2018年07月08日

続 架橋工事

bridges 橋脚、橋台が固着されていれば、あとの仕事は容易である。
 線路を延長し、ガードレイル付きの線路と結合する。レイルボンドを付け、通電を確保する。念のため、一番大きな車輛を通して、どこにも触らない事を確認した。また、曲線の外方向には関節機関車の煙室戸の脇のラニング・ボードが突出するので、それも確認した。
bridge すべて合格であったので、一応の完成である。本線の運行禁止を解く。新しい線路には油が付いている可能性があるので、直ちにリモネンで拭き、試運転列車を通した。

 橋の部分は音が極端に静かである。セラミック・ピックアップを用意してあるので、それを付けてアンプで増幅した音を出してみる予定だ。

 橋の色は目立たない。そういう意味では土屋氏の意向の通りであったが、ややアクセントも欲しかった。少しさび色も塗ってみよう。下の線路を通る車輛からの煙で汚れているはずだ。そのあたりのことは徐々に完了させる。

 着工から2年以上掛かったが、漸く完工した。設計に尽力して戴いた northerns484氏ハンダ付け時に手助け戴いた橋本氏、ガセット作りを手伝って下さったクラブのN氏には、心より感謝する。レーザ加工してくれた会社の専務には招待状を出さねばならない。

 来週からは高架部分の擁壁と岩肌の表現に取組む。その次は信号装置である。


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2018年07月06日

架橋工事

bridge construction (1) レイアウト建設で、まだ実行しなければならない面倒な工事はいくつかあって、一つはこの架橋である。近々予定されている来客に合わせて、先週から工事を開始している。
 本物と同じで、本線を遮断する時間をなるべく短くするように段取りを考える。位置をマークし、橋の代わりに橋脚の上に載っている板は、橋の footprint(正射影と同義)である。原寸大の板であるから簡単である。垂れている電線は既存の饋電線である。仮橋脚、仮橋桁を撤去し、製作した橋脚を立てる。 
 まず細かい調整部分を解決する。これだけで1日掛かった。全て予定通りであったが、橋台(abutment) の部分で多少の調整が必要であった。橋は3次元の調整が必要なものである。
 この写真の左手に大きなアンヴィル(金床)がある。これは現場で切り離した貨物列車の前半が、勾配から滑り降りてくるのを阻止している。機関車ごと下って来るのである。

bridge construction (3) この写真の左の方は例の巨大な橋台が来る。高架の路盤の 25 mm 合板を少し切ってはめ込む。丸鋸でやると埃が出るので、手で鋸を挽いた。その時、掃除機で出るおがくずを吸い取りながらやる。橋台はぴたりと嵌まった。計算通りで助かった。線路の上に敷いてある黄緑色の合板は、その上で作業する時の足場板である。

 道床を延長するが、全体を見通して不具合の無いように行う。橋の上だけが長い枕木になるように調整し、仮固定する。枕木を糸で縛り付けるのだ。
  
 すべての部材が予定通り嵌まった状態で、遠くから見て曲率が一定であるか、確認する。その後橋台、橋脚の位置をマークし、すべて取り外す。

bridge construction (2)bridge construction (5) 2日目は橋脚をネジ留めする。地震の時にこれが動くと大変な被害が生じるから、接着剤を塗って、裏からネジで締める。
 ネジを締める時には、動かないように、最大限の錘を載せておく。ネジは下穴をあけてから差し込む。


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2018年06月30日

laser-cut のキット

 先回紹介したキット以外にも、レーザ・カットのキットはたくさんある。日本にはまだ少ないが、アメリカではよく売れるので、多種のキットが出ている。

 BTSという会社がある。社名は社長の名前からきているはずだったが、
大きく"Better Than Scratchbuilding" とある。「自分で作るよりも良い」ということである。縮尺は自由だから、N, TT, HO, S, Oの各サイズが出ている。建物のキットは素晴らしい。

 日本では、まだレーザ・カットはガレージ・キットの範囲を出ていないように思うが、この会社はかなり大規模にやっている。友人が組んでいるのを見せて貰ったが、とても良い。
 これなどは素晴らしい出来だ。

 車輛は好みの問題があって何とも言えないが、ストラクチュアはどれをとっても、よく出来ていると感じる。日本のメーカも参考にすべきだ。
 金額的にはかなり張るが、完成すると素晴らしい。

 都市部の高架橋などは、レーザ・カットの最も得意とするところだろう。HO以下なら薄い航空べニアで十分だろう。あるいは、プラスティックでも良い。
 曲線部は直線を組合せて作っているようだ。井桁で承けているところもある。

 Oスケールでも合板製だ。鉄板製の方が安くできるはずだ。
 今計画中の扇形機関庫はかなり大きなものだから、剛性を持たせなければならない。骨組みを4 mm程度の板から切り抜き、屋根、壁は0.8 mm程度にする。窓枠は0.5 mmで作ると良いだろうと思っている。
 これから工場と相談するが、筋彫りができれば煉瓦の目地を表せる。

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2018年06月18日

O Scale West での講演 5

bridge painted 橋の説明をした。Oスケールの橋はAtlasのプラスティック製のトラス橋か、韓国のAjin製のブラスの橋しかない。二種しかなく、複線橋は無理である。しかも幅が狭いので、直線にしか使えない。

 今回作成の橋をレーザ加工で切り抜き、ハンダ付けして組み立てた話は、非常にエキサイティングな話だったらしい。  
「一枚ずつはふにゃふにゃした板でも、直角にハンダ付けしてトラスを組むと、とても剛性の強いものになるのは印象的であった。」
と述べたところ、
「そうだ、本物もそうだからな。」
と言った人が居た。

top lateralsrivet forming (5) ほとんどの人の興味はガセットの作り方だ。例の大きな円にメスのダイを上から合わせるアイデアを紹介すると、大きな声で、
「これはすごいアイデアだ。」と叫ぶ人が居たほどだ。
 皆困っていたのだ。これも一つの breakthru (誰もやってなかったことを成し遂げること)であったらしい。真似をする人が増えれば嬉しい。


girder bridge completed ガーダ橋の内側のトラスも非常に興味をかき立てられたようだ。安くできるのだったら作ったほうが良い、と思ったのだ。曲線上であるから、カントの処理も興味の対象だ。傾斜の付いた枕木を特注で製作して、レーザ加工のジグの中で組んだという話はとても興味深そうであった。皆レーザ加工をしてみたいのだ。
「厚いブラス板をレーザ加工するといろいろな点で問題がある。鉄板、ステンレスは楽で良い」と言うと、俄然その気になった。
「電話帳で工場を探して、ソフトウェアを送ればすぐできるよ。」と言うと皆やる気になった。 
 CNCでの3次元加工とか、3Dプリンタによる工作に頼るのには、まだ拒否感を示す人は多いが、正確な切り抜きを期待できるレーザ加工は、ホビィ・クラフツマンに期待されていると確信した。
「やる気になれば、各種の客車を受注生産できるよ。」と言うとやりたそうな顔をした人が何人か居た。

 breakthrough という綴りではないかという問い合わせを複数戴いている。本来はそうであったが、現代のアメリカでは、誰もそのような綴りを使わないようになった。言葉が、簡略化されていく良い例である。June 28, 2018 追記

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2018年05月18日

上から見る

see-thru 上から見ることはまずないだろうが、こんな風に見える。下側のXブレイスが透けて見えるのはなかなか良い。本当はXブレイスは上下に付くのだが、上は省略せざるを得ない。上にも付けると橋がひねれない。

 中心の Φ40 のシャフトには直方体のブロックが付く。それはトルクを伝達するだけで、中心の重さを支える機能はない。高さは中心のネジで決める。そうすれば、中心の一点と橋の両端の車輪のイコライザ・ピン4本で5点支持になる。極めて安定した動きを示すはずだ。

 回転する集電装置のアーチの設計に掛かっている。かなり大掛かりなものである。橋の側面に孔をあけ、支持装置を付けねばならない。正確に作る自信はあるが、完成後何十年にも亘って正確さを維持できるかは、怪しい。
 運転台の下には斜めに支えを入れなければならない。すべてできてから、接着するのが一番楽であろう。手摺もできているが取り付けは最後だ。

 遠方の友人たちは、転車台ができたら見学に行きたいと言っている。要するにきちんと動く転車台が少ない、ということなのだろう。期待に沿えるようにしたい。
 Bluetoothでワイヤレス・コントロールするのだが、そのデヴァイスがいつまで持つかはわからない。しかもそのコントロールは iPad を使うのだが、それが何年ぐらい機能するのかなど、誰にも分かりはしない。今ある iPad はそろそろ古くなってきたので、買い替えて、レイアウト専用にする。

turntable control とりあえずバックアップ用の有線制御装置を作った。これは速度コントロール無しだが、慣性が大きいので、気持ちよく動く。無線の装置が壊れた時、差し替えられるようにしたのだ。バックアップの方は原始的だが、慣性を生かした制御という当初の目標は、十分に実現されている。そのうちに動画を撮ってUPするつもりだ。
 ディジタル制御の方は、いまよろづ模型鉄道氏に作って戴いているが、128ステップの速度制御付きで、自動加速もできる。

turntable control 2 裏は汚い配線で恥ずかしいがこんな調子だ。12本の線を切り離してつなぎ直すことになる。バックアップとの切り替え時にはスイッチ一つで切り替えたいところだが、12回路のスイッチなんてものはあるのだろうか。腹案はあるが作るのは少し先になる。

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2018年05月12日

回転橋

 転車台の工事が始まった時、筆者がメカニズムに掛かり切りになっているのを見て、
「回転橋を作り始めないと、間に合いませんよ。」
と言う人があった。
「いや、橋は3時間でできますから」
と返すと、そんな馬鹿な、という顔をした。
ガーダ橋ほど簡単なものはない。側面の板を正確に切り出せれば、あとは楽にできる。いくつも作っているからこそ、言える。 

