2006年09月15日
くさび

トングがついていれば楽に外せるが、もしこれがトング無しであるならと考えてみられよ。筆者の工具箱の中のMTのうち、大半はトングなしである。そのようなMTを使っていると外せなくなるというのは日常茶飯事であろう。
運がよければ、引きネジの頭をプラスチック・ハンマで一撃すれば取れるだろう。それでも取れなければこれは悲劇である。
イギリスの工具屋はMTをたくさん扱っている。上記のような問題を承知して使うよう勧めているのだろうか。アメリカではMTは人気が無い。
イギリスにはMTの斜面を使ったコレットが市販されている。アメリカの商品にもある。これは良く締まるだろうが外しにくいだろう。しかもスピンドルの内側を毎回滑らせるわけだから、使用頻度が多くなると磨り減って、テーパが狂う。また、コレットは貫通型には作れないので長い材料は使えない。
筆者はスピンドルのMTに嵌るコレット・スリーブを入れ、Cコレットを差し込んで使っている。コレットの引き棒は、当然中空で長い材料が貫通する。