2026年04月
2026年04月29日
6軸ディーゼル電機を塗装する

SD45 と SD7 を塗った。このところ黄砂が降る日が多いので、天気予報をよく見て好天の日を選んだ。例によってマスキングで数時間を費やした。SD45 は祖父江方式で塗り分けは比較的簡単であるが、SD7 は設計が古いので(1957年あたりか)キャットウォーク部分が大変であった。
この種の機関車はハンドレイル・スタンションがあるのでその部分の塗装が面倒である。経験上、縦の部分は吹付で塗装すべきであるが、横向きの手摺は刷毛塗りで十分である。SD7の場合は縦の裏側に塗料の霧が届かないので、予めそこにも刷毛で塗っておく。
SD45のキャブの左前部分は分解時に下のデッキ側に付けるべきなのだが、嵌める時に傷が付くので別部品とした。塗装したものを組んでから、塗装した短い手摺を差し込んで接着剤で留める。こういう時にスーパーXは実に役に立つ。決して取れることがない。
SD7のダイナミックブレーキのグリル部分は塗装しにくい。斜めの方向から細い霧を何度も吹き付け、塗り残しがないように努力した。
この最中に Badger のairbrushが故障した。その理屈は分かっていたので分解してラッカ・シンナに2時間ほど浸けたところ、中から塗料の塊がいくつか出て来た。針でほじくって超音波洗浄機で洗うと、30年分の垢が取れた。再度組立てたところ、新品同様の調子に戻ったのは有難かった。
いつも使用後は洗浄スプレイを先端から3秒ほど通すので、それで洗えたと信じていたが、実際は溶け切らない部分があったのだ。これからは年に一度のオーヴァホールをすることにした。
すぐディカールを貼る予定だったが、字体が微妙に異なるので足踏みしている。SD45は無線操縦仕様(屋根上のアンテナ取付)への改装後は角ばったロゴになっている。そのディカールが見つからない。たくさんあったが、このところ急速に消費したようだ。
2026年04月27日
連結器を付ける
古いディーゼル電気機関車に連結器を付けるのはなかなか難しい。発売時に Kadee が発売されていず、ダミィの連結器を付ければよいという発想だったからだ。周りを削るかなりの加工が必要だ。
Oゲージ用 Kadee は1974年頃発売されている。当時筆者はアメリカでその製品を手に入れた。日本人として最初の使用者かも知れない。カプラ・ポケットの幅が 1/2インチ(12.7 mm)ある。既存のブラス製品の孔の幅を2倍に拡げなければならない。高さも 5.5 mm ある。拡げられる余地があれば良いが場合によってはその周りが消滅してしまうほど削ることになる。
Kadee の説明書に「幅をある程度まで削ってもよい」とか「長さはここまで削っても良い」と図示してある。実際には削ると構成が怪しくなり、ネジで締めても不安定だ。今回は長さ、幅とも削ってしまったので強度的には不安がある。
その取付けネジだが、日本製、韓国製その他を通じて、アメリカ製以外は M2ネジを用いて締めている。このネジは本来はインチ規格のユニファイ 2-56 ネジを使うべきなのだ。 ”2” は 2番 を表す。ネジには番手があって寸法を言わなくてもその太さが決まっている。Oゲージ用は 2.3 mm 程度の2番ネジを使うのだ。それに 2 mmネジを使ってしまうと剪断力が発揮される前に曲がり始め、結局は弱い結合になる。特にこの機種のようにネジが一本しか締まらない時は深刻だ。こういう目的があるのにほとんどのメーカは無頓着だ。
筆者は 2-56 ネジをタップを立てて取り付ける。ガタなくきちんと収まり、極めて丈夫である。軽衝突に耐える。2 mm と 2.3 mm の違いは大きい。比べるとその違いに愕然とする。3本も締めるようになっている模型ではなく、このディーゼル電気機関車のように1本だけで締めざるを得ない時には、これは極めて大きな違いを生む。
これは HO の世界も同じことのはずだ。設計者の意図を汲んだ仕様にすべきである。
註 2-56 はユニファイネジの規格で、56は 1 インチあたりのネジ山数である。この数字の下2桁は原則として8の倍数になっている。すなわち1/8インチに何山あるかを表していることになる。
Oゲージ用 Kadee は1974年頃発売されている。当時筆者はアメリカでその製品を手に入れた。日本人として最初の使用者かも知れない。カプラ・ポケットの幅が 1/2インチ(12.7 mm)ある。既存のブラス製品の孔の幅を2倍に拡げなければならない。高さも 5.5 mm ある。拡げられる余地があれば良いが場合によってはその周りが消滅してしまうほど削ることになる。
Kadee の説明書に「幅をある程度まで削ってもよい」とか「長さはここまで削っても良い」と図示してある。実際には削ると構成が怪しくなり、ネジで締めても不安定だ。今回は長さ、幅とも削ってしまったので強度的には不安がある。
