新レイアウト

2015年05月08日

パズル

 高架部分の路盤を作り始めた。28 mmという厚い合板を安く手に入れたので、これを有効利用したい。幅400 mmで中心線の半径2850 mm路盤をその板から取ると、1枚しか取れない。半分以上を捨てることになるから、あまりにも、もったいない。
 
 工夫して2枚取れないものかと、ずいぶん考えた。長手方向でつなぐと、弱くて意味がない。幅の方向なら、つないでもよいことにする。

 ある程度考えて、northerns484氏に相談した。コンピュータで細かい数字を調べてもらうためだ。たちどころに修正された答が返ってきた。

puzzle 筆者の案よりはるかに素晴らしい解で、内側の部分を切り取って外側に貼り足す。殆ど無駄にならない。剥ぎ合わせるのは、専用の機械と部品があるので、訳なく出来る。

 問題は切り出し方だ。真ん中の直線は、丸鋸を注意深く沈めれば切れるが、端は深さ方向に、丸くなる。完全には切れない。細かいところは、手で鋸を挽く以外なさそうだ。しかしこの合板は固い。曲線部分の切り出しも大変だ。外周の方は丸鋸で大きく切って、多角形にしていけばできるが、内側の曲線は不可能だ。
 曲線を丸鋸で切るのは、筆者の得意技である。後ろの切れ目にくさびを押し込んで広げながら切るのだ。しかし、厚い板はできない。せいぜい12 mmの板までで、それ以上はアサリの厚みでは切れない。

puzzle 2 そこで登場するのは recipro-saw である。レシプロ・ソウとは、往復動で切る電動鋸である。日本の大工はあまり持っていないが、アメリカの大工は非常によく使う。窓を抜いたりするときに便利だからである。

 普通は垂直に使うが、今回は寝かせて曲線切りをする。刃のしなりを利用するのだ。この調子で切っていたら、近所の人が見ていて、「名人芸だね。大したもんだ。」と感心していた。

puzzle 3puzzle 4 これが切り終った状態である。残材が少ないので気分がよい。

 この話を数学の先生に話したら、
「条件が足らない。切る回数を少なくと言わなきゃ駄目だよ。僕だったら、極めて細く切って張り合わせるな……。」

  

2015年04月18日

CNCルータ加工

CNC-milled plywood 半径2800 / 2900 mmの複線は必要数以上にあるが、複々線の3000 /3100 mmの道床付き路盤がない。吉岡方式で作るのはやや面倒であったので、12 mmのType 2 ラワン合板で正確なものを切り出して作ることにした。その他、高架線の緩いS字カーヴ(cosmetic curveという)を直接切り出した。いくつかの会社に見積もりを出してもらい、安いところに注文した。高いところと比べて40%以下の価格であった。 

 DXFというプログラムで書いた図面を送ると、直ちに見積もりが出てくる。工場としても、何も考えることもなく、合板を持ってきてセットするだけであるから、割の良い仕事であるはずだ。本業の仕事の隙間に入れて貰えば、訳なくできてくる。

 S字カーヴは見せ場である。緩いカーヴをうねりながら列車が走る。真正面から見ると素晴らしい景色だ。この種のカーヴでは、カント(superelevation)が重要である。この区間ではコの字断面の路盤の片方の足を多少伸ばしてカントを付ける。長さが何 mもある側板の高さが、左右に曲がると微妙に伸び縮みしてカントを作る。それを卦書いて、正確に切り出すというのは、凡人には出来ない。削り易い材料で作って鉋(かんな)を掛けようとも思ったが、潔く諦めて、CNCのお世話になった。プログラムはnortherns484氏にお願いした。曲率が微妙に変化するのだが、実に美しいS字カーヴになった。

 この写真の左上の6枚は緩和部も含めて切っている。一枚ずつ形が違うことがお分かりいただけよう。
 出来上がりをノギスで測ると、実に正確で驚いた。これを組めば、自然に、うねる線路が出来るわけだ。

 このようにCNCは、人間の工作の限界をはるかに超えた正確な寸法を出してくれる。カントの無い線路を作って、楔(くさび)を挟んで調節するなどということは、しなくて良いのだ。

2015年04月16日

ジグソウ

 中心の位置を割り出して、ネジを立て、コンパスの中心を留めた。フェルトペンで半径3050 mmの円周を描いた。これがレイアウトの縁の半径だ。それより100 mm入ったところに、半径2900 mmの線路道床の外周がある。
 ターンテイブルの位置が微妙にずれる可能性があるので、まだ孔を開けられない。

 突然助っ人が現れたので、頼んで外周を切った。このように大きな板の外周を切ろうと思うと、切り離した方の板を支える人が要るからだ。ジグソウはあまり好きではない。卦書き線の上を切りたいのだが、それはなかなか難しい。以前コンパスのアームにジグソウを取り付けたので、何も考えなくても真円が切れると思ったが、刃が少し傾いたりして、非常に難しい。今回も微小な凹凸があり、削り落す必要が出てきた。

 室内でやると埃が出るので、外でやりたい。1枚ずつ、外せば位置関係はすぐに復元できるから、外に持ち出してやすりがけをした。ベルトサンダでやれば、すぐ削れる。削った板は所定の位置に、うまく嵌まる。

仮配置 北の方を見た写真である。雑然といろいろなものが置いてある。ポイントがつながっている様子が分かる。貨車の類は車輛が置かれるとどんな風に見えるかを見るために置いた。

