客車

2020年08月01日

続 特急”はと”編成を預かる

JNR passenger cars (4) この客車群には、その細部がすべて再現されている。サボとか細かな標記はすべて実物通りである。デッキ部分の頭上にあった2等寝台などの行燈まで、正確に再現されている。昭和20年代の東海道本線を走った列車がそのまま縮小されているのだ。3次元のスケッチという表現が当っていると思う。
 急行用の一編成もあって、マイネなどの珍しい客車もある。進駐軍に白帯を取られて、黄帯の時代だ。当時としては極限まで細密化された模型であった。
 ちょうど新しく車輪を作るので、引き受けたタイミングは最高であった。台車は通称”文鎮”のTR47を中心とした一群である。3軸台車もあるが、いずれ3Dプリントに取り換える。長軸であれば車輪を取り替えるだけでOJにもなるだろう。

EF58 機関車はとりあえずEF58旧車体が来た。単機で走らせても 5 Aも喰う。博物館にある電源では動かせない。DC2線式を採用しているのは、椙山氏の方針をクラブ員全員が受け入れたからだ。当時はDCを採用していた人は、少ない。その点四日市のクラブは、全国でもまれなDC2線式100%のクラブであった。
 HOは最初からDC2線式で発売されたものが多いので、逆行が容易なHOに人気が移ったのは仕方がないだろう。

 当然、動力はコアレスモータと3条ウォームに取り換えることになる。50 mAで動くようになるだろう。筆者は高校生の頃、国鉄型を作っていたが、その後数十年のブランクがあったので懐かしく見ている。一流の模型人が工夫を重ねて作った模型は工芸品であり、修復して展示する価値があるのだ。


dda40x at 08:01コメント(0) この記事をクリップ!

2020年07月30日

特急”はと”編成を預かる

椙山氏のレイアウト移設に関連して、稲葉元孝氏の遺品の客車群をお預かりすることになった。国鉄型車輌は初めて入線する。
 K氏が、「お宅しか、お願いするところがない。」と電話を掛けていらしたので、受け取って来た。緩衝材入りの箱であって、さすがに20メートル車を20輌と機関車1輌を運ぶのは大変な作業だ。乗用車の車内、トランクにぎっしりだった。

JNR passenger cars (3) Oゲージのフル・スケールモデルの列車を見ることは、稀である。窓はすべてガラス板で、意外と重い物である。一部の接着剤の剥がれは、修正が必要であるが、可能な範囲にある。室内側から、粘度の低いエポキシ樹脂を少量流し込んでみる。浸み込ませて、剥がれを押さえるつもりだ。この方法は旧い貨車の修復に使ったことがある。
 床下器具の補修は3Dプリントの出番だろう。一部の車輌には室内が完備されている。驚いたのは屋根板の内側が丸ノミで彫ってあり、天井が丸いことである。デッキ部分、トイレなどの仕切りも正確に再現されている。床板が簡単に外れないように、4つの留め金がある

 展示してあったものは、埃をかぶっているのできれいに掃除し、屋根だけは艶消し塗料を再度塗ってやれば、修復できるだろう。

JNR passenger cars (1)JNR passenger cars (2) 稲葉氏は、地元では教科書に載るほどの偉人の孫であった。高校の大先輩でもあり、椙山氏と共にご指導戴いた方である。
 東京の大学に行っていたので、帰省時にはカツミの製品・部品を大量に担いで帰ってもらったと、椙山氏には聞いた。毎回の往復時に乗った列車をくまなく記録した写真帳、メモ帳を拝見したことがある。非常に几帳面な方で、細かい字とスケッチがぎっしりと書き込まれていた。


dda40x at 07:30コメント(0) この記事をクリップ!

2020年06月30日

Kemtron の台車 

 Kemtronの台車は十分量用意してあった。安いものではなかったが、他に良い台車が無かったので、イコライザ可動であるから買っておいた。友人が手放すのをすべて買ったのだ。
 ロストワックス鋳物(厳密にはinvestment casting というべき) だから、湯口を切り、ヤスリ掛けをして、ボールベアリングが入るように座グリした。ここまでの処理だけでも、かなりの手間がかかる。ハンダ付けすれば組めるわけであるが、スプリングが無いので組まなかった。

 正規のキットにはブラスワイヤで作られたスプリングが入っていた。それを自作せねばならない。旋盤でブラスワイヤを巻いてバネにし、切断して座面をベルトサンダで削り落とした。かなりの手間である。1回に30本も作ると疲れてしまう。ブラスワイヤは、加工硬化してほどほどの固さになる。ヘタることはない。