 上下のアングルはジグに押し付けながらハンダで付ける。チョン付けしておいて、大きな鏝で均せばできあがりだ。すべての接合面にハンダを浸み込ませる。しなやかな板が、途端に剛直になる。重い機関車が偏って載っても、大丈夫だ。
 バックリング防止の縦の補剛材は、角材を所定の長さに切って、アングルの厚み分を削って付ける。適量のハンダが浸み込んで隙間が埋まる。

vertical stiffener 二枚の板を木製ジグを挟んで樋状にする。底面だけに簡単なブレイスを入れる。こうすると捻りが効く。上が拡がらないように線でつないでおくが、その線は真ん中を曲げてΩの形にする。こうしないと捻りにくい。

 両端の台車部分を除き、これでできあがりで、本当に3時間でできた。この種の機能だけの工作は速い。鑑賞距離が1.5 m以上あるので、細かいことを考えても仕方ないのである。
模型工作は速度が命」というのは、半分は本当である。ひねくり回して、蘊蓄を語るが、30年経っても物が出来てこない人はよく見る。光陰矢の如し。人生は短い。


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2018年05月04日

塗装

 ミッチャクロンという下塗り材を大きな缶入りで買ってある。むらなく塗れる。缶入りスプレイでは橋の中は塗りにくいが、小さなスプレイ・ガンなら、わけない。
 上下裏表をひっくり返して丹念に塗る。ある程度乾いたところで、上塗りをする。調色した銀を、プログラムした順で塗る。橋が重くて大変である。
 
bridge painted 全部塗ってみると、極めて単調で面白くない。綺麗過ぎるのである。まるでプラスティックでできているような感じすらする。蒸気機関車時代であるから、煙突からの煙が当たるところは黒くしておこう。その他、汚すところは汚さないと面白くない。
 ガーダ橋は、あまり汚れがないものである。錆を含んだ水が垂れた様子を表す程度である。下の線路を走る機関車からの煙もあるが、完成してから汚してみたい。 

 連休中にレイアウトに取り付けたい。実はこの完成を心待ちにしている人が居る。レーザ加工をしてくれた工場の専務である。出来たら見せて欲しいと頼まれているのだ。あのややこしい部材が組まれるとどうなるのかは、作った側からしてみれば興味があるのは当然だ。
 次は信号橋の改築である。ステンレス板から切り出す。鉄板はさびやすいので懲りた。プラスティックの信号橋は、列車の振動で接着部分が外れて、いずれ壊れるだろう。


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2018年05月02日

上横構

portalbridge copleted うえよここうと読む。英語ではtop lateral という。橋の入り口は門構 portal で、中間にあるのが横構だ。天井部分の横構は上横構、床の横構は下横構、上横構を斜めに結んでいるのは lateral bracing である。右の写真では、デッキ材の上に置いてあるが、このデッキ材の厚さは61mmである。大体の大きさがお分かりであろう。

bridge to be finishedtop laterals 今回貼り足したのは、横構のガセットである。裏表に貼った。これを付けると、かなり細密度が増した。同時にトラスの座屈を防ぐフランジも付けた。これはハンダ付けしたかったが、錆を防ぐのが難しかったので思い切って接着した。例によって、スーパーXを用いた。力が掛かる部材ではないので、十分持つだろう。

 家まで持ち帰り、1時間かけてさび落としをした。細いところには便利な道具である。99%のさびが取れた。直ちにプライマを塗り、塗装を開始した。
 ひっくり返して回転させながら、下から見える部分すべてに塗装した。次に横に倒して内側を塗装し、両側を塗る。 
 最後に上から見る部分を全て塗る。たっぷり30分かけて塗装した。これでも後で塗り忘れが見つかるだろう。それは筆で塗ることにする。
 重い橋を回転させながら塗るのは、かなりの重労働である。明日は肩と腕が痛いだろう。

 それに引き換え、ガーダ橋は楽である。あっという間に完成した。乾燥を待って取り付け工事に掛かる。


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2018年04月30日

またまたガセット作り

gussetsremoving gusset 仕舞ってあった工具を引っ張り出して、毎朝少しずつ打った。一部の大きなガセットに、貼り間違いが見つかったのだ。写真はまだ歪みが取ってない状態である。
 タガネを研いで当て、コンコンと叩いて剥がした。とても良く付いている。ヤスリを掛けて接着剤を完全に取り、再度接着した。

fixing gussets 小さいものは、見えないだろうと思って省略した天井部分のトラスに貼る。最近の高精細のカメラは、どんなものも映し出してしまうから困ったものだ。

 色は銀色とすることにした。古びた渋い銀色だ。フロクイルに"old silver" 色があるが、それにgrimy black (汚い黒)を足す。
 塗装の準備で忙しくなってきた。毎日少しずつ錆びを落としている。鉄板製であるから、仕方がない。一度サンドブラストでほとんど落としたのだが、また1年ほど経って錆びて来た。
 ひっくり返すと、接着剤がはみ出していたりするので、それを削る。

 塗装の手順を考えている。ひっくり返して裏側から塗り始める。側面の細かいトラスを忘れずに塗るのはなかなか難しい。  


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2018年04月14日

軌框

turntable track もう一つの軌框(ききょう)を作っている。これは回転橋の線路である。枕木を整列させるのは、レーザで切り抜いた鉄板のジグである。前回の失敗をもとに肉を盗んであるので、外すのは楽なはずだ。隙間を一定にするのは、挟み込んだφ0.5ブラス線である。固着後、引抜く。
 
bottom view 左右に枕木を伸ばしてある。今野氏に作って戴いたものに、自分で製材したものを足した。イチイの木を丸鋸でスライスして、それを精密丸鋸盤で縦割りにし、さらに高さを揃えた。かなりの手間を掛けた枕木である。長さはジグにきっちり嵌まるように仕上げた。前回の傾斜枕木は、今野氏にお願いしたが、直方体なら自分でもできる範囲にある。
 オイルステインに漬けて浸み込ませ、金網の上に広げて乾燥した。中まで浸み込んでいるので、多少削っても色が変わらないのが良い。

top view この飛び出した部分に1/32 × 1/8 インチ(0.8 × 3.2 mm)の板を貼る。歩み板である。これは手摺が付くから、キャットウォークらしい。 良く固着してから、適当な長さに切れ目を入れる。多分実物長さで18フィート(5.48 m)以下だ。

 手摺は、たまたまデニスに貰ったものがあり、数を数えると何とかなりそうである。運転室はキャットウォークの外にある。かなり迫り出すので、それなりの鋼材で支えてある。

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2018年04月08日

guard rails

 護輪軌条の先端の形をどうするかは難しい問題だ。左右を接続するとショートする可能性が高い。走行レイルはスパイクで留められている。ガードレイルはそれに触っているからだ。尖端部分を別部品にして、接着するしかない。高さも低くなっているものを見たことがあるので、そういう形にしたい。

 護輪軌条は何のためにあるのだろう。要するに脱線時に車輛が橋の構造物に当らないようにするものだ、と手元の本には書いてある。橋の専門家の友人がいたが、彼の見解は違っていた。橋の構造物は、中で脱線が起こっても耐えられるように設計してあるというのだ。むしろ、入り口が危ない。そこに衝突すると落橋もありうるし、電車などは縦裂きになって死傷者が出るだろう。だから、護輪軌条は橋の手前を長くすべきだと言っていた。


 ガードレイルは、走行レイルに裏から接続部品を作ってハンダ付けした。現実にはまず脱線は起こらないから、形だけで良いのだが、取り付け時に外れにくいようにした。走行レイルと同電位だ。洋白は熱伝導率が小さいので、細い 58 W の鏝で楽にハンダ付けできた。しかも、手で持っていても熱くないのが良い。
 そう言いながら、手の甲を火傷した。水ぶくれができたが大したことは無い。不思議なことに、インフルエンザ以降、体調がいまひとつだったが、その日は妙に体が軽かった。少しばかりの火傷をすると、体調が良くなるようだ。要するにお灸だ。以前もそういう経験があった。因果関係はよく分からないが、面白いものだ。

 ガードレイルの取り付けられた曲線の線路は、非常に剛性が強くなり、曲率が保たれる。2800Rと2900Rの差は僅かだが、並べると正しく曲線間隔 100 mm を保っていることが分かった。

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2018年04月06日

abutment

 abutment 橋台は巨大な塊になった。曲線であるから、2本のガーダ橋が長さ方向に少しずれる。それを表現するためには合板を重ねたものをずらして貼り付け、最上部には支承を載せる部分を作る。どんどん貼り付けていくと、質量が 7 kg ほどにもなり、片手では持てなくなった。角の部分を45度に切り落とし、例によってベルトサンダで削った。
 この段の部分は評判が良い。実感味が増すという。確かにこれが平面なら、おかしなもので、おもちゃっぽく見えるだろう。実物の構造をよく見ている、と褒めて戴いた。

 樹脂塗料を十分に浸み込ませて固めた。磨いてさらに塗り重ねて、つるつるにした。こうしておかないと、切り口の師管が開いているので、穴だらけになる。

 側面は、レイアウトの他の部分と同じグレイに塗るが、コンクリートが見える部分は、コンクリート色を塗る。不思議なことに、アメリカで売っているコンクリート色の塗料は、どれも多少黄色い。どちらかと言うとベージュである。
 日本ではコンクリートは緑灰白色である。これは骨材の違いによるものかもしれない。

 合板の貼り合わせであるが、むしろ彫刻のような感じである。大きめに作って、丸鋸盤で切り落として、高さを合わせている。かなり無理をして工作している。
 高さ調整は、薄板を貼り合わせてするべきであったと反省している。
 

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2018年04月04日

続々 架橋

bridges2 中間の pier(橋脚)を煉瓦で、という話もあったが、煉瓦ではとても持たない。reinforced concrete 鉄筋コンクリートでないと圧潰してしまう。煉瓦ではこの3倍の断面積が必要であろう。 線路の隙間に立てる薄い橋脚なので、RCにせざるを得ない。