その取付けネジだが、日本製、韓国製その他を通じて、アメリカ製以外は M2ネジを用いて締めている。このネジは本来はインチ規格のユニファイ 2-56 ネジを使うべきなのだ。 ”2” は 2番 を表す。ネジには番手があって寸法を言わなくてもその太さが決まっている。Oゲージ用は 2.3 mm 程度の2番ネジを使うのだ。それに 2 mmネジを使ってしまうと剪断力が発揮される前に曲がり始め、結局は弱い結合になる。特にこの機種のようにネジが一本しか締まらない時は深刻だ。こういう目的があるのにほとんどのメーカは無頓着だ。筆者は 2-56 ネジをタップを立てて取り付ける。ガタなくきちんと収まり、極めて丈夫である。軽衝突に耐える。2 mm と 2.3 mm の違いは大きい。比べるとその違いに愕然とする。3本も締めるようになっている模型ではなく、このディーゼル電気機関車のように1本だけで締めざるを得ない時には、これは極めて大きな違いを生む。
これは HO の世界も同じことのはずだ。設計者の意図を汲んだ仕様にすべきである。
註 2-56 はユニファイネジの規格で、56は 1 インチあたりのネジ山数である。この数字の下2桁は原則として8の倍数になっている。すなわち1/8インチに何山あるかを表していることになる。
2026年04月25日
Challengers
Big Boys の記事はかなり反響があったようだ。実は他に Challenger が数輌ある。博物館で展示走行できるのは2輌で、他に動力改装済みがいくつかある。これらはまだ塗ってない。
以前にも述べたように KTM の Challenger はかなり太い。高橋淑氏の話によると、Max Grey氏は Big Boy の売れ行きが良いのに味を占め、「次は Challengerを作ろう。短くするだけだから安く出来るはずだ。」 と言ったそうだ。
祖父江氏は、「ボイラも台枠も違うから価格は変わらない。」と主張したそうだが、高橋氏は「動輪2軸分とロッド4本分しか安くならない」と答えたのだそうだ。Max Grey氏はかなりがっかりしたようだったが、発注があった。しかしそのさなかにMax Grey氏は他界し、その後継者のKemalyan氏(Kemtron の経営者)が US Hobbiesとして発売した。
このChallengerは、祖父江氏の設計の Big Boy がKTM社内で短くされて作られた。したがってボイラは Big Boy のものを切り縮めただけである。火室部が太い。立派過ぎるのである。天賞堂のBig Boyと同じで大き過ぎる。天賞堂のはモータの収容ができなくて大きくなったようだが、HO scale と言っている。実際は1/83だそうだ。昔はこのようなことがいくつかあった。しかし HO scale と言い張っているのは滑稽だ。
US Hobbies の Challenger は、砂箱の形が Big Boyのものを流用していて異なるし、ターレットの幅が広過ぎる。祖父江氏は発売後にそれを見て非常に不満だった。
「いつか俺に作らせてくれよ。」と言っていたので、資料をかなり買い集めて差し上げた。Lobaughのボイラを見せた時、「よくやってはあるが、金を払って買うものでもないな。俺が作るまで待ってくれよ。」という感想だった。火室後部のまとめ方がまずいと言っていた。
以前 Lobaugh の Challenger をこのブログで紹介した。これはボイラの形が良い。先回の写真の奥に置いてあるのがそれで、手前のKTMとはかなり違う。もっともこのKTMのは砂箱その他をLobaughのものに取り換えてある。
Lobaugh の Challenger は4輌ある。1輌は完成し、3輌は未組だが動力は換装してある。テンダはKTM製のを買い集めてあるので一応は足りる。
以前にも述べたように KTM の Challenger はかなり太い。高橋淑氏の話によると、Max Grey氏は Big Boy の売れ行きが良いのに味を占め、「次は Challengerを作ろう。短くするだけだから安く出来るはずだ。」 と言ったそうだ。
祖父江氏は、「ボイラも台枠も違うから価格は変わらない。」と主張したそうだが、高橋氏は「動輪2軸分とロッド4本分しか安くならない」と答えたのだそうだ。Max Grey氏はかなりがっかりしたようだったが、発注があった。しかしそのさなかにMax Grey氏は他界し、その後継者のKemalyan氏(Kemtron の経営者)が US Hobbiesとして発売した。
このChallengerは、祖父江氏の設計の Big Boy がKTM社内で短くされて作られた。したがってボイラは Big Boy のものを切り縮めただけである。火室部が太い。立派過ぎるのである。天賞堂のBig Boyと同じで大き過ぎる。天賞堂のはモータの収容ができなくて大きくなったようだが、HO scale と言っている。実際は1/83だそうだ。昔はこのようなことがいくつかあった。しかし HO scale と言い張っているのは滑稽だ。
US Hobbies の Challenger は、砂箱の形が Big Boyのものを流用していて異なるし、ターレットの幅が広過ぎる。祖父江氏は発売後にそれを見て非常に不満だった。