 在庫の半分は組んで塗装してあった。その中に一つだけまずいものが見つかった。ボルスタ・アンカが点対称である。ということは左右が同じものであるということだ。それではと、組んでないものを点検した。その鏡像が見つかると信じていたのだが、…。

same side frames 残りを半日かけて組んだ。最後の残りの2つが同じ形なので、問題の台車枠の鏡像であって、めでたしめでたしだと思っていた。しかし、とんでもないことに4つが合同であった。ということは、点対称の台車が2つ出来てしまう。
 これには参った。今さら間違っていたと連絡しても、相手がまだ部品を持っているとは思えない。眺めているうちに、ボルスタ・アンカを外して、新しく作る部品と置き換えるのが最も簡単であろうことに気付いた。糸鋸を駆使して、切り捨てた。

mirror image 手前が、アンカを外した状態である。左後のように作らねばならない。アンカ・ボルトはやや太い。細くしたいが、そうすると車体の同じ側で太さが違うのが見えてしまい、みっともない。同じ太さの材料を旋盤で挽き出すことになった。 

dda40x at 06:30コメント(0) この記事をクリップ!

2020年06月22日

客車をつないでみる

 移動自粛が続いていたので、博物館に出向くのは久しぶりである。エアコンは除湿で付け放しにしてある。中は爽快であった。

wet paint (2) 運んでいった客車に台車を付け、順に線路に載せてみた。一輌載せるたびに、線路に通電して短絡がないか調べる。全部載せてから不良品を探すのは大変だからだ。一応は合格しても、走らせてみるとたまにショートするものがある。金属床で連結器が絶縁されていないからだ。連結器に塗られた塗料でかろうじて絶縁されていたのだ。木製床と互い違いに連結すると直る。金属床車輛には印をつけた。早速1輌は絶縁ボルスタを作って付け替えた。これで解決だ。あと3輌ある。簡単に解決するには、プラスティック製台車に取り換えることだ。

wet paint (1) 台車のボルスタ・アンカの向きに気を付けて取り付ける。ボルスタ・アンカは左右とも車輌中心に向けてあるのが正しい。これが、てんでんばらばらだと、みっともない。90年代に某誌でHOのUP streamlinerの記事があったが、そういうことには全く神経が届いていなかった。

 総勢20余輌をつなぐと、なかなか壮観だ。この写真に写っていないものが、あと数輌ある。屋根高さを簡易ゲージで測定し、̟̟±1 mm以内に収めるよう、修正した。連結面距離も均一になるように気を付ける。
 重い。これだけで30 kgほどもあるのだ。連結器遊間が小さいので、ガタガタという音がしない。

 船で言えば進水式で、これからディカル貼り、連結部幌の取付け、ガラス取付け、内装、電装が待っている。そういう意味では荷物車は楽である。
 
 Streamlinerはあと11輌完成させねばならない。HeavyweightのPullmanはあと10輌、Daylight客車はあと8輌だ。先は長い。


dda40x at 06:22コメント(2) この記事をクリップ!

2020年06月06日

postal-baggage combine

postal baggage combine この郵便荷物合造車は戦前の流線形客車で、屋根が深くない。筆者の好みのタイプの車輛を作った。これは友人の父上が乗務していた時の話を基に内装を割り振った、いくつかの写真を見てアイデアを採り入れた自由な設計で、スクラッチ・ビルトである。
 かなり重い車輛であり、6輪台車を付けている。当初はこれを10輌編成に組み入れることを夢見ていたが、資料が十分に集まらなかったので自由形にした。自由形とは言っても、かなり史実に基づいた設計である。今はそれほど整った編成には興味は無くなり、1952年当時の混成編成をすることが目標になった。塗装にむらがあるのは既に解決している。

 先のコメントにもあったメイル・キャッチャは別部品で作ってあるので、塗装後取り付ける。今回は動かないようにしたので、正しい形になる。これが台車センタピンのあたりに付いているのは、回収時の誤差を無くすのが狙いだとは聞いているが、曲線上にmail craneがあるとはとても思えない。
 沢山の郵便車の写真を見ると、車体の中央にメイル・キャッチャ(pickerとも言う)が付いているのもあることがわかった。メイルのやり取りには見通しが利くことが条件なので、直線状でやるのが普通だろう。

 メイル・キャッチャで回収した郵便物が激しく当たる部分には、厚いクッション材が貼り付けてあるのを再現した。また屋根には通風装置を付けた。トイレの上にも通風装置がある。

 窓枠はアルミ製であるので、別に色を差す。これも屋根の端にはリヴェットを並べてある。  郵便車部分は窓ガラスを割らぬように内側から格子がはまっていると思っていたが、これは強盗対策でもあるようだ。


dda40x at 06:06コメント(0) この記事をクリップ!