 トラス橋とガーダ橋が接続するので、支承の高さが異なる。また、角度があるので、その掛かり具合を計算するのが面倒である。
 遠くの方に板を立て、その中心の的に測距のレーザ光を当てる。そうして三角測量をしたのだ。面倒ではあるが、正確に測定出来た。計算値が現実の値と一致したのには、感動した。

 当時の配筋の図面を見たが、現在の日本の物に比べるとかなり鉄筋量が少ない。地震の少ない国であるから、垂直荷重しか考えていない。上から押されて潰れないように、樽で言えばタガの部分の配筋は考えてある。異型鉄筋がなかった時代であるから、鉄筋の先はすべて曲げてあった。鉄筋は3/4インチ径(19 mm)であって、かなり細いと感じた。

 この種の橋脚には、様々な装飾が施されている。アール・デコの時代であるから、当時のデザイナが工夫をして作ったのだろう。
 田舎の鉄道橋の橋脚など誰も興味を示さないとも思うのだが、この種の装飾が施されていたのは興味深い。この写真ではまだ、装飾が付いていない。 

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2018年04月02日

続 架橋

bridges 不陸とは何か、という質問を受けている。読み方は”ふろく”である。”ふりく”という人もいるが、本来の言い方ではない。平らな屋根を陸屋根というが、これも”ろくやね”が正しい読み方である。床材などの接合部が、厚さの不揃いで凸凹していることを指す。
 日本では鉋で仕上げるのが普通だが、アメリカ人は巨大なベルトサンダを持って来て、全体を削り落とす。日本では、体育館などの床を仕上げる時に使う機械だ。
 細かいところは今回紹介した機械や、入り込んだ角を削る機械で削る。筆者の家の床は自分で張ったので、この種の道具を複数持っている。アメリカの床材はこのように削ることを前提にしているので、日本製のように厚みが完全に一定でない。出力が大きな機械を廻したままにすると、床にめり込んでいく。これは冗談ではなく、本当に起こることである。それほど削る力が大きい。

 今回のように角度を付けた仕上がりにするときは、角度の基準になる部材を所定の位置に取り付けて、その端面が出るまで当てていればよい。もちろんワークをどうやって固定するかは、かなりの問題である。作業台に専用の留め具を付け、作業台を足で踏んで作業する。相当な力が掛かる。

 合板の端面には無数に穴があいているので、油性ニスをたっぷり浸み込ませて2日放置し、固める。そうすれば、塗料が吸い込まれないから、下塗りをすることができる。

 護輪軌条はやや細いレイルを取り付ける。先端の形に悩んでいる。日本では内側に曲げただけのものが大半だが、アメリカでは左右二本を熔接したものをよく見る。また、下に曲げて、砂利に潜らせているものも見る。脱線したものをすくい上げることを考えているのだろうか。それだけ脱線が多いということなのだろう。

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2018年03月31日

架橋

 pier(橋脚)を作っているところだ。いろいろな作り方があるだろうが、中身が詰まっていないと音が悪い。15 mm 合板を重ね、接着剤をたっぷり塗って、クランプで締め付ける。1日待てば完全に付く。それを角度切りできる電動鋸で切り落とし、強力なベルト・サンダで削る。出力は1.2 kW で、床板の不陸を削り落とす時に使うものだ。硬いオーク材を削るものなので、合板などあっという間に削り落とせる。削り粉がチリ取り一杯分できる。 

 上部の造作を追加する。この追加作業は一つづつ付けるので、手間が掛かる。ベルトサンダで余分を削り落としつつ、部品を付ける。凹んでいるところは、いずれパテを込めるので、気にしなくて良い。これだけで一つ 2 kg ほどある。

 接着剤で組んでいるので、硬化時間が掛かる。1日に2工程できないから、中々進まない。レーザによるレベル出しが出来ないので、かなり面倒な方法で高さを測定し、仮の橋脚を作って合わせている。なかなか進まない。
 上から見た投影図を実際の場所で原寸で作り、それに合わせて作っている。曲線上であるから、トラス橋につながるガーダ橋がずれていて、いささか面倒な作業だ。

pierpier1 トラス橋とガーダ橋をつなぐので、橋脚は二段になっている。実物を観察すると、かなり複雑な構造になっている。また、装飾を兼ねた補強が入っていることもある。UPの本線を跨ぐ橋の橋脚の造形が気に入ったので、それを採用した。

abutment2abutment 橋台(abutment)は単純な形である。これも中身が詰まっている。合板の切れ端を大量に貰ったので、惜しみなく使っている。左は 6 kg 以上ある。その写真はまだ削ってない時に撮ったもので、隙間がある。
 護輪軌条はまだ取り付けてない。

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2018年03月21日

続々 signal bridge

 signal bridge は荷重を載せることを考慮していない。もちろん信号装置、保守の人間は載っているが、それ以上のものではない。むしろ風によって倒れないようにすることが、主目的であろう。桁の部分に当たる風は、かなりの力で押し倒そうとする。即ち垂直荷重より、倒壊に対する抵抗力を大きくすることを主眼にしているのであろう。  

 太いH鋼で作ればよいだろうが、それほどのものでもないので、チャンネル材で作って、倒れないように補強を入れたのだろう。トラスにすると接合部に大きな力が掛かるので、全体に力が分散する方法を採ったのではないだろうか、というのが知人の橋梁屋の見解である。安く作れたはずだと言う。

 northerns484氏が探し出してくれた google map である。根元の部分の立体構造がよく分かる。Bachmann のものと似ているが全く異なるものであることが分かる。

 現在は加工に手間がかかる方法は採らないので、太い材料をドカンと使うそうだ。塗装も面倒なので、耐蝕アルミ合金を使ってあるものが多くなった。熔接した部材を現場で簡単に組んでいる。

 たくさんの画像がある。楽しまれたい。


 ところで、3月13日の写真に対してのお答は一つしか戴いていない。それは正解であったが、他の読者の皆さんは何だと思われただろう。若い方は見当が付かないだろう。

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2017年12月25日

gusset plate を貼る

steel bridge ガセット・プレートを順次貼っている。意外と時間が掛かるものである。リヴェットを打ち出したものをシァで切って、叩いて平らにしたものを貼る。接着剤はスーパーXである。
 薄く塗っておいて、両方になじませ、マスキング・テープで仮留めする。位置を確認してから、軟らかい木材を当てて締め付ける。中の方まで固まるまで、1日以上掛かるようだ。
 クランプを外して次の列を数枚貼る。これを繰り返してようやくここまで来た。あと少しである。

 見えるところは全て貼りたい。内側も大きな面積のところは貼りたくなってきた。今ガセット・プレートを増産中である。

 塗装を考えている。色はどうすべきか。黒か銀かそれとも濃いグレイだろうか。レイアウト全体が薄いグレイであるから、突出した色は避けたい。


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2017年12月17日

gusset plates

 鉄橋の工事が停滞していた。ガセット・プレートの加工が遅れていたからだ。いつもお手伝い戴いているクラブのN氏が見かねて、代わりに作ってくださった。

LED lightingLED lighting2  工具一式をお渡しして、お願いした。リヴェットは下から押し出す方式である。型紙の大きな丸にダイをあてがい、どの方向からも白い部分が見えなくなった時に打てば、所定の位置に押し出せる。それを手前以外に向こうからも見なければならず、数枚を作ってもう体力が無くなったのである。目の良い人でないと難しいと思っていた。若い人が集まった時にお願いしようとも思っていたのだが、N氏は、LEDで照明を当てながら鏡で見るという方法を考え付かれたのだ。三方から同時に見られるので、仕事は大幅に早くなったそうだ。実際にはLEDはほとんど使わず、蛍光灯の光だけで十分だったとのこと。

gusset plates すごい数のリヴェットを短期間で打ち出して戴いたので、早速貼り付けに掛かっている。この写真の下が型紙を貼った物で、上はできあがりを裏側から見たものである。


 それをシァで切り落とす。リヴェット打ち出しで、全体が反っている。それを修正するために、金床の上でゴムハンマで叩く。満身の力を込めて一発で仕留めるのだ。リヴェットの裾野は平らになり、全体も平面になって落ち着く。

 貼り付けるべき場所を確認する。これが意外に大変な作業なのである。よく似たものが多い。型紙は両面テープで貼ってあるので、きれいに剥がして、接着剤で貼る。マスキング・テープで仮留めしてから、軟らかい木の板を挟んでクランプで締め付けると密着する。

 N氏が述懐する。子供のころはお金がなかったし、腕も知恵もなかった。ただ視力だけは十分にあった。今は視力だけがないと。
 本当にその通りだ。筆者は、若い時はとても視力が良く、両眼とも2.0であった。ところが現在はかなりの遠視で、眼鏡をいくつも首からぶら下げているが、それでも足りない。  


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2017年01月24日

続 ガセット・プレートを作る

gasett plates 正直なことを言えば、ガセット・プレートを作る方法が解決しなければ橋を作ることはできなかった。レイアウトの建設が始まった時、交差部はトンネルにするか、それとも橋にするか、ずいぶん悩んだ。
 いろいろな方法を考えていたが、最終的に残った方法がこの方法である。試作してうまくできたので、橋の設計に取り掛かった。製図はすべてnortherns484氏にお願いした。大変な作業をして戴いた。
 
rivet forming (9) ガセット・プレートのリヴェットは大きくて目立つが、車輛とは異なり、じっくり見るようなものではないのだ。一瞥してよくできているなと思わせることができれば、それで良いのである。 

 このガセットを作るのには、大変な手間が掛かる。紙の上から順次打つのであるが、時間が掛かる。大きさはいろいろあるが、4枚で1時間ほどだ。
 全部で100枚ほどあるので、この先、かなりの時間が掛かるだろう。

