2010年02月14日
イコライザの設計 その5
この方法では前後のオゥヴァハングが小さくできる。途中の二軸の動輪のバネを弱いバネで長くすると圧着力を稼げる。支点が遠く離れるので、走行安定性は素晴らしい。中間軸のバネはストロークを長くせねばならない。このあたりのことは高校の物理の教科書をよく読む必要があるかもしれない。この方法ならば、折れ勾配にはとても強くなる。
我が国の鉄道模型を見ていると、どうも「実物の写実主義」を前提としているように感じる。本物とは全く異なる折れ勾配、段差、急曲線、緩和曲線なし、緩衝性の無い線路、広いゲージ、太いタイヤ、高いフランジという条件で走らせているのにもかかわらず、である。
本物通りというのはほとんど意味を持たない。上に述べたような条件下で良く走る模型というのは何かを考えなければならない。筆者が先台車の復元装置の必要性にこだわるのは、そういうことである。
固定軸距離の大きな機関車、たとえば4-12-2などはこの方法が最も有効であろう。通常のイコライザでは折れ勾配に対応できない。いずれ改装することになる。三気筒で復元装置を含めたイコライザの設計は難しいが、やる価値がありそうだ。
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コメント一覧
1. Posted by ヴェルトロ 2010年02月15日 03:10
先日、はじめて模型を拝見しました。手作りの重厚感、見えないところに心血を注がれたエンジニアリングと作り手のフィロソフィー、大変勉強になりました。
トレビシックから連綿と続く、時代のテクノロジーでありつづけた鉄道、それを模型化して世界を形成するという貴族的な趣味の本流において、今後ともこのブログでモノ作りと工学のフィロソフィーをご教授いただけますよう、お願いします。
これからもご記事を楽しみにしています。
トレビシックから連綿と続く、時代のテクノロジーでありつづけた鉄道、それを模型化して世界を形成するという貴族的な趣味の本流において、今後ともこのブログでモノ作りと工学のフィロソフィーをご教授いただけますよう、お願いします。
これからもご記事を楽しみにしています。
2. Posted by 秋田マン 2010年03月22日 01:42

・・・・見えるところだけスケールモデル(実物の写実主義)にして、実物と同じような挙動をするようにするということが、スケールモデル?では逆に、採寸をスケールにして、挙動を無視するのもスケールモデルですよね?・・・・
どっちもどっちのような気がします・・・。つまり、【挙動が限りなく実物に近く見える(かもしれない=実際は何をしても条件も機構も違うので一目瞭然,挙動も異なる)】v.s.【実物の写実主義の足回りは実物のスケールモデルである(かもしれない=実際,挙動は実物と異なるものになってしまう)】
(((この対比の外側には、実物と「機構だけ」は同じにしようするライブスチームがありますネ)))
そのココロは?=(イコール)「どちらも(すべて)サイズと材質と機構が違う『おもちゃ』だから。」あの人たちも、こちらをわからないのでしょう。こちらと同じように。
(『実物の写実主義』=本物とは全く異なる折れ勾配、段差、急曲線、緩和曲線なし、緩衝性の無い線路、広いゲージ、太いタイヤ、高いフランジという条件、実物のそれより遥かにレベルの低い工学知識・工学経験・エンジニアリング・鉄道工学の実践経験無し・・(独りでできるレベルだもんネ)、なんだか良く分からなくなってきましたが、でも色々考えていると、どれも等しく愚行権ですね。自分が拘っていることをわからない人を、嗤ってはいけないことが解りました。
3. Posted by BBBB 2011年07月12日 19:48
この秋田マン氏のコメントは何度読んでも分からないですね。
愚行権の意味も取り違えているように思うし…。
このブログの筋を読み違えていますね。
愚行権の意味も取り違えているように思うし…。
このブログの筋を読み違えていますね。