木工

2021年11月16日

上手さ と 速さ

 ヤスリがけは、ハンダ付け、穴あけと並んで、金属工作の大単元である。これを軽視する人は多い。先に真ん中を凹ませる話を披露したが、いまだに「そんな事できるわけない」と思っている人は多いようだ。そういう人は向上しないだろう。

 H氏の話は続く。H氏は電車を製造する会社に居た。そこで、木工職人を雇う必要があった。広告を出して、志願者を集め、実技試験をするのだそうだ。完成見本はなく、図面だけを見せて、窓枠や座席の枠などを作らせる。道具は会社の備品を使っても良いし、自前のものでも良いことになっていた。

 制限時間は3時間だそうだが、30分で持って来る人と、3時間きっちり掛けて仕上げる人の作品を比べると、早い人の方が数等出来が良かったそうだ。
 要するに、頭の中に作品のかたちが出来ていて、それに近づければ良いという人の作品の出来が良いというわけだ。あっちを削り、こっちを削って仕上げる人は結局は時間の無駄使いであって、ろくなものは出来なかったと言う。筆者には納得できることが多い。

 工作の上手な人は速い、というのは真理だろうと思う。内野氏の製作速度には、いつも驚かされたことを思い出す。祖父江氏はさらに速かった。

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2021年10月17日

続 マキタ・スライド丸鋸の安全部品

Makita LS1012 新型機のカヴァを外してみると、なんと旧型機と同じ形の部品でつながっているではないか。嵌め替えができるかもしれないと思い、やってみたら全く問題なく作動した。旧型機ではオレンジ部分が初めから無い設計であった。バネで戻していたが、新型の部品をはめると、より重くなっているので、自重で下がりやすく、都合が良い。(この写真は新型)

 営業所で聞いたときには、「供給打ち切りで部品がない」の一点張りで、取り付く島もない状態であったが、「簡単に解決できた」とメイルを送ると、営業所長が来て詫びるとともに礼を言った。
「驚きました。まさか嵌るとは思いませんでした。この方法は使えますね。」
と言う。マキタの本社にもメイルを送り、このことを知らせた。全国の営業所に、
「古い機種の壊れたカヴァを、新型の部品で交換できます。」
という掲示を出すように求めた。わずか1000円弱で買えて、今までよりずっと調子の良いカヴァである。

 機番が変わると、共通点はないと思ってしまうのだろう。しかし設計者は、新型になっても使える構造はそのまま使いたいはずだ。今回は見かけも変わっていたので、共通使用ができるとは思わなかったのも、多少は理解できる。しかし、労働災害を防ぐという観点から見ると、古い機械を使っている大工も多いだろうから、少しは頭を使うべきであった。

 この道具は、正確に木材を直角に切るときには不可欠であるから、クラブの会員が使いに来る。鋸刃は常に目立てに出して、切れ味を最高に保っている。あまりにも簡単に正確な仕事ができるので皆驚く。筆者の木製の貨車は、全てこれで直角を出している。

 下手な道具で悩むより、良い道具を持ちたい。最近は旧形式がヤフオクなどで非常に安く手に入る。刃は、新品を買うと極めて高い。目立てに出すべきである。近くにお値打ちにやってくれるところがあるので、頻繁に出している。鋭い刃で切ると、かんなを掛けたようにツルツルになる。

 引金から手を離すと、自動ブレーキが掛かって安全だが、ブレーキの効きが甘くなったときは、カーボンブラシの摩耗である。取替部品がある。似た部品をヤスリで削ってサイズを合わせて使ったことがあるが、問題はなかった。 


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2021年10月15日

マキタ・スライド丸鋸の安全部品

 sliding compound miter sawと言うらしい。1980年代に生まれた木工機である。

 それまでは、垂直に立った軸に直角のアームがついて、その腕にレイルがあって鋸刃が水平移動するものしかなかった。アームを廻せば斜め切りが出来る上に、鋸刃を傾けることも可能で、便利な道具であったが、持ち運びは不便で、重かった。それは、radial arm sawと呼ばれた。
 アメリカではよく使わせて貰い、便利なものなので、それを買おうと思っていた。そこに、このコンパクトなスライド・ソウが売り出された。日立とマキタから出た。小さくて軽いが、幅の広い材を一発切断できるばかりか、鋸刃を傾けることができるので便利である。ラジアル・アーム・ソウには負けない性能を持っていたので、アメリカでは大人気であった。営業所が近くにあったのでマキタを買った。

