プラスティック

2022年10月21日

絶縁軸

 brass_solder氏のブログに、Katoの機関車の動輪を分解した写真が載っている。これは話には聞いていたが、見るのは初めてだ。フランジの形はかなり良い。

 カツミに居た高橋 淑氏の話を聞いた。60年代に高橋氏はアメリカに行くたびにIrvin R. Athearn氏に会った。アサン氏は鷹揚な人物で、
「今度は何を盗んで行くんだい?」
と聞いたそうだ。それほど日本の模型はアサンからの影響を受けているということなのだ。

 1980 1970年代に、カツミはHOゲージのEF65を作った。それはベストセラーになり、カツミは大きな収益を得た。その設計には、この絶縁軸が初めて採用された。これはアサンの機関車には1960年代から採用されたアイデアである。今でもカツミ製のギヤボックスにはこのアイデアが使われているという。

 同様にNゲージの動力車には当然のように採用されている。

 ”Athearn”の発音は不明なところが多い。筆者が聞く範囲では、ェアサンという人ばかりだ。エイサンが正しいと言う人もいるが、筆者の知人に、「友人はAthearnという名字だが、本人は”ェアサン”と言っている。」と言われたこともある。この話題の人物本人が、なんと言っていたか、知りたいものだ。

 読者諸氏からのご指摘を受け、発売年を訂正しました。ご指摘感謝します。 

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2010年01月05日

リモネンの効能 

step broken プラスティック製貨車のステップが折れることがある。ABS製は折れにくいが、ポリスチレン製はすぐ折れる。

 このように細いものは接着剤でつけてもすぐ折れて、結局は行方不明になってしまう。リモネンはこのようなときにも絶大な威力を発揮する。

 折れた部分をきれいにし、密着するのを確かめる。リモネンを付けて折れた部分を押し当てる。そのまま30秒くらい保持して、さらにリモネンをしみ込ませる。

 手を離して30分くらい経てば、ついている。完全に乾くには1日掛かるが、本当によくつく。多少手荒な事をしても、パリッとはいかない。周りの材質と同じになっているような感触だ。

 
step fixed w/ limonene 今回の例では全く廻りと見分けがつかない。

 今まで折れたものを数多く紛失したし、捨ててしまったような気がする。この直し方に気がついていれば、沢山の箇所が修理が可能であった。
 今まではブラスの切れ端で部品を作って修理していたので廻りと感じが違うものが出来てしまった。



2007年11月11日

エラストマ

 elastomerとは「伸びるもの」である。輪ゴムはelastic bandであるし、ズボン吊りはelastic(s)という。

 プラスティック・モデルのゴムタイヤはゴムではない。よく伸びる材質で、誰が見てもゴムのように見えるが、熱可塑性プラスティックである。スチレンとブタジエンなどの共重合体であり、熱で融ける。すなわちポリスチレンと同様、融かした樹脂を型に押し込んで、冷やして作る。

 プラスティック・モデルの黎明期においては無頓着な材料選びが行われていて、ありとあらゆる事故が起こった。

 栗生氏のBBS にも紹介されているようなことはよくあった。

 さて、本題のエラストマであるが、とにかくゴム弾性があるものはエラストマである。
 ゴム弾性は、分子間力の小さい構造の高分子が、何らかの方法である程度の束縛を受けていると生じる。天然ゴムは少量の硫黄を入れて高分子鎖を結合する。これを加硫という。プラスティック・モデルのゴムタイヤは、高分子鎖のところどころにあるスチレンが凝集して束縛力を生じる。これは、温度が上がると束縛が解けて流動する。すなわち、加硫なしで常温では加硫したかのように振舞うところが面白い。

 ためしに燃やしてみると、ポリスチレンと同様の臭いである。天然ゴム製品を燃やすと、鼻をつく硫黄酸化物の臭いがするはずである。

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