分岐

2017年07月31日

tongue rail

 本線から客車ヤード、隠しヤードへの分岐はdouble slipである。それを作ってないので、本線への牽き出しはできない。
soldering jig いよいよダブルスリップを作らねばならず、トングレイルを8本削った。例によって、尖端を曲げてジグにハンダ付けし、フライス盤で落とした。


#10 tongue rail#10 tongue rail (2) 裏表で二通り4本ずつにしておかないと勘違いする。曲がった部分はほんの少ししか削れないから、反対側(この写真では下から)ヤスリで削る。

tongue railtongue rail2 削った部分を接写するとこうなっている。あまり薄く削ると弱いので、ウェブ(レイルの薄い部分)の厚みを残し、尖端だけクサビ状にする。この写真の状態では削り過ぎていて、尖端が割れている。後で切り縮めて修正したが、よく撮れている写真なので使った。

 角度が大きく見えるが、望遠レンズなので、圧縮されて見えるだけである。脱線しないポイントを作るコツはここである。先端が厚いと良くない。
 Low-Dのフランジ角は小さいのでまず大丈夫だが、機関車の中にはRP25もどきが潜んでいる。

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2016年07月25日

客車ヤードの配置

IMG_0608 客車ヤードは入り口のダブルスリップ以外が完成している。型紙は作ったが、まだ取り掛かっていない。DSは機運が熟さないと出来ない。すべての部品を作った上、体力があって気分の良い時に、1日で一気に作るに限る。何日も掛けるとろくなことはない。


image (19) 曲線部に同じ番手の分岐を並べたので、こんな形になった。10番分岐の型紙を何度も並べ替えて、S字カーヴにならない配置を割り出した。これ以外の配置では不可能だ。

 順に7番、8番、9番、10番と急なものから緩やかなものへと使えば、もう少し機能的だったろう。そんな話を鉄道関係者としていたら、
「そんなことはありません。ヤードなんかは手持ちのもので作るのです。余っている分岐で現物合わせですよ。速度が遅いので、線形なんか気にする必要はありませんから。」
とのことであった。

 確かに、港の近くのヤードの線形はかなり無茶だ。ありえない形をしているものがある。

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2016年05月20日

隠しヤード

yard ladder 3 隠しヤードのラダァ部分にゴムを敷き、エラストマを並べてみた。複線間隔が90 mmであるから、かなり狭く感じる。黒い部分が露出するわけだが、この程度の幅であって、意外に落ち着いている。

 この幅でゴムを貼るというのはかなり難しい。曲がっている部分だけに全面的に接着剤を付け、平らな部分は点付けで行こうと思う。釘を併用して貼れば、落ち着くだろう。
 面積が大きいと、よほどうまく圧力を掛けないと均一には着かない。場合によっては細かく切って、貼るということも考えている。

 ゴム板の上にエラストマを貼り付けた部分に線路を敷いて、貨車を走らせた。枕木に大きめの穴をあけ、線路は緩く取り付けてある。実に静かで、感動的である。車輪の転動音だけしかしない。

 今回はこの黒ゴムが1 m幅で10 mあったので、惜しみなく使っている。ヤードの奥の方は足らないので、仕方なく、ポリ塩化ビニルの 3 mmと 2 mmのシートを重ねて使う。ありがたいことに、端材の廃品を大量に戴いたので、活用する。

 隠しヤードの奥は転車台の横まで伸びている。その部分の工事をしないと先に進めない状況になってきた。
 

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2016年04月08日

客車ヤード

 客車ヤードの路盤を作り始めた。薄い12 mm の合板を、現物合わせで切らねばならない。継ぎ目を少なくしたいので、3x6板から切り出す。寸法を測って作図しても、なかなか合うものではないので、現場で型紙を作ってそれを写し取った。

cutting pattern この場所はもともと文房具店だったので、倉庫に売れ残った和紙がたくさんあった。ずいぶん古く、シミがあったりして、商品にはならない。それを貼り足して、原寸大の型紙を作った。和紙というものは、しなやかで使いやすいものであるということを再認識した。
 合板に当てて、フェルトペンで外形を写した。それをレシプロ・ソウで切り抜く。はみ出した分は、別の板を当ててつなぎ、切り落とす。

passenger car yard 2 できた板を現場に置いてみた。当然ながら、ぴったり収まる。曲線分岐を置いてみて、不合理な曲がり方をしていないか、確認した。多少の修正は必要だろうが、まず合格だ。エポキシ基盤へのハンダを緩めるだけで、曲率の修正ができるのは楽だ。
 路盤高が30 mm になるので、裏に18 mmのディスタンス・ピースを貼り付ける。縁取りは5.5 mmのシナ・べニアである。

passenger car yard 3 直線の先の部分も、先ほどの切れ端を再利用して、廃棄物を減らす。細かい切れ端を利用して、合板を裏でつなぐ。裏には18 mm も余裕があるので、作業は気楽である。


 完成すれば、プルマン客車10〜12輌編成が5本収容されるヤードとなる。本当は16輌編成を置きたかったが、無理せず2分割することにした。 

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2016年04月02日

escape track

 日本語では機廻り線、機廻し線などと呼ばれる。終着駅などに到着した列車から機関車を外して回送する線路のことだ。アメリカには少ない。push-pull train が多いからだ。 

freight car yard 第三期工事の貨車ヤードにそれを付ける。その分岐を作って位置を確かめた。分岐は2台ずつつないで作ってある。Y分岐のところは3台が1組だ。その根元にもう一つ#8の分岐を作って置いてみた。大体の位置関係は合格だ。途中に転車台を置くか、デルタ線にするかで悩んでいる。転車台のほうが簡単なようにも思える。
 

114_4592 第二期工事の客車ヤードの曲線ポイントを手探りで作っている。少し曲げては置いて確かめ、線形が不自然にならないようにしている。
 この部分は用地が狭く、♯10分岐を使わないと、幅がすぐはみ出してしまう。左向きの分岐をだましながら曲げて右向きにしてしまう。枕木を外せばこれは容易だ。尖端レイルの反りを調節する必要がある。

building double slip 最初の分岐は double slip なので、それを作らないと進めない。原寸大に作図して、その上で組み始めた。これは♯10である。当然フログ部は可動にしないと脱線しやすい
 

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2016年03月29日

続々 wye (Y) switch

yard ladder #8ポイントの簡易キットがいくつあるか調べた。左右3本ずつだと思っていたが、右がもう1本見つかった。これで機廻り線の分岐ができる。とは言っても、行き止まり部分にもう1本は必要だから、それは作らねばならない。
 机の上を整理して並べてみた。複線間隔を所定の値にするときのフログ間距離を求めねばならない。計算値と、並べたときの実測距離が一致したので、一安心だ。このキットはレイルをかなり短く切っているので、必要なフログ間距離を得るには、ある程度の長さのレイルを足さねばならない。
 材料箱を探すと、短いレイルを捨てずに取ってあった。ちょうど良いものがたくさんあり、2,3 mm切るだけでぴったりであった。
 これで第三期工事の準備は終わりである。

114_4580 客車ヤード(第二期工事)を先にせねばならない。この部分はかなり面倒である。分岐が曲線部に集中し、すべて曲線ポイントになる。すなわち番手が大きくなる。#10のポイントを曲げて作り直せば、そこそこのものができる。4本あるので5線のヤードができることになる。すべて現物合わせで作り直す。一応並べてみて、大体の構成を頭に入れたが、その通りにはできないかもしれない。フログも曲げることになるが、それは可能である。
 曲線部は複線間隔を狭くできない。しかも長い客車であるから、本線と同じにする。この部分の分岐の配置はかなり雑然とした感じになるが、なるべくS字カーヴを避けた機能第一の設計になる。客は乗っていないのだから、それでよい筈だ。実物のヤードも継ぎ足したり、障害物を避けて極端な曲線になっていることがある。 

 この写真の曲線の線路は、隠しヤードへの線路である。その右の5線は客車ヤードの線路位置を示している。直線部分はこれだけで、あとは曲線である。 観客からは見えにくい位置なので、線路の素性は様々である。

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2016年03月27日

続 wye (Y) switch

 第三期工事予定の隠しヤードをどのように作るかが大きな問題であった。角度は計算できているし、作図もある程度はしてある。原寸図を描かねばならないので先送りしていたが、急にある方法を思いついたのでやってみた。

wye switch and ladder 土屋氏のところから来た#8分岐キットの裏に、その原寸図が添付されていた。左右あるが、すでに劣化してボロボロだ。それを平行になるように貼ってつないでみた。#4はないので#8を左右対称に切り貼りした。
 この方法では、#4は自然と正しい角度になる。後で測定してみたところ、計算値とも合致した。平行になる直線部分の間隔は90 mmとした。曲線部分は100 mmにしているので、やや狭くなった。少しでも狭くしないと、ヤード有効長が減るからだ。車体幅は大体63 mm以下なので、80 mmくらいにならないかとも思ったが、すでに尖端レイルの位置が、フログにかなり近い。これ以上線路間隔を寄せることは避けるべきだ。

 エポキシ基盤を切り出してあったので、ハンダ付けして位置関係を決めてしまった。例の水道工事用のフラックスをほんの少し付けて、熱いコテでハンダを送り込む。古いキットでレイルが錆びていたので、必要箇所は軽くヤスリを掛けておいた。実に素早く完成させることができた。水を掛けながらブラシでよく洗って、フラックスを落とした。ここまでの時間は2時間弱であった。

 例によって、#4の尖端レイルはフライスで落とし、ストックレイルも削り込みを入れておいた。分岐の工作は楽しい。型紙さえあれば簡単に作れる。やろうと思えば、いくらでも細かく作れる。脱線も皆無である。どうしてみなさんは分岐を作らないのだろう。車輛工作より簡単で経済的である。曲線分岐とか、任意の角度のクロッシングを作るのは興味深い。自宅のレイアウトには、直線と緩い曲線とのクロッシングがあるが、脱線しないものである。通過音が楽しい。
 
 次はこれにつながる分岐をあと二つずつ付けると、8線になる。その型紙も切り貼りで作れる。当初10線にしようと思っていたが、それほどのスペイスもないことが分かった。機廻り線を付けたらもうぎりぎりだ。