Makita LS1011 家を建てるときには大いに活躍し、その大工にこの道具を貸したので、都合3軒建てることに貢献したことになる。その後、塀を作り、デッキを整備した。自宅のレイアウトの建設、家の増築その他に大活躍をした。ところが使い過ぎて透明な保護カヴァが疲労して欠け、危ない状態になった。緑の部分が欠けてなくなってしまい、そこは握りに近いので危なくて使えない。注意力が低下すると指が無くなる可能性があったので、使用を中止し、新型機を手に入れた。新型は更に性能が向上し、使いやすくなっていて、博物館建設に大活躍した。

 旧型機の安全カヴァが手に入らないかと営業所に持っていったが、2008年に部品供給が終了して、修理不能だと言う。それは仕方がないが、この部分にカヴァがないのは、現在は違法らしい。安全基準を満たさないから、建設現場では使ってはいけないのだ。しかし、本体は全くヘタっていないので、もう少し使いたい。

 写真の下にあるバネは、当初のカヴァの復元バネだ。押し切るときはリンクで押されて開き、戻すと強制的に降りて閉まるようになっていた。

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2021年10月13日

ピアノ博物館

 四日市の山奥に湯の山温泉駅がある。電車の終点からさらに 500 mほど先に、その博物館があった。元はホテルか保養所だったのだろう。その建物を活用して、調律師の皆さんが中心になって運営しているようだ。NPO法人格を取得している。
 収蔵しているピアノはかなり古いものが多く、日本でお目にかかるとは思わなかった種類のものが沢山ある。いわゆるグランドピアノの前の時代の箱型ピアノは珍しい。しかも木製フレイムのものがあるのには驚いた。

 アメリカで沢山のピアノを見、触ってきた。木製フレイムでは狂ってしまう。湿度の影響をかなり受けるから日本では使いづらいと思っていた。鋳鉄製フレイムが可能になって、初めて安定した音程を得ることができるようになったのだ。筆者はアメリカ製のピアノも持っていたが、日本での保守はなかなか大変で、欲しい方に譲り、現在はヤマハになってしまった。音程が保たれるのはありがたい。これは日本製ならではである。 

triple stage この博物館の収蔵品で、筆者が一番興味があったのは、この3段に弦が張ってあるアップライトピアノであった。現代のピアノはすべて2段である。最初は1段であった。弦の張力が偏るので、交差させて2段にすると具合がよく、コンパクトになる。これは3段で更にコンパクトにしたのだろうが、スペイスの利用法ではまだ改良の余地があるように思われた。

backshopsquare piano この博物館のbackshopには、かなりの古いピアノが修復途上にあった。KB氏のことを持ち出すと、「あのあと、模型の汽車の博物館に行くって、かなり急いで行かれましたよ。」という返事が返ってきた。
「その博物館を作っている張本人です。」と名乗ると、とても驚き、是非見たいとのことであった。

 KB氏を案内して来られたビデオ作家のK氏は、
「工房でピアノの部品を作っているのを見たが、あれはdda40x君がジグを作ってあげれば、かなり省力化できるよ。」
と言う。木工、金工では、お手伝いできることがあるかもしれない。

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2021年10月09日

書庫を作る

 博物館に寄贈された書籍がかなりの量になってきた。
 親しい趣味人から書籍を寄付したいとの申し出が、時々ある。友人たちと出向いて受け取って来るが、それを車から降ろすのも一苦労だ。入口付近に腰の高さまで積み上げたままになっているものもある。
 珍しい本もあるので、全てを縦覧できるようにしたい。開架するのは無理なものもあるので、それは書庫に整理して並べたい。