2020年06月04日

UP 2-tone gray の車輛群

 Union Pacificは1952年までは、この2-tone gray を客車の標準色としていた。黄色は、一部の特急列車だけであった。
 Tom Harveyから見せてもらった写真は、ほとんどこれであった。前回までにお見せしている黄色のStreamlinerは、1956年の製造で、2-tone の時代はない。

 緑色の客車は、十分な量あるから、もう作らなくて良さそうだ。過渡期には、これら3通りの塗りの客車が一編成に入っていたこともある。
 今作り掛けの数輌はこの2色のグレイになる。台車も用意できたから、後は組むだけである。

baggage roof (2)baggage roof (1) 荷物車は数年前にDennisから貰ったキットで、組んだは良いが、どうしようか迷っていたものだ。天井は丸く、そのまま塗るとのっぺらぼうで、面白くない。
 或る雑誌に、マスキングテープを貼って厚く塗料を塗り、塗膜の厚さでルーフィングの厚さを表現すると良い、という話が出ていた。
 先日のエナメル・スプレイは、これには最適である。二度塗りして厚さを稼いで、汚い黒を塗った。もちろん、上塗りは下のエナメル塗料が溶けにくいものを使った。

2-tone gray baggage 結果はこの通りで、うまくいった。マスキングテープの幅は15 mmを用い、屋根上の掴み棒に当らない割付けができることを確認して貼った。

 ドア下のハシゴは写真を見てそれらしく作った。折れないように銀ハンダで作り、床板に広い面積でエポキシ接着剤で取り付けた。台車の回転は半径2500mmをクリアすることを確認した。客車ヤードの最急曲線である。分岐は#8と#10だから、問題なく通るはずだ。この種のハシゴは台車の回転を阻害するから、気を付けねばならない。

 ディカルは無いので、特注で作ってもらうことになる。二色の合わせ目には黒縁の銀線が入る。なかなか凝ったものになるはずである。 


 例の問題のリヴェットの表現は、ディカルによる。Archerという会社の社長と話をしたので、それを買った。他の会社の製品もある。膜厚が無視できないので、テンダの側面のようなのっぺりした面には適さないだろう。特にHO以下では相対的に膜厚が目立つかもしれない。
72 ft baggage  今回は屋根で、艶が無い場所なので使ってみた。ほとんど見えないが、写真では、わざと段差が見えやすい光の角度を選んで、ヒントとした。実際には、Oスケールの鑑賞距離で、それが艶消し面上であれば、まず見えない。実物写真は、Kansas州Wichitaにて撮影した。  


dda40x at 06:04コメント(0) この記事をクリップ!

2020年06月02日

Streamlinerの塗装

painting (1)painting (2)drying あまりにも多種多様な仕様の客車ばかりで、塗装作業も一筋縄ではいかない。最初の6輌は、床板の留め方、ネジの種類(インチネジもある)、台車の絶縁法、すべて異なる。
 一度に3輌を目標にしていたが、とても難しい。1輌ずつ順に仕上げた。
 下塗り、一回目塗り、乾燥、マスキング、二回目塗り、マスキング剥がし、乾燥
で大体3日掛かる。これを3輌で1工程ずつずらして行う。誰も来ないことは分かっているので、リビング・ルームに全車輌を拡げて、工程表を確認しながら行う。こうすると、効率が良くなる。今回はとりあえず12輌 仕上げるが、残りはまだまだ沢山ある。

trucks 塗装が終われば、艶を出し、ディカルを貼る。これが大変な仕事量である。台車は別に車輪踏面だけをマスキングして行う。あとで綿棒にラッカ・シンナを含ませ、フランジの斜面の裏表を拭き取る。裏側斜面を剥がすのは大切なことである。ここに塗料が付いていると、フログのウィングレイルに剥がれた塗料が積もる。これは決して誇張ではない。

 マスキング・テープを剥がすのは、塗り終わって塗料が軟らかい時である。固まってから剥がすという人がいるが、それでは硬い塗膜に剪断力が掛かり、綺麗に別れにくい。これは、プロの塗装屋(模型ではなく自動車)の意見である。筆者もそれにならっている。
 塗り終わったらテーブルに静置し、決めてあるテープの剥がし始めの場所から剥がす。塗膜に触らないように、事前にプログラムした通りに手を動かして剥がす。

 先回の問題の答は、正答率が急に高くなってきた 。 


dda40x at 06:02コメント(0) この記事をクリップ!

2020年05月31日

続 Streamliner の組立て

 電気絶縁方式を考えておかねばならない。連結器はMonarchで金属製であるから、台車を絶縁せねばならない。また、木製床板であれば心配ないのだが、ブラスの床板であると導通してしまう。半固定編成にして解結しないという前提でないと、つなぎ方によってショートしてしまう。
 電気的には、3Dプリンタによる樹脂製台車は好都合である。金属製台車は絶縁された床板に用い、樹脂製台車は金属製床に用いることにした。さらに、編成時はよく考えて、金属製床と木製床の車輛をなるべく交互につなぐように心がける。そうすれば間違ってショートすることはない。中には金属床板に樹脂製のボディ・ボルスタを付けてあるものもあって、ややこしい。
 