 この渡線を境に、DCとDCCが分かれる。それを跨いで運転するには、いろいろな点で面倒な操作が必要だ。発表されている方法は面倒だし、高くつく。

 ここに先回の電池式機関車を置くと、便利だ。全ての電源を切って、異なる電力区間を跨ぐ部分を、自前の電池を持つラジコンでカヴァすると、面倒なことは考える必要が無くなる。ラジコン機関車は線路がなくても走るので、事故を起こしてしまうことがあるそうだ。注意せねばならない。 

2015年04月14日

骨組に合板を載せる

 トラックを借りて4X8合板を買いに行った。このサイズはアメリカでの標準サイズで、これ一枚を使って作るレイアウトの実例がModel Railroaderによく載っている。単なる長方形ではなく、斜めに切って飛び出させるなどの意欲的な配置が発表されている。

 さて、このサイズは日本ではあまり売っていないし、運ぶにはトラックが要る。昔アメリカで乗っていたフルサイズのステイション・ワゴンは、後ろの座席を倒すとこれが載った。ずいぶんたくさん運んだ覚えがある。
 日本製のいかなるステイション・ワゴンもこれを運ぶことが出来ない。

 4X8は3X6の2倍弱の面積だ。継ぎ目が減るので、工作が楽である。大きな専門店に行かないと手に入らないのは残念だ。買ったのはラワン・ランバーコアという板である。芯材は、多分ファルカタという桐のような軟材で、上下に堅い合板が貼ってある。普通の合板に比べ、曲げに対する剛性がはるかに大きいし、クリープも少ない。要するに垂れて来ないのである。オウヴァハングがあるところには適する。また、棚板には適する材料である。

 レイアウト南側の周回部の骨組みに板を載せた。助っ人を頼んだ。この作業は一人では難しい。所定の位置に、厳密に位置を合わせる必要がある。二人で寸法を測りながら、ゴムハンマで叩き、少しずつ位置を移動させる。最後にレーザで「通り」を見て、固定する。「通り」とは直線部が完全に同一直線状にあることである。
 位置が決まったら、ネジで固定する。その時、合板の上を歩くのだが、かなりの剛性があり、気分が良かった。

合板を敷く 最後に、周回部の外縁をコンパスで卦書いた。切り落とすまでは行かなかったが、これで9割ほどの基盤が完成した。
 


dda40x at 04:14コメント(0) この記事をクリップ!

2015年03月29日

道床が集まる

 1989年頃、吉岡氏の呼びかけに筆者と土屋氏、魚田真一郎氏が応じて、道床付き路盤を発注した。筆者は吉岡氏の近所の紅葉木工と云う会社に行って、指示をするのに立ち合った。この工場は昔ハーモニカとかアコーディオンを作っていたそうだ。
 ハーモニカが木で出来ていたことを知っている人は少ないだろう。筆者が小学生の時に使ったものは、黄楊(つげ)の木のような硬い木で、それに細かく溝を付け、リードを付けたブラスの板を締めてあった。ネジを外すと中が見えた。
 要するに、かなり細かい細工を得意としたわけだ。

 カントを付けるのが難しいので、筆者の発案で、朴の木を斜めに削いで傾斜板を作り、ハーモニカを作る要領で細かく切れ目を入れて貰った。吉岡氏はこれでうまく行くか心配そうだったが、非常にうまく一定の傾斜になった。
 
 下塗りとして床用水性ニスを塗ると、合板の細かい穴(ポア)が埋まり、それを紙やすりで研いで本塗りに備えた。カント板の隙間はパテを込んで、凹まないようにした。

吉岡道床 今回の作業で必要な線路の量に緩和曲線が少し不足し、必要量を作らねばならないと準備をしていたところに、鎮目泰昌氏が博物館に来訪された。彼は吉岡氏の路盤の入った箱を見て、
「うちにもある!」と叫んだ。
「そんな馬鹿な、これは残りが魚田氏のところにあったのだけど、震災で壊滅したんだ。」
「いや、その地震の後で、模型仲間が潰れた家から回収したんだよ。機関車などは引取り手があったけど、これは何か良く分からずじまいだったんだ。行先がなくて、うちの倉庫に仕舞ってあった。」
 その日は、様々なことが思い出されて、眠れなかった。

 それを今週、鎮目氏がわざわざ御自身で配達してくれた。
 何という奇偶であろうか。26年前に作った線路300本以上が、全て集結したのだ。吉岡氏、土屋氏、魚田氏それと筆者の所にあった線路が完全無欠で揃ったのだ。作るときに、
「この線路が全て集まることは二度とないけど、集まればすごいレイアウトが出来るな。」
と吉岡氏が仰った通りになった。


2015年03月27日

続 音について

elastomers レイルと車輪の転動音は枕木に伝わり、それがゴムに拡散する。ゴムは振動を熱に変えるので、外に出て行きにくい。これを内部損失と云う。内部損失が大きいものは、肉体である。オーディオの趣味がある人は、観賞室に人間がたくさん入ると、大きな差が生じることに気が付いているはずだ。   