 毎朝、起きてすぐの時間帯に、朝日を浴びながらやる。目の疲れが無い時にやらないと、失敗する。

 金床の上で叩き伸ばしたガセット・プレートを、スーパーXで貼る。小さなクランプで押さえて固まるのを待つ。リヴェットの大きさは、まずまずであった。

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2017年01月22日

ガセット・プレートを作る

 ガセット・プレートをどのように作るかは、いくつかの案があった。リヴェットをどのように作るかが問題である。エッチングや特殊なデカルによる方法も考慮したが、いまひとつ写実感がない。 
 やはり、押出し工具でやることになったのだが、通常の方法では大変である。ブラス板に卦書いて、その交点を打たねばならない。罫書きの手間を想像するだけでも気が滅入る。
 
rivet forming (4)rivet forming (3) 手持ちのリヴェット打ち機に針が下から出るタイプのものがある。こういう時には便利だということで、各サイズのオスメス型を買ってあった。
  作図をお願いしたnortherns484氏に無理を言って、ガセットを原寸大で印刷してもらった。リヴェットの座標を正確に押さえるため、メス型ダイの直径と同じの2.6mm径で描いてもらった。

rivet forming (5)rivet forming (6)rivet forming (7) 薄いブラス板に両面テープで図面を貼り付け、雌型を丸の上に載せて、コンとハンマを落とす。次から次へとこの作業をこなしていくと、1枚できあがりだ。
 紙をめくってみると、そこそこにうまくできている。

rivet forming (8) 金床の上でゴムハンマでむらなく叩いて、反りをとる。鉄橋に接着剤で貼り付けてできあがりだ。 叩くと、裾野の盛り上がりが治まって、リヴェットの形が良くなる。


追記
 3枚目の写真をよく見て戴くと、〇がポンチと少しずれている。このずれが目でみて容易にわかるというのがこの方法の工夫点である。正しい位置にあると、前後左右に白いところが見えないのだ。コメントを戴いて、それを書き忘れたことに気付いた。
 金属板上の罫書きとは異なり、印刷された交点の面積はかなり大きく、思うようには座標は決まらない。
 

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2016年12月31日

続々々々 鉄橋を組む

側面トラス 鉄橋の側面の太いトラスは、厚い鉄板である。8 mm厚の板を切り抜いたものを貼る。接着剤は例によって「ス−パーX」である。この接着剤をヘラで塗って、クランプで圧着する。切り込みがあるので、所定の位置に自然に納まる。クランプをたくさん出して来て、要所を押さえる。浮くとみっともないことになるので、あちこちから覗いて隙間がないことを確かめる。
 念のために、一昼夜放置して、接着剤が固まるのを待つ。はみ出したものはナイフで削り取る。
側面トラス2 もう片方を同じように付ける。また1日待つ。その間、他の仕事をしている。これらが付くと、橋は素晴らしく丈夫になる。乗っても大丈夫なはずだ。
 


天井トラス 次は天井部分だ。バリがあるといけないので、丁寧に調べ、部品が隙間なく付くことを確かめる。スーパーXを塗ってクランプで締める。上部のXブレイスが実に実感的で、しかもその部品が機能しているのがわかる。とても堅くなるのだ。

門構門構2 今度は門構部分である。非常に大切な部分だ。ここの組み立てが悪いと、橋が歪んでしまう。手持ちのクランプを総動員だ。


 接着は恐ろしく効率が悪い。1工程が1日、即ちこれらの写真だけで4日掛かっている。 

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2016年12月15日

続々々 鉄橋を組む

門構門構 2基 初めはへなへなであった板を次々に組んでいくと、突然素晴らしい剛性が生まれる。橋というものはそういうものであることは知っていたが、実際にそれが目の前で起こると驚く。橋本氏も、門構を組み付けた途端、堅くなったのでずいぶん感動された。

115_5060 橋は最小限の材料で、最大限の強度を出すように設計される。貨車も同じである。どうすれば強くなるかということを考えて、使用に供される。アメリカもこの時期は人件費が安かったのだろう。細かい部品を、これでもかと組み付けている。現代は大きな部材を簡単に組んでいる。鋼材の進歩や、熔接の技術が向上したことも大きい。
 この写真は、厚い鋼板を嵌めて、橋本氏に手で押さえて戴いた様子である。

115_5066 ハンダ付けが終わった橋は、水洗いして乾かす。見る間に薄い錆が出てくる。鋼板の表面には、極めて薄い酸化被膜ができている。即ち、不動態化している。そこに塩化物イオンが付くと、その不動態被膜に欠陥が生じ、水中で酸素によって酸化されてしまう。
 それを防ぐには、よく洗ったのち、すぐに水を取り除くことだ。タオルで拭いてから、空気を吹き付けると飛んでいくだろう。よく乾いた状態では、徐々に酸化被膜が生成し、また錆びにくくなる。もちろん窓は締め、外から飛来する塩、硫酸を排除することが必要だ。冬の石油ストーヴは非常に良くない。二酸化硫黄ができて、それが鉄の上で硫酸に変わるからだ。
 カーヴした線路を置いてみて、建築限界に引っ掛からないかを確認している。

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2016年12月13日

続々 鉄橋を組む 

115_5051115_5052 これは仮に博物館の床に置いたものである。側面のトラス中、引張り材のトラスが実感的である。
 床版と側面のトラスを組まねばならないが、一人で直角を保ちつつハンダ付けするのは少々荷が重い。ハンダ付けの達人の助力が必要だ。

115_5057115_5059 長老の橋本三郎氏にお願いしたところ、二つ返事で引受けて下さった。翌日工作室に伺うと、大きなハンダ付け用の台を用意して戴いていた。各種のフラックス、ハンダごても準備してあった。
 橋本氏は、TMSの30号あたりから記事を投稿されている近鉄電車の達人である。最近も、極めて美しく仕上がった全金属製の電車群を、発表されている。この台を用いて、あの素晴らしい電車群が出来上がるのかと、納得した。

115_5056 組んでいる途中の写真を撮って戴いた。ハンダごての持ち方に注意して戴きたい。この持ち方でないと、大物は付けられない。支えの小さな角材の配置等、橋本氏の細かい神経が行き届いている。
 手前のニッパは、ハンダを細かく切るためのものだ。必要量ずつ、こてに付けて目的の場所に持って行く。大きなハンダの棹から持っていくと、量が不定である。 
 
 側面のトラスを何かで水平に支えて、二人で接合面を押え、ハンダを流す。塩化亜鉛の飽和溶液を塗っておくと、音もせずハンダがすべての接合面に均一に流れる。すべての接続部が、タブとスロットになっているので、位置関係は完璧に決まる。ただ、差込みが緩いのはまずいので、確実に差し込まねばならない。一人では難しいが、二人でやれば、確実である。 横から見て、隙間がなくなるのを確認すれば良いのだ。
 必要最少量のハンダを目的の長さの隙間に浸み込ませるのは、快感である。 橋本氏は、
「熔接のビードみたいな仕上がりでよろしいな。」
と、仰った。合格であった。

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2016年12月11日

続 鉄橋を組む

 115_5038これは床版部分のパーツだ。溝を入れて、菓子折りの仕切りのような組み方をする。レーザで切る時、寸法を少し加減して、するりと入るようにする必要がある。その辺がノウハウだ。嵌め合いが固いとゆがんでしまい、どうしようもなくなる。

115_5036115_5043 黒いものは組み立て用のジグだ。角を盗んで8 mmの板から切り抜いた。重くて具合が良い。角が当たらないのでそのままハンダ付けできる。この写真の稲妻型の部材は様子を見るために置いてあるだけだ。


115_5035 仮に線路を載せてみた。なんとか行けそうだ。まだ枕木裏の絶縁処理がしてない。薄い絶縁フィルムを貼ることになる。



 圧縮の掛からない部材は最小限の断面で作り、撓まないようにトラスを入れるのが、合理主義のアメリカ流だ。すべて細いトラスで作られている。それをどのように表現するかが、今回の鉄橋製作の最も重要な部分である。
115_5044 portal(門構)や横工部分は、非常に繊細な構造である。 小さな部品をスロットに入れてハンダ付けする。熱が伝わりにくいので、指で押さえていても大丈夫だ。即ち、正確にハンダ付けできる。ハンダは共晶のものを用いる。流れるか固まるかのどちらかなので、粘りが少なく、隙間に流し込むことができる。


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2016年12月09日

鉄橋を組む

laser cutting115_5045 レーザ加工の工場に頼んであったものが、ようやく出来たので取りに行った。あまりにも細かい部品があって、大変だったようだ。
 仮に現場に置いてみると、なかなか立派である。

 
115_5042115_5039 細部の設計と発注図面の作成は northerns484氏にお願いした。この Baltimore Truss橋は圧縮材を極力太く、引張りのほうは最小限にしている。しかも圧縮材が座屈するのを防ぐため副材を入れている。 それを表現するために、側面のトラスは三枚合わせとし、中心部分は厚さ8mmの鋼板とした。出来上がると大人一人くらいの負荷には十分耐えられるはずだ。

 引張り材は薄く細くし、間に細かなトラスを入れる。これがよく出来ていて見ごたえがある。組みながら「おおっ」と声が出てしまうほど、 素晴らしい設計になっている。northerns484氏には感謝する。 

 薄い板は 0.8mmの鉄板で、熱が逃げにくいので、100 W のハンダ鏝で十分に付けられる。すべての部品がタブとスロットで組み上がる。薄板を組んで形が出来たところで、厚板を接着するという手順になっている。 

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2016年09月20日

続 girder bridges

girder bridge inside ハンダ付けをした。鉄のハンダ付けは久しぶりで、コテを使った。炭素棒では炭素が鉄のほうに拡散して(浸炭)、部分的に不均一になり、しかも硬くなる。以前やった時は部分的に焼きが入った状態になり、ヤスリが引っ掛かった。コテならその心配はない。

 まず片方の板に垂直にXブレイスを差し込み、締めて固着させる。ハンダを流して固定する。もちろん塩化亜鉛飽和溶液を付けておく。ハンダはすべての隙間を満たして完全に付く。もう一方の板のスロットをよく掃除し、Xブレイスのタブを入れ、水道工事用のプライヤ(アゴが平行に開くように調整できて好都合)で締めると「コツン」と嵌まる。

