2013年04月26日

Harmon の工作

Harmon's 10 ハーマンの家に遊びに行ってしばらく居候させてもらった。今年も天気が悪く、とても飛行機が飛べる状態ではなかった。「夏に来れば飛べるよ。」とのことである。


Harmon'sHarmon's 2Harmon's 7 機関車の進行状況はこんな具合である。先台車廻りはかなり進んでいる。また、キャブ内も実によく出来ている。来年までにテンダも完成させるということだ。
 ハーマンは本物の図面のコピーをたくさん集めている。一つづつの部品を図面を見て作り出すのだ。下廻りは動輪が厚く、軌間が 2 mm 広いので納めるには苦労している。ロッド類は全てギリギリの設計だ。

Harmon's 5Harmon's 6 従台車の作りも実に美しい。洋白板を使って薄さを見せている。板バネが不揃いなのが気になっている。作り直すようだ。


Harmon's 9 写真をよく見て、現物の部品の深さに気を配っている。真横の写真では勘違いをするから、このような角度の写真をよく点検する。
 1950年代に彼の友人が、古い8×10のカメラで模型に適する角度から数百枚の写真を撮ったそうだ。機関区で電柱に上って撮った写真を見せて貰ったが、貴重なアングルのものばかりだ。歩み板の真下から見上げた写真も模型作りには最適な角度だ。その本人は亡くなってしまったそうだが、写真は全てある。そのカメラの大きさを考えただけで、大変な重労働であったことが分かる。

コメント一覧

1. Posted by ひでやん   2020年06月03日 17:30
写真によるリサーチは重要だと思います。一例として、Overland Models韓国製の 1/87 Central of Georgia Class K 4-8-4についての印象。

側面形状は良いのですが、正面から見た火室部の付け根部分が不恰好です(ランボード付近より下に向かって垂直になっている)。
参考としてKalmbach社図面集を開くと、この部分の線が表現方法が古いためか省略されております。確認方法として、同本記載の実機写真や下周りが殆ど同じGS-2(同じLima製)図面でこの部分が末広がりであることが判ります。私個人は、最低限の再現なら、古いこの図面集とネットで拾った写真、簡単な形式図(図面の寸法記載ミス発見のため)で十分です。