 これらの客車は入手した先が異なり、また作られた時の状況が異なるので、1輌ごとに作りが全く異なる。床高さもまちまちで、車体高さと連結器高さを同時に独立して調整せねばならない。列車としてのまとまりは、揃った屋根高さ、一定の連結面隙間によって得られる。簡単なジグを作って不揃いは修正した。規格があって、同時に作ってあれば非常に楽であったろうと思う。その修正は大変な手間である。だから、現在作っている12輌には完全な互換性を持たせる。
 色調は多少異なってもさほど問題ない。本物の編成でも褪色具合の差があって、かなりの違いがあるのが普通だ。

forced vent 生地完成のものは13輌あったので、よく洗って、準備した。長年の保管中に一部破損しているものもあり、整備するだけで5日を要した。屋根上のディテールは、昔の申し訳程度のエッチングパーツではなく、3Dプリンタで作った本格的なものを使用した。小さな部品でも、これを付けると、全体が引き締まる。塗装済みの車輌に付けたものを示した。色や艶が多少異なり、剥げているところはタッチアップする。

rivets ところで問題である。このリヴェットはどうやって作ったのであろうか。屋根板は、0.7 mmのブラス板である。 


dda40x at 05:31コメント(7) この記事をクリップ!

2020年05月29日

Streamliner の組立て

painting (3) 簡単なジグに締め付け、箱状にハンダ付けする。角の部分の内側には 2 mm角線をハンダ付けし、衝突時に壊れにくいようにした。また内部には0.8 mm板で作ったアングルをしっかりハンダ付けし、握っても壊れない程度の強度を確保する。短い車体のものは、角を突き合わせてハンダ付けしただけのものもある。隙間が一定で完全にハンダが廻っていれば、突き合わせだけでもかなりの強度があることが分かった。(縦に木製床に落としても、被害なし)
 写真の状態で大体1 埃紊任△襦これは近年製造のもので、3段エッチングで窓が抜けていた。しかし窓の縁の角が甘いので、ヤスリで仕上げるべきである。エッチング製品は、板が焼き鈍してあるので多少軟らかく、強度が落ちているから、補強は不可欠である。その点、自作車は丈夫である。

 最初に組見本として、アメリカ人が組んだものを3輌ほど手に入れ、構造を観察してポイントを押さえた。アメリカにも腕の良い人は居る。素晴らしいものがあったので参考にした。
 しかし、常識的にはするべきでないことをやってしまった人も居る。内部に3/8インチ角(9.5 mm角)のムクの角棒(1本430 g)を、補強材として2本、さらに1/8インチ × 3/8インチの角棒を2本、ハンダ付けした人がいた。その重さには参った。補強材だけで、計算値1.1 kgもあったのだ。台車を付けると2.1 kgもある。ボールベアリング無しではとても走らなかったので、諦めて売りに出したのだろう。ただ、そのハンダ付けの腕だけは大したもので、その太い角棒が屋根にも側板にも完璧に付いていた。工業用の炭素棒によるハンダ付けであろう。クランプ式のものだ。両面に痕がある。

 キット以外に、スクラッチから作ったものが4輌出て来た。40年近く前の埋蔵金”属”である。ほとんど忘れていたものもあって、驚いた。昔作ったものは、今とは作風が異なる。生真面目にすべて手で作ってあるのには、我ながら感心した。糸鋸を大量に消費していた時代だ。少し手を入れて完成させた。

dda40x at 05:29コメント(1) この記事をクリップ!

2019年10月01日

続々 3Dプリンタによる台車

GSC2 イコライザの裏側には支えがある。この支えは薄く長いので撓む。位置関係を保っているだけである。荷重はコイルバネが受け持つ。
 この写真は台車枠から外した状態である。イコライザの位置は保たれている。そのまま台枠に締め付ければできあがりだ。ナイロンだから出来る。疲労することもない。このアイデアをHOに使えないかという打診もあるが、おそらくうまく行かないだろう。縮小模型は堅いのである。うんと細くするか、別の工夫が必要である。というわけで、これは O scale には適するアイデアである。 

GSCGSC 6-wheel truck この台車はGSC General Steel Castings の鋳鋼製6輪台車である。この市販品がなかったので、新規開発品である。イコライザ部品はプルマンと設計が共通である。ある特別な客車に使うことになっている。 

woodframe プリンタ出力時は、なるべく密に詰めないと損なので、例えばこんな形に並べて出力する。出力後黒染めを施してある。ナイロンは極性が大きな高分子であるから、染色が容易である。塗装するのだが、その前に黒くしてあると気分が良い。塗料を吹き付けると浸み込んでいくのが分かる。防水性を向上させるので、高湿度時の強度低下も防げるだろう。
 ナイロンは水分によって強度が低下する。それはガラス転移温度が下がるからである。要するに常温付近でも流れるようになる。堅い筈の樹脂が曲がってしまうのだ。濡らしてはいけない。  

 ナイロンは結晶性の高いプラスティックで経年変化が少ないものである。荷重を掛けていてもクリープが少ないから、台車には適する。価格が高いところが問題であるが、性能を考えると妥当であろう。今後この種の材料はどんどん進歩するはずだ。ソフトウェアがあれば台車の再生産は容易であるから、将来への不安はない。
 その昔のダイキャスト製品は大半が膨らんで割れている。それと比べると、このナイロン製ははるかに信頼性がある。

 ステンレス製・ピヴォットとの相性はとても良い。0.25%以下でも転がる。POM(通称デルリン)では0.3%ほどであった。 

dda40x at 10:01コメント(14) この記事をクリップ!