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2016年03月21日

wye (Y) switch

Y switch 機関区に行くときに通る分岐である。右に曲がれば修理工場で、左に行けばターンテイブルである。どちらも半径2800Rであって、Y分岐を作る必要があった。この分岐のフログ番手はかなり小さい(英語でこの”番手が小さい”という言葉を"coarse"で表す)。 #4よりもっと小さい。
 計算が面倒なのと、計算して作ったのに通らないということもありうるので、できている道床に紙を当てて、現物合わせで型紙を作った。それに半径2800mmの曲率ゲージを合わせ、リード部は緩和曲線のゲージを使った。フログは曲線フログであり、なかなか優美である。

 写真のフログ図面は枕木間隔の目安として置いただけで、ずれているのは承知している。
 
 尖端レイルはすぐに遠ざかるので、短くて良い。補強も要らない。あっという間にできてしまった。それに比べると、番手の大きな分岐は様々な点でむずかしい。特にフログ部分のフランジウェイ幅の管理が大変だ。以前、ジグを苦労して作ったが、そのジグが壊れてしまい再度作る気が失せてしまった。それよりも、適当に作ってから、洋白の薄板を叩いたものをウィングレイルに貼り重ねて狭くする。これが一番簡単である。はみ出たハンダはレイルよりはるかに軟らかいので簡単に削り取れる。

yard ladder もう一つY分岐を作らねばならない。それは隠しヤードの入り口である。これは使用頻度が高く、信頼性が要求される。少々念入りな設計が必要だ。
 その分岐は曲線フログではない。角度は検討済みである。
 
 

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2016年03月13日

三枝分岐の改良

 都合5日も掛かったが、三枝分岐が完成した。
 とりあいカーヴの半径が2800Rである。どんな機関車も通るはずであったのに、UP9000が通らなかったのだ。直線が円曲線に接する構造であると、緩和部がないからその接点辺りで不具合を生じやすい。この機関車はすべてのフランジを付けたまま、2800Rを通るように設計して作り直したものなので、これが通らないのは許せない。
 前述のようにリード部分を長くして緩和曲線のようにした。尖端レイルが205 mm(実物で約10 m)もあり、機関車が通ると、派手に撓(たわ)んで、気持ちが悪い。どうしても曲率を保ちたいので、補強を入れることにした。

3-way switch 23-way switch 実物にあるかどうかは知らないが、アメリカのレイアウトでこのタイプを見たような記憶がある。レイル断面をTの字を寝かせた形にして、内側に張り出させると、撓まなくなる。そこにリンクを付けて反対側のレイルと結んだ。リンクの接触部の面積は大きく、倒れない。

 見かけは良くないが、尖端レールの形を保持するのには最適の方法だ。今作っている側線のうち、この部分だけは強度が必要だ。重い機関車が曲線側を通る。その他の分岐は直線の方しか機関車が通らない。あまり良く見えないところだから、実用性を最優先した。信頼性のない分岐は使いたくないからだ。

tongue rail 洋白の薄板(0.5 mm)を曲げて貼り付けるのだが、片側をハンマで少しずつ打って曲げた。目を凝らして写真をご覧になると、わずかに槌の痕が見えるはずだ。これは祖父江氏から習ったテクニックだが、加工硬化させるので薄くても強くなる。写真の上の短冊は曲げる前のものである。 
 曲線ゲージに沿わせて完全に一致したものを貼るので、工作は簡単だ。ハンダめっきしてクランプで挟み、加熱するだけである。
 裏にリンクとなる1.2 mmの板の小片を貼り、相手方とネジ留めする。

UP 9000 on 3-way switch ゲージをチェックして合格したので、現場に置いて仮留めし、UP9000を通してみた。どちらの方向からも滑らかに通過する。当然フランジが当たっているが、脱線することはない。計算通りだ。

 

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2016年03月09日

側線を敷く

track gang 最近は側線の敷設に掛かりきりだ。プリント基板(ガラスエポキシ)の短冊を枕木とし、それにレイルをハンダ付けして分岐器を作る。ハンダ付けする枕木は数本おきである。その枕木の抜けた部分には木製枕木を貼り付ける。
 いつもこの格好で作業している。この薄汚い褐色のジャケットはUPで作業用に支給される物だ。Tom Harveyにもらった。Union Pacificのロゴが入っていたが、それはもう剥がれ落ちた。帽子は亡くなったLorell Joiner氏にもらったものだ。

 簡単な作業のはずだが、いくつもの面倒な作業があり、1日1つ出来れば良いほうだ。三枝分岐は4日も掛かっている。 路盤の高さがあるので、脚立に跨っての作業である。だんだん奥に行くので、そのうちに路盤に寝そべってしなければならないかもしれない。そういうときは線路を保護するように、何かの養生板を敷くことになろう。
 アメリカでよく見るのはこれだ。既製品もあるし、自作品も見たことがある。博物館では、線路の周囲に透明プラスティックの保護板を付けるので、これは使えない。ただ、工事中には役に立つだろう。ただし、足元にスペイスがないと押し込むことができない。 

 ハンダごての持ち方に注目してほしい。先が小指側に来ている。こういう方法で持たないと、先端に力が入らない。熱いこてをレイルの下部に押し当て、一気にハンダの凝固点を越えさせるのがコツだ。もたもたしているとハンダがたくさん溜まってしまう。なるべく短時間にしないと、エポキシ基盤とは言え、銅箔が傷む。ハンダこては先端が平らな専用品だ。 

 尖端レイルの支持方式に悩む。故障が少なく、簡便な作り方で、そこそこの見栄えが必要だ。 使用頻度が少ない側線は問題が起こりにくいが、現在工事中の部分は機関区への通路で、重量級機関車が頻繁に通る。丈夫に作らねばならない。
 根元はリン青銅の薄板で作り、弾性を利用したヒンジである。尖端に近い部分にはリンクで結合させるが、一つでは途中が撓む。長年に亘って無事故で使用したいので、リンクを2、3箇所付けるつもりだ。

 当初はポイントマシンを線路下に内臓するつもりだったが、今後の保守を考えると、半露出とすべきであるという結論になった。

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2016年01月26日

フランジ

 修正したフログの部分のバックゲージ(back to back) が当たる部分を正確に28.45mmにした。これは意図的な操作である。Low-Dは29.0mm、機関車はすべて28.5mmに統一してあるので問題ない。とは言っても中にはハズレもあるだろうから、それをあぶり出すための方策である。

 108輌の長い貨物をゆっくり走らせて、そのフログの部分で観察する。どの車輛も静かに通過する。すべて合格だと思った瞬間、SPのカブースの台車がゴンと持ちあがった。そのカブースは韓国製で、車輪を替えてなかった。25年前から走っていたが、台車をばらすのが面倒で、そのまま使っていたのだ。
 車輪を見ると、踏面のめっきは半分剥がれて浮き上がり、フランジがかなり擦れている。彼らがRP25であると言っている怪しいフランジだ。バックゲージは28.32から28.42程度のばらつきだった。ホンの僅かだが、狭いので乗り上がる。
 早速外して、Low-Dのジャーナルにモリブデン・グリスを塗って嵌め替えた。もちろんこれで、なんの問題もなく走るようになった。(家に帰って、他のカブースも点検したところ、狭いのがもう1輌見つかった。カブースに対する注意力がなかったことが明らかになって、反省した。)

RP25 worn out 外した車輪を見て驚いた。フランジ全周が擦れている。二点接触の証拠もある。 なんという間抜けな設計だ。フランジでカーヴを曲がるという説もあるようだが、これはひどい。メッキが残っているということは、摩耗してこうなったというわけでもなさそうだ。 コンタ(形)が間違っている。今まで何も考えずに自宅のレイアウトを何千周もさせてきたのだ。たまたまフログのバックゲージがかろうじて通るほどの広さだったのだろう。フランジの背面には、ガイドレイルに当たることがあったので擦過痕が見える。

Low-D 15 years old 別の車輛を整備するために、Low-Dの汚れを拭いた。仙台に送って、カメラを搭載する専用車を作って戴くのだ。この車輪は裏を削って軽量化してあるから、5年前に作ったものだ。手で廻して塗装してある。毎日1時間ほど走っていたが、ほとんど磨り減っていない。フランジには何の跡もないと言ってよい。フィレット部の立ち上がりまでには多少の摩擦痕が認められる。裏にも接触痕は見当たらない。
 この車輪は一点接触しかしていないことは証明された。

 フランジが擦るような車輪は損失が大きいから避けるべきだ
。筆者は、これを言い続けている。しかし驚いたことに、「二点接触は問題ではない。」という反論があるそうだ。ライオネルだってそうなっているが誰も問題にしない、ということらしいが、論点が違う。条件が全く異なるものを比較出来ない。
 百歩譲って、ライオネルが効率を考えているのなら、それもありかもしれない。しかしライオネルは単なるおもちゃで、効率という概念はこれっぽっちもない。ガラガラ、ギャーギャーという音を立てて走る。音がするということはそれだけでアウトだ。ライオネルの付随車の車輪は左右が別回転するものもあるが、そちらの方は考察されていないようだ。

 博物館にお手伝いに来られた方は、どなたも走行の静かさに感動される。長い貨物列車が音もなく走るのだ。転動面の滑らかさが大きく貢献している。このカブースを最後に、めっきした車輪は一つもなくなった。めっきされたものは明らかに平滑性が劣るから、転動音がする。 