上記の製品は高額でロストパーツが沢山なのに、リサーチの仕方が残念です。
2. Posted by ひでやん   2020年06月13日 03:17
Kalmbach社図面集の側面図に描かれた動輪の直径と車高がかなりアレンジがされているようです(例えばペンシルバニア4-6-2 K4は動輪がやたらに小さい)。古いTMSスタイルブックでも印刷事情を知らない読者の問い合わせがあったらしいです。それとは別にMR誌作図者が模型用を前提にアレンジすることがあったのでしょうか。
例えば、なかおゆたか氏は雑誌掲載の組立図による模型用図面と精密図を説明上分けて作図してます。MR誌では区別はなかったのでしょうか。読者が参考にする模型化図面を作図の際、場合によっては実物の形状が把握しにくく使いづらい部分があっただろうと推察されます。
3. Posted by dda40x   2020年06月13日 11:58
 模型誌の図面は、当然ある程度の編集が行われています。実物を縮小しても模型にはなりません。フランジ高はHOでは相対的に高く、ホィールベースを所定の寸法にはできないことがあります。O scale でも厳しいものがあります。動輪の直径は、磨り減れば1インチ半程度の減少はあり得るかもしれませんから、あまり細かいことを言っても仕方ないでしょう。
 所詮は模型なのです。軌間だけ同じにしてもダメなのです。実物に似せようと頑張ってもできないところはあることを判っていないと、先には進めません。そこの匙加減がうまいと素晴らしい模型になります。
4. Posted by ひでやん   2020年06月13日 15:11
早速の御返事ありがとうございます。 
各種図面の出来に統一感がなく、また図面によって印刷物特有の歪みも激しく、図面自体見慣れないので質問させていただきました。米国型資料は最近になって手に入れ始めたので極端に少なく、また、資料倒れで終わるのも嫌なので、最低限の物でどこまで作れるかを考えています。ほんの少しの資料でも嵩張るので、整理が難しいです。
よくe-bayやBrass trains.comなどで、1950年代の日本製から最近の韓国製までの模型写真を見ています。
特に初期の日本製の再現方法(省略方法)は面白く、匙加減の参考にしております。
dda40xさんはどのような資料を活用されるのですか。
5. Posted by dda40x   2020年06月15日 00:44
 ご質問のPRR K4の図面を見ました。かなり古いですね。これは戦前のかもしれません。やはりフランジが高いですね。下の図と比べると歴然です。
 古いMax Grayの模型は祖父江氏が設計したものが多く、その省略法は勉強になります。「写真ではなくて油絵だ」という表現をした人がいます。当たっていると思います。もちろん本物の図面を見てから作図に掛かっています。
 私はUPのHistorical Societyに頼んで図面を入手します。各鉄道ごとにその種の団体がありますから、接触なさると良いでしょう。それと大事なのは、部品の機能、形を知ることです。Locomotive Cyclopedia という大部の本があります。これを古本屋で買うことです。眺めているだけで1年以上楽しめます。
6. Posted by ひでやん   2020年06月15日 10:47
アドバイス有難う御座います。
 米国はHistorical Societyなどの団体が発達しているのですね。 
 家訓上、電子決済不可能なので海外からの古書購入には紀伊國屋bookwebの洋古書個人輸入サイトなどを利用しています。相応の手数料込みですが特別高額ではなく専門スタッフが探索、検品するので安心です。
 Locomotive Cyclopedia は以前、国立大学工学部図書館で一冊だけ見つけましたが、もっと数を揃えてくれればよいのにと思いました。
7. Posted by railtruck   2020年06月16日 05:34
Locomotive cyclopedia of American practiceです。Locomotive cyclopediaと内容は同じかどうか分かりませんが...
https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=wu.89089676290&view=thumb&seq=1
同タイトルで検索すると他にも1900-1920年ごろのサイクロが数冊ヒットします。
8. Posted by northerns484   2020年06月17日 00:39
アメリカ型の実物の図面をいくつか持っていますが、側面図にはボイラーの寸法はあっても模型で必要なボイラージャケットの寸法はないのが通例です。部品図レベルになると、「ここの寸法を守ってくれたら、あとはお任せ」としか読めないようなものもあります。もちろん散逸して一部の図面が見つからない場合もあります。
そのような中で雑誌に載っているような図面を仕上げるには、一定の割り切りが必要で、描ききれていないところや、間違いがあるのはやむを得ないことと思います。
やや極論を言えば、雑誌等に載っているものは、図面というよりは、「図面の技法を応用した『絵』」と思ったほうがよいというのが私の考えです。そこで描こうとするものが模型化を意識したものなのか、実物をなるべく正確に伝えようとしたものなのかは、その図面を描いた人の考えによりますし、逆にそれがその人の・図面の個性になると思います。
『絵』とは言えども、逆に絵であるからこそ、実物の把握に対する理解が進み、模型を手に入れよう・模型を作ろう、というインスピレーションが増すと思います。
9. Posted by ひでやん   2020年06月17日 14:37

 dda40xさんも仰ったように、確かに言われてみれば図面の技法を応用した絵のようなものですね。
図面集にもボイラージャケットを含まないセクション図が載っていました。側面図と合わないので不思議だったのですが、ネットの画像に同じ機種の精密サンプル図を見てやっと理解した次第です。 例えばback, inter, front と明記されているセクション図中の 「inter」 も曖昧でややこしいですね。よく動輪とエアタンクブラケットが描かれている部分に記されてますがが、どことどこの間だろうかと考えることが多いです。

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