2019年09月29日

続 3Dプリンタによる台車

4-wheel Pullman truck Pullmanの4輪の客車台車である。これは36インチ車輪を付ける。
 すっきりしている。今までのはWalthersの文鎮のようなダイキャスト台車であった。それを糸鋸で切り抜いてヤスリを掛け、バネを接着すると可動のように見えた。膨大な手間を掛けて改造していたが、新しい台車を見ると古いものは投げ捨てたくなった。

 ブレーキシュウまできちんと付いている。隙間が少なかったようで、少し削る必要があった。次回生産では改良する。摩擦が極端に少なく、するすると走って行ってしまう。

Pullman 6-wheel truck Pullmanの6輪台車である。これはイコライザ可動である。この台車もすっきりと出来ている。普通に考えると、非金属でイコライザを作っても、動きにくいし、組むのも難しい。
 ところが、S氏はそれを思わぬ方法でクリアした。本当に、イコライザが軸重を均等にしているが、組立ては一瞬で終わる。そのアイデアは素晴らしい。
 
exploded view キングピン(台車の回転軸)は中央車軸の真上にある。キングピンのネジを下から締めるのは難しいが、それを克服している。台車ボルスタを下から締めている。そのネジは、揺れ枕の底板の穴から締められるようになっているのだ。
 未塗装で、光をしかも上から当てているので、ざらつきが強調されているが、実際はもう少し滑らかに見える。  
             【後半部分を差し替えました。】           

dda40x at 09:29コメント(5) この記事をクリップ!

2019年09月27日

3Dプリンタによる台車

 S氏に作って戴いていた台車が何種類か届いた。

 客貨車の台車はナイロン製、POM製が良い。ショートによるトラブルから逃れられる。軸受の耐久性は全く問題ない。毎日走らせているが、減ってきた兆候はない。おそらく50年以上持つであろう。壊れたら差し替えれば良いので、気にする必要はない。

 3Dプリンタで作ると、人智を超えた構成に出来る。組立てなくても、込み入った形がそのまま出力される。作ろうと思えば、しなやかな鎖でさえも、そのまま出来る。外見だけのコイルバネは、再現できる。もっとも、荷重を掛けるバネは金属製にするべきである。
 車輪を嵌め込むときに部品を脇に寄せ、それを戻してネジ留めすればおしまいだ。ネジも切った状態で出力されている。部品には弾力があるので、曲げても復元する。

Woodframe caboose truck 今回どうしても欲しかったものは、この木製台枠のカブース台車だ。Low-Dの33インチ車輪に適合する貨車用台車である。 ブラス製のものも何種類か作ったが、決して満足できない。たまにショートする。その点、これは素晴らしい。(やろうと思えば、絶縁車輪の向きを変えて、1台車で2極の電源も採れる。)
 ざらついて見えるが、30 cmの鑑賞距離からでは実に自然な感じである。高精細のものもあるが、実用上はこれで十分だ。HO以下の場合は別の材料の方が良いかもしれない。Oスケールは強度が大切である。
 もちろん塗装するのでかなり滑らかになる。焼結ナイロンは多孔質で、瞬間接着剤、塗料は吸い込まれていく。写真の状態は染色を施したものである。生地は白い。 

UP CA3 この台車を付けるのは、この車輛をはじめとする数輌のUPカブースである。1950年頃までのUPカブースはこの色であった。Red Caboose という話は、しばらく前にした。この写真は仮の状態で、収まり具合を見ている。以前に比べて、高さが低くなり、安定感がある。まだ細かい部品は付けてない。 

dda40x at 09:27コメント(1) この記事をクリップ!

2018年10月24日

床下

 筆者は床下は徹底して省略することにしている。シルエットにはこだわるが、線路際で横から見て、見えないものは一切付けない。
 貨車のキットでも、低床の場合は床下が全く見えないので、何も付けない。その場所に活字金などで作ったウェイトをどっさり付けることにしている。

Trailer Train (2)Trailer Train そう言う筆者も、さすがに省略できない貨車がある。このトレーラ積載貨車は床が比較的高いのと、側板がほとんど無い車だから、丸見えである。床下には太いspine(背骨)があり、それにrib(肋骨)が生えている。スパインには活字金が満載だ。リブには補強もある。この三角のリブにはさらに前後3枚ずつ6枚の補強板が付く。