 手で支えると音がほとんどしないのは、気が付く。それでは豆腐、こんにゃくはどうだろうと実験してみたことがある。なかなか良いが、実用性はない。スポンジゴムがダメだったのは、質量がないからである。
 支持体は重いほど良い傾向がある。そこで、ポリ塩化ビニルはどうかと提案した。塩ビはゴムよりずっと重い。1.5倍弱である。配合によって、ゴムのような弾性体(エラストマ)になる。
 土屋氏に手配して戴き、すぐにいくつかのサンプルが届いた。左から、中程度の固さ、それに砂目塗装したもの、柔らかめ、硬めであった。紫外線照射テストのデータ付きであった。直射日光で20年保証とのことである。

 JORC(Oゲージの国内最大組織)の運転会では、合板で作った路盤を会議用机の上に置くとき、2 mmほどのポリ塩化ビニルの軟質シートを敷いてから置く。これが絶大な効果を生んでいる。シートは重いので、運ぶのに不満を漏らす人がいるが、ないとどうなるかを御存じないからだ。

 吉岡氏は直ちに各種の素材でサンプルの線路を作られ、たくさんつなげてテストコースを作った。それに機関車、貨車を走らせて音を調べたのだ。その実験を見にお宅まで行って泊めて戴き、最終確認した。中程度のものがベストであった。砂目塗装はやめ、灰白色の地を出すことにした。これは土屋氏の美的感覚である。
 こういう実験はやろうと思えば簡単にできるのだが、やる人はまずいない。
 「『こうだ。』と言う人はいるけど、やったのかと聞いて、『やった。』という人はいない。それじゃあ、やってみようじゃないかと思った。」と吉岡氏はよくおっしゃった。実験は大切である。人の言うことを信じる人は、進歩できない。
 
 路盤は5.5mm合板を張り合わせて作られ、線密度は木部だけで620 g/750mm であった。それに弾性体、レイル、枕木、饋電線、接続金具等が付くと1本は1100gを超えた。

 この重さが、良い音を作り出している。軽くは出来ない。軽い材料でできた中空の机に置くと、振動が多少下に伝わり、あまり芳しくなかった。路盤の下にはフェルトを細く切って張った。

 こうして出来た線路を敷き、列車を走らせてみた。フレキ線路のレイル面は、意外と粗雑で、ゴロゴロと音がする物がある。細かいサンドペイパで磨くと改善された。製作見本を複数つないで、機関車(押して動く3条ウォーム搭載)を手で往復させて、継ぎ目の音を聞いていた。そこに奥様がお茶を持っていらして、「あらいい音ね。」とおっしゃるではないか。
「今までのはおもちゃの音だったけど、これは本物の音みたい。」
 吉岡氏と筆者は顔を見合わせてニヤリとした。興味のない方にも、その違いが分かって戴けたのだ。

 車輪もLow-Dとそうでない物には、歴然とした差がある。たくさんの貨車の中で、Low-Dに取り替えてない物は、目をつぶっていても、走っているときにそれを指させる。優秀な旋盤で挽いた時の精度と、怪しい旋盤で挽いて、めっきを掛けたものの差である。めっきは表面の粗さを増幅する。


2015年03月25日

音について

 しばらく前、建設中のレイアウトを見に来た人があった。近所の人らしいが、鉄道模型をやっているという話だった。レイアウトの路盤を見るなり、「板が薄くないですか。」と言う。
「15 mmもあれば十分だと思いますが。」
「25 mmないと反響してうるさいです。」
「御経験がおありなのですか。」
「作ったことはないけど、本にはそう書いてあるし、インターネットでもそう書いてあるのを見た。」とおっしゃる。自分で確かめたことがないのに、批判をしたがる人は多い。
 一般論であるが、「教科書に書いてある。」などと言う人は、道を切り開けない。

 このレイアウトは、その音の問題を克服している。合板が 25 mmであろうが50 mmであろうが、ダメなものはダメなのである。ところで、25 mm合板はわが国で大量に市販されている厚さなのだろうか。特注品以外で見たことはない。24 mmの次は、28 mmである。
 吉岡精一氏と知り合った頃、すなわち30年ほど前だが、お宅を訪問すると、レイルを敷いた路盤がいくつも置いてあった。どれも長さは750 mmである。750 mmと云うのは、押し入れに無理なく入る深さなのである。収納の事を考えて決めたそうだ。

 厚い30 mm合板にコルクを張ったもの、薄い12 mm合板に厚さ 5 mm、3 mm、2 mmのゴム板を張ったもの、合成ゴムスポンジを張ったものがあった。それらに、フレキ線路を取り付けてある。道床の半分では釘を固く打ち付け、残り半分では枕木に大きめの孔をあけて緩く留めてある。

 それらを順につなげて、車輌を転がして音を聴く。結論を言うと、コルクは全く効果なしである。多少厚く敷いてもダメであった。スポンジは妙な高周波音がする。ゴムはどれも良い音がする。厚さの差はあまり感じない。


acoustics 吉岡氏のところから戴いて来た、当時の試験道床の一部である。Aはコルク、Bは5 mmゴム板、 C、Dは土屋氏が用意して下さったポリ塩化ビニルの押し出し製品である。Cは柔らかめで薄く、Dは固くて厚い。
 何度もテストをした。結果はB,Cがベストであった。しかし、Bは厚すぎる。
 厚いと重いし、重ねることが出来ない。この路盤は重ねて保管できるようになっているのだ。

