2006年11月28日
アメリカでの再評価
昨年カリフォルニアで開かれたコンヴェンションに参加する通知を出したら、「3条ウォームギアによるFree Rolling Drive」について講演会をやらないかというお誘いを受けた。発表から20年で、そろそろノウハウを全部公開してもいいのではないか、という意味だろうと解釈した。二つ返事で承諾して、45分間の講演をすることになった。人数は多くはないだろうと思ったらしく、70人くらいの部屋があてがわれた。実際は立ち見が多くて、100人以上の参加者があった。主催者側はずいぶん驚いて、来年は大きな部屋を割り当てると言っていた。
質問も多く活発な議論が交わされた。とても愉快な雰囲気で、冗談も通じ、何か懐かしい雰囲気であった。アメリカ人は相手が何人であろうと、何かのBreak-thru(技術上の突破口を開くこと)を成し遂げた人には最大限の敬意を以って接する。
2台の機関車が、同一のレイルの上で片方を押して発電し、もう片方が走る場面(動画)では、拍手もあった。「信じられない」という声も上がった。
韓国でアイデアを盗まれたというくだりでは、聴衆のなかから「韓国人は泥棒だ。」という声が上がったのにはちょっとびっくりした。「だから特許をとらなかった。」と言うと、「そうだ、とってもやられる。恥知らずだからな!」という叫び声さえ上がった。シリコンヴァリイという場所柄もあって、切実な話題であったのだろうと思われた。この『恥知らず』、英語では"shameless"という言葉は、かなりひどい侮蔑的表現である。
講演終了後はいろんな人から声をかけられた。ギヤを売ってくれという人たちも何人かいた。「コアレスモータを使わなければ何の意味もない」と強調すると、「それならそのモータも一緒に売れ。」と言う。ボールベアリングを通して集電すると、ベアリングが壊れるという話をすると、すぐ納得したのは意外であった。集電ブラシが必要であることには、念を押した。
残念ながら大半の人は昔ながらのジコジコ走る機関車が、レイルとの間でバチバチと火花を散らしながら走るのが普通で、ミリアンペア単位の電流しか流れない機関車は特殊な機関車だと思っている。大きなレイアウトで走らせると、その違いが顕著であるのに、カリフォルニアといえども、レイアウトはあまり大きなものはない。せいぜい20輌程度の貨物列車を牽くのが普通だ。貨車の車輪はプラスティックが多く、摩擦が大きい。これではあまり効果はなさそうだ。
来年はRP25の話をすることが決まっている。