2021年04月08日
歯車を削る

歯車は直径が14 mmで、厚さを 2 mmほど削る。中心にはボールベアリングのインナ・レースが当たるようにボスを突き出させる必要がある。これを掴むためには直径17 mmの丸棒をERコレットで掴み、外径を削って掴む部分を作ってから突っ切る。
コレットに掴む部分は、Φ12.7 にして1/2インチのコレットで掴む。内径14mmの凹みを作り、歯車を掴めるようにする。ERコレットの心は十分出ているし、歯車は薄くするだけで、完全に同心で削らねばならないということもない。だからごく適当で良かったのだが、印をつけてRの文字の位置に合わせている。


この竹ブラシ法は「蒸機を作ろう」にも記載されている方法で、旋盤工が使って来たうまい方法である。筆者は竹ブラシではなく、グリスを塗った丸棒を使うことが多い。
歯車の材料のリン青銅は、快削材である。いや、"快削のリン青銅"と言う方が良いらしい(快削でないものもあるそうだ)。シュルシュルと削れて、歯形がきれいだ。ワイヤブラシで軽くメクレを落とせば出来上がりである。楽しい作業であっという間に終わってしまった。へその部分は 0.1 mmも出れば十分なのだが、0.3 mmとした。
ヤトイを英語で pot chuck と言う。
ヤトイを作るための丸駒(適当な長さに切った丸棒)をいくつか用意してあるので、ヤトイ製作は即座にできる。