 すべてが嵌まったら、また塩化亜鉛を塗って、コテで留めていく。 音もせず、臭いもないハンダ付けである。次に稲妻型の部材を逆位相に付けてできあがりだ。完璧にハンダが廻っているので、極めて丈夫である。静荷重なら、大人一人が載れる。

 終わったらすぐに流水を掛けて洗う。錆びないように直ちに高圧空気で吹き飛ばし、扇風機で乾かす。下地処理材を多方向から吹き付け、錆止めする。 

girder bridge completed ダイキャスト製側板をよく洗い、スーパーXで接着するとできあがりだ。思ったよりよくできていて安心した。完成した線路を載せると、透けていて気持ちが良い。


 鉄橋上はガードレイルが必要だ。ガードレイルの図面を見ている。細いものを使うのがデザイン的には良いことに気が付いた。

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2016年09月18日

girder bridges

girder bridge construction レーザで切った鉄板を仮組みして、様子を見ている。0.8 mmの板のタブを0.8 mmのスロットに入れるのはやや難しい。タブの先端を斜めに削いで、ぐっと押し込む。ブラスの棒を当てて、金槌で軽く叩くとスロットに入って抜けなくなる。
 この状態でフラックスを塗り、ハンダ付けをする。隙間を、完全にハンダで埋めるようにする。鉄板だから熱が逃げず、100Wのコテでも簡単にできる。

 Xブレイスの両側に板をつけるのは少々難しい。反対側にも楽にはまるように、スロットをダイヤモンド・ヤスリで削っておくことが必要だ。するすると入らないと組むことができない。

 上下の稲妻は逆位相にすることにした。ピッツバーグの街の中でN&Wの橋を見上げて、同位相のものを確認したが、たった1例しかない。あとはすべて逆位相であった。

tie jig 転車台上の枕木整列ジグである。先回の失敗を踏まえて、肉盗みしてある。簡単に嵌められ、外しやすい。この上でレイルをスパイクする。線路の中心がずれると、回転した時、線路が合わないから、精度が必要だ。
       

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2016年06月21日

鉄橋上の線路

jig for superelevated ties トラス橋の延長上にガーダ橋がある。線路を続けて作っておかないと、曲率が変化してしまうこともありうる。

 ジグを加工して、長い線路を作れるようにした。2.6 mmの鉄板だから、糸鋸で切れないこともない。
 伊藤 剛氏は、
「糸鋸は最も仕事量が少ないので、手でやる仕事ならこれに勝るものは無い。」
と仰っていた。

 掛かってみると、ほんの数ミリメートルを切るだけで、かなり疲れた。いつも快削ブラスを使っているので、その10倍ほどの手間が掛かる。

 一箇所切っただけでギブアップし、アングル・グラインダに切断砥石を付けて切った。20 mm ほど切るところもあったが、数秒で終わった。角を落として、手を切らないようにした。
 
 また10 mm厚のバルサを敷いて延長工事をするのだが、この写真で左の方は浮いてしまうので、10 mm程度の板を挟んで安定化させた。

 レイルの曲率が一定になるようにあらかじめ曲げて置く。レイルは長さが足らないのでつなぎ、ハンダ付けして一体化させた。こういう作業は塩化亜鉛に限る。ジョイナの隙間をハンダが満たし、固着する。

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2016年06月08日

plate girder bridge

 シカゴから届いたダイキャスト製の橋を架けるにあたって、その内側をどうすべきか、しばらく考えていた。 間隔を保てばよいので、木の角棒を作って接着するのが一番簡単だ。
 下から見ることなどないと思っていたが、最近は車載カメラという面倒なものがあって、全て見えてしまう。手を抜くと後々まで後悔することになるので、ある程度のところまでは作ることにした。レーザ・カットなら設計さえ気を付ければ、組むのも簡単である。 精度も高い。

girder bridge bracing 実物の図面を何日か眺めて、 作図を開始した。この手の物は非常に単純で30分で設計が終了した。Xブレイスにタブを付けて側面のスロットに入れる。簡単な直角ジグで支えながらハンダ付けすれば、たちまち形が出来る。
 それに上下の稲妻を付ければ良い。問題はこの稲妻の位相だ。同位相なのか、半周期ずらしたほうが良いのかがわからない。近所のものを調査中である。アメリカでの調査では逆位相であった。理論的にはどちらが有利なのだろう。

 このようにして作った箱状のトラスに、側面のダイキャストを接着すればできあがりだ。 稲妻は、透けて見えれば用は足りている。細かい造作は省略する。

 ガーダの上をどうするか、しばらく悩むことになる。直接線路を敷くのか、コンクリートの路盤を載せるかである。後者の場合はバラストが敷いてある。これも資料が手に入ったので、 あれこれと迷う羽目になった。




 

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2016年06月05日

続 鉄橋内の線路

 cutting the excess枕木の下にはスパイクが貫通しているから、それを裏返して喰切りで根元から切り取る。そののちにベルトサンダのテーブルの上で、裏側に軽くヤスリを掛ける。そうすると、微妙に出ている釘は完全に削り取られると同時に、やや厚い枕木だけが削られて全体が床面に接するようになる。

 この釘の切れ端は始末に負えない。磁石で集めようと思ったが、鉄板の上であるから、磁路ができて、ちっとも集まらない。刷毛で履いて大半を集め、残りは粘着テープの糊で集めた。

 この方法で曲率が一定の軌框ができる。これを橋の床面に置けば、完成だ。しかし問題点がある。スパイクが枕木を貫通しているので、それに金属が接触すると、短絡する可能性がある。裏にプラスティックのテープ状のものを貼るか、何らかの方法で短絡を防がねばならない。

 橋の本体には接着剤で付けることになろう。その時、レイルに継ぎ目をわざと深く入れて、集音マイクロフォンを取り付ける。
 果たしてどんな音が出るのであろうか。場合によっては別の音を出す工夫も必要かもしれない。

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2016年05月02日

鉄橋中の枕木

Ties in the truss bridge 今野氏に作って戴いた枕木を整列させるジグをレーザ加工で切り抜いた。作図は例によってnortherns484氏にお願いした。
 
 橋の幅は少し広がっている。モックアップを作って「当たり」を調べた。長い関節機関車でも余裕を持って回れることが分かったので、安心している。
 
肉を盗む 枕木はちょうどぴたりと嵌まるが、少々後悔したところもある。レーザ加工する時に長方形の穴ではなく、4つの角と中間を丸く盗んでおくべきだった。そうすれば、幅、長さともぴったりであっても着脱が容易である。
 この「肉を盗む」という表現は、分かりにくい表現だ。製品の品質に全く影響が無い部分で、その型のある部分だけを意図的にへこませることを指す。そうすれば、嵌め外しがしやすい。
 
 枕木を全部きちんと嵌めると、円錐面が出現する。カントが正確に付いているのだ。先日友人たちが来て、その様子を見て感動していた。レイルはジグで形を決めて接着する。固着後、釘穴を開けておいて、スパイクする。
 当然裏から出るので、それは切り取り、ベルトサンダで削り取る。かなり手間を掛けることになるが、素晴らしい仕上がりになる。このジグはまた別のところでも出番がありそうな気がする。

CAT WALK 今野氏のところで、この枕木材をテーパ無しで少し余分に用意して戴いているので、それを切ってターンテイブル用に用いる。
 ターンテーブルの枕木は標準より長いものを、左右に交代に張り出して、通路を支える。そのジグも作らねばならない。レーザ加工の工場では、この種の加工は極めて簡単に作ってもらえる。ジグは自分で作るより外注すべき時代になってしまった。

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2016年04月26日

おみやげ

plate girder bridge このガーダ橋はアメリカのAuel社の製品である。ちょうどこの橋を作ろうと思って、材料を切る直前であったので助かった。

 長さが385mmなので、ブラス板の定尺ものの365mm幅を少し上回る。そうすると切るのに大きなシァを借りに行かねばならない。どうすれば一番楽な方法なのか、を考えている最中だったから、大いに助かったのである。

 この橋はダイキャスト製である。1940〜50年あたりの製品で、アメリカの国力の最盛期に作られたものである。ダイキャストの地金に間違いがないから、割れることはない。欠陥品であれば、すでに粉微塵(こなみじん)になっているはずだ。

 これはシカゴのMike Hill氏からのお土産だ。彼は体調不良で来られなかったが、家族が持って来てくれた。
”彼がレイアウトを作っている。これが必要なはずだから持って行ってやれ。”
とわざわざ支承も付けて、持たせてくれたのだ。偶然なのだが、有難いことであった。
 懸案の橋は、このガーダ橋とトラス橋が連なる。ガーダ橋は複線だから2本要るのだが、ちゃんと2本持たせてくれた。Mikeには心より感謝する。

 お土産ではないが、どうせ来るのなら、と頼んでしまったものがある。それはフレクシブル・トラックである。2カートンをシカゴのショウで買ってもらった。スーツケースに入らないので、それをテープで留めて、手荷物として預けて持ってきてもらったのだ。簡単な方法であるから、頼みやすいかった。昔に比べて価格は倍に値上がりしていた。それとKadeeの連結器を100組持ってきてもらった。これは安い。

 Kleinschmidt氏は小さいボールベアリングを必要としていたので、探して準備した。200個ほど持って帰ってもらった。運び屋さんとして使ってしまったが、軽いから問題ないとのことであった。 

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2016年03月23日

鉄橋を架ける

 ループ線が本線を跨ぐ部分に鉄橋が架かる。そろそろ製作に掛かれる見通しだ。この橋の設計はnortherns484氏にお願いしている。

 すべて鉄板製である。側面のトラスは3枚のレーザ加工した材料を重ねて作る。H鋼の断面の形を表現している。細かい稲妻型のトラスもすべて再現してもらった。 
 かなり重い橋になることだろう。多分人が乗っても壊れないはずだ。曲線上なので、橋の断面はやや広くなる。