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2016年01月24日

フログの改良

 本線上に #10の分岐がある。#8でも良いのだが、たまたまある既製品を有効活用したかったのと、スペイスが十分な場所だったからだ。
 その分岐のフログは悲惨な形だ。鋭角の nose rail が短く、丸く仕上げてある。欠損部が長いので、車輪はガタンとはまり込む。音もするし、車体が傾く。機関車のように軸重が大きいものが通ると、かなりの衝撃を感じる。これでは駄目だ。
frog improvement その部分を切り捨てて作り替えるつもりだったが、ある方法を思いついてやってみた。丸い鼻先をある程度切り込んで、硬い材料でノーズを作り、ハンダ付けする。フランジウェイが広いのは、ウィングレイルを太くして解決するというものだ。後者は以前発表したが、前者は初めてだ。

frog improved このような力の掛かる部分を普通の洋白で作ると、すぐつぶれてしまう。厚い板を切り出して金づちで叩き、三角になるよう潰す。こうすると加工硬化する。さらにヤスリで成形し、切り込みにかろうじて嵌まるようにする。ハンダ付けしてから、ヤスリで少しずつ削って、ノーズレイルを形成する。
 ウィングレイルは、細い洋白板を逆ピンセットで挟んでハンダ付けする。簡単に出来る。バックゲージ、チェックゲージを入念に測定し、基準を満たすことを確認する。

frogs original and improved 元の状態と比較してみよう。黄色いほうが元の状態だ。どれくらい鼻を長くしたかが分かる。それにしてもこの洋白は黄色く、気分が良くない。ウィングレイルが 0.3 mm 太くなっても誰も気が付かない。試運転の結果は大変良く、通過音はほとんどない。前回、この不備を指摘してくれた所属クラブのH氏が、「素晴らしい! 完璧な修理だ。」と褒めてくれた。
 

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2015年12月15日

double slip

 このレイアウトの本線上にダブルスリップがある。通過量は極めて大きい。耐久性と確実さが必要である。また、静粛性も非常に大きなファクタだ。

 まずは動画をご覧戴きたい。台車がイコライズのみでバネが入ってないものを選んだ。どんな音がするかをお聞き願いたい。ダブルスリップは欠線部は意外と少ない。二つのフログだけであって、他は斜めにつながっているから、うまく作ればそこから音はしないし、車輛の動揺も少ないはずだ。

 すべてのレイルが同一平面上にあるということが非常に大切である。製作に当たって、平面性を重視し、ハンダ付けするときに十分な重しを載せて行った。プリント基板を細く切ったものを枕木にしているが、当初安い紙エポキシを使ったのは大失敗だった。すべて反ってきて平面性が失われた。仕方がないから、一本ずつ外して再度重しを載せてハンダ付けをした。

 気を付けないといけないのはレイルの捻じれである。押し出しの型が良くないのだろうか、少し捻じれている場合がある。万力に挟んで逆に捻じって補正する。めっきは硬質ニッケルで、ヤスリが掛かりにくいほど硬い。十分な耐久性がある。

 動作させるリンク機構は、単純化するためにモータ2台で駆動する。またリンクは露出させる。メンテナンスを考えると裏側に置くのは避けたい。今回の線路配置では最初からそのつもりで、ダブルスリップの隣に空き地を作った。もちろん完全露出ではなく、モータ部は隠し、リンクのみを見せる。イコライザが作動するところも見える。

 HOの既製品の上を通過する様子をたまに見るが、欠線部が多く、プラスティックでできた欠線部のフランジウェイを高さの異なるフランジで踊りながら通過する場合がある。可動フログにすれば一挙に解決するはずだが、その工作をしたというのは寡聞にして知らない。 

追記
 youtubeの動画が直接見られないという苦情を戴いている。再度リンクを貼り直したので改善されたと思うが、ダメな時はコメントを通じて、ご連絡戴きたい。



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2015年11月05日

alignment

 アラインメントとは直線の上に載ることをいう。 昔から、直線は麻糸を引張って作った。だから、英語の "line" と 麻を表す "linen" とは同じ綴りだ。エジプトの時代から麻糸で直線を作っていたから、ほとんどの言語で、直線と麻は同じ語源である。

 さて、新レイアウトの直線は10 m ほどしかないが、それが完璧に直線になってないと、視点を下げて見たときに、面白くない。昔ながらに糸を張って作ってもよいが、レーザがあるのでそれを使って直線を作った。あらかじめ作ってある道床を並べる予定であったが、アラインメントがいまひとつ良くなかった。完全に新しい線路をジグを使って敷いた。完璧なものができた。

alignment by laser ヤード部分の ladder の部分だが、これも直線が出ていないと面白くない。ラダァとは、分岐して平行の枝線に入る斜めの幹に相当する線路あるいはその周辺を表す言葉である。ポイントは同じ型紙の上で作っているので角度は等しい。三分岐も同じ角度で作られている。
 仮置きではあるが、一直線上に並べてみると、なかなか壮観である。これも文明の利器のおかげである。糸を張っていたら、こうは行かない。

 あと電気配線が完成すれば、試運転ができるところまで来た。複線の本線が開通すると、二列車を走らせて遊んでしまいそうである。脱線はしないはずなので、走らせておいて、作業を続行することになる。見入ってしまいそうではある。

 


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2015年07月26日

続 frog numbers 

 Fast Tracksという会社がある。web siteが立派で、なかなか大したものだと思っていたが、中身は少々怪しい。最近の工業レベルを反映して、レーザカット、CNCフライスでジグを作って、材料とともに売っている。様々なテクニックを駆使して、ポイント等を簡単に作れるように準備している。動画もたくさんあるので、買わなくても楽しめる。
 Fast Tracks の♯4のYポイントのフログ角は14.04度で、#8は7.13度である。すなわちどちらも簡易式での値だ。NMRAのRP準拠と言っているので、NMRAも怪しい。このままでは操車場の線が平行にならない。

 以前にフランジの件で書いたように、NMRAにはまともな人材がいないようだ。いずれアメリカの雑誌に書いて、反応を見てみよう。

 
 多少角度が違っても、線路を敷くときに少し曲げれば難なく敷けるのであろう。実物であれば、乗り心地が大幅に悪くなるので大問題になるが、模型であれば構わないということなのかもしれない。
 しかし、きちんとしたものを売れば、その会社の評価も上がるはずだ。この会社には直接言ってみよう。改善されれば大したものだ。

 先回のTMSの旧号はすぐ探せた。それを読んだ場所、時期がわかっていたので、その前後を探したら、ちょうど中心の6月号にあった。南海の凸電が表紙だ。鉄道模型に熱中していた少年期が思い出される。
 他の記事も拾い読みしたが、ディテールをどうするかという記事ばかりだ。動力機構とか線路関係の記事などほとんどありはしない。この状態が50年も続いた結果が、現在につながっている。
 細密な完成品がこれだけ豊富にあるのに、動力機構が素晴らしいと感じるものはまずない。どれもこれも、効率が悪く、音が出やすい設計のように、筆者には思える。ほとんどがギヤボックスがなく、むき出しの歯車をつけている。
 ある先輩はこう言う。「日本の鉄道模型はフルパワーで30分走るとおかしくなる。たいていギヤが減ってしまう。」
 そうだろうと思う。両方ブラスの歯車を使っているからだ。小さいほうを快削鋼にするだけでも20倍くらい持つ。もちろん潤滑は大事だ。油を差しても、走り出したら無潤滑の状態に近い。そろそろ気が付いてもよさそうなのだが、走らせている人は少ないのだ。

追記
 fast track には優先車線という意味がある。アメリカの高速道路では最中央の1ないし2車線は優先車線であり、2人以上乗車の際には使える。一人で乗っていると捕まれば数百ドルの罰金である。
 それを走るためのリアルな人形を売っているようだ。おそらく摘発されると大変なことになるはずだ。
 高速道路上の実際の表記は少し変えて、Fast Trakになっている。 


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2015年07月24日

frog numbers

frog numbers フログの番手について考えよう。
 以前にも述べたが、フログの番手についての正しい解説は模型雑誌中、非常に少ない
 正しいことを書いた号もあったようだが、ほとんどは怪しい方法(いわゆる簡易式)を紹介している。
 
 リンクされた2つの記事を全てお読みになれば、言わんとすることはお分かり戴けるはずだが、記事が長くて難解だというご意見も頂戴している 。気の短い方は【追記8】の部分だけ読まれると良い。それをさらに要約するとと、次の三つである。

a) 簡易式が紹介されることが多かったが、これは誤り。
b) 正しくは正規式で計算すべき。
c) ただし、シザーズ・クロッシングやY分岐を正しく構成するためには、#8〜#14までは正規式で計算するが、それより小さな/大きな番手は、正規式の値を倍/半分にする。


 稲葉清高氏がすべての番手を正規式で計算するわけではないと指摘されたことは、分岐を単独でなく、組合せ使用する時の矛盾を解決する方便である。正規式でできた分岐のみを組合わせると、できた線形が平行にはならないのだ。つまり、実物の本線用の分岐には#4〜#7の片分岐などないという前提だ。こうなると、番手で指定するよりも、角度で指定するほうが面倒がなくなる。欧州ではそうしているという話もある。

 稲葉氏の指摘は、極めてぼんやりとは認知していたような気がしないでもない。しかしその模型を作ったことがなかったので、詳細は詰めてなかった。シザーズ・クロッシングや今回初めて作るY分岐を設計すれば気が付いたのだろう。本物の鉄道会社あるいは製鋼所に勤務して、分岐の設計が仕事であれば、当然気が付く。
 50年前のTMSの新製品紹介で、シノハラの♯4Y分岐の紹介があり、その簡単な解説を読んだときは非常にすんなりと理解した。それはその筈で、当時は筆者の頭の中は簡易式しかなかったし、その記事の解説も簡易式に基づいた(としか考えらえない)説明になっていたからだ。
「左右それぞれ8番並の曲がり方をする。直線コースのない8番ポイントともいえるわけ」と書いている。 

frog number この♯4の角度は♯8の角度の2倍にせざるを得ない。角度を分度器で測るわけではないので、三角形の寸法を計算して角度を出す。微妙な角度差だが、作図するとはっきり差が出る。

Hi-cube レイアウトの建設現場で、また少し考えている。うまくいけば10線にできそうである。そうすれば、有効長が多少短くても余裕が生まれそうだ。友人の意見は、「建築限界は、まだ高すぎる。」である。
「大物車が来なければよい。」と言うのだ。そうすれば、かなり低くできる。「Hi-Cubeの貨車が入れば文句なし」、ということであれば、かなり助かる。写真はハイキューブをくぐらせたところである。

 本線とは異なり、木製の足で支えた路盤であって、ネジ式のアジャスタをつけているので、勾配の変更はかなり容易だ。 

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2015年07月12日

続 double slip

 たくさんコメントを戴いているが、ほとんどが「近鉄の南大阪線」であると、当方の間違いを指摘されていた。お恥ずかしい限りである。昔はこんなに本数がなかった。新しい駅になって配線も変わったのだ。