 重複しているものがあれば、状態の良いものを開架し、残りは順に保管せねばならない。そのための書庫を作る必要があった。博物館の入っている建物の一部に適当なスペイスがあり、それを活用した。

 助っ人が来てくれたので、束(つか)が腐って少しぶかぶかする床を外し、頑丈な構造の床下地を作った。3トンほど置いても良いようになった。特に本棚の下は根太を増設し、束も直接根太を支えるようにした。飛び跳ねても全く凹まない。

 貴重な本もあるので、盗難には注意している。壁は石膏ボードではない。複合材を用い、斧でも破れない。扉は厚い防犯仕様のものを用い、内開きだから、蝶番を切り落とすことも出来ない。錠はアメリカ製の堅固なものである。熱処理した鋼材でできていて、恐ろしく頑丈である。

 中から鍵を掛けて作業しているときに人事不省になった時は、どうやって開ければよいかを、家族には伝えておかねばならない。

 防カビの燻蒸もできるようになる。
 
 書庫ができれば、積んである本が一掃され、歩きやすくなるはずだ。今、除湿専用エアコンを選定中である。 

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2020年12月01日

カビのこと

 木製キットを組んで塗装したものが、カビ始めた。不思議なことにガラスケースに入っているものがひどい。

 当博物館は24時間空調をかけているので、湿度は60%以下を保っている。かなり乾いているはずだ。それなのに、一部の車輌がカビだらけになった。分析すると、次のようなことになる。

1. Quality Craftのようなバスウッド(シナノキの亜種)に細い溝を切ったものの、溝の中からカビ始める。それは木造貨車を再現する縦溝が細かく切られたものが多い。

2. 滑面の塗装は大丈夫である。塗膜が薄く、木材に薄く浸み込んだだけの部分はカビ易い。

3. オイルステインを浸み込ませて固めたものは、その上に塗膜が無くても、全く大丈夫である。

 レイアウトの線路上を走っているものは全くカビていない。どうやら空気が循環していると良いらしい。空気清浄機が設置してあり、カビ防止に寄与するオゾンを発生するからかもしれない。

 対策としては殺菌剤の次亜塩素酸ナトリウム(キッチンハイターの類)を含む洗剤液を噴霧して、歯ブラシでこすり落とす。次は、よく水洗して乾かす。エアコンが効いているので、扇風機で良く乾く。カビは塗膜を明らかに侵す。一部はタッチアップが必要だった。組立の接着剤はエポキシが多いので、水で洗っても問題ない。
 外に持って行って、カビ止めスプレイを噴霧する。アルコールベースの薬剤であるから、濡れているうちに触ると塗料が傷む可能性があるので気を付ける。乾くとわずかに風合いが変化した。微妙に艶が増したような気がする。

 以前気が付いたオイルステインは、大変効果がある。中まで浸み込んで固まっているので、カビの胞子が取り付く場所がないのだろう。現在組立て中のものはすべてオイルステイン漬けにした。どうせ塗るのだから、下地に色がついていても何ら問題ない。

 ガラスケースの中も、何らかの対策が必要だろう。それまではガラス戸を開放しておかねばならない。置いておくだけでカビ止めになる薬剤があれば試してみたい。昔は臭素を含む薬剤があったが、最近はある理由で売っていない。

 Bass Woodはアメリカの東部、中西部にいくらでも生えている木で、日本では榀(シナ)と呼ばれる。ヨーロッパではリンデンバウム(菩提樹)である。
 軟かく、木目のほとんどない材が採れる。木彫り、家具その他の安価な工作材として使われる。模型材料としての適性があり、床板、屋根板などに使われている。

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2020年05月25日

operating table

手術台 手術台と呼んでいる。機関車を作ると必ずそれに合わせて作る。めんどくさいと思われる方もいるだろうが、これは不可欠のものである。ディーゼル電気機関車の場合は、外側の回廊部を支えなければならない。それには、手摺りを逃げた薄い材料で作る。

 Oスケールは重い。機関車が最低 2 kgはある。大きなものは4 kg以上ある。関節機などは6 kgもあるものがある。これをひっくり返して機構部を外したり、ロッドの調整をしようと思うと、細部が壊れてしまう。