 Aは、カーッと云う高周波音が頭の芯に突き刺さる。B以下は全てその高周波が吸収される。釘は枕木の孔を大きくして、緩くした方がはるかに良い。このCを、並べた机に載せて、車輛を走らせるととても良い音がする。レイルの継ぎ目はドドンと云う音である。路盤の下にフェルトを切って貼った。さらに高周波が遮断され理想的な音であった。
 ゴムは内部損失が大きい(音を熱に変える)ので、高周波が漏れてこないのだ。どういうわけか、我が国ではコルクを使う人が多い。ほとんど効果はないのだが、このような比較実験をしていないから、誰も気が付いていない。

2015年03月19日

博物館レイアウト建設工事の現況

Cosmetic Curve 勾配線の上空から俯瞰した様子である。勾配線は均一な勾配で完成し、立体交差の方に伸びつつある。
 三脚はコンパスの中心を確保している。錘となる針金をぶら下げて、床のマーキングに合わせている。コンパスの腕は床に置いてある。撓まないように剛性を持たせた構造である。勾配であるから、中心位置の標高は順次高くして、円周を描く。

new layout under construction 2 ヤードの喉の部分から見た様子である。全ての線路は仮に置いただけであるから不連続である。分岐のセクションはほとんど出来ている。と言うより、作ってあったセクションを最大限利用できるようにレイアウトを設計した。
 右の曲線は仮に置いてあるだけで、接続は雑である。立体交差部の落差を確認するためのものである。

magazines 土屋氏のところから戴いて来てあった雑誌を、倉庫から出して、置いてみた。これだけで約1トン強である。これを整理する必要がある。おそらく3人がかりで1日かかるであろう。  

 重複した号は倉庫に逆戻りである。書棚が足らないので追加購入する必要が出てきた。鉄道模型三誌、実物誌三誌 がほとんどすべて揃った。これらの雑誌を読みにいらっしゃる方も多いのであろうと思う。



  





2015年01月15日

勾配

 レイアウトの勾配を、当初1.5%にする予定であった。そのつもりで作図してあったのだが、どうしても勾配が長くなり、分岐の位置に近くなる。ストレッチ(直線区間)の途中から勾配になるのは避けたかった。1.6%にするとなんとか収めることが出来ることが分かったので、変更した。シャーマン・ヒルは最大1.55%であったから、ほぼ同じになる。

 勾配は扇型の合板をつなぎ合わせて作る。梁の剛性が大きいので、梁と合板の間にシムを挟んで滑らかに繋ぐ。合板を大きめに切ってはめ、固定してから大きな自作のコンパスで外周を卦書き、ジグソウあるいは丸鋸で切る。曲率が小さいので、丸鋸のアサリの部分で逃げられる可能性が高いとみている。しかし24 mmの合板なので、刃の深くまで切り込むから、丸く切るのは大変かもしれない。数 mm大きく切っておいて、ルータ (Router ラウタ)で仕上げ削りすることも考えている。もちろんその時はルータをコンパスに固定する。

tripod for compass コンパスの中心はカメラの三脚を利用している。大きな木製三脚で、かなり重いので具合が良いと思ったが、3 m以上もある腕を廻すので、中心がふらつく。重りの砂袋(セメント袋)を置いて作業する。
 カメラの取付ネジは、1/4 インチのネジであるから、5 mmの板から切り出した。中心は、Φ5のブラスの棒を旋盤で挽き、ハンダ付けした。


compass
 このコンパスには2800、2900、3000、3100 mm の各半径の中心線と、路盤の外周、内周が目盛ってある。ペンを差込んで廻れば、所定の目的を達するが、二人がかりである。一人でやると線がふらつく。

 いろいろな方がお手伝いに来て下さるので、本当に助かる。



2015年01月07日

続 鉄骨組立完了

arc welder 熔接はある程度の練習をすれば、留めることぐらいは出来る。見えないところなので、下手でも構わない。単相200 V、30 Aの入力が確保されていれば訳ない。溶接棒はバッタ屋で買えば安い。写真には皮製の前掛け、長手袋などが写っている。ノーメックス(耐熱繊維)製のズボンも持っているが、今回は使用しなかった。  
 今回の熔接には小型の可搬式の熔接機(約30 kg)を持っていき、台車に載せて移動した。電源ケーブル長は10 mあるので、かなり広い範囲で使用できる。この台車は剛氏の手製である。
 出力7 KWの大きい熔接機も持っているが、130 kgくらいもあるので、持って行けなかった。

 ケーブルは古くて被覆が劣化していたので、二つをつないでアース用とし、電圧の掛かる方は新品(22 mmsq)を購入した。長さは10 mだから、電源と合わせて半径20 mの範囲で仕事が出来る。電線をつないだり、端子を付けたりする仕事は意外に手間取った。新しい部品を使えばよかったのだが、機器が古いので古い端子を外して温存したからだ。
 熔接棒のホルダは新品を用意した。熔接後のフラックス取りは専用のハンマを購入した。以前の楔型ハンマより、はるかに使い易くて驚いた。

曲がりの修正 熔接する場所を長く加熱しすぎると、伸びて縮む。水平の部分が少し垂れてしまったので、ブレイスを入れる前に、つっかい棒を入れているところである。すでに床に取り付けてあるので、外して叩くわけにもいかなかった。
 鉄骨は硬く、手ではとても曲がらない。未組の鉄柱を無理に押し込んだところ水平が出たので、そのままブレイスを熔接した。Dr.Yのアイデアである。