「いつか俺に作らせてくれよ。」と言っていたので、資料をかなり買い集めて差し上げた。Lobaughのボイラを見せた時、「よくやってはあるが、金を払って買うものでもないな。俺が作るまで待ってくれよ。」という感想だった。火室後部のまとめ方がまずいと言っていた。
以前 Lobaugh の Challenger をこのブログで紹介した。これはボイラの形が良い。先回の写真の奥に置いてあるのがそれで、手前のKTMとはかなり違う。もっともこのKTMのは砂箱その他をLobaughのものに取り換えてある。
Lobaugh の Challenger は4輌ある。1輌は完成し、3輌は未組だが動力は換装してある。テンダはKTM製のを買い集めてあるので一応は足りる。
2026年04月23日
またまたハンダ付け
Kemtron のキットを組んでいて気が付いたことがある。RSの床板(キャットウォーク部分)の厚さが約4mmあり、床板だけで400 g以上ある。そこにstanchion (手摺の柱)を差し込んでハンダ付けせねばならない。大きなハンダゴテを用いてもかなり難しいだろう。200 W級を用意し、十分に予熱して押し付ければできるかもしれない。しかし炭素棒なら簡単である。
ここをハンダ付けする前に、添付の説明書を熟読した。その部分には興味深い方法が書かれていた。
スタンションには、予め tinning ハンダメッキを施して置けとある。孔のサイズはそのハンダメッキしたものがかろうじて嵌まる大きさを指定している。要するにほとんど隙間なく嵌まるのだ。
塩化亜鉛液を塗り、僅かのハンダ小片を置いて加熱する。ハンダは融けて隙間に吸い込まれる。孔とスタンションの足との間を埋め、一体となって抜けなくなる。
理屈が通っているので納得する。この手法は、日本製キットの組立説明書中に書いてあったことはあるのだろうか。読者の皆さんの経験をお知らせ願いたい。
しばらく前のハンドレイル・ナブで切れ目のあるタイプでは、その溝に金属線を入れてハンダ付けするわけだが、ハンダを形良く盛りたい。筆者は車体を左手で持って、ハンダを付けたコテを当てる。ハンダが移ったら、当該のハンドレイル・ナブを下に向けて少し持ち上げる。 そうして下からコテを当て、余分のハンダをコテに移す。こうすると自然に丸いハンダ球ができる。
ここをハンダ付けする前に、添付の説明書を熟読した。その部分には興味深い方法が書かれていた。
スタンションには、予め tinning ハンダメッキを施して置けとある。孔のサイズはそのハンダメッキしたものがかろうじて嵌まる大きさを指定している。要するにほとんど隙間なく嵌まるのだ。
塩化亜鉛液を塗り、僅かのハンダ小片を置いて加熱する。ハンダは融けて隙間に吸い込まれる。孔とスタンションの足との間を埋め、一体となって抜けなくなる。
理屈が通っているので納得する。この手法は、日本製キットの組立説明書中に書いてあったことはあるのだろうか。読者の皆さんの経験をお知らせ願いたい。
しばらく前のハンドレイル・ナブで切れ目のあるタイプでは、その溝に金属線を入れてハンダ付けするわけだが、ハンダを形良く盛りたい。筆者は車体を左手で持って、ハンダを付けたコテを当てる。ハンダが移ったら、当該のハンドレイル・ナブを下に向けて少し持ち上げる。 そうして下からコテを当て、余分のハンダをコテに移す。こうすると自然に丸いハンダ球ができる。
2026年04月21日
コメント到来
昨日非常に面白い動画をコメントで報せて戴いたので改めて紹介する。
Youtube にウォームギヤを逆駆動させた応用例として手廻し遠心分離機を廻している動画がある。
最初の話は外国の短編らしい。
2番目の話は日本の人が紹介しているが、内容は上とほとんど変わらない。これにはコメントがたくさん寄せられているが、大半はウォームは逆駆動できないという固定観念から逃れられていない。自動車のステアリング機構にはかなりの確率で搭載されているが、逆駆動できないと感じるのだろうか。路面の状況によってかなりの力をステアリング・ホィールで感じることが出来る。
オルゴールのガヴァナを見てもウォームだとは思わないらしい。進み角という言葉で説明している人も居るので捨てたものでもなさそうだ。2条だと動き易く、3条であればさらに動き易いものができるとあるのは正しいコメントだ。
中には鉄道模型に使ってあるものもあると言及されている。これは嬉しい。
歯数を互いに素にすると具合が良くなることが多いという話、モリブデングリースを塗るとさらに良くなる話をコメントして戴くと良いだろう。さらにI田氏の模型の動きなどを紹介して戴くと面白いかも知れない。
進み角を大きくしていくとある角度以上では歯形を修正すべきであることも大事なファクタだ。そういうことは歯車の本を読むとちゃんと書いてある。できればそれを計算して確認しておくことが大切だ。最近はコンピュータがあるので楽なはずだ。40年以上前、筆者はそれを3箇月も掛けて手で計算した。
