2007年06月17日
続 サウンド装置

問題はそうでない機関車の音である。発売されている音を編集して、低音を強くするとか多少の変化を与えることが出来るが、根本的には変わらない。
ESUという会社は自由に音を編集するサウンド装置を売り出した。ビデオなどの音声を取り込んで自在に編集できるそうだ。筆者はまだ購入していないが、雑誌などの記事を見る限りかなりのことができそうである。写真は最新型ではなくやや古いものを示す。
おそらく、アマチュアの中に「特定の機関車の音の編集引き受けます」という者が出てくることだろう。サウンド装置のカスタムビルダである。これは商売として十分成り立つと思う。
蒸気機関車は停車中も結構音が出る。保火中の機関車も時々ストーカが動いたりする。ブローダウンにより塩分濃度の高い水を捨てたりする音がする。
前照灯を点ければ発電機の音がするし、時々インジェクタの作動音がする。結構細やかに音を出している。
機関車の火室下に赤い電球と黄色い電球をつけ、フリッカー(光のちらつき)をさせると本物のようで気分が良い。運転室の中に黄色の電球を入れ、時々強く光らせると、火室内部を覗くときの光の漏れを再現することが出来る。伊藤剛氏はその瞬間に火室扉を開くようにせよ、罐焚きが中を覗く動作もさせよとまでおっしゃる。
ディーゼル機関車はアイドル回転音の他にコンプレッサ音、エアタンクのドレイン抜きの「パシッ、パシッ」という音がする。ドレインは日本の機関車にはない音であるが、アメリカの機関区に行くとそこらじゅうでこの音がする。
サウンド装置は走行中もさることながら、停車中も楽しめる。レイアウトのスイッチを入れた瞬間に、機関区全体からいろいろな音がするのは素晴らしい臨場感である。