 黄色のシートは火花受けである。こんなに薄くてしなやかでも、火花を確実に受け止める。熔接する部分に10 cmほどの隙間を空けて巻き付けると、カーペットが焦げない。もちろん下には、念のために耐火板を敷き詰める。アース側の線は被覆が剥けて芯線が露出しているが、問題ない。


2015年01月05日

鉄骨組立完了

Steel Frame Finished 鉄骨を組み終わった。念入りに高さをチェックしたので、その上に角スタッドを載せて水準器を置くと、当然なことながら、完璧な水平面であることがわかる。
 鉄骨の柱は、ボルトでコンクリートに固定して水平方向の力も受けられるものと、垂直荷重だけのものの二種類がある。横梁でつなぐと、全体が一つの面を構成し、縦横方向に剛性のある平面が出現する。
 体重を掛けても、大丈夫だ。レイアウト上で、観客その他が寄りかかる可能性のあるところには、ブレイスを入れて補強してある。

 鉄骨方式は安く出来る。木材で作るのに比べて、数分の一の費用で出来た。ある程度以上の大きさのレイアウトを作る人には勧めたい。以前、ある木製台枠のレイアウトを見に行ったときに、台枠がスパン1.8 mで垂れてしまい、通して見ると波をうっているのを見た。おそらく真ん中では数mmの沈み込みだった。そうなると修復はかなり難しい。

 鉄骨なら、剛性がはるかに高いのと、クリープ(徐々に形が変化していくこと)が事実上無いので、好都合だ。今回は熔接したが、最近はネジ留めでも十分な方法がある。相手がH鋼でもネジで一発で留める方法があるのだ。ただし、出力のやや大きいインパクトレンチが要る。
 この程度の角パイプ、チャンネル、アングルなら十分な強度で組める。床が完全な平面なら、外で組んで運び込み、組み立てるだけであるからネジ留めで良いだろう。今回は平面が全く出ていない床であるから、水準器で見ながら、力を掛けずに組める熔接をする必要があった。角スタッドはネジ留めである。

千手観音 千手観音のような形をした柱である。立体交差部の支えだ。クランプで位置を決めておけば、一筆書きで熔接できる。ブレイスは不要な角パイプである。板が薄いので少々難しい。

2014年12月26日

レイアウト

layout 博物館に設置されるレイアウトの路線図である。本当はもっと自由な配置にするべきだったのだが、既存の半径2800 mmR、2900mmRを使って作るという制約上、これ以外の方法がなかった。観覧者がレイアウトの外から見るわけであるから、周りに車椅子の通行スぺイスが必要で、階段を避けながら bent dogbone(犬に与える骨の形を曲げたもの) にすると、もうほとんどこの配置から動かせない。半径が決まっているのでSカーヴの位置関係も決まり、機関区との干渉を考えると、この形となった。Sカーヴの接続部には、緩和曲線と直線を挟んでいる。 この図の上半分の外周は半径が 3100R でテハチャピ ループと同じだ。 

 現場の数字を拾いながら、コンピュータを使って最大の可能性を探してくれたのは、
northerns484氏である。感謝している。

 建物は土地の形状に沿っているので、台形である。柱が内側に張り出しているので、この図で本棚、ショウケースに隙間があるところは、その柱である。

 階段に近いところは、レイアウトとの隙間が少ないが、路盤が高いので、車椅子に乗った人の肩の上を、路盤が通過する。際どい設計だが、実際にモックアップを作ってみると、不自然ではない。
 その部分は片持ちなので、厚い合板で作る。剛性は厚みの3乗の関数だから、12 mmと15 mmでは倍近い。剛氏の作業台コーナは階段の下に相当する。ここも路盤が近いが、高架部分で、ふつうの人の肩の高さであるから、何ら問題が無い。

 全ての中心、交点、接線の座標を算出して戴いたので、それを床にマークし、その上に路盤を組んでいけば良い。床のマーキングは基準点からの距離で表す。10 m以上もあるので、巻尺ではなかなか面倒だ。

2014年12月07日

組立て式線路

completed track with roadbed 組立て式の線路は、土屋氏と筆者のを合わせて大半が揃っている。緩和曲線もあるので、比較的簡単に完成できるはずだ。写真は全体の1/3を写したものである。
 全て饋電線が付いている。色は統一する予定である。

 カントは緩和曲線の中で付けられる。本当は直線部でカントが始まり、緩和曲線の部分はカント付きにしたかったのだが、いろいろな点で困難でやめてしまった。

 今回のレイアウトはS字カーヴが多いので、その処理には神経を使った。緩和曲線があっても、二つの相反する曲線が一点で接すると、脱線しやすい。最低限客車1輌分の直線を入れるべきである。縦曲線も十分に滑らかに繋がれねばならない。

 角スタッドが軽い材料で、共振するのではないかという御心配も戴いている。線路の下には軟質プラスティックの制震材が貼ってあるし、フェルトで振動を絶縁しているので、高周波は遮断されるはずだ。

 中に砂を詰めればOKという話もある。砂を入れるにしても半分も入れることはないだろう。少しでも入って、壁に触っていれば制震材としての効果はあるだろう。発泡ウレタンのスプレイも、バッタ屋で安く手に入れることが出来るので、それを詰めてもよいだろう。いずれにせよ、共鳴音がうるさかったら、の話である。
 
 
 



