2021年11月16日
上手さ と 速さ
ヤスリがけは、ハンダ付け、穴あけと並んで、金属工作の大単元である。これを軽視する人は多い。先に真ん中を凹ませる話を披露したが、いまだに「そんな事できるわけない」と思っている人は多いようだ。そういう人は向上しないだろう。
H氏の話は続く。H氏は電車を製造する会社に居た。そこで、木工職人を雇う必要があった。広告を出して、志願者を集め、実技試験をするのだそうだ。完成見本はなく、図面だけを見せて、窓枠や座席の枠などを作らせる。道具は会社の備品を使っても良いし、自前のものでも良いことになっていた。
制限時間は3時間だそうだが、30分で持って来る人と、3時間きっちり掛けて仕上げる人の作品を比べると、早い人の方が数等出来が良かったそうだ。
要するに、頭の中に作品のかたちが出来ていて、それに近づければ良いという人の作品の出来が良いというわけだ。あっちを削り、こっちを削って仕上げる人は結局は時間の無駄使いであって、ろくなものは出来なかったと言う。筆者には納得できることが多い。
工作の上手な人は速い、というのは真理だろうと思う。内野氏の製作速度には、いつも驚かされたことを思い出す。祖父江氏はさらに速かった。
H氏の話は続く。H氏は電車を製造する会社に居た。そこで、木工職人を雇う必要があった。広告を出して、志願者を集め、実技試験をするのだそうだ。完成見本はなく、図面だけを見せて、窓枠や座席の枠などを作らせる。道具は会社の備品を使っても良いし、自前のものでも良いことになっていた。
制限時間は3時間だそうだが、30分で持って来る人と、3時間きっちり掛けて仕上げる人の作品を比べると、早い人の方が数等出来が良かったそうだ。
要するに、頭の中に作品のかたちが出来ていて、それに近づければ良いという人の作品の出来が良いというわけだ。あっちを削り、こっちを削って仕上げる人は結局は時間の無駄使いであって、ろくなものは出来なかったと言う。筆者には納得できることが多い。
工作の上手な人は速い、というのは真理だろうと思う。内野氏の製作速度には、いつも驚かされたことを思い出す。祖父江氏はさらに速かった。