そういう手順を経た歯車でないと、音がして効率は低いのだが、それを理解していない人は多い。
<追記> I田氏のブログに実例の動画が紹介されている。
Youtube にウォームギヤを逆駆動させた応用例として手廻し遠心分離機を廻している動画がある。
最初の話は外国の短編らしい。
2番目の話は日本の人が紹介しているが、内容は上とほとんど変わらない。これにはコメントがたくさん寄せられているが、大半はウォームは逆駆動できないという固定観念から逃れられていない。自動車のステアリング機構にはかなりの確率で搭載されているが、逆駆動できないと感じるのだろうか。路面の状況によってかなりの力をステアリング・ホィールで感じることが出来る。
オルゴールのガヴァナを見てもウォームだとは思わないらしい。進み角という言葉で説明している人も居るので捨てたものでもなさそうだ。2条だと動き易く、3条であればさらに動き易いものができるとあるのは正しいコメントだ。
中には鉄道模型に使ってあるものもあると言及されている。これは嬉しい。
歯数を互いに素にすると具合が良くなることが多いという話、モリブデングリースを塗るとさらに良くなる話をコメントして戴くと良いだろう。さらにI田氏の模型の動きなどを紹介して戴くと面白いかも知れない。
進み角を大きくしていくとある角度以上では歯形を修正すべきであることも大事なファクタだ。そういうことは歯車の本を読むとちゃんと書いてある。できればそれを計算して確認しておくことが大切だ。最近はコンピュータがあるので楽なはずだ。40年以上前、筆者はそれを3箇月も掛けて手で計算した。
そういう手順を経た歯車でないと、音がして効率は低いのだが、それを理解していない人は多い。
<追記> I田氏のブログに実例の動画が紹介されている。
2026年04月19日
タンクを丸める
Tydol-Veedol のタンク車の正確な模型を作ろうということになった。このブログによく登場するF氏が資料を集めてくれ、ディカールも用意してくれたので動き始めた。写真の右上に写っている太いのは製作中の巨大なヘリウムタンク車である。アルミニウム製タンクなので鋼製台枠が必要なのだ。今回の話には関係ない。筆者のところにあるタンク車の部品をかき集めたら、2輌は出来ることが分かった。早速台枠を組んだ。タンク支えも作りにくい部品なので探した。何とか8個は見つかったので助かった。
タンク体は 0.4 mm板を丸めるのだが、リヴェットをどうするかで意見が分かれた。筆者は単純にディカールでごまかすつもりだった。しかしF氏は「押出し」でやろうと言う。
筆者はリヴェットを押出したブラス板を巻く自信が無かったのだ。F氏は「薄いゴム板を重ねて巻けば良いのですよ」とは言うが、やったことはないそうだ。それなら実験をしてみようということになった。先週F氏が訪問してくれたのでやってみた。
たまたま 0.8 mm厚の薄いゴムシートがあったので、それをテープで仮留めして3本ローラで巻いてみた。結果は実に良い感じで、いくらでもできそうだということになった。押し出されたリヴェットは全く潰れず、丸いタンクの上に並んでいた。
このタンク車は前後非対称で、大タンク部と小タンク部に分かれ、そこに千鳥でリヴェットが2列ある。ケガキが大変だがやってみる価値がある。リヴェッティング・マシンも引っ張り出して工法を考えている。
X-Y 座標で打つ器械もあるが、かえって間違いそうで心配だ。その器械は、既存のリヴェットのある部分を切り取って嵌め替える時にはありがたい。どんなリヴェット間隔にもできるからだ。しかし今回のような新規の材料に打つときは荷が重い。手でケガいて交点にポンチを落とすのが楽であろうとは考える。しかしそのポンチは凸のものだと交点から外れやすい。外しにくいのはこの方法だ。
2026年04月17日
Big Boys
最近は貨車とディーゼルの話ばかりである。たまには蒸気機関車の話も書いて欲しい、という意見がいくつか来ている。
水面下で進行していることを紹介しよう。
筆者は Big Boy を数輌持っている。土屋氏からお預かりしたものは博物館で展示してあるが、個人的に収集したものの中で、塗るばかりのものは4輌ある。 動力機構をまだ改装していないものが他にいくつかあり、その準備を整えている。この種の仕事は全ての準備が整った時に一気にやるべきもので、徐々に始めるものではないのだ。この写真は正月に撮ったものだ。
この種の作業は複数を同時にやると仕事が速い。友人のも同時にやることにした。ついでに新参のKTM Challengerの動力機構も作り直すことにして、現在動輪を全部抜いて並べてある。動輪が30軸も並ぶと壮観である。間違いの起こらないように、それぞれ専用の箱の中に番号を付けて並べてある。
直角を出すジグは注油して整備した。今取り掛かっている仕事が解決したら、一気にやるべく計画している。
軸箱はいわゆるキャノンボックスを発注し、軸は高精度の硬いステンレス製で、シャフト屋にはマイナス17ミクロンと指定した。このシャフト屋とは30年の付き合いで、腕は確かだ。納品の時は「マイクロメータを持って来てくれ」と言う。自信の表れだ。
