2018年04月

2018年04月30日

またまたガセット作り

gussetsremoving gusset 仕舞ってあった工具を引っ張り出して、毎朝少しずつ打った。一部の大きなガセットに、貼り間違いが見つかったのだ。写真はまだ歪みが取ってない状態である。
 タガネを研いで当て、コンコンと叩いて剥がした。とても良く付いている。ヤスリを掛けて接着剤を完全に取り、再度接着した。

fixing gussets 小さいものは、見えないだろうと思って省略した天井部分のトラスに貼る。最近の高精細のカメラは、どんなものも映し出してしまうから困ったものだ。

 色は銀色とすることにした。古びた渋い銀色だ。フロクイルに"old silver" 色があるが、それにgrimy black (汚い黒)を足す。
 塗装の準備で忙しくなってきた。毎日少しずつ錆びを落としている。鉄板製であるから、仕方がない。一度サンドブラストでほとんど落としたのだが、また1年ほど経って錆びて来た。
 ひっくり返すと、接着剤がはみ出していたりするので、それを削る。

 塗装の手順を考えている。ひっくり返して裏側から塗り始める。側面の細かいトラスを忘れずに塗るのはなかなか難しい。  


2018年04月28日

plain truck, drive truck

 台車にボールベアリングの車輪を嵌めてみた。

plain truck, drive truck 台車は二種類あって、標準品と駆動用がある。後者のホィールベイスは少々長い。モータの重さが掛かる分、イコライザの中心ピンの位置が異なる。
 本物は24インチ径だから、12.7 mm径になるが、12 mm径にした。軸は Φ6 を旋盤で挽いて、作った。この写真は仮組みであるから、まだ全く仕上げてない。
 曲率は計算通りで合っている。滑らかに動くはずだ。

 図面らしきものがある。3面を表しているはずであるが、どれも一致しない。やはり単なる仕様書なのだろう。この図を見ると、ガーダ橋の下に台車が来るが、イコライザ・ピンの位置も描いてない。
 完璧なスケール・モデルを作る積もりでは無いので気楽に行きたいが、どの図面を見ても違うことが描いてあると、気分は良くない。

2018年04月26日

回転橋

fit in the pit 軌框とキャブをピットに置いてみた。この写真では上から見ているので、枕木の色しか目に入らない。色が薄すぎたかもしれない。濃くすることは簡単にできる。

 今デッキガーダを設計している。リヴェットは省略する。作っても見えないからだ。一番の難物は回転橋の上に立つ三相交流受電ロータである。振れが無いように作るのは難しい。細いふにゃふにゃしたものは、正確には作りにくいのだ。たとえ正確にできていても、回転橋に正しく取り付ける工夫が要る。
 電線を接続しなければ問題ないが、つないだ時回転によって、線が伸びたり弛んだりするのは癪だ。

bridge これは以前自宅用に作ったものの写真だ。ゴンドラ(無蓋車)のサイドが余っていたのでそれを活用した。斜めに切って、リヴェットを打ち足した。自宅のレイアウトの転車台は、すぐ間近にあってよく見えるからだ。 バックリング防止のリブは、これまた貨車の部品である。

 簡単なモックアップを作ってテストしたが、0.4 mm厚程度の薄板が良さそうである。もちろん補強は入れる。全体が捩じれなければならない。全ての支持車輪が密着して4点支持で、中心も含めて5点支持にする。要するに3点支持を二つ、つないだ形である。こうすることによって、各枝線との高さが揃う。

 今まで様々な実例を見てきたが、枝線との高さが、必ず合う作例は、まず見たことがないのだ。

2018年04月24日

trucks

ハの字 回転橋を支える4つの台車を作り始めた。ちょうど良い1.25 mm厚の押出し材のチャネルが見つかった。高さ幅とも 9.9 mmである。
 それにボールベアリングを車輪として取り付ける。円周上であるから、軸は微妙に絞られる。計算するとサインが 1 / 35.3 である。シャフトを通すと、写真のようにハの字になって、424 mm先で交わる。この種の工作にはDROは役に立つ。計算値をそのまま穴あけして、できあがりだ。
 
 二つの台車を取り付けるビームはある程度の長さがあるので、取付け角度は3度以上ある。これは割出盤上でフライスを使って削り出す。大きめのブロックから8割以上を粉にして作ることになる。