 先回魚田氏のレイアウトのことを持ち出したが、彼のスケッチを見たことがあるのは、たぶん筆者だけだろう。驚いたのは、敷地の対角線上に最大限の長さでヤードを置き、それにダブルスリップが5連置いてあった。
「このダブルスリップはどこで調達するの?」と聞くと、筆者に作らせるつもりであった。当時はアメリカに、そのような特殊スウィッチ専門の職人がいたので、「そこに頼めば?」と話を逸らせたのだが、しつこく頼まれた。
 何とか逃げようと思っているうちに、悲報を受け取った。

 魚田氏は、ダブルスリップの価値を見抜いていたのだ。シカゴに行ってたくさん連なった現場を見たらしい。写真集もよく見ていて、「こんな便利なもん、他にあらしまへん。たくさんつこうて、楽(らく)しますわ。」 筆者のレイアウトに来て、電磁式解放ランプの作動状況を調べていた。
 ハンプを作ってリターダを働かせるアイデアを紹介すると、早速線路配置を少し変えていた。やるつもりだったのだろう。そのリターダは圧縮空気の噴射でブレーキを掛けるものである。50年代のMRにアイデアが紹介されていた。

 Low-Dのピヴォット軸なら、実感的な運転ができそうだ。実は今回のレイアウトで。それをやりたかったのだが、スペイスが少し足らない。
 隠しヤードの脇にそれを作りたかったが、地下への斜面がかなり長く、場所が足らない。残念だ。先週はその斜面を作った。結局、勾配は1.9%とした。緩くすると、地下に下りた時には、すでにヤードの有効長を消費してしまっている。


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2015年07月10日

double slip

Abeno Harukas 所用で大阪に行った。あべのハルカスの近くに用事があったのだ。展望台の切符をもらったので上がってみた。JRの線路配置を確認するためだ。Google Earthなどで見てもよくわからない。関西本線のところにシザーズ・クロッシングが二つあるのはわかるのだが、その先がダブルスリップのように見えて仕方がなかった。線路のつながり方を考えると、その必要はないように思うが、あまりにも高過ぎてよくわからなかった。

yard 建設中のレイアウトにはダブルスリップがある。もう一つ必要になってきたので、工程表には書き込んだ。ある人が、「都市部にはダブルスリップが有用なのはよくわかるが、田舎にもあるのだろうか?」という質問をされた。土地に余裕があれば、その必要はないはずなのだが、現実にはあった。ダブルスリップは便利なのだ。ヤードの入り口にあると助かることが多い。

Cheyenne Yard この写真はワイオミング州シャイアンのヤードである。ダブルスリップの8連がある。シャイアンは大変な田舎で、スぺイスを節約する意味などない。しかしこんなヤードを持っていた。今はなくなってしまっているが、この写真が撮られた1950年頃まで稼働していた。
 そういえば、昔小田急線の海老名駅のあたりにも、ダブルスリップがあったように思う。当時は大変な田舎で、スペイスを節約する必要などないと思った。昭和40年ころの話だ。

阿倍野防災センター 高層ビルを出て、すぐのところに阿倍野防災センターがある。面白いと評判なので、行ってみた。地震で壊れた街並みを再現してある。近づくと物が落ちてくる様子も再現され、なかなかリアルである。このような映画撮影のセット風のディスプレイは最近は非常にリアルである。以前新横浜のラーメン博物館を見たが、ここより20年も古く、そのテクニックはやや差があることは否めない。
 起震装置で、神戸の大地震の地震波を再現するのだが、最初の縦揺れが凄い。あの2回の縦揺れで、ほとんどの古い建物が壊れたのだ。魚田真一郎氏の早すぎる死を思い出し、しばし瞑目した。

 彼が生きていたら、神戸にも60坪のレイアウトが完成していたはずだ。あの年の春、新しいビルを建てる予定だったのだ。昭和30年ころの鉄骨のビルは崩れ、彼の夢は断たれた。残念でならない。

 近鉄南大阪線の誤りであった。

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2015年05月22日

switch machine

Challenger Switch MachineChallenger Switch machine Box コンピュータを更新する際に一部の写真等が行くえ不明になってしまった。そのうち出て来るだろうと思って探しているうちに、いくつかの興味深い写真を見つけた。 

 これは1950年代のOゲージ用のポイントマシンである。HO にも使えるとは書いてある。
 全長15 cmもある。3 Aくらいで小気味よく作動する。アメリカの好景気の時代に作られたもので、材料をふんだんに使い、職人が手作りで仕上げたものだ。おそらく、製造者は電気部品製造に従事していたのであろう。基本を正しく守り、インチキはない。

 今でも古いレイアウトにはこれが使われているのを見る。以前紹介したのはB29爆撃機の爆弾倉を開くロータリィ・リレィを流用したものだ。時代は違うが、これも確実に作動し、何十年ももつだろう。

 アメリカのOスケールのショウに行って、古いものを山積みしている店で丹念に探すと、このようなものがいくつか見つかる。昔のModel Railroaderの広告に載っていても現物を見ることができなかったものばかりだ。

 買ったらすぐに作動を確認したが、潤滑がないので、磨り減るだろうと思った。さりとて、油を差すと埃を寄せて却ってダメになりそうだ。こういう時は固体潤滑に限る。早い話が鉛筆の芯の粉である。6Bの芯を刃物で削って粉にし、それを摺動部、回転部に押し込む。動きが格段に良くなる。ここで紙やすりを使って粉にする人をたまに見かけるが、絶対に避けるべきである。砥粒が剥がれ落ちて混じり、中で磨り減りを助長する。

 この種の潤滑材は最近は鍵屋さんで見かける。鍵穴に入れるのだ。スプレィ式のを見たことがある。粉末が出るらしい。

 以前液体潤滑剤の宣伝で、油を鍵穴に噴霧するのを見たことがあるが、あれは決してやってはいけない。その場は良いが、二週間もすると埃を寄せて固まり、まったく作動しなくなることがある。そういう場合は錠を分解してシリンダを揮発油でよく洗って乾かす必要がある。もちろんそのあとで固体潤滑材をまぶしてやる。

 KadeeのGreas-emという商品は、まさにグラファイト粉末であって、6Bの芯と同等である。

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2015年04月24日

続々 3-way switch

 筆者は特殊ポイントを作るのが好きだ。高校生のころからかなりたくさん作ったが、最近の方がずっと多い。
 クラブの人たちがやって来て、「すごいね、これ。こんなのよく作れるね。」とお褒め戴くが、たいしたことではない。一言で言えば、骨(コツ)はフライス作業が出来るかどうかである。

 尖端軌条をヤスリで作るのは大変である。完全に垂直に削り落す技能を、身に付けなければならない。かなりの修練が必要である。フログ角を計算通りに削るのも大変難しい。過去にいろいろなテクニックが公開されているが、どれもなかなか難しいと感じる。

 フライス盤さえあれば、あっという間である。問題は斜めに保持する工夫である。筆者は正直板という直角の支え金の代わりに、斜めに切ったブラスの板を用意する。レイルの側面(正確にはウェブという)に2,3か所ハンダで仮留めをする。そうすれば斜面はいつも完全に保持される。レイルヘッドと底面を万力で挟んで締める。後は削り落すだけである。

 レイルは、ブラスといえども難削材である。一般に引抜き材は粘い。難削材用の刃物を用意する。何回も往復するとずれることがあるので、なるべく一回で落としてしまう。回転は中程度、送り速度は小さくする。
 ストックレイルの尖端軌条が当たるところもフライスで落としてしまう。ここの落とし方がまずいと、密着しないから脱線の元になる。

 市販のポイントはあまり好きではない。フログの構成が甘いと感じる。機械美が感じられない。HOの既製品の三枝ポイントはオモチャっぽい。指の腹でなでると同一平面上にないように感じる。これでは脱線する。
 最近亡くなったある先輩は、「大きな油目のヤスリで上面を丹念に落としてしまうと完璧になりました。」とおっしゃった。その程度のクォリティならば、自作の方が良い。

 フログ位置を正確に求め、そこから始めると楽である。直線を先に敷き、あとは矛盾が生じないように工夫して付ける。決して難しくないから、挑戦されると良いと思う。

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2015年04月22日

続 3-way switch

3-way switch wiring 三枝ポイントで面倒なのは電気配線である。市販品はフログの一部をプラスティックで代用しているから、絶縁部がある。すなわちポイント上で停止すると再起不能になる可能性がある。筆者はall-rail switchにこだわっているから、絶縁物を使うわけにはいかない。

 以前作ったのは図のような方法である。 モードは3種でである。フログを2群に分け、A群とB群と名付ける。ポイントマシンにマイクロスウィッチを付け、その動きによって作動させる。

 モードによってポイントマシンが作動すると、必要とされる極性の電気が供給される。

 のモードでは、右のBのフログの極性は不問である。そのポイントマシンは動いても動かなくても良い。
 のモードでは、AがSで、BがNでなければならない。
 のモードでは、A、BいずれもSでなければならない。

 DCCならば、フログジューサがあるから何も考える必要が無くなってしまったが、部分的にDCに切り替えることもありうるので、 このような方策をとった。

 全てのポイントはDCCでコントロールする。しかし通電するのはDCCだけではないということである。機関区に駐泊している機関車はDCのもある。それらが、本線へ進んで行く時の電流はDCであるからだ。

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2015年04月20日

3-way switch

 日本語では三枝ポイントという。一箇所で3方向に分かれるのは作りにくいし保守が大変だ。この作例のように前後にずれていると簡単である。これを tandem 3-way switch という。

3-way switch ヤードの途中で機関庫の方に行く分岐を必要としたので設計した。右方に行く曲線は半径2800mmである。先端軌条は円曲線とした。珍しいパターンである。Hはヒール、Pはポイント、Fはフログである。ヒールとは尖端軌条の付け根、ポイントは尖端の意味である。
 左方へは先端軌条が直線の8番分岐である。そのとりあいカーヴが2720mmであるので、それ以上の半径の円曲線なら、問題なく右に分岐できる。

 原寸大の作図をして、その上でハンダ付けする。やり方の基本はフログ位置を決め、ガラスエポキシの枕木にハンダ付けする。直線を先に付けて、後はゲージの矛盾がないようにハンダ付けすれば良い。