 ラニングボードの付け根を支えるものが必要である。ラニングボードは分割され、段差があって上下しているものが大半なので、それに合わせた支えが必要である。幸い木工機械があるので、精密に切り出したブロックをたくさん用意し、高さを決め、接着剤で固定する。
 
 作った手術台は嵩が大きいので、専用の大きなコンテナに、嵩を減らすように組み合わせて入れてある。先回の慣性増大装置付きテンダには、専用の手術台をこしらえた。テンダ用としては、初めてである。もう一つ作らねばならない。

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2019年08月22日

続 NMRAの古い会報

3-chime 例の切り抜いた合板はこれになった。汽笛である。記事には mellow sound とある。mellowは訳しにくい語で、「豊かな」とか、「まろやかな」という意味である。
 確かに、吹いてみると、優しい音である。エア・コンプレッサにつないでみると、かなり荒々しい音になった。圧力をかけると流量が変化し、音色も音の高さも変わる。開放部を掌で軽く抑えただけでも、音色が変化する。

 汽車の汽笛というものは、単音のもの以外は、不協和音を出すことになっているらしい。あまり良い音だと、聞き惚れて事故になるからだそうだ。この3音はド、ソ、シのようだ。シの音を強く出すと汽笛風になる。
 次はふいごを作る必要がある。それを紐で引っ張るか、足で踏むと圧力が上がるので、より鋭い音になるだろう。

 工作時間は3時間ほどである。右手が不自由だが、丸鋸盤2台を駆使して、最少の手間で作った。接着剤はエポキシである。最初の2枚の側板を直角に立てて、ジグで押さえて錘を載せると10分で固まる。内側を立てて、再度接着する。
 一番難しいのは、スリットの隙間を均一にすることだ。側板より0.4 mm狭いものを挽き出しておき、それに0.4 mmのブラス板を載せてスペーサとする。そして天板を接着する。硬化後引き抜くわけだ。説明を見ると、この空気室も plenum chamber と書いてあることに気が付いた。

whistle 音を出す部分の三角断面の板はヒノキ棒から削り出したものを貼り、隙間が無いように取り付ける。
 木工に30分、組立て、接着を5回で、実質的には2時間でできるが、途中で設計変更があって3時間となった。この種の工作にはエポキシが一番使いやすい。材料を薄くすると、直角に自立させにくいので、手間がかかる。筆者は、経験上 、5.5 mmの板が一番使いやすいと感じる。
 ふいごに取り付け、訪問者は吹鳴させることができるようにする。

 箱の長さと周波数の関係を探っている。妙な関数になる。もう少し研究して解明し、5音階の汽笛を作りたい。

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2019年08月09日

古いNMRAの会報

 NMRAに加入当時の冊子を、自分で合本にしたものがある。それをめくると、アナログ時代のありとあらゆる挑戦の記事が並んでいる。よくもまあ、こんなものを作るものだ、というのが目白押しだ。そういう意味ではTMSなどより、はるかに面白かった。当時これに夢中になり、いろいろなものを試作した。今でも作動する踏切警報器も載っている。それについては作者にいろいろなことを質問した。
 NMRAの本部はすぐに転送してくれて、返事が直接来た。さらに改良して、良い音が出るようにした。TMSが転送を拒絶したことは、今でも腹が立つ。吉岡氏の記事を見て、直接聞いてみたいことがあったのだ。のちに吉岡氏も、それを知ってかなり怒っていた。だから、NMRAが手紙を転送してくれたのは、本当に嬉しかった。

 Paul Shimada氏と会ったとき、その話をした。
「Mr.Yamazaki はすべての情報を自分で握っていたい人なんだね。そういう人に日本支部を預けるわけには行かない。情報は自由闊達に伝えられなければならないというのが、NMRAの精神だ。」
と言った。以前にも書いたが、Model Railroderも、Rairoad Model Craftsmanも、手紙を転送してくれた。TMSだけがおかしかったのだ。現在のTMSはどうなのだろう。

