2021年12月12日

ネジ切り

 筆者の自宅の旋盤は、模型用としてはやや大きな部類である。ライヴ・スティームを作れる大きさだ。アメリカで買ったので、親ネジはインチネジで、メートルネジを作るときは127歯の歯車を介して、少々面倒な算数をする必要がある。この計算は、父に習った。昔はよくやったが、最近は手が出ない。インチネジを作るのは先述のように実に簡単で、アメリカ製の機械の修理はすぐできる。メートルネジは小さな旋盤で作るか、ダイスで切っている。左ネジはダイスが無いので自分で作らざるを得ない。

 本物の小型蒸気機関車の復元時に、ボイラの修理に特殊ネジのタップを必要とした。友人の機械工は、硬い工具鋼から旋削し、熱処理して作った。こういう作業はまず見ることがないので、勉強になった。

 ネジを切るのは難しいことではないが、太いネジの場合は切り込む位置を分散して、深く切り込まねばならない。そのずらし方(千鳥という)は、かなりの熟練が必要である。 

 この徳島弁の旋盤工氏の動画は他にもあるが、どれも素晴らしい。熟練工の凄さを、柔らかなタッチで見せてくれる。旋盤のテクニックは指導者につかないと習得しにくい。そういう意味でも、この一連の動画は実践例として素晴らしい価値がある。

 この方法は面白い。ダイスの歯が逓増しているのを利用して、一回の切込みで相当の深さまで削れるが、負荷はかなり大きい。出力の小さな旋盤では難しいだろう。作るのは難しくないのでやってみたい。(この方法は、偶然にも上述の旋盤工の動画のコメントに出ていることに気が付いた。)


dda40x at 12:12コメント(0)旋盤 | ネジ この記事をクリップ!

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