 ブレーキ管も丸見えである。こういう場合は付けざるを得ない。最近、発掘された5輌を含め10輌を完成させている。もう無いと思っていた貨車キットが先日どっさり見つかった。安いものは記憶に入っていない場合があるのだ。この10年ほど、木製のキットは組める人が居なくなったらしく、捨値で出ることがある。1輌7ドル、5輌で30ドルほどで買っているのだ。
 尤も、必要な物(台車、車輪、連結器、ディカル)は1輌当たり、30ドル見当掛かっているので、それほど安いわけではない。一番安上がりな調達方法は、台車と連結器が付いたボロボロの貨車を買って、車体を捨てることだ。それでも車輪とディカールは必要だ。
 そういう安いものを買うと、帰国してそのまま棚の上に上げて、そのままになる。

 レイアウトの作業が終わった後、帰り際の2時間程度の時間を振り向けている。夜間に接着剤が硬化するので具合が良い。2液性エポキシ接着剤を多用している。木材に浸み込んで固まるので、強力接着ができる。圧着にはブラス隗、鉄隗を用意してあるので、それらを載せて待つ。こういう作業には数時間で固まるものが適する。

dda40x at 10:24コメント(0) この記事をクリップ!

2018年10月10日

御召し列車

お召し列車運転速度曲線 御召し列車の運転を任される機関士は、誰が見ても納得する人が選ばれるのだそうだ。結局のところ、そんな人は数多くはいないので、いつも同じ人が選ばれることが多いらしい。


 蟹江駅で被災したC57139は御召し列車に使われる機関車であった。ブレーキは多少効きにくいそうだ。わざとそうしてあるという話を聞いた。御召し列車では客車のブレーキは殆ど使わない。機関車のブレーキだけを使って止める。ショックが無いように、停止位置が所定の位置からずれないように、最深の注意を払って運転される。

 現在そのC57139は名古屋の金城埠頭にあるリニア・鉄道館にある。以前は千種駅北の旧国鉄の教習所であった中部鉄道学園にあった。名前が社員研修センターになってからもしばらくそこに置いてあった。聞くところによると、管理者側は持て余していたそうだ。

 以前はあまり感心しない状態であったが、現在は磨かれて置いてある。問題は、その保管場所が名古屋港内の0メートル地帯 低地にあることだ。潮風の問題(室内でも海塩の粒子は入り込む)と津波の問題がある。次の地震で押し寄せる津波は 5 mほどと予測されている。甚大な被害を受けるだろう可能性がある。こういうところに博物館を設置することにためらいがない、というのは理解できない。

<追記>
 ゼロメートル地帯ではないというご指摘を受けたので、表現を変えた。津波の予測高さは諸説あり、湾内であることを考えてもその程度はあると考えられる。現場に行って見た感じでは、設置場所の標高は低過ぎると感じている。
 津波は大きな潮位変化と考えれば、施設内各所にある排水溝から水が逆流することが想定されるが、果たしてそのようなことには対処されているのだろうか。
               2018年10月11日     

dda40x at 10:10コメント(6) この記事をクリップ!

2018年10月02日

続々 217列車

 機関助士の水谷久(ひさし)氏の家は養老方面にあった。桑名方面は水没しているので、名古屋、大垣廻りしか帰れないだろうと思った。3日目になっても見込みがないので、線路伝いに歩いて帰ることにした。10 kmほどを3時間以上掛けて歩いて、名古屋機関区に戻ったら大変な騒ぎであった。沢山の人が被災した。勤務中に妻子4人全員を失った機関士もいた。

 放置された客車には、家を失った人たちがたくさん住み着いた。この写真では周りの水は無くなっているが、堤防閉め切り工事が完成して排水が完了し、すべての陸地が姿を現したのは、2か月半後の事である。国鉄関西線は2か月運休し、その間に近鉄は突貫工事で狭軌を標準軌に敷き替えた。
 奇しくも9月26日は近鉄の標準軌化に備えた新しい木曽、揖斐長良橋の完工式典の日であった。式典の途中でテントが飛びそうになったらしい。このあたりのことは、youtubeで記録映画が見られる。
 筆者の学校は水没したので、1月まで学校に行かなくて済んだ。

Engineer Takashi Fukui 2 福井機関士は、国鉄総裁から人名救助で表彰され、のちに内閣総理大臣表彰も受けた。
「あの場面に居たら、誰でもそうする。そうする以外ないのだ。大したことではない。」
とは言うが、300人の命を救った判断は的確であった。蟹江駅付近は3 m以上の水深になった。そのまま停車していたら、多数の犠牲者が出たであろうことは間違いない。そもそも、八田で運転を打ち切っていれば、問題は無かったはずだ。鉄橋から列車が吹き落とされた可能性はあったが、そのことは不問にされた。