2014年10月20日

博物館のレイアウト

 建設中のレイアウトは一周が約90 mある。いわゆる bent-dogbone type である。犬に与える骨の外周を二つ折りしたような形で、複線であるから、折り曲げ部は複々線になる。その部分は勾配であって、Pennsylvania鉄道のHorseshoe Curveのような状態になる。

 勾配は1.55%である。そこを、100輌編成の列車を牽いた貨物列車が走る。高効率の機関車でなければ、モータが過熱して煙が出るかもしれない。
 自宅のレイアウトでは、100輌ではほとんど一周してしまうが、このレイアウトなら1/3程度であって、見苦しくない。勾配線を重い列車をゆっくりと滑らかに牽く様子は、なかなかの見ものである。30年前に合葉博治氏にその様子を見せた時、氏は息を飲んだ。
 わざとスリップさせることも容易だ。列車が重ければ慣性が大きいので、出力を瞬間的に上げれば、シュルシュルと滑る。しかし、列車全体にはほとんど影響を与えない。サウンド装置が付いているので、音の点でも効果が大きい。

 本線上には信号機を付ける。4つのセクションにして、順次点灯させる予定だ。検出方式は光で、DCCとは連動させない。信号は機関士が目で見るのだ。
 
 博物館の入口を入ったところには転車台を置き、機関車を転向する様子を見せる。これはまだ図面もできていないので、場合によっては自宅のレイアウト用に作ったものを仮に設置する可能性もある。本来のものができれば、差し替えることになる。 

dda40x at 10:20コメント(0) この記事をクリップ!

2014年10月14日

続々 博物館工事進行状況 1

Museum しばらく前の画像である。奥行きの2/3ほどが写っている。

 グレイの床は線路の内側で、中に入った人だけが見える空間である。工作教室を開く時には、机などを置くことになる。半径2800 mmの内側なので、かなりの広さである。
 今後の進展で、そこにはナロゥ・ゲージの線路が敷かれるかも知れない。
 薄茶色の部分には線路が通るので、橋脚状の支えの辺りになり、棚などが置かれる。多分その辺りは、誰にも見えなくなるので、いい加減なタイルの張り方である。

 右のほうに見える細い鉄骨の支えは、この店舗の倉庫から出てきたもので、何かはわからない。上下逆にして置いてみて、高さ調節用ネジを無理やりつけている。他の部分との高さを合わせるのはなかなか難しいと、予測する。というのはコンクリート面に直付けであれば、荷重が掛かっても高さは安定しているからだ。しかし、やわらかいカーペットの上では、上に線路を載せてから、トランシットで高さを確認しなければならないし、経年変化もあるだろうことは覚悟している。
 通路幅は1 m以上確保して、車椅子が通れるようにしてある。筆者の座高で、視点がちょうど地面の高さである。機関車を仰ぎ見る形になる。所々に簡単なスロープを置いて、10 cm程度持ち上げる工夫をしたい。
 この車椅子は、伊藤剛氏の特製ブレーキが付いている。どちらに倒しても作動する優れものである。

 奥の扉は非常扉である。普段は鍵を掛けている。その右は洗面所で、高級なトイレットを付けた。扉の色は例の指定色である。この写真を土屋氏に見せたところ、
「うん、この色だ。これで良い。実にすばらしい。すっきりしていて、高級感がある。」と満足そうであった。

 一番奥には剛氏の蔵書、工具、材料などを仮に置いている。線路工事の時に邪魔にならない場所は、ここしかない。

 左の背の低い棚の上には、ぐるりと廻って来た勾配線が通る。向かって左側の通路側は本棚になり、内側は物入れとなる予定だ。色を塗っている最中に撮った。地袋の中は緑色である。
 UPのキャブ内の色に近い色であるが、別に凝ったわけでもない。余っていた塗料を塗っただけである。

2014年10月12日

続 博物館工事進行状況 1

 ようやくコンピュータが復帰した。専門家の解析によると、内部の時計用の電池の容量不足によるものだそうだ。先日当地には大雨が降り、落雷その他でしばらく停電した。その間に電池が放電し、日付がリセットされたのが原因とのことである。電池がたまたまハズレだった可能性もあるとのことである。 
 あちこちが壊れて、修復がまだ完全ではない。ファイルは壊れていないがどこにあるかわからないものもあって、写真等が載せられない。

 さて、博物館は入れ物が一応完成し、什器を所定の場所に配置した。たくさんあるガラス棚をすべてばらしてガラスを洗い、再組み立てするのはかなりの重労働であった。ほとんどが奥行き 450 mmであるが、その深さでは入らないところもある。壁を有効利用したいので、奥行き 220 mmのものを手作りするつもりである。ガラスはあるので、作るのは難しくはない。

 鉄骨製のレイアウト支持柱が納品されるのを待っている状態である。その後の熔接の準備も整った。火花で火事を出すといけないので、養生シートの手配もした。

 レイアウトの工事に先立ち、運び込まれている伊藤剛氏の作品群を整理をしている。一部はガラス棚に収容し始めた。書籍は棚が完成するまで箱詰めの状態であるが、一部は中を開けて覗いてみた。
 一番古い雑誌は昭和5年の「科学と模型」である。この時期の雑誌は紙の質が良くて触っても問題がないが、昭和12年以降は触ると壊れそうな状態である。
 戦後すぐの物は、開くと粉になりそうな感じであって、早くデジタル化する必要がある。

