2020年11月23日
続 Sofue Joint

brass_solder様からの情報で、TMS516号1989年7月号に載っていることを確認し、写真を拝借している。
理屈を勘違いしている人もかなりあるようだ。コメントでいろいろなことを書いて来られるが、根本的に間違っているものは掲載していない。撓み継手のピンを減らしただけだというのは、最も多い誤解釈である。
この継手はトルクを伝えているのではない。この継手を囲む構造体が大切で、それが前後上下左右に動かないように押さえつけている。この点はTavata氏のご指摘の通りであるが、そのコメント掲載後にも誤った解釈がいくつか来ている。
TMSの新製品紹介にあったC57は、筆者の機関車を完成させた直後に、祖父江氏のアイデアを実現したものである。これ以外にカツミがHOに使用した例があるのだろうか。
TMSの解釈は、コアレスモータは軸方向の力に耐えられないからだとある。それもあるかもしれないがそれだけではない。僅かな軸ずれを許容できるメリットが大きいのだ。
そのC57のギヤボックスの中の写真がある。なんと4条ウォームで16歯のヘリカルギヤと組んでいる。そのあとはまたスパーギヤ2段で1:4にし、全体で1:16にしてある。これではだめだ。「互いに素」になっていない。動きが渋いそうだ。これがもし、互いに素で、モリブデン・グリースが使ってあったら、全く違う動きを見せ、評価は大きく変化しているはずだ。ウォームの進み角は非常に大きく、歯型が心配だ。これは角速度が一定にならない可能性がある。
ところで、このギヤボックスにはトルクアームが付いている。これは明らかに祖父江氏の指導である。不思議なのはこの手法が使ってある模型が極めて少ないことだ。どうしてトルクアームを付けないのだろう。
4条ウォームの模型が日本にもあったというのは驚きだ。韓国製で4:40というおかしなものがあったらしいことは聞いている。
「歯車 互いに素」を検索すると、拙ブログの記事が最初の方に出て来るそうだ。毎日の読者数のある一定の割合で、この記事を検索する人がいるわけだ。模型の記事なのできっと驚いているだろう。