モータは出力の大きいモータを探し、2台づつ積む。ボールベアリングも発注した。これはかなりの金額だった。怪しいものを避けて日本製を選んだ。
ギヤボックスもOゲージ蒸機用の物を発注した。ギヤはすでに作ってある。この種の走行装置の改装は100輌分くらいの材料を発注しないと取り掛かれない。資本がかなり要るのだ。
祖父江氏亡きあと、色々な人から動力改装の相談を受ける。アメリカからも相談があるのだ。そろそろ受注できるようにしないと後が続かないだろう。後継者の育成も考えねばならない。
水面下で進行していることを紹介しよう。筆者は Big Boy を数輌持っている。土屋氏からお預かりしたものは博物館で展示してあるが、個人的に収集したものの中で、塗るばかりのものは4輌ある。 動力機構をまだ改装していないものが他にいくつかあり、その準備を整えている。この種の仕事は全ての準備が整った時に一気にやるべきもので、徐々に始めるものではないのだ。この写真は正月に撮ったものだ。
この種の作業は複数を同時にやると仕事が速い。友人のも同時にやることにした。ついでに新参のKTM Challengerの動力機構も作り直すことにして、現在動輪を全部抜いて並べてある。動輪が30軸も並ぶと壮観である。間違いの起こらないように、それぞれ専用の箱の中に番号を付けて並べてある。
直角を出すジグは注油して整備した。今取り掛かっている仕事が解決したら、一気にやるべく計画している。
軸箱はいわゆるキャノンボックスを発注し、軸は高精度の硬いステンレス製で、シャフト屋にはマイナス17ミクロンと指定した。このシャフト屋とは30年の付き合いで、腕は確かだ。納品の時は「マイクロメータを持って来てくれ」と言う。自信の表れだ。
モータは出力の大きいモータを探し、2台づつ積む。ボールベアリングも発注した。これはかなりの金額だった。怪しいものを避けて日本製を選んだ。
ギヤボックスもOゲージ蒸機用の物を発注した。ギヤはすでに作ってある。この種の走行装置の改装は100輌分くらいの材料を発注しないと取り掛かれない。資本がかなり要るのだ。
祖父江氏亡きあと、色々な人から動力改装の相談を受ける。アメリカからも相談があるのだ。そろそろ受注できるようにしないと後が続かないだろう。後継者の育成も考えねばならない。
2026年04月15日
GP30
これも途中までで放置されていた。どうしても欲しかったので、e-bay で競り落としたものだ。キャブ、エンジンフッドよりも上の部分だけである。この上廻りは韓国製で、キャブ下の床板部分はカツミ製のジャンクから作った。寸法には微妙な差があるので、韓国製に合わせざるを得なかった。塗り分けがしやすいように下半分と噛み合うように改造した。これは軽い模型で床板から上が 550 g しかない。弱いので、あちこちに補強を入れてある。エンジンフッドの部分は握る可能性があるので骨が必要である。キャブ周辺も補強した。パイロット部分は修正してそれらしく作り直し、多少の衝突に耐えるように斜めのブレイスを入れた。この部分は実物でも非常に気になるところであった。丸パイプが熔接してある。この斜めの部材が付けられている模型はまず見ない。実物では汚れているので殆ど目立たないが、これはブラス地肌であるから目立つ。筆者の模型にはほとんど付けてある。軽衝突で生き残るためにも必要な部材である。韓国製の模型はパイロットが薄い材料なので潰れる可能性がある。
このGP30は1970年代に筆者が最初に見た時、そのスタイリッシュな姿に愕然とした。当時はGP35の時代であったので、その前にこのような形のものがあったということを知って驚いたのだ。しかし、このデザインの陳腐化は早かったようだ。これ以降の機関車にはこの種の装飾的デザインは全く無くなり、より機能的なデザインが主流となった。
台車はKTM製の物をアメリカで入手した。アメリカ製の CLW 社製の物や韓国製のものより手堅く、加工が簡単だったからだ。また当時はすでに韓国製の方が見かけ上は細かく出来ていて高価だった。しかしそれはあまりにも弱く、補強の手間も大変だった。
床板の下に小さなモータを付けてチェインを使わず直接駆動とする。安価で効率の良い方法である。
2026年04月13日
続 Alco RS2 by Kemtron
これらの機関車は80%組んで忘れていたのだが、先日来ユニヴァーサル・ジョイントの整備で過去に手掛けたものを再点検していて見付けた。

古い Model Railroader のコピィを紹介する。この頃はまだ Lobaugh の広告も出ていた。
発売当初はAll-nation の動力を付けるようになっていたようだ。それも複数持っていたが、全て手放した。これは今でも人気のある駆動装置であり、欲しがる人が多い。