C5536 先行列車のC55 36は桑名の次の富田という駅で足止めを喰らった。デッキまで流木に囲まれて止まっている写真を見たことがある。
【この写真は中部日本新聞社(現中日新聞社)発行「伊勢湾台風の全容」よりコピーしたもの。2018年12月8日追補) 
 桑名駅が水没から脱したのちは、桑名に名古屋機関区の支区が置かれ、亀山、四日市方面からの列車は、桑名どまりであった。旅客は近鉄養老線経由で大垣方面に行った。
 急行「大和」は運休、急行「伊勢」は草津線経由となった。C55、C57、D51などは、転車台がないのでバック運転で列車を牽引した。筆者は、蒸気機関車がテンダを先にして運転しているのを見て驚いた。

 中学校の体育倉庫には遺体が並べられ、校庭でガソリンをまいて荼毘に付した。茨城の伯父が、はるばる3日も掛けて、養老線経由で大量の衣類、食料を担いで見舞いに来てくれた。

dda40x at 10:02コメント(0) この記事をクリップ!

2018年03月29日

端数処理

 Fortyniner は1939年頃、毎週日曜日の朝10時にシカゴを出て、火曜日朝の10時過ぎにサン・フランシスコに到着する特急だった。もちろん蒸気機関車牽引だ。一時期、流線形の機関車が充てられていた。

 たまたま、この2輌の詳細な図面集を持っている。それによると窓幅は 2 ft 8-1/2 inという数字が良く出て来る。(2 + 8.5/12)x 304.8 ÷ 48 =17.1979 mm となる。これをそのまま使うわけにはいかない。
 祖父江氏はすべて 0.5 mm 刻みで図面を描いた。
「なーに、人間の眼は0.5 mm以下は分からねえんだよ。0.2とかの数字を入れると大変だし、無駄なんだよね。」

 この話をすると、ムキになって、
「僕は0.5と0.6のドリルを眼で識別できる。」
と言う人もいたが、それはできて当然だ。1割以上も違うのだからわかるだろう。
 ここでの問題は、20 mm位の大きさのものに0.2 mmという数字を、足しても足さなくても、見た目にはまったくわからない、ということである。0.4だったら0.5にし、0.8だったら1とすればよいのだ。工作上もそのほうがずっと楽である。

 全部の数字を0.5刻みで出して足し算し、全体の寸法があっているかを確認する。たいてい 1.5 mm 程度狂っているから、どこでごまかすべきかを決める。対称性のある場合は対称を保つようにごまかす。
 窓の角は丸いから、その丸味のエンドミルを持っているかどうかを確認する。側板は所定の幅で大量に切ってあるから、それをジグに挟んで窓を切り抜く。DROあればこそである。あっというまに多数の窓を切り抜いてできあがりだ。

 同じものが多数あれば、レーザのお世話になるが、1枚きりならDROが早い。  

2018年03月27日

続 床板

Pullman sleeper 1936年、UPはフル・ストリームラインの旅客列車を試作した。それは連接車で、台車間の距離が長いことを利用した二段の寝台車を持っていた。プルマン社の特許で、日本にはなかなか現れなかった。

49er 上下のスペイスを互い違いにして、単位長さあたりの収容人員を増やしている。上の部屋に行くには階段を3段ほど登る必要がある。側面の窓配置は、通路側と部屋側では当然異なる。これらの写真はPullmanの図面集からの複写だ。

 のちにその試作車は切り放されて、いくつかの列車に嵌め込まれて運用された。筆者が興味を持っているのは、"49er" である。Fortyninerは ”1849年にカリフォルニアに行った人”という意味である。
 1849年にカリフォルニアのサクラメントゥで金隗が発見され、そのニュースを聞いたあぶれ者たちが殺到したのだ。カリフォルニアの人口は、あっという間に10倍になったという。今では複数形にして、サン・フランシスコに本拠地を置くフットボール・チームの名前だ。 

 その名前を付けた列車で、ヘヴィ・ウェイトのプルマンと流線形客車を混成した列車だった。即ち、2輌だけ造れば一編成できる。そういう不埒な考えなのだ。屋根板もあるし、側面はフライス盤で切り抜いて窓を作ればよい。寸法さえ割り出せれば、出来たも同然だ。実はこの寸法割り出しが難しい。

 この車輌は連接車である。クラブの競作は”連接車”であった。たまには出してみよう。


Y これは何だろう。

2018年03月25日

床板

Central LinesCentral Lines 2 先日の写真はこの床板である。流線形客車の床板はスカートを一体にして作っていた。HOスケールのものはよく見たが、Oスケールのものはめったに見ることが無い。大昔に製造が終わってしまったからだ。製造時に材料の半分が粉になるから、すごい量のゴミが出ただろう。

Central Lines 3 これはサン・フランシスコのCentral Lines というところが作っていたらしい。スタンプが押してある。Google Mapで見ると、4階建ての煉瓦造りの建物である。材料はwestern red cederだ。これは鉛筆の木材であって、削ると特有の香りがする。


 しばらく前にスワップ・ミートで見つけて買った。2本しかなかったし、その片方が不良品で、鋸目が出ていた。要するに、少し細く挽いたものをルータに掛けたのだ。幅が足らないのでルータの刃に当たらなかった。帯鋸の痕がそのまま出ている。それが検査を通ってしまって、世の中に出たのだろう。修整が必要だった。

