2021年12月14日

ユニマットの品質

 1960年代から、ユニマットは雑誌に載っていた。子供の小遣いではとても買えないものではあったが、いつかは手に入れようと思った。    
 1970年代になり、Myfordを持っていた人が薦めたので、イギリス製を買うつもりであったが、思わぬことでオーストラリア製の小さな Sherlineを買ってしまった。アメリカに代理店を持っていたためだ。それには、いくつかのアタッチメントを付けて補助機として便利に使っていたが、貸出し先の神戸の友人宅で地震により壊滅した。

 80年代にアメリカでMyfordと同じ大きさの小型旋盤を手に入れ、Bill Melis氏の指導のもと、様々なものを作って楽しんだ。その後、日本に持ち帰って部品を取り替え、現在に至っている。

 その後ユニマットを見ることもなく過ごしてきたが、吉岡精一氏の遺品のユニマットを動かしてみて、その精度には驚いた。スピンドルの振れの無さ、各部のガタの少なさ、チャックの締り具合が最高である。
 その頃には粗悪な中国製の旋盤が上陸していたが、それらは比較の対象にもならない。国産品、米国製と比べても上回る精度であった。中でも、付属していたフライス用万力には驚いた。ガタはなく、鋼材は熱処理が完全で、とても硬い。 

 精密機械とはかくあるべき、という信念を持った人が作っている事がよく分かる。酒井のMLシリーズと比べても、一段上である。 


dda40x at 12:14コメント(0)旋盤 | 工具 この記事をクリップ!

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