2輌目は駆動装置が異なっている。捨てたAjin 製のギヤボックスをジャンク箱から拾い出して、ギヤを一段少なくしたものである。加工して整備したら意外なことに押して動いたのである。興味が湧いて付けたままになっていた。ヘリカル・ギヤにモリブデン・グリースを塗ると逆駆動できたのだ。伝達効率はかなり良い。片方は上の方の不要部分を切り落としてある。
角パイプで自作した伸縮ジョイントを使ってユニヴァーサル・ジョイントで駆動している。導通するので前後台車を同極とし、絶縁車輪からブラシで集電している。引掛かって壊れやすいので、絶縁ジョイントに作り変える予定。連結器は絶縁型である。
この車体は10年ほど前、シカゴでジャンクを格安で手に入れたものだ。ハンダ付けが下手だったので焙ってバラし、作り直した。ガスバーナで焙らないと完全なハンダ付けは出来ないほど分厚い材料が使ってある。
この時代(1954年)は室内が作られていない。窓が開いているので、床が無いと大きなオリジナルの駆動装置が見えてしまった。現在は駆動装置が低いので見えない。それでも奇妙な感じなので、床を作り椅子と簡単な制御盤を置きたい。

古い Model Railroader のコピィを紹介する。この頃はまだ Lobaugh の広告も出ていた。発売当初はAll-nation の動力を付けるようになっていたようだ。それも複数持っていたが、全て手放した。これは今でも人気のある駆動装置であり、欲しがる人が多い。
角パイプで自作した伸縮ジョイントを使ってユニヴァーサル・ジョイントで駆動している。導通するので前後台車を同極とし、絶縁車輪からブラシで集電している。引掛かって壊れやすいので、絶縁ジョイントに作り変える予定。連結器は絶縁型である。
この車体は10年ほど前、シカゴでジャンクを格安で手に入れたものだ。ハンダ付けが下手だったので焙ってバラし、作り直した。ガスバーナで焙らないと完全なハンダ付けは出来ないほど分厚い材料が使ってある。
この時代(1954年)は室内が作られていない。窓が開いているので、床が無いと大きなオリジナルの駆動装置が見えてしまった。現在は駆動装置が低いので見えない。それでも奇妙な感じなので、床を作り椅子と簡単な制御盤を置きたい。2026年04月11日
Alco RS2 by Kemtron
博物館で整理をしていたら出て来た 。1輌目は30年ほど前に西海岸で買った。ロストワックスと厚板を組合わせる典型的な Kemtron のキットである。台枠は 0.8 mmほどの板に 3.2 x 12.7 mm の角材を貼る凄まじく重い製品である。床から上だけで 1 kgもあるのだ。厳密にはこれはキットではない。素材と説明書の詰め合わせだ。様々なパーツを自作して取り付けねばならない。孔は自分であけ、ネジを切る。そのネジも自分で調達し、場合によっては切って短くする。現代のキットのような至れり尽くせりではない。駆動装置は直ちに外して始末し、台車は韓国製を完全にリビルトして取り付けた。Ajin の台車はとても弱く、こんな重い機関車には負けてしまう。台車ボルスタは補強し、へたらないようにしている。軸箱にはボールベアリングを入れ、軸方向のガタを無くした。これは機関車の性能を上げる重要なポイントである。台車内で車軸がその長手方向に動くような車輌がまともに走る筈がない。
駆動は3条ウォームとチェインである。今思えば小さなモータを使って直接駆動し、チェインを省くこともできたと反省している。押すとするすると動く。極めて高い伝達効率を持っている。おそらく50%以上である。
この組立で大切なのは、手摺の取付けである。4 mmもある床板に孔をあけ、ロストワックスのスタンションをハンダ付けせねばならない。ハンダごてでは難しい。炭素棒ハンダ付け機の新世代型である 40-Amp 型を用いた。ハンダは63%を用い、塩酸を含む強力なフラックスを塗った。さすがによく付いたので、安心できる。塗装後に部品が外れると大変気分が悪いからだ。 床下のタンク類は作らねばならない。薄いエッチング板で作るようになっていたがそれは捨てた。もう少ししっかりした材料で作る予定だ。エアタンクは重いロストワックス鋳物であった。それを厚い床板に止まりネジを立てて留めねばならない。不完全ネジ部を少なくするのだ。厚さが 4 mm近いので難しくはない。タップの先を削り落とし、2山掛かれば良しとする。
2026年04月09日
可撓継手
これはユニヴァーサル・ジョイントではない。25年程前から市場に出ている製品で、かなりの数を購入した。これはプラスティック(POM)の疲労しにくい性質を利用したもので、微妙な角度の曲がりは吸収されるが、剪断力には耐える。すなわち3軸台車の末端軸の駆動には適する。駆動軸側の2軸は普通の方法でつないでも良い。ただし、作図して見れば分かるが、動輪軸が上下すると軸は多少伸び縮みしなければならない。それを吸収するものが無いと動軸の上下は滑らかではなくなる。そこには伸縮継手を付けた。駆動軸を半月に削り、外側に円筒を嵌めただけのものだ。これだけのことで、軸の上下が実に滑らかになる。第3軸は他の軸とは無関係に動くのでそれを実現させるには何らかの自在ジョイントが必要である。
