中に無理やりモータを押し込むために、出力軸を通常の逆方向に出している。ギヤボックスはブラス板で作られていて、それにはトルクアームが付いている。
写真をよくご覧戴きたい。トルクアームの向きが随分傾いているように見えるが、これは正しい設計である。法線に対して直角である。すなわち接線と平行なのだ。バネ支持ではなく、ネオプレンゴム(変化しにくく、永持ちする硬いゴム板)を挟んだ構造で、軸の位置はほとんど変化しない。ただ、静かに走るようになる。これはMax Grayのアイデアである。
いつも、古い機関車を改造して、性能をUPする作業をしている。
この機関車では、キャブの中に無理やりモータを押し込むために、出力軸を通常の逆方向に出している。ギヤボックスはブラス板で作られていて、それにはトルクアームが付いている。

コメント一覧
1. Posted by F 2022年01月01日 06:19
あけましておめでとうございます。
本年もいろいろ教えていただく事を楽しみに、読ませていただきます。よろしくお願いします。
本年もいろいろ教えていただく事を楽しみに、読ませていただきます。よろしくお願いします。
2. Posted by むすこたかなし 2022年01月01日 21:51
周期的に同じ分野を復習して、次のステージにステップアップするというスパイラル学習法に通じるところがありますね。
ところで、写真に見える継手はSofue Jointではないですね。簡易型のオルダム継手でしょうか?
ところで、写真に見える継手はSofue Jointではないですね。簡易型のオルダム継手でしょうか?
3. Posted by dda40x 2022年01月02日 07:03
>>2
この継手は、当時の Max Gray に多用された怪しい継手です。次回の記事にも書いてありますが、厚めのネオプレンゴムの円盤に4つの孔をあけ、2本づつのピンを植えたものを向き合わせて廻しています。心がずれると異音を発しますが、多少の曲がりは許容されます。
これの調子が悪いので、例の六角継手に移行しました。
この継手は、当時の Max Gray に多用された怪しい継手です。次回の記事にも書いてありますが、厚めのネオプレンゴムの円盤に4つの孔をあけ、2本づつのピンを植えたものを向き合わせて廻しています。心がずれると異音を発しますが、多少の曲がりは許容されます。
これの調子が悪いので、例の六角継手に移行しました。
4. Posted by うっかりバロー兵衛 2022年01月02日 09:19
ebayの出品物でその「怪しい継手」を見かけるのでどういう構造なのだろうと思っていました。ありがとうございます。
5. Posted by 愛読者 2023年02月03日 11:08
この写真は見れば見るほど、価値のあるものであることがわかります。モータの向き、トルクアーム等、なんと素晴らしい出来なのでしょう。その後の製品ではこういうものはほとんど見たことがありません。