What is this? さて、この板は何だろうか。寸法を写し取って、5.5 mmのシナ合板を切り抜いたものだ。これに何か簡単なものを付け足して、天井に相当するものを載せると、完成である。
 これを作ろうと思ってから、早くも40年以上も経つ。材料はプラスティックでも、木材でも良いし、金属板でもよい。今年こそ完成させて楽しもうと思う。

 さて、何であろうか。


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2018年04月06日

abutment

 abutment 橋台は巨大な塊になった。曲線であるから、2本のガーダ橋が長さ方向に少しずれる。それを表現するためには合板を重ねたものをずらして貼り付け、最上部には支承を載せる部分を作る。どんどん貼り付けていくと、質量が 7 kg ほどにもなり、片手では持てなくなった。角の部分を45度に切り落とし、例によってベルトサンダで削った。
 この段の部分は評判が良い。実感味が増すという。確かにこれが平面なら、おかしなもので、おもちゃっぽく見えるだろう。実物の構造をよく見ている、と褒めて戴いた。

 樹脂塗料を十分に浸み込ませて固めた。磨いてさらに塗り重ねて、つるつるにした。こうしておかないと、切り口の篩管が開いているので、穴だらけになる。

 側面は、レイアウトの他の部分と同じグレイに塗るが、コンクリートが見える部分は、コンクリート色を塗る。不思議なことに、アメリカで売っているコンクリート色の塗料は、どれも多少黄色い。どちらかと言うとベージュである。
 日本ではコンクリートは緑灰白色である。これは骨材の違いによるものかもしれない。

 合板の貼り合わせであるが、むしろ彫刻のような感じである。大きめに作って、丸鋸盤で切り落として、高さを合わせている。かなり無理をして工作している。
 高さ調整は、薄板を貼り合わせてするべきであったと反省している。 

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2018年03月31日

架橋

 pier(橋脚)を作っているところだ。いろいろな作り方があるだろうが、中身が詰まっていないと音が悪い。15 mm 合板を重ね、接着剤をたっぷり塗って、クランプで締め付ける。1日待てば完全に付く。それを角度切りできる電動鋸で切り落とし、強力なベルト・サンダで削る。出力は1.2 kW で、床板の不陸を削り落とす時に使うものだ。硬いオーク材を削るものなので、合板などあっという間に削り落とせる。削り粉がチリ取り一杯分できる。 

 上部の造作を追加する。この追加作業は一つづつ付けるので、手間が掛かる。ベルトサンダで余分を削り落としつつ、部品を付ける。凹んでいるところは、いずれパテを込めるので、気にしなくて良い。これだけで一つ 2 kg ほどある。

 接着剤で組んでいるので、硬化時間が掛かる。1日に2工程できないから、中々進まない。レーザによるレベル出しが出来ないので、かなり面倒な方法で高さを測定し、仮の橋脚を作って合わせている。なかなか進まない。
 上から見た投影図を実際の場所で原寸で作り、それに合わせて作っている。曲線上であるから、トラス橋につながるガーダ橋がずれていて、いささか面倒な作業だ。

pierpier1 トラス橋とガーダ橋をつなぐので、橋脚は二段になっている。実物を観察すると、かなり複雑な構造になっている。また、装飾を兼ねた補強が入っていることもある。UPの本線を跨ぐ橋の橋脚の造形が気に入ったので、それを採用した。

abutment2abutment 橋台(abutment)は単純な形である。これも中身が詰まっている。合板の切れ端を大量に貰ったので、惜しみなく使っている。左は 6 kg 以上ある。その写真はまだ削ってない時に撮ったもので、隙間がある。
 護輪軌条はまだ取り付けてない。

2018年03月25日

床板

Central LinesCentral Lines 2 先日の写真はこの床板である。流線形客車の床板はスカートを一体にして作っていた。HOスケールのものはよく見たが、Oスケールのものはめったに見ることが無い。大昔に製造が終わってしまったからだ。製造時に材料の半分が粉になるから、すごい量のゴミが出ただろう。