 フライスで粗取りしてからヤスリで仕上げる。一度に一つしか見られないから、多少の不揃いでも問題ない。
 この台車の本物の写真が見つからない。全体を4輪で支えているタイプの写真は自分でもいくつか撮ってあるが、8輪タイプは無い。見えにくい構造であるから、機能だけで良いわけだが、支点の高さ等に興味がある。
 速く走るものではないので、どうでもよいが、気になる。8輪のうち1輪だけが、駆動用のようだ。それらしいモータの形の鋳物があるので飾りにそれを付ける。その雨よけの小屋掛けも必要だ。

moving hole with silver solder 支点位置を間違えたが、軸を通して銀ハンダで焙り付けしたのち、2枚刃のエンドミルで開け直した。こういう時は銀ハンダは便利である。銀ロウ並みに硬い。 

 橋の構造体の設計も始めた。900mmの長さで完全に直線にせねばならない。レーザ加工も考えたが、構造が堅くなるので、ブラスの薄板製にする。3つに分けて作り、接合する。

2018年04月22日

続々 operator's cab

operator's cab 壁は波板であったり、相杓り(あいじゃくり)の羽目板だったりする。冬は寒いだろうし、夏はとても暑いはずだ。せいぜい1分間のことだから我慢するのだろうか。窓は横に動くタイプだ。出入り口とその反対の妻の窓は、はめ殺しである。
 吊り戸は、上2点と下2点で押さえているのだろう。上はレイルにはまっている。下は浮いてこないように引っ掛かっているのだろう。

operator's cab 屋根をどうするか、迷っている。磁石などで半固定できるようにするべきか、固着してしまうべきかだ。キャブの中は電車のマスコンのようなものが一つあるだけで、極めて殺風景である。
 写真のソフトメタル鋳物が見つかった。ちょうど良い大きさなので室内に取り付ける。室内にあるものは、あとは電灯のスウィッチだけだ。椅子は小さいものがあることもある。 
 
 回転橋位置決めの鎖錠装置をそれらしく付ける。動くと良いが、そのメカニズムを付けると、人形まで動かさねばならないのでやめる。その付近のプラットフォームには人形を配置する。

 回転速度は、円周レイル上の速度で毎分 200 ft 即ち約 60 mであることが判明した。時速約 3.6 km である。ということは、2分強で1回転である。重い機関車を載せて、静々と廻るのだ。当博物館の見せ場である。決して躓かずに、グワーンと廻るはずである。

 この転車台は実物を模したものではないので、あまり難しいことは考えないことにする。

2018年04月20日

続 operator's cab

 キャブをブラスの板から作った。長年の使用に耐えるように金属製としたのだ。t0.6 の板にけがいて、糸鋸で切り出した。うっかり快削でないものも半分混じっていたので、切るのに苦労した。最近は快削の材料しか使っていないので、そのつもりで切って糸鋸を折ってしまった。快削なら、1ストロークで 2.5 mm 切れる。
 
 昔は眼が良く見えたので、罫書き線の半分まで切るということもできた。ヤスリ仕上無しという工作をしたこともある。
 最近はすっかり諦めて、罫書き線の内側 0.5 mm あたりでやめている。それをヤスリで削り落とすのだが、万力は使わない。万力で締めると傷が付くから避けたい。

step helps filing 仙台の今野氏ご創案段付きアンビルを使う。例のフロイス盤の上に置いて、ワークを立てる。段に引っ掛けて、ヤスリを掛ける。
 本来の使い方ではないのだろうが、いつもこの方式で仕上げる。快削材は堅いので、曲がることは無い。ヤスリは勝手の分かっている専用のを使う。1ストロークで 0.15 mm ずつ削れるので、3回半でできあがりだ。こういうところは、慣れた道具を使うと見なくてもできる。と言うより、見るのが面倒なのだ。
step helps filing2 TMSに発表された今野氏の記事では、帯材の端面を仕上げる様子が示され、側面でヤスリ掛けしている写真があった。筆者はその使い方より、今回の使い方の方がはるかに多い。

 出来たら、油目ヤスリでバリを取って、ちょいちょいとハンダ付けしてできあがりだ。簡単な直角ジグで支えて付ける。ブラス工作は楽しい。なんといっても速くできるのが良い。接着剤を使う工作は、好きではない。