 今野氏に作って戴いた、傾斜した枕木を並べるジグも作った。レイルは正確に曲げて別のジグで保持し、枕木に接着する。そのあと、犬釘を200本ほど打つことになる。そうすれば曲率を保ったまま、橋の中に取り付けることができる。
 この傾斜枕木の作成がネックであった。長い間作り方を模索していたが、急転直下作って戴いたので、すべてが具合よく動き始めた。
 実物は普通の枕木の下にカントをつける distance piece (かませもの)を挟んでいる場合が多いが、この傾斜枕木のタイプも見たことがある。実物は橋の中に人間が入って作業できるが、模型ではそんなことはできない。かませる部材を正しく置く自信は全く無いから、この傾斜枕木が必要であった。今野氏には感謝する。

 橋の組立ては、熔接、ハンダ付け、接着、ネジ留め、カシメを組合せる。組立時に互いの位置関係が一義的に決まるように、見えない位置にタブとスロットを付けて戴いた。押し込んでレーザ熔接をしてもらうことになる。

 ガセットは薄いブラス板で作る。例の打出し機で簡単にリヴェットを出せる。橋梁用の大きなリヴェット頭を表現するダイも用意してある。

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2015年12月29日

仮橋を架ける

temporary bridge 鉄橋が完成するのはしばらく先である。
 周回する本線の接続が完成したので、一周約80m弱が運転できるようになる。仮の橋は手間をかけずに、そこそこの強度があればよい。橋脚が立つところに、大工が床の束(つか)高さ調整する部材を使った。バッタ屋で買ったもので、ネジで高さが自在に調節できる。適当な厚い合板で台を作り、二つを仮留めしておいた。
 モックアップを載せて様子を見る。橋は、実際はもう少し上に来るはずだ。左半分は上路ガーダ橋になる。轟音を響かせて通過する。橋の中に集音マイクを付け、それを増幅する。

 敷いたばかりのレイルは様々な汚れが付いている。フレクシブル線路では型の離型剤が付いているので、溶剤を含ませた雑巾でふき取る。一部はweathered rail(レイル全体を薬品処理して黒染めしてある)であるから、上部を研磨剤の入ったナイロン・タワシでこすり取る。埃がたまるので、掃除機で丹念に吸い取る。

 レイルの切断に cutting wheel を用いたので、金属粉が飛び散っている。これも完全に吸い取っておかねば、後のショートの原因にもなりかねない。 
 饋電線に12Vを掛けて、漏電がないか調べる。意外とポイントのプリント基板の絶縁部分に溜まったゴミが導電性の場合が多い。歯ブラシでこすってゴミを掻き出し、錆があればそれを細ヤスリで取り除く。銅の錆は多少電気が通る。
 丸一日かけて保線作業をしても全体の1/3程度だ。先は長い。饋電線から立ち上がったレイルへの接続線が、枕木の下敷きになっていることがある。それが線路の上下方向の通りを悪くしている。高速で貨車を滑走させると、そのような不整がわかる。斜面を転がして、真後ろから観察する。

 近々、開通式をする予定だ。


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2015年11月17日

またまた曲がった橋

 今月号のTMSをようやく読むことができた。ぎりぎりセーフである。田舎に住んでいると、本屋に行っても置いてないのだ。

 小さなレイアウトの記事なのだが、写真を見るとガーダ橋が曲がっている。これには困った。編集部は何をしているのだろう。「集まった記事を順番に載せているだけ」と揶揄した話があったが、反論できないだろう。

 どうして、力学的な考察をしないのだろう。はがきを切って糊付けして作った橋が真っ直ぐなら、多少の荷重を掛けても大丈夫だ。ところが、曲がっていればたちまち落橋だ。そういうことは小学校の時にやらないのだろうか。あるいは、中学校の技術家庭の時間でも扱わないのだろうか。
 どなたかが、「鉄道模型は文系工学です。」とおっしゃった。その時は、その言葉にやや偏見があるように感じたが、最近はそうかもしれない、と思うようになった。


 前にも書いたように雑誌には責任がある。明らかな誤りに対しては、編集部が是正せねばならない。間違った情報を流されると、読者は迷惑するのである。

 最近、古いメルクリンを走らせることがある。製造後50年ほど経っているのだろうが、良く走る。少量の油を注すと、ジコジコと音がするが、確実に走り、脱線しない。
 その昔、TMSの山崎氏は、「メルクリンはよくできたおもちゃ」と評したが、それは当たっている。しかし、精密にできた日本製を中心とする模型のほうはちっとも進歩せず、「見かけは良いけど、出来の悪いおもちゃ」が多かった。今回の橋の件は、見かけも間違っているのだ。


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2015年09月20日

ピン接合

Salt Flat 砂漠地帯に雨が降るときはこんなふうに降る。右のほうは晴れているのに、左のほうから濃い雨雲がやってくる。雲の下だけ降っている。
 走っていくとやがて瀧のような大雨に見舞われる。雹(ひょう)が降ってきたり、場合によっては竜巻も伴っていることがあるから注意が必要だ。
pin & linkpin & link 2 I-80(インタステート80号線)はかなりの回数通っている。ソルト・レークとサン・フランシスコ間は特に頻度が高い。
途中、ウェスタン・パシフィックと並行するが、その橋は遠くから見るだけで、近くで観察することがなかったが、今回は丹念に見て回った。

 ウェスタン・パシフィックは、ユニオン・パシフィックに遅れること50年ほどで建設された。アメリカはすでに工業立国であって、大きな土木用建設機械が大量に使用できる時代であった。
 橋は規格品を大量に購入したらしく、ほとんど同じ構造だ。ピン接合の橋が多い。
 この橋は1912年製らしい。門構にその数字が切り抜かれている。華奢なつくりだが、重い列車が走る。この橋はRenoの少し東にあるものだ。

Donner Pass 2Donner Pass カリフォルニアに入り、ドナーパスを下る。ある程度行くと突然、このような光景が現れる。昔ここは山の中であった。その中の谷を越えるトレッスルがあったのだが、新しく作る高速道路の道幅分の幅を確保すると、橋脚まで壊さねはならない。そこでこの窮余の策が実現されたのだ。このトラスが大きなスパンで、いくつかの桁をまとめて支えている。
 要するに、昔の線形を保ちながら、高速道路を通したわけである。
 



 

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2015年09月16日

続 truss bridge

movable bearings トラス橋の反対側に廻ってみよう。可動支承である。コロがたくさん入っている。
 この橋は緑色だ。一般的には、橋の色は黒、銀、暗赤、緑の4色が大半だ。これは褪色しにくい顔料の種類がこれぐらいしかないからだ。 緑は昔からクロムグリーンが使われた。三価の酸化クロムで極めて安定な化合物だ。黒板塗料として、現在も使われている。毒性はない。硬いので、金属を磨く時に使う。緑棒などという名で売られている。
 最近は銅フタロシアニン化合物を使う。これも極めて安定で、褪色しにくい。

truss bridges 二本の平行した鉄橋の色が異なるのも珍しい。どちらもかなり古い塗装なので、解釈に苦しむ。

 

stream line 話は変わるが、最近のトピックスとして、このトレーラの後部の羽根に注目戴きたい。運転中に撮ったので、前面ガラスの色が邪魔をしている。補正を掛けたら、ますます色調がおかしくなったが、お許しを戴きたい。
 遠くから見ると普通のトレーラだ。

stream line 2 近寄ると、畳大の板が張り出して後ろをすぼませるようになっているのが分かる。後ろに回り込む空気を多少なりとも遠ざけて、渦を作る抵抗を低減させる装置なのだ。
 よくできていて、ドアを開ける時に簡単に畳めるようになっている。前方はかなり流線形になっているし、側面のスカートも多くなってきた。残った問題は後部の渦だったので、これはかなり売れているようだ。
 20台に1台は付けている。
 しかし日本では車輛の長さが決まっているので、これを付けることは違法かもしれない。赤い旗をつけてもダメなのだろうか。尤も、日本では最高速が低く制限されているので、付けても効果が薄いということもあって普及しないだろう。
 
 追記 
 
 最近のニュースで、メルセデス・ベンツが80 km/hでは
車体の後部が伸びて空気抵抗を減らすモデルを発表したそうである。 


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2015年09月14日

truss bridge

truss bridge 目指すはこの橋だ。残念ながらBaltimoreではないのだが、American practiceを見ることができる。門構とか上部下部の補強の入れ方を見た。
 細かいトラス・ビームがあって、これは作れないが、ガセットの当て方などは参考になる。


truss bridge 2truss bridge 3 裏側の構造は、製造時期によって多少の変化があるようだが、専門家ではないのでよくわからない。
 


 鉄橋の色は様々だが、筆者はこの汚れた銀色が好きである。鉄橋は建設中のレイアウト中、かなり大きな構築物で、目を引くものである。あまり目立ってはいけないが、その存在を主張するものである。土屋氏が生きていらしたら、即座にお答え願えたはずである。

 路盤・線路は例のグレイに塗った。信号所、機関庫などはあるが、それらはあくまでも列車を引き立たせるための小道具で、目立ってはいけないのだ。このあたりのことは、日本には例のないディスプレイ・レイアウトであるから、慎重にやりたい。

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2015年07月22日

Auel製の支承

Auel 鉄橋を支える装置のことを言う。英語では bearing である。橋のような長い構築物は熱膨張で長さが変わるので、それを逃がすために何らかの装置が必要である。
 最近の橋を見に行くと、鉄板とゴムを貼り合わせたブロック状のものを使用してあることが多い。それが平行四辺形にゆがんで熱膨張を逃がしている。おそらくそれは、地震の時などの撓みを逃がすこともできるのだろう。現実に建物用の耐震装置はそんな形だ。 