Central Lines 3 これはサン・フランシスコのCentral Lines というところが作っていたらしい。スタンプが押してある。Google Mapで見ると、4階建ての煉瓦造りの建物である。材料はwestern red cederだ。これは鉛筆の木材であって、削ると特有の香りがする。


 しばらく前にスワップ・ミートで見つけて買った。2本しかなかったし、その片方が不良品で、鋸目が出ていた。要するに、少し細く挽いたものをルータに掛けたのだ。幅が足らないのでルータの刃に当たらなかった。帯鋸の痕がそのまま出ている。それが検査を通ってしまって、世の中に出たのだろう。修整が必要だった。

Central Lines 4 鋸目のある部分を削り落として、別の部材を強力な接着剤で貼り付け、寸法を見ながら削り落とした。なんとか見られるようになったので使える。何に使うべきか思い付かなかったが、最近、所属クラブの競作の題を聞いて、閃いた。


2016年05月10日

table saw

 転車台用の枕木を用意した。先回枕木を今野氏に作って戴いたときの残りを、加工した。板の状態で受け取ったものを細く縦割りしたのだ。
 
table saw Proxxon の丸鋸盤の一番小さいのを持っている。 ブラス板を切るのに超硬刃を勧められたので使っていたが、うっかりして割ってしまった。
 買い替えようと思ったがとても高価で、踏ん切りがつかなかった。しばらく迷っていたが、たまたまハイスの丸鋸を廉価で手に入れた。刃の厚みが0.45 mmのものだ。インチサイズである。
 穴が3/8インチで、9.5 mm径だ。Proxxonのは10.0 mm径だから少し小さい。

 アダプタを旋盤で挽いて流用することを考えていたが、今回急に使わねばならなくなって、採寸、加工が間にあわなかった。3/8インチの穴を削れば入りそうである。
 インチキな方法を思いついた。ダイヤモンド・ヤスリの甲丸を使って、内側を削ってみた。刃を少しずつ回転させながら、均一に減るように少しずつ削った。一応、最終的にここまで削るという罫書きは超硬の針で入れておいた。

 ダイヤモンド・ヤスリで削れていく量は極めて小さく、20分ほど掛けて削った。怪しい方法ではあるがこの方法でも心は狂わなかった。削る量は0.25 mmずつであるからほとんど目に見えない程度の量であることと、刃を廻しながら少しずつ削るので、かなり均一に削れたのであろう。

 内側用のマイクロメータで測って、良しというところでやめた。取り付けて廻したが、振れない。試しにブラスの小片を切ってみた。真っ直ぐ切れたので合格だ。

turntable ties 枕木を120本切って見た。極めてきれいに切れた。金工用でもこのような硬い木には適するようだ。

 上の写真の右の円筒状のものは掃除機の吸い口である。弱で回しておくと9割以上吸い取れる。 
 

2016年05月06日

倣いルータ

 所属クラブの会員であるNG氏が、自宅用の組立て線路を作りたいので、工具を使わせてほしいとやって来た。聞くと、正確な曲線をたくさん作るのが面倒だそうだ。それなら、一枚だけ正確に作って、それをコピィしようということになった。そういう用途には倣い(ならい)ルータが最も適する。

pilot router bit そのルータ(ラウタ)の刃先はこのような形になっている。英語では、pilot router bit という。pilotには案内するという意味がある。
 ボール・ベアリングの径は刃物と同じである。すなわち、ボール・ベアリングに原型が触るまでは、ワークに刃物が当たる。そこでワークをずらすと原型をなぞって切込みが行われる。
 
router table 原型とワークとは釘で固定する。ずれないように正確に打ち付け、倣いルータを起動する。切粉は熱く、猛烈な勢いで飛び散る。出力1-1/4馬力の機械なので、1 kWほどである。最大出力を出すためには、電圧を120 Vにせねばならないから、昇圧トランスを用意する。
 1枚当たり、1分も掛からない。次から次へとワークに原型を打ち付け、作業する。

 切粉だらけになったが、十数枚の曲線があっという間にできた。NG氏はとても驚き、
「この方法でやればレイアウトはすぐできるね。」
とご満悦であった。

 筆者は自宅のフェンスをこれで作った。100本ほどの19 mmのwestern red ceder(杉の一種で腐りにくい材)から切り抜いた。いわゆる picket fence である。切粉が大きなゴミ袋3杯以上出た。 

