2020年06月16日
Monarch用 連結器座





連結器の首の部分は左右に振れても高さが変わらないようにしておく必要があるので、このゲートを付ける。連結器自体がそこそこに重いので、上方向は何もしない。垂れるのを防ぐだけである。電気絶縁は木製床板で確保する。
連結器座には板バネが入っていて、適度の摩擦があり、走行時の安定に寄与する。これがないとバネの伸び縮みが自由で、妙な共振が起こるかもしれない。本来は釘で留めるような構造だが、ブラスのベースにハンダ付けした。ハンダが廻らないように注意して少量のハンダで付けた。この種の仕事は炭素棒に限る。接着面はヤスリで平滑にし、均一にハンダが廻るようにせねばならない。座の部分には完全に廻ったが中には入らない。少量の油を注しておく。これはバネの錆防止でもある。
このドラフト・ギヤは1950年代の製品である。プレス抜きで、曲げもしっかりしている。非常に出来が良い。当時のアメリカの製作技術は大したものである。
ただ、底板と共に釘で床に打ち付けることになっているのは感心しない。抜け落ちることもありそうだ。さりとて、アメリカ人の平均的テクニックでは、このハンダ付けは難しかったであろう。
このモナークの連結器は、日本には情報が入らなかったようだ。可動式の自連タイプでは最高の製品だが、筆者の知る限り、雑誌等で紹介されたのを見たことがない。モナークを知らない人が連結器について論じても、意味がない。
Max Gray は日本に持って来たはずであるが、それはどこに行ってしまったのだろうか。残念な話だ。