 模型は戦前のものは良いのだが、昭和20年代のものは塗料が傷んでいて、触ると粉が手に付くようなものもある。塗り替えたいが、それでは意味がなくなるので、埃を払ってタッチアップする程度であろう。部品が欠落しているものは作って嵌めねばならない。
 
 
 

2014年07月04日

続 壁を作る

drywall completed 壁ができた様子をお見せする。中央部は 1 m へこませている。家主のご厚意で、線路を延長することができた。既にできている線路(半径2900 mm、2800 mmの複線)を敷くので、ホンの1 mなのであるが設計の自由度が増してありがたかった。

 入口を入ってすぐのスペイスが広く取れ、具合が良い。車いすによる観覧が可能なようにした。一部通行困難なところがあるが、それは順路の終端であって、Uターンして帰って来られる様になっている。

 電球色のLEDが38本付いている。電燈の数を増やそうと思っていたところ、建築士は十分だという意見だった。というのは、普通のレイアウトより、線路面が高いので、照度が大きくなるからである。とりあえずこのまま行こうと思う。

 最近は工事の業者が頻繁に出入りして作業を行っているので、ご近所ではかなりの評判だ。18年間閉まっていた店が開いて、何か出来るというので、入れ替わり、立ち替わり、見に来る。コンビニ開業かと思った人も多いのだが、それにしては広すぎるし、駐車場が少なすぎる。
 電球色の照明が珍しいらしい。

 電話の工事に来た若い作業員が、Nゲージをやっているらしい。彼が言うには、
「既に行き詰まっているので、新天地を求めて大型模型に移行したいと思っていた。これは良いチャンスなので、毎週来たいと思う。」
 早速賛助会員が一人見つかった。若い人なので期待したい。
 

 

 

2014年07月02日

壁を作る

 伊藤剛氏の死去で動転して、書いてあった原稿がどこかに行ってしまい、書き直した。

drywall この店舗は70年代に作られた鉄骨コンクリート造りである。裏の一部を家主が倉庫として使うので、壁を作る必要があった。同時に新しい洗面所も作らねばない。drywall(内壁)を作るのに2x4を考えていたら、工務店が金属で作るべきだと提案した。防犯性も格段に増す。しかも平面の壁ではないので、剛性が高い。
 石膏ボードだけでは簡単に打ち抜けるので、複合材料を用い、斧でも打ち破れない構造にした。窓には強固な鉄格子を付け、泥棒には入れないようにした。ドアも防犯性の高い物を用いている。また、大切な模型を収蔵するのであるから、防犯装置は確実なものを設置する。

drywallerpower hammer 骨組みを作るときに、施工業者が持ってきた工具を見て驚いた。20年ほど前、アメリカの科学雑誌に載っていた新製品が実用化されていたのだ。
 コンクリートの床に鉄骨を留めるのに、昔は鋲打ち銃を用いた。35口径くらいのカートリッジを用い、鋼製釘を打ち込むのだ。火薬を使うので、所持、保管には公安委員会の許可が必要であった。
 今回見たのはこのブランドで、燃料ガスを使い、電気点火する。火薬より静かで、臭いもほとんどない。 ただし狭い部屋で大量に使うと、一酸化炭素中毒になるだろう。マキタも扱っている。

 Ramsetは便利な道具で、アメリカではどこのホームセンターでも売っている。銃の形はしておらず、巨大なセンターポンチのような形をしている。使ったことがあるが、さすがに日本に持ち込むと面倒なことが起こりそうである。その点、このガス方式は所持許可も要らず、便利である。

 

注: drywall とは煉瓦積みやコンクリート造りのような水を使う壁ではなく、石膏ボードを主体とした乾式工法による壁のことである。作業者をdrywallerと呼ぶ。


2014年06月14日

続 鉄道模型博物館

 ほとんどの方は、Oゲージ車輌が眼の高さで走るのをご覧になったことがないと思う。慣性のある走りをする模型を観察されたことも、稀であろう。30年近く前、合葉博治氏が御覧になって、唸ったのを思い出す。


 この博物館には15パーミルの勾配があるから、それを乗り越えて走る様子をご覧になると、きっと感動されると思う。押して動く機関車の挙動は、実に実感的である。カーヴにはカントが付いている。見上げれば、それは実物のようである。

 博物館を開く目的はもう一つある。若い人たちへの勧誘である。Oゲージに魅力を感じれば、きっと参入者が現れるはずだ。20代の人たちが何人か、仲間に入ってくれれば嬉しい。材料を提供するのでそれを組んで貰う。テクニックは公開するし、機材も貸して差し上げれば、敷居も低くなるはずだ。

 車輌は最初、300輌程度で始めたい。ヤードの延長工事が完成すればもっと多くの車輌を移転させる。エンドレスは一巡りが80 m 以上あるので、100輌牽いても不自然ではない。

 外部の車輌は車検を通過したものだけ受け容れるが、おそらくこのような長距離を重負荷で走らせると、不具合を生じる場合が多いと思う。ほとんどの模型は連続運転を前提にしていないからだ。祖父江氏による改造車輌は、耐久性が抜群である。全ての車軸がボールベアリングで受けてあることが大きく効いている。
 また、どの軸もバネ付きであるから音も軽やかだ。
 

2014年06月12日

鉄道模型博物館

 その友人は筆者より一廻り強、年上である。かねてより健康上の懸念があり、「万一の時は頼む。」とは言われていた。かなりのコレクションをお持ちで、その全てが祖父江氏による改造を受けていて、抜群の走行性能を誇る。
 「絶対に散逸させない。」という目的を持って、お引き受けすることになった。この話をすると、身を乗り出してくる人が多い。それだけ、皆さんも先行きが不安なのだ。