 この工作は3時間程度で終わった。ニッケルめっきは硬く、糸鋸が滑る。あらかじめヤスリで傷を付けておかないと時間がかかって仕方がない。また、糸鋸がすぐ切れなくなる。
 フログおよび尖端軌条はフライスで削いで、めっきを掛けてある。問題はストックレイルである。尖端レイルがきちんとはまり込んで隙間が出ないように、仕上げた。 

3-way switch 2 尖端軌条を結ぶリンクが付けてないので、保護のためテープで仮に押さえてある。枕木はガラスエポキシの基板である。安い店で大量に買った。所定の幅に切るには、超硬の丸鋸で切った。一部のガードレイルが付けてない状態で写真を撮った。
 枕木長さがやや飛び出しているものもあるので、卦書いて丸鋸で切り取る。



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2014年12月15日

シザーズ・クロッシング

scissors crossing この分岐はOJゲージである。相対する分岐がイコライズされていて、リンク機構で見事に切り替わる。
 リンクは実物を縮小したもので、ややこしい形をしているが、実に手際よく作られている。

links 拡大するとこんな形である。この形は最近はあまり見なくなった。昔は主要駅の構内には必ずあった。


 このシザーズ・クロッシングが何のために作られたのかは、はっきりしない。これほど精魂込めて作られたものなのに、クラブ員の誰も、その存在を知らなかった。
 博物館に来た時は埃だらけだったので、よほど古いもので、Sゲージではないかとさえ思われていた。丁寧に埃を取ると、プラスティック枕木を使用してあることが分かり、シノハラのSゲージ用フレクシブル・トラックから作られていることが判明した。

 剛氏の細密工作が施された瀬戸電の一群を運転するためだろうか。それにしては分岐の番手が大き過ぎる。開館後に、訪問者による解明がなされることを期待する。

 
  



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2014年08月30日

Dennis のDouble Slip

Double Slip Dennis は分岐製作のプロである。Right-O-Wayの分岐部品は、全てデニスが鋳造してきた。今後は他の人がやることになるのだろう。今まで鋳造された部品を組み合わせて、デモンストレイションの見本をかなりの量作ってきた。これもその一つである。


Double Slip 2Double slip 3 ダブルスリップの中央のフログを可動にしている。完全に密着させるのにイコライザを使用せず、バネを使っている。二組の尖端レイルを動かすのに絶縁用のプラスチック板に切れ目を入れ、同時に動かしている。
 実にうまく作動するので感心して見ていた。
「すごいだろう。このプラスティック板がミソなんだ。これは良いアイデアだろう?お前はどうやっているのだ?」と聞くので、以前に示したアイデアを絵に描いた。

 こういう動きをするんだ、と鉛筆数本を組み合わせて動きを説明した。デニスは眼を輝かしてそれを見た。「大したアイデアだ。動きが面白い。動作を見ていると興奮するな。」と興味深そうだった。
「お前はいつもそういうMechanism(機構学)のアイデアを出してくる。そういう話はとても好きだ。」
と興味は尽きないようだった。

 

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2014年08月12日

続々々 吉岡精一氏の死去

 分岐の設計についても吉岡精一氏の指導を受けた。とりあいカーヴという言葉を知ったのも、氏の図面からであった。線路の最小半径よりも大きなとりあいカーヴを持たせねば、車輌は分岐上で脱線する。
 
 「同じ番手のポイントなら、OゲージとOJゲージのどちらのとりあいカーヴが大きいか?」と聞かれた。
「そりゃOゲージでしょう。」と答えると、「作図したのか?」と問われた。
「いえ、してませんが、」と答えると、「あてずっぽうでは駄目だよ。作図してみなさい。」と言われた。

 作図して求めることの大切さを教えてくれたのである。「どんなことでも作図しなさい。絵を描くと気付くことがあるのですよ。」
 全くその通りで、気付かないことでも図の上では明確に現れることがある。

 筆者がアメリカにいたときは、頻繁にお手紙を戴いて、指示通り色々なものをお送りした。赤外線によるリモコンのパワーパックなど、走らせるためのものが多かった。
「アメリカにも行ってみたいが、忙しくてね。」とのことでいらっしゃることはなかったが、組み立て線路の設計が佳境に差し掛かり、分厚い封書がよく届いた。

「帰国するときには、アメリカ製のエンジン付き芝刈機をひとつ買って来てくれ。」という連絡が入り、引っ越し荷物に入れて送った。
「良く刈れるけど、刈った跡が荒っぽいな。」と、長く伸びた草を刈り、仕上げは日本製を用いてらしたようだ。

 30年以上の長きに亘り、細かく指導して戴いた。感謝に堪えない。

 先日亡くなった伊藤剛氏とは非常に親しいお友達で、頻繁に手紙をやり取りされていた。
 筆者は剛氏の逝去を知らせる手紙を書いたのだが、それが届いたとき、吉岡氏は既に入院中であった。御家族がそれを読んで聞かせられたのだそうだが、もはやご返事を戴くことはできなかった。

 御冥福をお祈りする。

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2014年07月16日

側線のインターロッキング

interlocking 難しそうに聞こえるが、要するに進路に応じて給電するというだけのことである。DC二線式の基本的な概念である。N氏のレイアウトの側線は本線通過中に給電されてはいけないわけで、それはポイントマシンの接点で選択されていた。


interlocking2 レマコのポイントマシンはやかましいし、接点がすぐにおかしくなる。多少古いマシンを使ったこともあるだろうが、調子が悪い。切り替わるべき時に、接点がパチンと行かない。押すレバー状のものに少し厚みを足して、スウィッチが切り替わるように直したのだが、すぐ故障して短絡した。

 レマコの接点は使うべきでないと判断し、ポイントマシンからの駆動ロッドの途中に角を出して、マイクロ・スウィッチを押すようにした。信頼性のある方法である。しかも押すとつながる方向にした。離れるとつながるようにすると、故障した時、事故を起こす。 
 全て安全方向に考えた。DC運転は難しい。これがDCCなら、何も考えることがないのだが。

 しばらくテキサス方面に来ているので、8月上旬まで休載する。

 



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2014年06月24日

乗越しフログ

 もう壊してしまって20年以上も経つので記憶が薄れてしまったが、楽しい思い出がある。高校生の時の話だ。

 近所の駅の退避線の出発信号機の下には、乗越しフログの付いた脱線ポイントがあった。銅レイルのレイアウトには、直線部分があり、そこですれ違いができるようになっていた。そこに脱線ポイントを作った。当時のOゲージはフランジが高めであったので、ドリルレースで少し削って1.5 mmにした。全ての車輪を削るのは大変だったので、機関車と一輌目だけである。脱線側に行って突っ込むのは、それぐらいだからだ。

 ただ、実物がやっているのだから作ってみたくなったわけである。レイルの上にかぶさるポイント・レイルには、均一な斜面を付けないと飛び上がって脱線する。フランジ分の1.5 mmを持ち上げると、車輌はかなり傾く。しかし、フログの辺りに行くと、持ち上がって同じ高さになる。

 遊びに来た友人がそれを見て、わざわざ脱線させて遊んだ。彼はよほど気に入ったらしく、後々までその時の話をする。そのポイントでは、正しく本線に行った回数と、脱線させた回数が同じくらいだろう。本線のポイントとはリンクで連動させた。
 台車にバネが入っているのでそれほどショックはなかったが、たまに固定軸の機関車を走らせると、ゴンというショックがあった。 

 引越しの時に破損して、修理することなくそのまま分解してしまった。昨年、整理していたら、かぶさるレイルが見つかったのだが、うっかり廃品回収に出してしまった。既に熔かされているだろう。
 模型の写真を探しているのだが、なかなか見つからない。

 どなたか、乗越しフログを作られた方はいらっしゃらないだろうか。

追記 土橋和雄氏から写真を送って戴いた。関西本線井田川駅構内である。(8/30/2014)
乗越フログ乗越フログ2

 

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2014年05月05日

DCC化

 日本ではDCC化への移行速度が小さいと感じている。色々な機会に運転会に出かけると、一部の人達は当然のようにDCC化しているが、大半はDC運転である。その違いを考察すると次のように感じる。

 レイアウトを持ち、日頃運転をしている人はDCC化している場合が多い。車輌工作至上主義の人は、DCC化には全く無関心である。DCC化するとウォーク・アラウンドをやってみたくなるのは必然である。レイアウト規模がある程度大きくなると、ワイヤレスでやってみたくなる。ワイヤレス方式はたくさん出て来て選べるようになったので、色々なところで採用例をみるようになった。

 2008年にこのブログでウォーク・アラウンドをあまり見ないと書いたら、コメントでKMCの方からそんなことはないという「ご忠告」を戴いた。それも昔の話になった。
  
 現在計画中の新レイアウトは60坪あり、複線である。複線の片方はDCC専用にする。もう一方は本線のみ、DC, DCCを切り換えられるようにし、その側線はDC専用とする。どちらもウォーク・アラウンドにする。DCのウォーク・アラウンドは30年前に完成させてある。ただしテザード(スロットルのケーブルを順次差し替えて行く方式;要するに「ひも付き」のことである)である。
 魚田真一郎氏に長らく貸してあったが、震災の直前に返してもらって難を逃れた。当時もう一台作ってくれと頼まれて居たが、もうそういう時代ではなくなった。魚田氏はウォーク・アラウンドの価値を認めた最初の日本人であったような気がする。彼が生きていたら、様々な試みがなされていただろうと思う。

 ヤード部分は全てDCC化する。そうでないと配線が面倒だからだ。今回の記事に書いた6回路用のをいくつか使って見よう。何も考えずにヤードと渡り線ができるというのは、ありがたい。


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2014年05月03日

続々 Frog Juicer

822_double_crossover_wiring 2Aしか電流が流せないと書いたが、説明書を詳しく読むとそれで殆ど問題がないそうだ。と言うのは機関車には車輪がたくさんあって、いくつかの車輪から集電しているから、フログ一つに電流が集中することはないそうだ。 
 この図はDouble Crossover 、シザース・クロッシングである。4つの区間にFrog Juicerから供給している。確かにこの方法なら、配線に頭を使うことが無くなる。ただ繋げば完成である。

