2014年12月05日

Joist

レイアウトを載せる鉄柱と梁の上には joist(小梁)を載せ、15 mmランバーコア合板を張る。ジョイストはビームともいう。曲げに対して十分な剛性のある材料を探していた。スパンは 2 mだ。軽量鉄骨で剛性のあるものは重い。すなわち高価だ。

Layout Frame Section 既存の建物を仕切る壁を作った時、軽量の角パイプ(商品名:角スタッド)で骨組みを作った。その角パイプを使えないか、テストしてみた。断面は 45×65 mmである。肉厚は0.55 mmだ。側面にわずかの絞りがあり、加工硬化していてバックリングを防いでいる。
 そのテストでは、1本をスパン1.8 mで支えて、筆者の体重74 kg を掛けたとき、撓み量は4 mmであった。押しつぶされて、平行四辺形になってしまうのではないかという懸念があったが、まったく問題ない。切れ端を、直角方向に置いて支えに使えば、押しつぶされることに対抗することも容易だ。複数を平行に置いて厚い合板を載せ、120 kg載せると、撓みは 3 mmであった。150 kgが実用上の耐荷重である。本線が敷いてあるところはこの基準とした。
 孔をあけるのは容易で、ステップ・ドリルを使えば数秒で直径12 mmの孔をあけることができる。中がつるつるなので、切り粉は切り口から簡単に吸い出せる。
 
 これを300 mmピッチで置くと、かなり剛性の高い路盤が出来る。合板とは、コーススレッドを使って訳なく結合できる。下穴も要らない。

 木製の架台を作ることに比べると、作業量は1/10程度になるし、一人でもできる。また価格も非常に安い。4 mのものが1本700円ほどである。この剛性がこの値段で買えるのである。木製にすると数倍以上掛かるだろうし、経年変化で徐々に垂下がり、路盤が波打つようになる。長年レイアウトの架台は木製ということになっていたが、その呪縛から解放される時が来た。通電するから、それを逆手に使ってアースとする方法もありそうだ。

 切断は丸鋸で行った。最近は木材のみならず4 mm厚の鉄アングルも切れる刃があるので、それを使った。切り粉が飛ばないように丸鋸にゴムボールを挟む方法がDIY雑誌に紹介されている。切り粉の処理のしやすい環境で作業し、衣服はよく払い、磁石で調べる必要がある。切り粉は尖っていて危ないから注意する。(切断砥石を使うと切り粉でけがをすることが無くなる。また、金切りハサミを使って切ることもできる。2024年9月13日追記)

コメント一覧

1. Posted by たづ   2014年12月12日 21:40
日本語のウィキペディアでは「joist」にあたる「根太」が単独の項目では存在しておらず、「床」の「構造と材料」の項目でようやく言及があります。
思うにどうも我々日本人には、「木の床の根太は木材でなければならない」という先入観があるようにも思えます。近世まで木造家屋しかなく、いきなり煉瓦またはコンクリート造の時代に入った経緯からでしょうか。
一般建材としても、「根太用」として小型の金属角パイプ材が売られているのは見たことがありません。
目からうろこでした。
2. Posted by dda40x   2014年12月16日 00:45
joistは根太のみならず、屋根の小梁も指します。流れ方向を支えるものです。
鋼材としてはH鋼に似て非なるもので、平行部分が先端に行くにつれて薄くなります。現場では「ジョストン」と言い習わしています。
さて今回採用した方法は工作が簡単で剛性が高いので、便利です。おっしゃるように床の根太としても十分に使えるでしょう。ただし19mmの合板を使いたいところです。

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Recent Comments
Archives
categories