 今回の工作は気楽である。鑑賞距離が 1.5 m以上 と決まっているので、それらしく見えれば良いのである。細かく作っても意味がない。

2018年04月18日

operator's cab

 転車台の運転室 (cab) には規格があるようだ。手元にある図面のようなもの(多分、仕様書?)には、UP204 という番号が書いてある。おそらく、UPの common standard の番号であろう。それを探し出すことができれば、かなり詳しい図面があるはずだ。この図には各種の鋼材の寸法が示してある。発注時に使用するものだろうと推測する。

operator's cab foot print キャブは I 字鋼で支えられている。よく似た寸法のチャネルを貼り合わせて作った。それに床板をハンダ付けした。キャブの扉は吊戸である。壁は金属製のようにも見える。窓枠は木のようだ。
 入り口から出たところにデッキがあるが、その支えの鉄骨は無い。ということは枕木の延長である。枕木を延ばしてそこにデッキ材を張ることになる。手摺は別個に付けられている。

 デッキの上には長いテコが出ていて、それで回転橋をロックする。大戦中は男手が足らないので、女性がその仕事をしていた。戦時のキャンペーンのカラー写真がある。写真映りが良いように、赤いブラウスの白人女性である。投入されたばかりの Big Boy の転換をしている写真はよく見たが、その原版がカラースライドであるとは思わなかった。
  照明の向きに注意されたい。レイルを合致させるときに必要な光だから、外に向けてあるのだ。キャブは黒である。1950年代の写真では赤く塗ってあるものもある。   
 不思議なのは、シャイアン、グリーンリヴァ、オグデンの3箇所にビッグボーイ用のターンテイブルが設置されたと書いてある本が多数だが、この写真はララミーで撮られたものだそうだ。珍しく、このキャブは浅い切妻である。   

2018年04月16日

続 軌框

tie lining-up jigremoving from jig すべてのキャットウォークの板を貼ってから、ジグを裏返し、枕木の安定のために貼ってあったマスキング・テープを剥がした。枕木を長い定規で押し込んだ瞬間に全ての枕木が外れた。肉を盗んだ効果は絶大である。

trimmed 直径は 900 mm(43.2 m) であるから、コンパスでけがいて角を切り落とす。cab (運転室)の位置を写真、図面等から確認し、追加のキャットウォークの材料を確保する。キャブ前のプラットフォームはかなり広い。 

 キャブの設計をした。UPの機関区の実測値を元に写真を参考にした。木造かと思ったが、金属製のようにも見える。戦争中は真っ黒だったが、戦後は貨車のような茶色または赤になっているものが多い。どういう訳か、屋根はアーチになっている。

 操作盤は単純で、電車のマスコンのような形をしている。三相交流電動機のスター結線とデルタ結線を切り替えているようだ。それぐらいしか操作する物はない。ブレーキもなく、非常時は逆ノッチを入れたりしたのだろう。

 車輪は8個にして、2個ずつイコライズする。中心と合わせて5点支持だ。橋の構造体を薄い材料で作って捩じれるように製作する。そうすると回転時に、動きに落ち着きが出るはずだ。

2018年04月14日

軌框

turntable track もう一つの軌框(ききょう)を作っている。これは回転橋の線路である。枕木を整列させるのは、レーザで切り抜いた鉄板のジグである。前回の失敗をもとに肉を盗んであるので、外すのは楽なはずだ。隙間を一定にするのは、挟み込んだφ0.5ブラス線である。固着後、引抜く。
 
bottom view 左右に枕木を伸ばしてある。今野氏に作って戴いたものに、自分で製材したものを足した。イチイの木を丸鋸でスライスして、それを精密丸鋸盤で縦割りにし、さらに高さを揃えた。かなりの手間を掛けた枕木である。長さはジグにきっちり嵌まるように仕上げた。前回の傾斜枕木は、今野氏にお願いしたが、直方体なら自分でもできる範囲にある。
 オイルステインに漬けて浸み込ませ、金網の上に広げて乾燥した。中まで浸み込んでいるので、多少削っても色が変わらないのが良い。

top view この飛び出した部分に1/32 × 1/8 インチ(0.8 × 3.2 mm)の板を貼る。歩み板である。これは手摺が付くから、キャットウォークらしい。 良く固着してから、適当な長さに切れ目を入れる。多分実物長さで18フィート(5.48 m)以下だ。

 手摺は、たまたまデニスに貰ったものがあり、数を数えると何とかなりそうである。運転室はキャットウォークの外にある。かなり迫り出すので、それなりの鋼材で支えてある。

2018年04月12日

続々 guard rails 

 guard rail の先端をブラス製の別部品にして銀ハンダで付けた。全体を下向きに曲げて底をベルトサンダで磨った。調子よく削れて行ったのだが、突然ばらばらになった。洋白レイルは熱伝導が悪いので、摩擦熱が溜まって、ハンダが融けたのだ。仕方がないので拾い集めて、丁寧に手でヤスリ掛けした。
guard rails 耐熱板の上に並べて押え、再度ガスバーナで焙って付けた。昔この形の先端を見て、いつか作ってやろうと思っていたのだ。
 仮に置いてみた。枕木、レイルの位置関係はでたらめであるのはご容赦願いたい。レイル高と同じ厚さの板を貼りつけ、20度くらいの角度で下に曲げて、レイルごと削ってある。