 今まではポイントがあるとそこで頭を使って、動作パターンを絞り、無電区間が無くなる最適な方法を見つけ出した。タンデム三枝ポイントなどは意外と難しい。
 この方法ならあっと言う間だ。

400_Crossing_Wiring_Diagram_400px クロッシングの場合も、何も考えなくて済む。以前発表した方法など、どうでも良くなってしまった。
 
 操車場などのポイントが連続した部分(ladderと言う)のフログも、6出力のジューサを買えばあっという間だ。

 技術の進歩はとどまるところを知らない。より簡単になっていく。

 最近、DCCの記事が少ない、と色々な人に言われている。実は、アメリカではあまりにも普遍化してしまい、既製品には最初から付いているので、何も書くことがない。 日本はまだまだ遅れている。 


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2014年05月01日

続 Frog Juicer

 Juiceは飲むジュースと同じ綴りである。アメリカの口語では電源のことを指す。
 講演などではコンピュータを持って行って、プロジェクタで映写するのがふつうである。その時、当然のように「ジュースは用意してあるから…」 ( juice provided ) という案内が来る。行ってみると、氷水は用意してあるが、オレンジジュースはない。そこで「話が違う!」などと怒ってはいけない。

 壁に付いているいわゆるコンセントのことを、"juice"と言うのが普通になった。70年代は半分くらいの人が使う言葉であったが、最近はまず100%の人が使う言葉になった。
 Juiceは果実の絞り汁、ビーフステーキなどの肉汁のことだが、エネルギーの源という意味があり、それが流れ出してくるものという意味で、電源を指す言葉に転化したのだ。しばらく前は、ガソリンもジュースと言っていたが、最近はあまり聞かない。

 Juicerは文字通り、電源を供給するものである。瞬時の短絡によるDCC電圧降下を検知し 、左右のレイルからのどちらを給電するかを判断する。最大 2 A まで通過させることができるから、HOクラスでは全く問題ない。一部のOゲージ車輌は数アンペアも喰うものがあるらしいので、それには対処できない。つまりHO以下専用であろう。

 ポイントマシンには補助接点があり、それを使えば極性切替えは簡単である。電流容量も大きい。筆者は自作のギヤード・モータによる転換を採用しているので、補助接点はマイクロスウィッチを使っている。

 このようなDCCディヴァイスが登場したのは、おそらく、HO以下ではポイントマシンを内蔵しているポイントが増えてきたからであろうと思う。マシンは付いているが接点がない、あるいは足らないのではないかと思う。筆者にはその方面の知識がないから確証は持てないが、それ以外には思い付けない。
 ややこしい渡り線や、搾線(ガントレット)などでは役に立つかもしれない。

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2014年04月29日

Frog Juicer

 ポイントのフログでは左右の線路が交差するので、極性の切替えが必要となる。昔の市販線路の一部には、絶縁フログがあり、そこは無電区間であった。すなわち、集電車輪数が少ない車輌は立ち往生することがあった。
 二軸車ではこの問題は大きく、より接地性を高めるためにバネ可動やイコライジングの必要性があった。それでも集電不良は多く発生した。

 のちに英語で、all-rail switchという言葉が出てきた。これはフログを絶縁材料で作らずに、ポイント全てを金属のレイルで作るものであった。フログに給電する極性を何らかの方法で転換した。すなわちフログ部は他のレイルとは切り離されて、独立した電気区間となっている。

 DCの時は尖端レイルが接触するストック・レイルから電流を供給すれば、分岐した枝線にもその極性が伝わり、都合が良かった。すなわち、分岐の切り替えによって、その先の枝線の通電を制御できて、好都合だったということもある。
 しかしそれでは接触していない(車輪が通過しない)尖端レイルには、その近傍のストックレイルと逆極性の電気が来ていて、ショートの危険が増す。NMRAの規格は30年ほど前更新されている。以前は、この逆極性の時も尖端レイルとストック・レイルとの近接を認めていたが、突然改訂され、離す量を大きくするように要求してきた。理屈はそれでよいのだが、実物より離れる量が大きいのであまり恰好が良いとは言えなかったのだ。

all-rail swtich フログだけを独立区間として電気極性を転換すると、左右の尖端レイルはストック・レイルと同極性であるから近接しても良く、NMRA規格でもそれを認めている。これはDCCの導入によってより加速された。 
 DCCでは、分岐後の枝線にも常にDCC電圧が掛かっている。通電していてもデコーダが遮断するので問題がないのである。フログの極性は尖端レイルの動き(throwing)だけに依存すればよい。その給電方法は、マイクロスウィッチによる転換が主流であった。このようにDCC化を前提に作られた商品を DCC friendly であると称する。

 Fast Tracks社はFrog Juicerという装置を発売した。



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2014年04月27日

続々々々 線路を敷く

 尖端レイルを左右連動させる部分は、2つは直動であるが、一つは簡単なリンクを作った。

 分岐の間にポイント・マシンをおくことにして、直角に動きを変えたのだ。クランクを1つ作って、長いロッドで操作する。ロッドが座屈するのを防ぐために、中間を受けた。

 レマコのモーター式はストロ−クが大きいので、動作域の両端はバネで押えるようにした。そうすれば、尖端レイルはバネで圧着する。

 尖端レイルの根元のヒンジは細いリン青銅板である。それほど薄くない。ある程度の剛性を持たせたいので0.4 mm厚とした。ヒンジ部から2 mmほどはハンダが回らないように留意した。そうしないと非常に狭い範囲に力が集中して折れてしまうからだ。

 電気的に切り離したいところのギャップは1 mmとし、レイル底面に接着剤を塗って、匐進(ふくしん)を防ぐようにした。
 

 
 



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2014年04月23日

続々 線路を敷く

point rail cutting 縦フライス作業では力は横向きだけに掛かるのではない。ワークが縦方向にも逃げるのを防ぐ支えが必要である。そのために敷板(正直板)というものを立てる。
 正直板というのは名古屋を中心に使われている言葉らしい。関東でもたまに聞く。

 斜めに支える工夫が無いわけでもない。そういう工具も売っているが、高価だし、使用頻度が低くて買う必要もない。レイルの側面に嵌る厚さのブラス板で十分だ。ずれない程度のハンダ付けをし、マシンバイスに銜える。この種の仕事をするときに用いるバイスはある程度高級なものが必要である。締めるとアゴが浮いてしまうようなものは不合格である。筆者は締めつけネジが45度の角度で締まるものを用いている。良い写真が見つからないので、リンク先を参照されたい。同一ではないが、このような形のものである。

 簡単なジグで所定の作業が間違いなく行える。実はこれが一番大切なことである。ややこしい工程を経たり、とんでもないジグを作るのは素人である。プロの工作を横で見ていると、「あっ、なるほど」という易しい工夫がある。

 最近、日本でいや世界で最高峰、との評価の高い達人の書かれた文章を読んだ。まさにこのことが書いてあった。 

 フレクシブル・トラックは所定の位置に取り付けられ、砂利撒きも終わった。あとは細部の仕上げだけで、他のセクションを担当された方との打合わせが必要である。

 秋までに多数のポイントを作らねばならないので、その練習として楽しく作業出来た。

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2014年04月21日

続 線路を敷く

 尖端レイルはフライスで削り落す。その時、先が浮いてしまうのを防ぐため、レイルを曲げておく

 レイルを斜めに保持するのだが、下から支える工夫が必要である。適当なブラスの板を斜めに切ってレイルの溝にはさみ、両端を軽くハンダ付けする。そしてレイルを万力に銜えて削る。簡単な作業である。要するに斜めの正直板である。こういうのは正直板とは言わないのだろうか。
 尖端は1/20の角度にした。はじめ1/25にしていたがやや薄過ぎた。

 左右に振った時に接触するだけでは、電気抵抗が大きいので、尖端レイルにも給電する。

 今回のレイアウトは素人も使うことを前提にしているので、荒っぽい取り扱いでも壊れにくくなければならない。また確実な工作が必要である。

 ポイントマシンはネジ式のを戴いた。補助接点がたくさんあるので助かる。以前はマイクロスイッチをあちこちにつけて給電方向を決めていた。

 ストックレイル(尖端レイルが接触する部分)は僅かに削り込んで、尖端レイルの先がはまりこむようにした。こうすれば脱線の可能性が大幅に減る。

 昔の三線式Oゲージは、ポイント≒脱線器のようなものであった。色々な工夫をしたが脱線を皆無にすることができなかった。現在では脱線などしたことがない。イコライジングによる軸箱可動、バネ、フランジ形状、それと、このストックレイルの削り込みの効果である。

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2014年04月19日

線路を敷く

switches 路盤に作った部品を並べて見る。実は、筆者にとって最も嬉しい瞬間である。計算通りにできていれば、置いた瞬間に分かる。
 レイルの弾力があるので、本物のようにしなやかには行かないが、大体の位置に置くことができる。
 この写真では、尖端レイルはまだ置いてない。

 フレクシブル・トラックを曲げて置いて見る。端の部分は曲がりにくいので、ヤットコではさんで丸めておく。

 これで良いとなれば、レイルを全て横にどかし、砂利を敷くためのシリコーン・シーラントを塗る。フレクシブル・トラックは小釘で留めるので、枕木に孔をあけておく。

 今回は路盤の合板の寸法が正確なので、枕木位置がすぐに求まる。接着層が流動しているうちに、ノギスで位置決めして釘を打つ。位置を再度確認して、砂利を撒く。指先で押さえつけて、ゴムの砂利を接着する。

 今回のレイルは洋白レイルなので、熱伝導が悪く、ハンダ付けが簡単である。小さなコテでもすぐ付けることができる。黄銅ニッケルめっきのレイルは熱が逃げやすく、大きなコテが必要であった。

 今回の簡易レイアウトは空調の無いところに作るので、熱膨張を逃がすような設計にした。レイルは1 mm程度の隙間を開けた継手とし、レイルボンドで繋ぐ。もちろんエンドレスの反対側にもフィーダ(饋電線)を付けて、電圧降下対策とする。