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2015年12月07日

木工機械

stackablesstackable これが、今回の面取りの結果である。積み重ねが自由である。手前は接着の圧締に用いたクランプの山。さらに細かく見て戴くと、面取りの様子がわかる。

 これらを水性塗料で下塗りして、サンドペイパで磨く。その上に油性塗料を塗ると一回塗りで仕上がる。継手部分は塗料を塗らないようにするのが肝要。
 
 筆者は丸鋸関連だけで7丁持っている。あとはレシプロ・ソウとジグソウがある。これらは住宅を建てる時に買った。すべての工具だけで何十万円か買って、内装と外構は全て自分で作った。家が完成して計算すると、約1千万ほど稼ぎ出していることがわかった。そののち、道具一式友人に貸して、彼も家を一軒建ててしまった。すなわち、これらの道具はすでに元を取っている。
 刃物を貸すと、研いで返してくれるので、実に調子が良い。超硬の鋸刃は目立てしてあるから、切れ味が抜群である。最近は小さい鋸刃は使い捨てであるが、直径10インチ(255 mm)もある刃は目立てに出す。刃の一枚当たりの請求だから、細かい刃は高い。
 鋸刃は日本製に限る。実によく切れるし、目立てをすれば、元に戻る。

 木工で一番大切なのが、クランプである。数10個あるが、それでも足りない。作業日には、参加者の手持ちのものを持ってきてもらう。

truss bridge mockup 最近の写真である。鉄橋を架けるにあたって、モックアップを作って置いてみた。長さは650 mmである。残りの部分は上路ガーダである。上路式は車輛が良く見えて面白い。
 開通の時は間に合わないので、仮の橋を架ける。
 

 
 

2015年12月05日

面取りをする

 最近、所属クラブのHOモヂュール・レイアウトを作る手伝いをしている。要するに、クラブのレイアウトを更新することになり、作業場がないので貸してくれということになった。
 木工機械は各種持っているので、それをうまく使えば作業は速い。手で鋸を使って切っているようでは精度も出ないし、切り口も汚い。角度切りのできるスライド・ソウ、縦割りのできるテイブル・ソウ、溝切りや角落としのできるラウタ(ルータ)を使うことにした。博物館の前の駐車場に道具を並べて、切った。たちまち材料はそろい、多量のクランプで締め付けて接着した。形ができたので重ねてみると、重なるはずが重ならないものもある。微妙な誤差があり、小さいほうに傾いたものと、大きな方向に傾いたものを組合せると嵌まらないわけだ。

stackable modules 面取りを施さねばならない。テイブル・ソウ table saw の枠ににラウタを取り付け、ラウタ・テイブルrouter tableとして使う。これが便利で、出席者は皆驚いた。大量のモヂュールの裏側と、表板の角を落とすわけだ。45度の刃を使う。フェンスの位置を調整し、刃物を上下して所定の位置に固定する、ワークを送れば、立ちどころに大量の仕事ができる。全てぴったりと同じ寸法に仕上がる。
 これを手でやったら、どれほどの時間が掛かるだろう。しかも合板のコバを斜めに削るのだから、カンナ刃がすぐダメになる。こういう仕事は超硬合金の刃を持つラウタでなければできない。

 ラウタ仕事で溝を切ったり、角を落としたりする時、ワーク(材料)がまっすぐ進むようにする定規をフェンス(fence)と言う。ガイドとは言わない。鋸盤の定規もフェンスである。

pressing できたものを重ねてみると、何ら無理なく重なる。実に気持ちが良い。面取りの意義がよくわかる。裏に補強の骨を入れて、接着する。積み重ねて圧締すると、自らの重さで密着し、完璧な接着ができた。その時挟むスペーサは、大量に用意してある合板を使った。

 このモヂュールの接続は吉岡氏の開発したほぞによる接続で、電気接続も同時に行う。組立5分、撤収2分が目標になるだろう。

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