 Oスケールの模型では、護輪軌条があると、脱線しない。片車輪を持ち上げて外に滑らせても、内側が引掛かっていて、落ち込まない。外の車輪はフランジで走っている。そのうち元に戻る。ガードレイルはいわゆるフランジウェイよりかなり広いが、模型のタイヤは厚いので、その隙間にタイヤが落ち込まない。完全なスケールの車輪ならば、はまる可能性がある。即ち脱線した状態になるだろう。それが本物の状態である。要するに、本物は脱線することを前提に、逸脱量を建築限界の中に収めるのが目的であると結論できる。

 博物館のレイアウトの周回線ができてから、かれこれ2年近く経つが、脱線はほとんどない。この一年以上無事故だ。一部の車輛のフランジにはフェルトペンで薄く印を付けてあるが、それが触った形跡もない。フランジで曲がっているのではないのだ
 そう信じている人もいるが、模型の遠心力の効果を計算するべきだ。フランジが当たるわけがない。ステンレスの摩擦係数が小さいことが大切なファクタだ。

2018年04月10日

続 guard rails

guard rails 護輪軌条の図がある。これはPaul Mallery氏の
Trackwork Handbook の中にある図だ。

 上の図はごく一般的な単線の場合だ。2本のレイルが熔接されて尖っている。橋の入り口からかなり出ていることが分かる。

 中の図は複線で護輪軌条が各1本ずつの場合だ。これは脱線時に橋の構造体にぶつからないためのものである。中心方向に寄ることに対しては全く考慮していない。through girder橋は進行方向に衝撃があると落橋する可能性が高い。この図はバラストが敷いてあるときの場合だ、と注釈にある。 

 下の図はバラスト無しの場合で複線の時である。複線の中心線に、ガーダー橋の構造物があるので、それに衝突しないようにしてある。いわゆる三主桁である。進行方向が決まっているので、尖っている方向はそれぞれ一方向である。

 ガードレイルは使い廻した古レイルを使う場合が多く、そうでなくても細いものを使うことが多い。日本の護輪軌条は橋から外の方向にそれほど長くは伸びていない。

 走行レイルとガードレイルはある程度離れているから、車輪が限界まで偏倚しても、ガードレイルに接触することはないようになっている。


2018年04月08日

guard rails

 護輪軌条の先端の形をどうするかは難しい問題だ。左右を接続するとショートする可能性が高い。走行レイルはスパイクで留められている。ガードレイルはそれに触っているからだ。尖端部分を別部品にして、接着するしかない。高さも低くなっているものを見たことがあるので、そういう形にしたい。

 護輪軌条は何のためにあるのだろう。要するに脱線時に車輛が橋の構造物に当らないようにするものだ、と手元の本には書いてある。橋の専門家の友人がいたが、彼の見解は違っていた。橋の構造物は、中で脱線が起こっても耐えられるように設計してあるというのだ。むしろ、入り口が危ない。そこに衝突すると落橋もありうるし、電車などは縦裂きになって死傷者が出るだろう。だから、護輪軌条は橋の手前を長くすべきだと言っていた。


 ガードレイルは、走行レイルに裏から接続部品を作ってハンダ付けした。現実にはまず脱線は起こらないから、形だけで良いのだが、取り付け時に外れにくいようにした。走行レイルと同電位だ。洋白は熱伝導率が小さいので、細い 58 W の鏝で楽にハンダ付けできた。しかも、手で持っていても熱くないのが良い。
 そう言いながら、手の甲を火傷した。水ぶくれができたが大したことは無い。不思議なことに、インフルエンザ以降、体調がいまひとつだったが、その日は妙に体が軽かった。少しばかりの火傷をすると、体調が良くなるようだ。要するにお灸だ。以前もそういう経験があった。因果関係はよく分からないが、面白いものだ。

 ガードレイルの取り付けられた曲線の線路は、非常に剛性が強くなり、曲率が保たれる。2800Rと2900Rの差は僅かだが、並べると正しく曲線間隔 100 mm を保っていることが分かった。