 これは Auel Industry という会社(Pennsylvania州 Irwin市にあった)が1950年ころに作っていたものだ。この会社は17/64インチスケールすなわち、実物の1 foot を17/64 inch にする精密模型(1/45.2)をダイキャストで作っていた。かなりの資本投下で大量生産したのだが、時代の趨勢には敵わず、創業者の死後急速に忘れ去られた。
 プルマンの heavyweight の精密な客車などもあったが、現在の1/48に比べると一回り大きく、一緒に走らせるわけにはいかない。16輪のflatcarもあった。このリンク先の写真はHOであろう。これは木材のような密度の小さいものを積む目的の車輛ではない。
 Auelの貨車は幅が広いので、それを縦割りして幅を4mmほど縮めて使おうと思ったが諦めた。スパン・ボルスタだけ使って、先日の大物車(MTH製)の改造をした。その形はすばらしく良く、実感的である。二軸台車の側受けを押さえる部材まで表現してある。一方、MTHの既製品のそれは、まるでオモチャである。
 車輛はともかく、ストラクチュアは十分に使える。この支承はよくできている。ピン(軸)で受けるタイプのものだ。これを改造すれば、ローラー式の可動支承に作り替えられる。
 アメリカで実物をいくつか見たが、地震のない国で、外れるということに関心がないようだ。低い堤防状のガイドがあってその中で動くようになっている。日本のは、何があっても外れない構造である。

 この部品はずいぶん前に友人から貰ったのだが、使う機会がなかった。今回の鉄橋の支持台として活用することになった。ダイキャストのシーズンクラックが心配であったが、全く問題ない高品質のものだ。

 このAuelの発音は難しい。人名である。カタカナで一番近そうなのは”オール”であろう。 


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2015年06月19日

続 鉄橋

 図書館で橋に関する本をいくつか読んだ。インターネット上でも、ある程度の情報に接することができる。一番良いのは専門家の話を聞くことだが、残念ながら、今のところできていない。

 新レイアウトはアメリカの鉄道を主題としているので、橋は当然アメリカのデザインになる。日本には少ないがBaltimore Truss にしようと思っている。筆者の好みである。これは圧縮材に座屈(buckling)が起こらないように補助を入れている。日本には例が少ない。あっても上路型である。
 手で作ると大変面倒な形であるが、レーザで切れば、楽である。

 ガセットプレートはブラス製でリヴェットを押し出す。このような仕事にもってこいの道具があるので、それを利用する。いずれ詳細については述べる。 
 橋台には熱膨張を逃がす装置が必要である。かなり大きなものになるので、省略はできない。枕木は正確に切り出してカントを付けて並べねばならない。その工法については、検討中である。

 たかだか600 mmの橋ではあるが、専門家が見てもケチがつかない程度に仕上げたい。前回のNゲージの鉄橋は、高さがまったく足らないとのことである。それと、これには大きな忘れ物がある。門構えのところは良いが、中間部に筋交いに相当する部品がない。だから非常に寂しい感じがする。

N scale bridge3H5H7H この写真の縦横比を変化させてみた。順に、高さを100%、130%、150%、170%とした。どれが良いだろうか。 

 


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2015年06月17日

鉄橋

 最近、橋を見るたびに心が騒ぐ。今作ろうとしている橋のヒントがないか、目を凝らして見る。

 伊藤剛氏は、高速道路の橋を見るたびに、「軽くて良いなー」と思ったそうである。曲がった橋を見て、「自動車は軽いんだね。せいぜい30トンだからね。」と仰った。
 「『鉄道模型の橋の曲がったのを作るのは間違い』とある本に書いてありますが、勘違いで曲がったガーダ橋を実際に作った人がいます。」と言うと、 
 「機関車が100トンもあることなど知らないんですね。落ちてしまいますよ。」   と苦笑いされた。

 作るべき橋は全長650mm、複線で曲線上にあるから、幅は少し広くなる。  カントは枕木に付けねばならない。厚さの異なる鋼板をレーザで抜いて積層する。そうすれば、やや複雑な断面も、容易にできる。接着剤で付けるつもりだ。脱脂してあれば、驚くべき強度で接着できる。細かい部品もすべてレーザで抜いて取り付ける。
 ガセットにはリベットを打ち出して貼り付ける。

 問題は色である。どんな色が良いか、土屋氏に聞くのを忘れた。彼は無彩色を勧めるはずである。 黒か銀にするつもりだ。

 隣に置くガーダ橋はすでに材料を調達し、作り始めるところである。上路式にするつもりだ。 

N scale bridge Nゲージの複線鉄橋を見た。どうも弱そうな感じがする。たぶん背が低いのだ。機関車を通すのには無理があるように思うのは筆者だけだろうか。歩道橋なら可だ。この橋のプロトタイプが知りたい。

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2015年05月20日

wheel counter

 鉄道会社にとって、最も設置、維持にお金がかかるのは橋梁、トンネルであろう。日本のように決まった編成の電車が相互乗り入れしているのとは異なり、アメリカの鉄道では、列車長が異なる各社の列車が乗り入れている。それらに対して、合理的な方法で通行料を請求せねばならない。
 ミシシッピ川をはじめとする大河川をまたぐ橋の数は、限られている。その橋を渡る旅客列車、貨物列車に対しての課金は車輌数に応じて決められる。

wheel Counter この写真はIllinois Railway Museumにある信号所の2階で撮ったものである。この移設された信号所にはUP本線のCTC装置の列車表示板の古くなったのがある。
 真ん中あたりはミズーリ川(ミシシッピ川の支流)を渡る鉄橋だ。Omaha−Council Bluffとあり、そこに見える文字はwheel counterである。通る車輪を検知をしている。説明してくれた人によると、axle counter とも呼ぶそうで、
「本当はそう呼ぶのが正しいんだ。車輪は1軸に2枚ずつあるからね。事実、そう呼んでいる会社の方が多い。」
とのことであった。

「機関車、貨車には4軸以外のものもありますが、どうするのですか。」
と聞くと、
「それらはすべて4軸とみなして、課金します。軸数を4で割るのです。」
と答えた。細かいことは言わないらしい。

 列車が通過すると、カウンタが数字を示すので加算し、4で割った数字をもとに各鉄道会社に請求書を送る。
 このカウンタの横のボタンを押すと、リセットされて0にするところを見せてもらった。

 下には各鉄道会社の名前が書かれたボタンがある。これを押すと加算されるのかもしれない。

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2013年05月22日

コロンビア川に沿って

 シカゴを発って、シアトルに向かった。好天で景色がよく見えた。

Great Falls MT この写真は、モンタナ州Great Falls だ。一度行ってみたいと思うのだが、チャンスが無い。この町はミシシッピ川の上流にあり、ここまでは汽船で登って来られるのだ。
 落差の小さな滝が5つあるそうで、水力発電が出来て電気代が極端に安い地域である。


up trestleup trestle 2 シアトルから東に行き、先回写し損ねた橋を見に行った。スネーク川を跨ぐ大規模なトレッスルである。待っても貨物列車は来そうもなかった。風が強く、早々に諦めた。並んでいる道路橋はCantilever(片持ち)式である。
 
Along Columbia River コロンビア川を下るときに、今回は高速道路でなく一般道を通って見た。右岸を走るのである。BNSFに沿っている。
 しばらく行くと貨物列車に追いついた。速度は70マイル/時ほどである。うっかりすると引き離されてしまう。微妙な下り坂であるから、鉄道にとっては楽な運転だ。

Along Columbia River 3Along Columbia River 2Along Columbia River 6 ようやく追いついて先回りして待ち構えるが、あっという間にやって来てしまう。走りながら撮りまくるが、ろくな写真がない。
 Wishrumには有名な二股の橋があり、それを撮りたかった。地形のせいで右岸からは無理であることが分かった。次回は左岸の丘から望遠で狙ってみよう。

Along Columbia River 4Along Columbia River 5Along Columbia River 7 ダムのあたりは、線路から遠い山の上しか道がない。短い玉ではどうしようもないが、川の様子を撮っておいた。水量は莫大である。ダムには閘門があり、一万トンクラスの船を持ち上げることが出来る。
 このダムは John Day Dam と言い、アメリカでは最大の発電量を誇る。 

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2012年12月30日

続 Wilburton Trestle を訪ねて

Dinner Train on Wilburton Trestle この橋を通る遊覧列車があった。橋の上で停車して、しばらくの間停まっているということだった。



 2002年に内野日出男氏御夫妻を案内してここに来た時、その話をSam Furukawa氏から聞き、チャンスがあれば来てみたいと思っていた。
 雑事に追われているうちに、2007年でその汽車は運行停止になった。その汽車はいわゆる Dinner Train で、往復3時間弱の移動であった。2時間位は停まっていたのだろう。
 トイレがどのような構造になっていたかは良くわからぬが、橋の上から撒き散らすと大変なことになる。今はこの橋の上を通る定期列車は無い。

 この橋を渡ってBoeing社のジェット機を通していたこともある。しかし、この橋の南1キロあたりに平行する高速道路I-405を拡幅する時、線路の下をくぐっていたトンネルを壊して廃線にした。それで列車の運行は無くなったということである。

Wilburton Trestle 8 橋の下にはブラックベリィの実がたくさん生(な)っていた。試しに一つ食べてみた。とても甘くて爽やかな味だ。誰も採りに来ないので、そのうち鳥の餌になるか、腐ってしまうだろう。


 この橋は1904年に最初の橋が架かり、その後1913年から10年おきに改築されている。最後は1943年だそうだ。材質はRedwood であろう。この木は腐りにくい。防腐剤を塗らなくても数十年持つ。我が家の破風(屋根の周り)はすべてこの木材にした。もちろん白太(しらた)ではなく髄(ずい)の部分である。レッドウッドは髄の部分が多く、白太は少ない。
 もともとは、この橋の下は湖だったそうだ。湖面を下げて地面を露出させたのだそうだ。昔はLake Washingtonの湖面は数メートルほど高く、海にはつながっていなかった。運河を作って水を流し出し、陸地をずいぶん増やしたのだ。