 ポイントのフログは、分岐の開いた方向に通電することにした。DC運転用の配慮である。全てDCCなら、常時通電で、フログだけ極性転換すれば済む。

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2012年04月09日

シカゴのダウンタウン

BNSF 3月にはシカゴに行った。貯まっているマイレイジの消化旅行であって、気楽なものだ。花粉症がひどいので、それからの退避という大義名分もある。
 レンタカーを郊外の駅前に駐車し、列車に乗ってシカゴのダウンタウンに行く。

BNSF2 やってきた列車はプッシュプルで、機関車に押された8両編成であった。事前に駅で切符を買っていたので、車掌の検札時に見せるだけでOKであった。切符は前の座席の背もたれの上にあるクリップに挟んでおく。
 客車は二階建てで、着席定員が多い。二階の客の検札も、切符を見えるように挟んでおけば、下から行える様になっている。 

BNSF3BNSF4Chicago Union Station 列車は駅に近付くとダブルスリップをたくさん通ってユニオン・ステーションへと向かう。ダブルスリップ独特の音を聞きながら到着した。駅にはたくさんの列車が停まっていて、全体は薄暗い。曲がりくねった通路を経て外に出るとそこは旧シアーズタワァの真下であった。

Chicago DowntownEL ダウンタウンを歩きながら上を見ると、車に乗って来なくてよかったと実感した。空がほとんど見えない。これではGPSは全く作動しない。おそらくアメリカの大都市の中で、あるいは世界中で一番空が狭い街はシカゴであろうと思う。
 New Yorkの方がもう少しましだ。またELに乗って一周し、食事をしてあちこち散策した。

In the skirt The Magnificient Mileという通り(東京で言えば、銀座通り)に面した広場には不思議なものがあった。たくさんの人が上を見て写真を撮っている。さてこれは何であろうか。

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2010年07月19日

続々々々 Fox Valley Railroad Club を訪ねて

Another JunctionJunctionA CornerAt the throat of the Yard



 このレイアウトはいくつかの部屋をつないでいる。地下室は住宅の基礎部分であり、耐力壁になっている。その部分は壊せないが他の部分はある程度壊せる。 部分的に切り取って増築を繰り返したように思う。地下を増築するということは、床上部分も増築している。
 増築した部分をつなぐためには、ジャンクションを作らねばならない。このレイアウトには二つの大きなジャンクションがある。どの方向にも行けるので便利である。もしこれがDCCでなかったら、と考えると頭が痛くなる。運転は極めて困難であろう。

 見通しが効かないので、いくつかのステーションが電話で連絡を取りながら運転している。
 クラブを作って多人数で楽しむ、というのは、このレイアウトでは必然である。 

 日本には、この種のレイアウトはないように思う。レイアウトを作る時点で全てを見渡したいという願望を捨てなければ、このような形にはなるまい。

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2010年04月28日

続々 Detroit Model Railroad Club

basementbasement 2 以前オーケストラ・ピットがあったところは取り壊され、客席の下とつながった。かなり広い地下部分である。ここにデトロイトのユニオンステーションを作ることになっているらしい。


parts shelves 地下室は工作室も兼ねている。上階の工作をするためのいろいろな資材や半製品が並べてある。現在は舞台裏であるが将来は公開するつもりだ。
 問題は消防署が認めないことだ。現在は地下に入る階段が1本であり、非常時の退避経路が確保されていないということで、署長が認めてくれないらしい。もう1本の避難階段をどこに付けるかが、とても難しいことのようだ。


rotary relay for switch machine この丸い装置はポイントマシンである。回転式のリレーをポイントマシンとして使っている。
「このポイントマシンは信頼性がある。」と言う。
「何の部品ですか。」と聞くと、
「B29 Bomberの爆弾倉の扉を開く回路のリレーだ。故障しない。」という。
もう60年も使っているそうだが何の問題もなく作動する。
時々このような軍用品の流用を見ることがあるのはアメリカならではだ。

2009年06月24日

続々 Hard Center Frog

電解メッキと電解研磨 先々回の問題に対していくつかの御回答を戴いている。

 railtruck様が正解である。レイルに銅メッキを掛ける。メッキにより銅は完全に均一に生成するわけではないし、完全に均一に生成するとしても、円以外は相似形にはならない。レイルのように角があるものは、その部分の電界が大きいので、角が膨らんで丸くなるように厚く付く。

 無電解メッキという方法もあるが、そこまで相似形にこだわるものでもないので、簡単な電解メッキを掛ける。

 メッキにより4%くらい太くなったものを加工してフログを作る。それが縮むわけだから、厳密にいえば、レイル断面はおかしくなるだろう。
 しかし、フログの断面を顕微鏡で見る人はいないので、これで良いことになっている。

 上述のように電解メッキは、表面の凸凹をより強調するようにメッキが付くので、仕上がり面は粗雑になる。機械加工のあとの微小なざらざらが、さらに大きな粗粒面になってしまう。昔はメッキ屋はそれをバフ加工で削り落してさらに厚くメッキを掛けていた。現在は無電解メッキになったので、自然につるつるのメッキ面が生成する。

 逆に、工作物を陽極に吊るして電流を通じると、とがった部分が先に溶けていくので、短時間でつるつるにすることができる。これを電解研磨という。筆者は時々利用しているが、紹介記事を日本の模型誌で見たことはない。

2009年06月22日

続 Hard Center Frog

Prototype Hard Center Frog これは実物の写真で、このサイトからお借りしている。図面も簡単に手に入る。

 長いレイルの末端を所定の寸法に曲げ加工して、ボルト穴を明けるだけでフログが完成する。斜めに削る必要がないので大きな工作機械が無くても容易にできる。

 Hard Center Frog は古い特許である。100年も前から実用化されている割には、日本では全くと言ってよいほど知られていないのはどうしてだろう。組み立てフログよりはるかに頑丈で、保守も楽である。特許はとうの昔に切れているのだから、何の遠慮もいらないはずだ。

 この件については、こちらのサイトにこのような記述がある。乗り移りという語があるのが気になる。摩耗の度合いが違うと段差ができやすいのだろうか。
 
この他、クロッシングの製造方法としては、鍛造によるもの、マンガン鋼の芯にレイルを巻いたハードセンターと呼ばれるものがあります。ハードセンターは米国で好んで使用されていますが、低速では良いものの乗り移りが悪くなる傾向があり北東回廊の分岐器の大きな動揺の一つの原因でもあるようです。

2009年06月20日

Hard Center Frog

Hard Center Frog この写真は、ROW社製のフログである。
Right"O"Way社は、Lou Cross氏の会社であり、洋白製のポイントの部品を各種販売している。

 フログは二種類あって、このようなハードセンタのものと、組み立て式のものがある。プロトタイプの年代に合わせて選べる。

 日本の鉄道では全体が一体に鋳造されているが、このハードセンタ方式ではごく一部が硬い材質で、摩耗したときの取り換えは比較的容易である。
 軸重の大きな国ならではのアイデアである。

 この種のフログの原型作りを頼まれたことがある。結果として多忙で断ったが、やっておけばよかったと後悔している。いくつかアイデアはあった。

 ロストワックスは鋳縮みがあるので、普通のレイルを組み合わせて原型を作るとやや細くなってしまう。彼らがこれをどうやって克服したかは興味深い。

 読者の諸氏ならばどうされるであろうか。コメントを通じてお考えを知らせて戴きたい。(正解は次々回発表)

 ROW社のフログ、ポイントレイルは多種あり、よくできている。筆者もいくつか購入している。しかし、原則として筆者はポイントを自作している。フライスと大きなベルトサンダがあれば容易にできる。

 HO以下なら、手作業だけでも容易に作れる。ジグも市販されているので挑戦されてはいかがだろうか。




 

2009年05月09日

続 欠線部

gap この図は欠線部を車輪が通過していくときの様子を示す。フランジウェイが1.25mmで踏面幅が3mmと仮定するとフログ角24度まで落ち込みはない。すなわち、ポイントではすべて大丈夫で、クロッシングでもこの角度以上でなければ、全く落ち込まないということである。

 ところが軌間32mmで、フランジウェイが2mm、左右に自由に1mmのユルミがあるとすると10番ポイントでも落ち込むことになる。踏面幅が4mmあればよいが太すぎる。
 やはり非対称ポイントは必要なのである。

 理屈は分かっていても、非対称なのはいやだと仰る人は多い。これはポイントを上から見るからで、レイアウト上では全く気にならない。観客の目はフログの方に惹き付けられる。ガード・レイルには目が行かない。フログが狭くて実感的であると感じるはずだ。

 直角クロッシングで落ち込むのは避けられないが、通過頻度の高い本線上のポイントが傷まないから助かるのだ。

 機関車の動輪のフランジは、Low-Dである必要は全くない。RP25であっても問題ない。カーヴではフランジが当たって、牽引力が増えるかもしれない。
 


 

2009年05月07日

欠線部

 日本のOゲージの最大の団体であるJORCが20年ほど前に発足した。それまでのOゲージ愛好家は全くの孤立無援か、完全にアメリカとのみ交信していた人たちである。昭和20年代からの日本のOゲージは輪軸の規格などあってないようなもので、車輪厚も6ミリ程度あった。フランジは帽子のつば状のものが多く、ポイントでの割り出しが多かった。

 アメリカの規格を受け入れていた人たちは、ある程度、規格の重要性を認識していた。明らかにRP25車輪は脱線しにくかったからだ。

 JORC発足後、規格委員会というものが設けられ、吉岡精一氏や植松宏嘉氏、旧国鉄出身のH氏など錚々たるメンバーを揃え、筆者も末席に座った。

 そこでの議論は、全くかみ合わず、実物の経験者は実物の機能ばかり振りかざし、模型での実用性を考えなかった。3年ほどもめていたが何も得られたものはなく、筆者が機材の調達役をある程度果たしていたので、全体としてはRP25方面に傾いていった。

 その席上、H氏が、フログ欠線部での落ち込みが全くないような規格を作るとおっしゃったが、結局何も出てこなかった。吉岡氏と筆者は密に連絡を取っていたので、フランジ厚をやや小さくしてゲージを縮めれば可能という結論に到達した。それが唯一にして絶対の解決法であった。しかし、H氏にとってはゲージを狭めることは、彼の想定の範囲になかったので、全く取り合ってもらえなかった。