KTM製の機関車の第3軸の駆動には六角ジョイントが使ってあった。これは自在に動くが、反トルクを承けられない。そこでギヤボックスを Φ0.8 の線バネ(弾性のある結合材)でつないでいる。大きな力が掛かるわけではないので、ギヤボックスが傾いて抜けたりしなければそれで十分だと判断したのだ。賢明な方法だ。すなわち、駆動軸の剪断力に耐える自在継手が見つかれば、反トルクもそれで持たせることが出来るわけで、部品・工程も当然減る。
2000年に仕事で福岡に行った時に、カホ無線という店でこの可撓継手を見つけて早速購入し、軸穴径を拡げて装着した。旋盤上で Φ2 の孔を Φ2.5 に拡げた。取り付けてみると実に滑らかに動き、軸が多少上下しても全く問題なかった。この継手の位置は、最大限第2軸に近付けてあるのは当然である。その後かなりの数を採用している。
このような構造を採用すると分岐を渡るときの音が均等になり、軸重が等しくバネがよく利いていることが分かる。伸縮継手の効果は偉大である。
2026年04月07日
樹脂製ユニヴァーサル・ジョイントを使う
手持ちのすべてのジョイントを再点検したところ、圧入してあるものは9割がた割れていたので捨てた。割れていないものを虫眼鏡で見ると細かいヒビが入っているものも有る。いずれ割れるだろう。
全て分解し、回収した金属部を加熱して新しい樹脂に押し込むことにした。こうすれば応力割れはほとんど防げるはずだ。ローレットが切ってあるのでそれは少し削った。旋盤で廻してやすりを当て、角を低くしたのである。
それを煉瓦の上に置き、ガスバーナで焙って押し込むのだ。樹脂は少し融けて金属部外周の尖った角がその中に納まる。嵌まり具合を確認して、すぐに水に投げ込んで冷やす。簡単な作業である。
240 ℃が一番具合が良いことが分かった。温度管理は大切であるから、大先輩から戴いた熱電対温度計を用いて測った。毎回測るのは面倒なので、ガス火の大きさと距離とを決めて何秒温めると所定の温度になるかを調べた。
この温度計はプローブが細く、先端に接触させると直ちに温度が表示される。久しぶりに使うので、氷水の 0 ℃と沸騰水の 100 ℃を確認してから測定した。63%ハンダの固まる温度も 183 ℃近辺だったので問題はなく、正確であると判断した。
焼けた金属部に手で樹脂の継手を押し込むのだが、これは簡単である。多少傾いても自然に正しい角度に直って行く。外側が融けていないので、一番安定な状態になりたいわけだと解釈した。
こうしてかなり前に完成していた下廻りも全てバラして組み直したので、極めて滑らかに走るようになった。可撓継手は20年も放置してあったが、割れは見られなかった。
全て分解し、回収した金属部を加熱して新しい樹脂に押し込むことにした。こうすれば応力割れはほとんど防げるはずだ。ローレットが切ってあるのでそれは少し削った。旋盤で廻してやすりを当て、角を低くしたのである。
それを煉瓦の上に置き、ガスバーナで焙って押し込むのだ。樹脂は少し融けて金属部外周の尖った角がその中に納まる。嵌まり具合を確認して、すぐに水に投げ込んで冷やす。簡単な作業である。 240 ℃が一番具合が良いことが分かった。温度管理は大切であるから、大先輩から戴いた熱電対温度計を用いて測った。毎回測るのは面倒なので、ガス火の大きさと距離とを決めて何秒温めると所定の温度になるかを調べた。
この温度計はプローブが細く、先端に接触させると直ちに温度が表示される。久しぶりに使うので、氷水の 0 ℃と沸騰水の 100 ℃を確認してから測定した。63%ハンダの固まる温度も 183 ℃近辺だったので問題はなく、正確であると判断した。
焼けた金属部に手で樹脂の継手を押し込むのだが、これは簡単である。多少傾いても自然に正しい角度に直って行く。外側が融けていないので、一番安定な状態になりたいわけだと解釈した。
こうしてかなり前に完成していた下廻りも全てバラして組み直したので、極めて滑らかに走るようになった。可撓継手は20年も放置してあったが、割れは見られなかった。
2026年04月05日
日本製のユニヴァーサル・ジョイント
所持しているすべてのユニヴァーサル・ジョイントを出して合うものを探した。
カツミ製と思しきものがたくさんある。位相の問題は過去に扱ったが、再度紹介する。
上は正しい部品である。下は間違いだ。さすがに祖父江氏の作った模型は全て上の配置である。
それについて聞いたことがある。
「いやぁ、あたしゃあそんなことには詳しかぁねぇんだよ。揃えとかなきゃならねぇって教えられたんでね、そうしてるんだ。だってさ、トラックだってみんなそうなってるんだよ。直角にしてあるものなんか見たことねぇぜ。」
正解である。
下の間違ったのはカツミのジャンクである。カツミ製でもこういうのはあるのだ。10本ほどあったが、直ちに全数を真ん中で切り離した。絶縁材を使ってつなぐつもりだ。
カツミ製と思しきものがたくさんある。位相の問題は過去に扱ったが、再度紹介する。
上は正しい部品である。下は間違いだ。さすがに祖父江氏の作った模型は全て上の配置である。それについて聞いたことがある。