 アメリカの話をしているうちに、今年も終わってしまった。新年からは模型の話に戻ろう。 

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2012年12月28日

Wilburton Trestle を訪ねて

Wilburton TrestleWilburton Trestle 7 ウィルバートン・トレッスルはシアトルの東側のBellevueにある。高さ31m、長さ297mということになっている。アメリカで最大級の木造橋である。長さについては、一部が切りとられているので、議論の余地があろう。
 当初は下をくぐる道が狭かったので開口部が小さかった。それを4車線に広げた時に、一部を壊して鉄筋コンクリートのピアを作り、鉄橋を架けた。もう少しうまい方法は無かったものかと考えてしまう。
 

Wilburton Trestle 2Wilburton Trestle 6Wilburton Trestle 3 当初の開口部はこんな形であっただろう。基礎の間隔を不等にするために柱を斜めにしている。


Wilburton Trestle 4Wilburton Trestle 5 開口部の高さが限られているので、大型の自動車が通れなかったのだろう。足を切り縮めて箱型の基礎の上に載せれば、解決したかも知れない。橋の北側はそれに類した構造にしている。

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2012年12月26日

Bridge within a bridge

812_6542-2 Seattleに向かう高速道路から降りて、Wenatcheeという町に向かった。その町の中心部には大きな橋が掛かり、そのわきの公園にはコンソリデイションが一台置いてあった。雨ざらしだから、あまり良い保存状態とは言えない。ボイラ・ジャケットは緑色でなかなか良い雰囲気である。あとで降りて撮り直そうと思ったのであるが、思わぬことで写し損ねた。唯一の写真がこれである。

 実はこの町の南側に、GNの本線がコロンビア川を跨ぐ橋があるのだが、その橋があまり例のない二重の橋なのである。元の橋は1892年に完成したのであるが、それを1925年に補強したのだ。スパンは125mほどである。
 アメリカ人のやることとしては、かなり珍しいことだ。まだ「もったいない精神」が在った頃なのだろう。

Bridge within a Bridge この写真1枚を撮るため2時間ほど走り回った。意外にも、この橋を近くから見るポイントがほとんどないのである。この対岸からは全く見えない。おそらく線路沿いにしばらく歩けば可能であろうが、BNSFのRailroad Policeに捕まると一晩は拘留されそうで、それは出来なかった。GPSを頼りに走ってようやくここまでたどり着いたが、この先は私有地で入れなかった。望遠レンズで切り取った絵がこれである。
 借りたHertzのレンタカーのGPSは情報が古く、通れない道が通れることになっていて、何度も引き返した。ひどい目に在ったのは、ダムの上を通れるとあったので、それを信じて行ってみたところ、進入禁止になっていた。戻るのに30分も走らねばならなかった。 

ColumbiaRiverBridgeColumbiaRiverBridgeApproach GNの愛好者団体のウェブサイトを探すといくつかの写真が見つかったので、お借りしている。こちらの写真の方が、ずっと分かりやすい。



 補強した橋は他にもいくつかある。カリフォルニア州のサクラメントからドナ・パス方面に向かう高速道路がくぐる橋である。古い橋を新しいトラス橋で支えているが、このような二重構造では無い。下から支えているのだ。写真をいつも撮り損ねるので、いずれきちんと撮って来たい。

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2012年12月22日

Palouse Falls へ

812_6482-2Palouse Falls 次の日はPalouse 滝を見に行った。小さい滝だが、高さは全米のランキングで10位あたりにある有名な滝らしい。コロンビア川の支流のSnake Riverの峡谷を遡ったところにある。Basalt(玄武岩)を主とする地域でそれを穿って流れるスネーク・リヴァはこのような地形を作り出す。岩壁には独特の六角形の節理が見えるところが多い。行った日は渇水期で、水量が少なく面白くなかった。上のリンクの動画はなかなか凄い。よほど滝壺が深くないとこんなことはできない。

812_6477-2 パルースと発音する。 ルースの太字を強く発音し、パはかなり崩れた音になる。これはこのあたり一帯を指す地名で、緩やかな起伏をもつ丘陵地である。小麦や大豆の畑が見渡す限り続く大農産地であって、その中をUP線が貫いている。鉄道が出来るまでは、いくら農産物が採れても運び出す術がなかった。パルースへのUP線の開通は1890年である。この滝の脇を通るPortland方面への短絡線が出来たのは 1911年であり、大きな橋も近くに架かっている。この橋は撮り損ねた。

812_6485-2812_6487-2 滝の真横には、このように岩を掘って作った切り通しがある。かなり堅そうな岩だ。この橋は、滝を見に行きやすいように戦後作られたようだ。このすぐ後ろにあるトンネルは素掘りのままで岩が出ている。ポータルだけはコンクリートで崩れないように固めてある。

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2012年12月20日

続々 Rosaliaへ

812_6474-2812_6472-2 この橋を下から見ると、各スパンは直線であることが分かる。力学的にはそれが正しい。しかしその上部の造作は緩やかな曲線を描いているように見える。
 機関車から見ると橋全体がカーヴしているように見えるだろう。事実、衛星写真では丸く見える。

 栗生弘太郎氏の計算では、半径 700 m、各スパンは 26 m である。
 BNSF線に比べ、カーヴは緩やかで、より高速運転できるようになっている。この橋の上をオリンピアン・ハイアワッサが走っていた時代があるというのは、今となっては信じられないことである。

 Seattleへの最短到達時間を競ったのは、アジアへの最短到達を目指したのからである。例えば横浜を出てサンフランシスコに着くよりも、アメリカへの最短距離である大圏航路で言えばシアトルは1日の差が出る。
 大正末期の日本の船会社のカタログを見たことがあるが、シアトルでグレートノーザンに乗り継ぐと、サンフランシスコで乗り換えるSP,UP経由よりずっと早いと書いてあり、自社の優位を宣伝する内容であった。そこにNP, Milwaukee Roadが入り乱れての乗客、貨物の争奪戦を繰り広げたのである。
 ノーベル賞を受賞した下村脩氏もシアトルに上陸し、グレートノーザン鉄道の特急で東部に向かったと書いていた。

812_6475-2 ところで、この写真はある公園で写したものである。たまたま気になっていた情景が再現されているので紹介する。
 上部の手摺は丸く、下の支えは直線である。作りやすいからこうなったのであろうが、面白いと感じたのでお見せする。

 あちこちでレイアウトを見学すると、曲がった橋はかなりの確率で存在する。じっと見ていると、所有者が照れくさそうに、「曲がった橋は間違っている。そのうち直すさ。」と言う。開き直る人は少ない。

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2012年12月18日

続 Rosaliaへ

 このアーチ橋に興味があったのは、それが曲がっているからである。友人がスポケーンの近くに曲がった橋があると教えてくれたので、場所を探し出した。Google Earthのおかげで場所が特定できた。

812_6471-2812_6503-2 撮影している間にBNSFの貨物列車がやってきた。非常に低速である。時速15kmも出ていない。小走りで追いつく程度である。100輌ほどの長い貨物を引っ張っていて重そうである。中味は小麦だ。ちょうど収穫期にあたっていて、アメリカ中のCovered Hopper Car が総動員される時期である。このあたりは穀倉地帯で小麦がいくらでも採れる。コンバインが走り廻り、収穫した小麦は巨大なGrain Elevatorに貯蔵され、それが順次貨物列車に積まれて発送される。

 上記のリンクの動画をご覧戴きたい。すでにいささか古い映画であるが、現在も似たようなものである。ホッパ車が不足するので、普通のBoxcarを小麦輸送に使っている。この板はBulk Containment Door といい、仮設の穀物輸送用である。この映画の中で貨車をテコで動かし、ブレーキを掛ける様子はなかなか興味深い。ブレーキホイールの位置が高いのは、こういう使い方もしたからだと妙に納得する。
 貨車の動きは実にゆっくりで、慣性が現れている。動き出しの摩擦力は大きいが、動き始めればあとは手で押して行ける。本来、鉄道はこのような動きをするのである。筆者が摩擦の低減ということを強調するのは、このような動きに少しでも近付きたいからである。

 このロザリアの橋付近の線路は実によく曲がっていて、半径180m程度のカーヴがいくらでもある。長大な列車が軋みながら走る。アメリカの車輌は台車が車端に近いところに付いているのはこのような急曲線への対応であろう。特に推進運転時の座屈による脱線を防ぐのに効果がある。模型の場合、相対的に日本型は推進運転で脱線しやすいと言われるのは、この辺に原因がありそうだ。

 沿線にはGrain Elevatorがたくさんある。

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2012年11月02日

再び Fort Worth Stationへ 

712_5943-2 酷暑のダラスの街を少し歩いて、遅い昼食を取った。レストランは冷房が良く効き快適であった。
 また列車でフォート・ワースに戻った。鉄道全盛時代、ダラスの駅には列車の本数が多かったので、このような地下道がつくられた。現在はエレベータが無いと違法であるので、向こう側にそれが設けられた。

 
712_5945-2712_5944-2712_5947-2 来た列車はまた二階建てであったが、客車の構造が朝とは異なった。また二階に乗ったが、テーブル付きの座席はなかった。

712_5954-2 ダラスの街の中にはLight Railが走っている。今回近畿車輌が受注に成功したという。これがその電車かどうかは判然としないが、サンホゼの電車と似たところが無いわけでもない。友人の政治家が、見学に行くから案内を頼むと言っているので、近いうちにまた来ることになりそうだ。

712_5957-2 この吊り橋は有名な橋らしい。実に面白い形をしている。曲がったアーチをどういう方法で作ったのかで議論になった。



712_5968-2 フォート・ワース駅には横にSanta Fe駅もある。その南には旧Santa Fe駅もあり、史跡として保存されている。中心がSanta Fe駅で、右が旧駅である。
 
 その先500mも行かないうちに、クロッシングがある。複線の線路がほぼ直交していてそこには、有名なTower 55がある。それは鉄道写真によく表れる、著名な信号所である。すでに高速道路の下になってしまった。近くには扇形庫の跡が複数見える。このクロッシングの西600mにはTexas and Pacific駅がある。この駅は荘麗なアールデコの高層ビルである。

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