 実物と模型の違いは何か。「それはフランジが厚いこと」だけである。

2009年04月25日

Track Gauge

narrower flange-way ガード・レイルの方が広くて気持ち悪いという方が、たまにいらっしゃる。そういう方向けには、ガード・レイルを狭める方法がある。直線側のゲージを31.0 mmにするのだ。

 筆者は教条主義者ではないので、こういうことには柔軟に対応している。直線区間であって、輪軸がバック・ゲージ29.0 mmでできている。ユルミ(Slack)は1.0 mmある。このユルミは必要だろうか。
 輪軸が正確にできているなら、直線部にユルミはいらないはずだ。レイルを正確に敷かねばならないが31.0 mmでも何ら問題なく走る。

 直線同士のクロッシングを考えてみよう。フランジ・ウェイでの車輪の落ち込みは不愉快だ。しかもフログは摩耗し、いずれ脱線のもとになる。これもゲージを1.0 mm狭くするだけですべて解決する。
 NMRA規格は、「このように作れば、皆が共用できる線路が作れます。」と言っているだけで、このように作らねば、それは鉄道模型ではないと言っているわけではないのだ。輪軸の寸法がある範囲にあるのなら、それに対応する線路を作って悪いわけがない。少なくとも筆者のレイアウトに来た車輌で、無事周回できなかった車両などない。

 アメリカのOゲージはHOのようなスケールモデルではない。軌間がスケールより2 mmほど(正確には1.85 mm)広い。これにはいろんな経緯があってこの現実を受け容れざるを得ない。
 ゲージが1 mm狭くなるだけで、見かけはかなり良くなる。筆者のレイアウトでは、半島状に突き出たヤード部分は31.0 mmゲージである。来客が周りから見るチャンスの多い場所であるから、1.0 mm狭くすると、効果は抜群である。一瞬、スケール通りではないかと思う位だ。

<追記>
 ゲージを31.0mmにすると走行がやや不安定になるので、現在は31.4 mm で落ち着いている。これなら、高速で通過しても全く問題ない。

2009年04月23日

Frog

asynmetrical flange-way Frog は「蛙」のことである。長手方向から見ると、なんとなく蛙に見えるからである。
 フログのフランジ・ウェイ部分が広いと、間が抜けて見える。要するに玩具っぽく見える。

 既製品の分岐は、フログとガード・レイルのフランジウェイが同じ幅である。これが非対称でも何ら問題ない。 すなわち、フログのフランジウェイを限界まで狭くして、ガード・レイル側を広くすることは、何ら問題を起こさない。こうすることにより、フログでの落ち込みを減らすことができる。

 この工夫がなぜ我が国の商品で実用化されないかは、筆者のかねてからの疑問である。吉岡精一氏はかなり古くから採用しておられる。また、Lou Cross氏の製品はこの方式を採用している。ガード・レイルはその模型鉄道を走る最小バック・ゲージに合わせて設置すれば良い。筆者の鉄道では、13年前に古い輪軸を一掃したので、最小値は28.5mmである。車両を持ってきて走らせたいと言う人には、あらかじめ、断りを入れておく。古い輪軸の場合は、バック・ゲージを測定してから来てくださいと。

PECO PECOのOゲージ・ポイントはこれを採用している。
 古い車両も、チャンスがあれば、新しい輪軸に入れ替えるべきである。今回Low-D車輪を原価で頒けたので、多くの人が手持ち車両の更新をされたと思う。

2009年04月21日

Check Gauge

O track Standard Check Gauge とはポイントでのガード・レイルからフログまでの距離である。ポイントを通過する輪軸は正しいチェック・ゲージを持たねばならない。

 バック・ゲージという言葉はよく聞く。しかしチェック・ゲージを話題にする人は少ない。ポイントを通過するかどうかは、すべてこのチェック・ゲージに懸っている。
 
Low-D Dimension 2月に、Gary Schrader氏に会ったときに、その話を持ち出すと、「そうだ。その通りだ。チェック・ゲージがもっとも大切なのに、それを知らない人が多すぎる。バック・ゲージなど何の意味もない。」と言った。「あなたはよくわかっていらっしゃる。」と言うと、「当り前だろう。」と来た。

 バック・ゲージはどちらかというと日本語で、英語では
Back to Back と言う。英語には Check Rail という語がある。これはいわゆるガード・レイルのことである。やや古い言葉で、British 的な響きがある。

 さて、このチェック・ゲージは既存の線路を走らせるためには規定値でなければならない。
 RP25からLow-Dに移行する時、その点に最も気を使った。

 バック・ゲージは広くなった。フランジが少々薄くなったことによる。

2008年07月13日

ポイントの駆動方式各種

Bob's layout 2 日本ではお目にかかったことが一度もないが、アメリカでは時々見かける方法にワイヤによる駆動がある。この写真の緑の部分に頭が黒いノブが見える。押した状態では赤が見えるが、引くと白の部分が出てくる。
 定位と反位を表しているわけだ。それがワイヤにつながっている。10mm位の出し入れで転換される。

 車のアクセル・ワイヤを使うとよいという記事は、古いMRで見かける。この装置はフログの極性切替スウィッチ内蔵で、ひとつ13ドル弱もする。価格はモータ方式とさほど変わらぬが、この種の方式は意外と根強い人気がある。

 筆者の手元には、長さ5mほどのワイヤーが何本かある。何に使うかは不明だが、多分トラックの荷台ドアを運転室から開くための物ではないかと思う。友人がもって来てくれた。長さの割に滑らかに動くので、何に使うか思案中である。

 30年ほど前に興味があったのは空気圧で動かす方法である。これはシリンダとピストンの組み合わせで、音もなく動くところが面白い。手元のシリンダ内のピストンを動かすと、遠くで多少の時間的遅れをもって作動するのを見るのは楽しい。また、コンプレッサで作った高圧空気を使うとかなりの速さで作動した。一方向は空気圧で作動し、戻りはバネにする例が多かった。

 シリンダ、ピストン、パイプいずれも経年変化で劣化していくので、2,30年程度しか使えないだろうと思った。その点、ワイヤで直接駆動する方法は、メインテナンスは要らないし壊れることもなさそうである。

 

2008年07月11日

続 他のStall Motor方式

 ストールという言葉はあまり日本では縁のない言葉のようだが、日本語の中に入り込んでいる。エンストという言葉がそれである。
 Engine Stall、まさにエンジンが止まることである。回転していたものが止まることを指す。ちなみに、エンジンが故障することをエンコと言った。アメリカのガソリンのブランドにEncoというのがあったが、そこでは一度もガソリンを入れなかった。

 高効率の小出力モータであれば、ポイントの駆動の目的に合うわけであり、世界中ではいろいろなタイプのストール・モータ方式がある。

 アメリカではこのタイプも用いられている。
 中身はどれも大差ないが、この説明書中、フログへの給電を3PDTスウィッチで切り替えているのは興味深い。
 スウィッチマシンに信頼性があれば、トングレイルは確実に動くわけだから、手元のスウィッチで切り替えても問題は起こらない(だろう)。

 筆者は、トングレイルの切り替えで作動するマイクロ・スウィッチを採用している。動かなければ、切り替わらない。ここの極性が正しく切り替わらなければ、側線から出るときにショートするわけだから、危険を察知することが出来る。
 本物のようにリピータがあればもっとよいのだろうが、そこまでの余裕はない。

 モータ以外には、遠隔地のポイントを動かす方法はないのだろうか。

2008年07月09日

他のStall Motor方式

Hankscraft Motor 筆者のレイアウトにはもうひとつの方式のストール・モータがある。それはこの形で、まさに機械部品である。これは前述のエアコンのダクト締め切り用などに使われるモータである。中には多段のスパーギヤが組み込まれていて、出力軸からは回し難い。

 実はこの件で、ひとつ失敗がある。ストール・モータとは言え、電流が流れ続けるのは面白くない。この機種では外部に1kΩ位の抵抗を直列に入れる。それが温まるのは少々腹立たしい。逆転は困難だから、ある程度の時間電流を送って、そのあとは遮断してもよいだろうと考えたのだ。作動てこを長いバネで作って、それがたわんで、尖端レイルを押し付けているのだから間違いはあるまいと思ったのだ。

 DCCでは通電時間は0.1秒から無限大まで自由に通電時間が設定できる。そこで10秒を選んでおいたのだが、それが大事故を引き起こした。

 少しずつモータが逆回転して、尖端レイルに隙間が開いたのだ。長大列車の先頭から30両くらいが脱線して、かなりの被害が出た。連結器はいくつかねじ切れ、隣のポイントまで壊してしまったのだ。大切なことは、くだらぬことをケチらないことである。その後は当然のことながら、常時通電にした。

 10mA くらいで動くモータは探せばいくつかある。ジャンク屋で見つけたモータはギヤヘッドつきで5mAでも動く。1.2kΩ位の抵抗を直列にして作動させている。小さくて都合がよい。

 ストールしているときにはモータは単なる導体であり、ほとんどの電圧は抵抗に掛かっているから、(僅かながら)熱くなるのは抵抗である。モータが焼けると思われる方は意外に多いが、全く問題ない。  

2008年07月07日

Tortoise Switch Machine と信号機

Tortoise and signal lights いつも電流が流れていることを応用すると、信号機を点灯させることが出来る。

 この図では上のスウィッチで反転する電圧が掛かる。するとモータは作動し、定位置で止まる。その後は18mA流れ放しになるので、LEDが点灯する。極性の反転により、緑が点いたり、赤が点いたりする。モータ作動中はLEDは暗くなる。それも実感的である。

 LEDは2箇所描いてある。上の方はパネル上で切り替え方向を示すものである。パネルがない時には下の方だけになる。実に簡単で、必然的に信号機を付けたくなる。

 実は筆者のレイアウトにはDCCで16.0Vを流している。12Vでもよかったのだが、この種の仕事をさせたいので4Vを余分に掛けてあるのだ。LEDのスレシホールド電圧があるので、直列にするとLED1つに付き2Vの降下がある。信号機は両面に付く場合があり、それで4Vを見越したわけだ。

 実際には、このトータスは8Vでも作動するので問題はなかったのだが、あまりにも遅いのでこのようにした。

 

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