2018年06月20日

O Scale West での講演 6

 現在建設中の博物館の概要を紹介した。

 最小半径が 110インチ(2800 mm)で、一周が約 300 ft(約 90 m)のbent dog bone であって、高低差は 11インチ(約230 mm)勾配は1.56%でUPのシャーマンヒルと同じ勾配であると言うと、
「Wow!」という声が上がった。
「Big Boyに100輌牽かせたかったのだな?」
「その通り!現実には勾配の長さが足らないので、半分強しか斜面に載らない。残念だ。」と言うと、
「動画から判断するに、行けるだろう。」
という声が上がった。引張力と抵抗から計算するとぎりぎりである。
 この博物館の奥行があと数メートル長ければ、そういうことも可能であったが、
展示物としてはこの程度が適当であろう。

 レイアウトに勾配を付けない人は多いが、均一な長い勾配があると、機関車の実力がよく分かる効率の良くない機関車は煙を吹くであろう。ギヤ、軸受の寿命も短くなりうるので、設計時に十分配慮せざるを得ない。保油機構の必要性もわかるはずだ。

 アメリカにはかなりの数の、勾配線を持つレイアウトがあるが、どれもディーゼル電気機関車の多重連で運転している。単機の蒸気機関車が牽く場面では、貨車の輌数は少ない。筆者の動画を見て、皆非常に驚いたと言ってくれた。特に、このビデオで勾配を登るとき、
「スリップによって位相が時々ずれるのが素晴らしい。こんな場面は見たことが無い。」と称讃された。前後のエンジンを独立させるのは、効果があったことが証明された。

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