2018年11月03日

木製キットを組む

wooden kits completed 自宅の倉庫その他の大捜索で発見されたキットを博物館に持ち込んだのは半年前である。博物館の作業台はとても広く、開いた状態で並べて置ける。
 毎日の作業の前に点検し、組立て手順を考える。同じ種類の作業は昼休みにやり、帰り際にはそれを接着する。一晩経てば完全固着しているから、次の工程に入れる。これを毎日やるとかなりの進捗である。

wood cabooses ざっと40輌が9割以上の進捗度である。船で言えば、進水式を終えた状態である。台車、連結器が付き、走れる状態になっている。
 あと手摺を付ければ生地完成のものがたくさん並んでいる。木製カブースがなかなか良い。かなり細かく出来ている。側板は羽目板を表す細い筋がたくさん入っていて、それに角孔をあけて、ホワイトメタルの窓枠を入れる。
 キュポラもホワイトメタルで重い。その屋根は薄い木板である。このあたりが弱いので、ブラスで作り替える。キュポラは外れないと窓ガラスが入らないから、ピンを植えて本体に挿すようにする。物によってはブラスの屋根板を磁石で留めている。

 これらはAmbroid のキットとQuality Craftのキット、それと後者の後継者のGroor Craftのキットである。1960年代はこのようなキットがたくさん出ていた。筆者が集め始めたのは70年代である。その後、売れ残りを見つけたら買い求めた。50輌以上あるだろう。殆ど定価で買っている。安くはなかった。投げ売りが始まったのはこの10年である。Gloor Craftは 人気のあった機種を再生産して儲けた。 

 Ambroid は接着剤のメーカである。この種のキットを売り出したのは、その販売促進用だという説すらある。その接着剤は、樹脂を溶剤に溶かしたものをチューブに入れている。すこし粘り気の多いセメダインCのような感じであり、”Amber(琥珀)に似た物”という意味の言葉である。そんな色をしている。昔はそれを使っていたが、最近はエポキシ以外使わない。経年変化が怖いからだ。

the brace この写真は自動車輸送車の一部である。実はこの貨車は未完成である。筋交いは車輌中ここだけに付く。点対称の位置、線対称の位置には無い。手ブレーキを締めた時に床が歪むのに対抗する。沢山のお答えに感謝する。 


コメント一覧

1. Posted by 千葉の藤井   2018年11月04日 08:28
Brake wheel が取り付くのでしょうか?
エンドであれば車を渡すのに、障害をきたすためではないですか。
2. Posted by dda40x   2018年11月04日 18:23
ブレーキは既についています。写真でもわかるレヴァ式のものです。
3. Posted by むすこたかなし   2018年11月05日 00:04
 米国のOpen autorack(車運車)の写真をいくつか検索しましたが、この筋交(?)がハンドブレーキ部分に付いた実車はほとんど見られませんでした。10/30のリンク先(O Gauge Railroading On-Line Forum)の、一番上にある臙脂色の車運車に唯一見られました。しかし、もっと細い棒のようでしたので、車体を支える物ではないのでしょう(または、単に省略してあるだけ?)。
 車体の一カ所、それもハンドブレーキ部分にあるので、ブレーキ関係かと思いましたが、必須ではないようですね。
 確信ではない解答は気が引けますが、テストでも書かなければ得点になりません。入れ替え機が押すPoling Barだと思います・・・ maybe。
4. Posted by dda40x   2018年11月05日 07:57
 そのリンク先の白黒写真でWabashの車輛があります。その車輛は今回の模型と同じものです。
 目を凝らすと筋交いが向こう側に入っていますね。
5. Posted by たづ   2018年11月05日 23:58
白黒写真で最初に2層のものに目が行ってしまってしばらく考えていました。
もう一枚あったのですね。
この貨車で自動車輸送業を行う事業者のマークが車両所属表記とは別につく場所なのでしょうか。
自社直営の場合は屋上屋のような気もしますが、その場合は宣伝看板ということで。

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