2018年04月06日

abutment

 abutment 橋台は巨大な塊になった。曲線であるから、2本のガーダ橋が長さ方向に少しずれる。それを表現するためには合板を重ねたものをずらして貼り付け、最上部には支承を載せる部分を作る。どんどん貼り付けていくと、質量が 7 kg ほどにもなり、片手では持てなくなった。角の部分を45度に切り落とし、例によってベルトサンダで削った。
 この段の部分は評判が良い。実感味が増すという。確かにこれが平面なら、おかしなもので、おもちゃっぽく見えるだろう。実物の構造をよく見ている、と褒めて戴いた。

 樹脂塗料を十分に浸み込ませて固めた。磨いてさらに塗り重ねて、つるつるにした。こうしておかないと、切り口の篩管が開いているので、穴だらけになる。

 側面は、レイアウトの他の部分と同じグレイに塗るが、コンクリートが見える部分は、コンクリート色を塗る。不思議なことに、アメリカで売っているコンクリート色の塗料は、どれも多少黄色い。どちらかと言うとベージュである。
 日本ではコンクリートは緑灰白色である。これは骨材の違いによるものかもしれない。

 合板の貼り合わせであるが、むしろ彫刻のような感じである。大きめに作って、丸鋸盤で切り落として、高さを合わせている。かなり無理をして工作している。
 高さ調整は、薄板を貼り合わせてするべきであったと反省している。 

dda40x at 04:06コメント(0)木工 この記事をクリップ!

2018年04月04日

続々 架橋

bridges2 中間の pier(橋脚)を煉瓦で、という話もあったが、煉瓦ではとても持たない。reinforced concrete 鉄筋コンクリートでないと圧潰してしまう。煉瓦ではこの3倍の断面積が必要であろう。 線路の隙間に立てる薄い橋脚なので、RCにせざるを得ない。

 トラス橋とガーダ橋が接続するので、支承の高さが異なる。また、角度があるので、その掛かり具合を計算するのが面倒である。
 遠くの方に板を立て、その中心の的に測距のレーザ光を当てる。そうして三角測量をしたのだ。面倒ではあるが、正確に測定出来た。計算値が現実の値と一致したのには、感動した。

 当時の配筋の図面を見たが、現在の日本の物に比べるとかなり鉄筋量が少ない。地震の少ない国であるから、垂直荷重しか考えていない。上から押されて潰れないように、樽で言えばタガの部分の配筋は考えてある。異型鉄筋がなかった時代であるから、鉄筋の先はすべて曲げてあった。鉄筋は3/4インチ径(19 mm)であって、かなり細いと感じた。

 この種の橋脚には、様々な装飾が施されている。アール・デコの時代であるから、当時のデザイナが工夫をして作ったのだろう。
 田舎の鉄道橋の橋脚など誰も興味を示さないとも思うのだが、この種の装飾が施されていたのは興味深い。この写真ではまだ、装飾が付いていない。 

2018年04月02日

続 架橋

bridges 不陸とは何か、という質問を受けている。読み方は”ふろく”である。”ふりく”という人もいるが、本来の言い方ではない。平らな屋根を陸屋根というが、これも”ろくやね”が正しい読み方である。床材などの接合部が、厚さの不揃いで凸凹していることを指す。
 日本では鉋で仕上げるのが普通だが、アメリカ人は巨大なベルトサンダを持って来て、全体を削り落とす。日本では、体育館などの床を仕上げる時に使う機械だ。
 細かいところは今回紹介した機械や、入り込んだ角を削る機械で削る。筆者の家の床は自分で張ったので、この種の道具を複数持っている。アメリカの床材はこのように削ることを前提にしているので、日本製のように厚みが完全に一定でない。出力が大きな機械を廻したままにすると、床にめり込んでいく。これは冗談ではなく、本当に起こることである。それほど削る力が大きい。

 今回のように角度を付けた仕上がりにするときは、角度の基準になる部材を所定の位置に取り付けて、その端面が出るまで当てていればよい。もちろんワークをどうやって固定するかは、かなりの問題である。作業台に専用の留め具を付け、作業台を足で踏んで作業する。相当な力が掛かる。

 合板の端面には無数に穴があいているので、油性ニスをたっぷり浸み込ませて2日放置し、固める。そうすれば、塗料が吸い込まれないから、下塗りをすることができる。

 護輪軌条はやや細いレイルを取り付ける。先端の形に悩んでいる。日本では内側に曲げただけのものが大半だが、アメリカでは左右二本を熔接したものをよく見る。また、下に曲げて、砂利に潜らせているものも見る。脱線したものをすくい上げることを考えているのだろうか。それだけ脱線が多いということなのだろう。

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