「いやぁ、あたしゃあそんなことには詳しかぁねぇんだよ。揃えとかなきゃならねぇって教えられたんでね、そうしてるんだ。だってさ、トラックだってみんなそうなってるんだよ。直角にしてあるものなんか見たことねぇぜ。」
正解である。
下の間違ったのはカツミのジャンクである。カツミ製でもこういうのはあるのだ。10本ほどあったが、直ちに全数を真ん中で切り離した。絶縁材を使ってつなぐつもりだ。
2026年04月03日
ユニヴァーサル・ジョイントの破損
最近3輌のディーゼル電気機関車を塗装し、ディカールを貼れば完成する筈であった。ところがユニヴァーサル・ジョイントにおかしいのがある。
これらのジョイントは韓国製のもので内径が 4 mmの POM(ポリアセタール)製である。ヨークの孔が長孔で、軸の伸び縮みに対応できる。軸を 2.5 mmに細くしたのでブラス製挽物を中に押し込んだ。決して 無理に押し込んだのではない。ぎりぎりのサイズで作り、接着剤を入れて押し込んだのである。それほどのストレスは掛かっていない筈だ。しかし、それが30年経つと割れている。
仕方が無いから作り直して嵌めることにした。
ごく一部のものには、割れないように内径を調整してテーパを付けたパイプを、外側に無理に嵌めてある。これは問題なかったが、とてつもない手間がかかる。そこで、妙案が土屋氏から出た。パイプの代わりに絹糸を巻いたらどうかと。
これは良いアイデアで、割れているものさえも修復できた。割れているものを万力で挟んで隙間を無くし、削って新しい表面を出してから瞬間接着剤を少し塗り、絹糸を10回ほど巻いて強く縛った。さらに接着剤を薄く塗ったのだ。これは30年以上持っている。絹糸は強い。
中央にあるのはアメリカ製のスパイダだ。韓国製はアメリカ製のをコピィして作ったが、スパイダが POM製だった。滑りが良くなかった。それは滑り面が曲面でひっ掛かり易かったからだ。この金属製スパイダは本体が直方体で平面があるので、ヨークの中で軸方向に滑り易く、動作が滑らかだ。このスパイダだけをたくさん買って、韓国製継ぎ手を補正した。アメリカの製造元はどうしてそれだけを買うのか不思議そうだったが、実例を見せると他の客にも紹介して良い結果を出していたようだ。
スパイダとは蜘蛛(クモ)のことで遠くから見るとそう見える。cross spider 十字スパイダという言い方が正しい。
これらのジョイントは韓国製のもので内径が 4 mmの POM(ポリアセタール)製である。ヨークの孔が長孔で、軸の伸び縮みに対応できる。軸を 2.5 mmに細くしたのでブラス製挽物を中に押し込んだ。決して 無理に押し込んだのではない。ぎりぎりのサイズで作り、接着剤を入れて押し込んだのである。それほどのストレスは掛かっていない筈だ。しかし、それが30年経つと割れている。
仕方が無いから作り直して嵌めることにした。
ごく一部のものには、割れないように内径を調整してテーパを付けたパイプを、外側に無理に嵌めてある。これは問題なかったが、とてつもない手間がかかる。そこで、妙案が土屋氏から出た。パイプの代わりに絹糸を巻いたらどうかと。これは良いアイデアで、割れているものさえも修復できた。割れているものを万力で挟んで隙間を無くし、削って新しい表面を出してから瞬間接着剤を少し塗り、絹糸を10回ほど巻いて強く縛った。さらに接着剤を薄く塗ったのだ。これは30年以上持っている。絹糸は強い。
中央にあるのはアメリカ製のスパイダだ。韓国製はアメリカ製のをコピィして作ったが、スパイダが POM製だった。滑りが良くなかった。それは滑り面が曲面でひっ掛かり易かったからだ。この金属製スパイダは本体が直方体で平面があるので、ヨークの中で軸方向に滑り易く、動作が滑らかだ。このスパイダだけをたくさん買って、韓国製継ぎ手を補正した。アメリカの製造元はどうしてそれだけを買うのか不思議そうだったが、実例を見せると他の客にも紹介して良い結果を出していたようだ。
スパイダとは蜘蛛(クモ)のことで遠くから見るとそう見える。cross spider 十字スパイダという言い方が正しい。
2026年04月01日
SD7を仕上げる
この機関車のエンジンフッドは Max Gray の時代の安達製作所製パイロットモデルである。半分壊れていたのでそれを修復した。下廻りは適合する台車に作り替え、自家製の動力装置を付けている。30%ほどがスクラッチから作られているわけだ。厚い板をふんだんに使った重い機関車だ。煙突を伸ばし、UP仕様にした。実物は乗り心地の良い機関車だったそうだ。
モータからチェインで駆動軸を下げ、3条ウォームのギヤボックスで全軸駆動である。静かで強力だ。
安達庄之助氏がこれを作ったのは1950年代後半で、ほとんどすべてが手作りである。薄い板をプレスで抜いて貼り重ねてある。こういう製品はもう出て来ない。
安達氏は鉄道で使う信号用燈火をプレスで作る仕事をしていたらしい。薄板の加工はお手のもので、祖父江氏は安達氏の腕を高く評価していた。