 あちらこちらの著名人が亡くなると、そのコレクションを目当てに模型仲間が群がり、故人の哲学を無視して車輌が散逸する。それをどうしても防ぎたい。収納し、陳列するべき場所を探すのは、かなり苦労した。偶然にもこの場所を借りることができたのは、本当に運が良かった。下手をすると、この建物は壊されて更地になるところであった。いずれ買い取って法人化する。そうすれば遺産相続とは無縁になる。

 この話が具体化したとき、息子たちを呼んで計画を話した。
「うちのコレクションも大半はそちらに行く。自宅には少数しか置かない。」
息子たちは、
「それは素晴らしい計画だ。僕たちも助かる。どうやって捨てようかと思っていたからね。」
と茶化したが、多分、それは本音だろう。

 線路は、吉岡氏が設計し、筆者や故魚田真一郎氏、話題の友人らで発注した木製組立レイアウトである。半径 2800、2900 mm の複線が2セット、直線が150本揃った。また、ヤード構成用の分岐はすでに必要数、作ってある。曲線には緩和曲線が付けられ、bus wireも裏側に付いている。饋電線の断面積が大きいので、大レイアウトでも電圧降下は無視できるはずである。 レイアウトの台枠を作れば、殆ど完成である。

 間もなく間仕切り(先回の画像に処理した部分)の工事が始まり、トイレと非常口が付く。大型の本棚は、既存の陳列棚を塗り替えて転用する。古い鉄道雑誌、模型雑誌が全て揃う予定である。 

2014年06月10日

新レイアウト

 この春から、新プロジェクトに取掛かっている。田舎のシャッター商店街にある空き店舗を利用して博物館を作るのだ。30年来の友人の依頼で、それを始めた。

 新しいレイアウトは約60坪の大きさだ。日本最大級の O scale layout であろう。比較的大きな商店の跡に作る。この店は18年前に廃業してそのままになっていた。それを借り受けることで、町興しの一環になれば良いと判断した。店ごとに各スケールのレイアウトができると面白いだろう。
 鉄骨発泡コンクリート製の建物で、断熱はすこぶる良い。以前は10馬力のエアコンが付いていたが、真夏でも半分以下しか作動しなかったという。博物館であるから負荷が小さく、なおかつ高効率の機械であるから、4馬力で十分だろうということになった。

Museum 中の陳列棚、商品の残骸等を捨て、この形にするのに2カ月掛かった。捨てた陳列棚のクズ鉄だけでも2トン半あった。ご近所の空き店舗にも同様のものがあるらしく、作業を見ていて話しかける人もあった。
「うちのも捨てて欲しいんだが、いくらで請け負うか?」
 丁寧にお断りしたが、体力のある方はそれを請け負うと、良い商売になると思う。この通りだけで20軒ほどの空き店舗がある。
 
 ガラスケースが8本ある。それだけでもかなり助かる。商品陳列棚のうち、特注らしい天井までの4本は残し、本棚とする。130 cmの高さの木製棚は築提部分の支えにする。下は陳列棚になるから都合が良い。

 照明はLED化した。これだけで発熱量が半分以下になる。紫外線がほとんど出ないので、汽車のためにも良い。照明は電球色とした。人間の眼はよく出来ていて、その下で見ても、正しい色に見えるから大したものだ。



 


2014年06月08日

benchwork

 我が国のレイアウトのベンチワーク(台枠)は殆どの場合、堅固だ。たぶん過剰品質であろう。と言う筆者自身の地下室レイアウトの頑丈さは、どうかしていると自分でも思う。路盤が57mmもある。家を建てた時の材料がたくさん余ったので、それを使った。
 全て壁からの片持ちであり、コンクリート壁に接着剤とアンカーボルトで留めてある。その工法もかなりやり過ぎである。

 さて、アメリカのレイアウトは意外に軽量である。垂直荷重だけしか考えない。足の位置を合理的に考えていて、スパンを短くし、撓みを少なくする工夫がある。

 新レイアウトの台枠の設計をした。なるべく簡単に組めるということが大切である。そのためにはモヂュール化するべきであるということになった。過去の事例を調べると、モヂュールの四隅に脚がある場合が多いが、中央部が撓み易い。吊り橋のように足を1:2:1の位置に置けば、スパンは半分だ。
 脚は垂直荷重に耐えることだけを考え、ブレイスを入れてふらつきを抑える。高さは 1200 mm である。立体交差部分は 1350 mm になる。

benchworkbench work 3 パイロット・モデルを作ってみた。簡単な工作である。12 mm 合板をまだ留めていないが、載せただけで十分な強度があった。インパクト・ドライヴァがあるので、仕事は早い。
 これを30台ほど作り、曲線部は中間に台形を8箇所入れて16角形にする。その寸法は計算せねばならない。  

benchwork 組立て済みのモヂュールを載せて見た。ヤードの一部である。もう殆どのポイントは完成している。





<追記> 工法の変更により、この木製の足は不採用となったが、高さを示す見本として、多くの方から御意見を戴く良いきっかけとなった。
 
 



Recent Comments
Archives
「最新トラックバック」は提供を終了しました。
Categories
  • ライブドアブログ