Central Lines 4 鋸目のある部分を削り落として、別の部材を強力な接着剤で貼り付け、寸法を見ながら削り落とした。なんとか見られるようになったので使える。何に使うべきか思い付かなかったが、最近、所属クラブの競作の題を聞いて、閃いた。


2017年07月23日

続 荷物車5輌

inside brake wheel この写真を見て戴きたい。分かりにくい角度の写真だが、内側から妻板の方を見ている。こんな所にブレーキ・ホイールがある。実はその外側にもある。
 ブレーキ・ホイールは裏表にあるのだ。当然同じ軸で廻るから、作動時の回転方向は見かけ上、異なることになる。
 妻の貫通扉は窓無しで、これは防犯上必要なことである。開くようにしてある。

 この荷物車は20年ほど前に入手した。床下も必要以上に出来ていて、配管がたくさんある。プロトタイプの通りに出来ているかは、やや怪しいところもあるが、本当によく出来ている。おそらく作者はUPの職員であったに違いない。そうでなければ気が付かないところまで、作っている。

 ハンダ付けは例によってぼてぼてだが、一応よく付いている。良いフラックスと大きなコテを使っていることが分かる。炭素棒を使った形跡はない。ただし、力の掛かるところに当て板を付けずに、同じ調子で付けているので、剥がれてしまう。ハンドレイルは鉄線を使っているので硬い。車体のボルスタは厚いブラス板を組合せて作ってあったが、台車が廻りにくく、脱線した。当たるところを切り取って、別の方法で台車を取り付けた。もちろんボール・ベアリングを付け、Low-Dに取り換えた。6輪がイコライズしているのが分かる。1.7 kgもある重い客車が、驚くほど滑らかに走っていく。

2017年07月09日

73’ baggage

73ft bag この荷物車は郵便物の運送用(mail storage) である。出発地点から到着地点まで、扉を開けないこともあるらしい。荷物車は長い 80 ft のと短い 73 ft がある。これはその短いほうである。いわゆる郵便車には、郵便物を行先別に分ける機能を持つものもあるが、これはそうではない。

 荷物車ではあるが、中に簡単な机とトイレがある。したがって水タンクもある。強制換気のファンも持っている。もちろん暖房も入る。短いとは言っても、22 mもある。

 今これを2輌作っている。外形はほとんど出来ている。台車を付けて、塗装すれば完成だ。全ブラス製で、1.5 kgほどもある。もう少し薄い板を使えば良かった。
 床板の背骨は厚い押出しのチャンネルを使った。肋骨に相当する部分は省略しても見えない。ボルスタはまだ付けてない。高さを決めてから、機械で削り出す。
  連結器は長いものを用い、推進時の座屈を防ぐ。
 これを作ったのは、2軸台車をたくさん持っているからだ。手に入りにくい3軸台車を付けたのは、郵便車と長い荷物車である。これらは重いのだ。

 もう一つだけ(片方だけ)3軸台車があるので、それはボイラー車に付けようと思っている。それは暖房用に改造された車輛で、重いボイラと燃料タンクを積んでいるので、片方だけ3軸なのだ。これも窓が少ないので、簡単にスクラッチ・ビルドできる。


2017年07月07日

スクラッチ・ビルディング

スクラッチ・ビルディングはもうしない」と書いたことがあるが、最近は細かいものをよく作っている。例のOBJプロジェクトもそうであるし、貨車とか客車を結構な数、作っている。
 最近は少しずつUPの客車をキットから作っているが、その中に入れる荷物車は好きな形のものがないので、自作している。全熔接タイプだから、リヴェットを打たなくても良いので、実に簡単だ。床下もごく適当に、見える範囲だけ付ける。

73ft baggage 大きなシァを持っている工場で切ってもらった床板、側板を毎日少しずつ加工している。窓が少ないので工作は簡単だ。4枚重ねて扉を抜き、内側に側板の厚み分の控えをハンダ付けする。あっという間にできてしまう。こういう工作は楽しい。
 
 妻板にはメクラの扉があるので、その周りを角線で作り、ハンドレイルを付ければできあがりだ。妻と側板を直角に付けるのは簡単である。
 まず、接合部にハンダメッキをしておき、角線を当て、大きめのコテで何箇所かチョン付けする。ハンダは玉になっている程度で十分だ。それを直角のジグに嵌め込み、接合部の下半分を濡れ雑巾で防護する。上半分を小さなガスバーナで外から炙ると、玉になっていたハンダが、つるりと浸み込んでぴかっと光った面になる。
 ひっくり返して、残りを付ける。こうすると完全な接合ができる。ハンダはスズ63%のを用いるのが唯一のコツである。融けているか、固まっているか、のどちらかしかないので、極めて短時間に終わる。このような作り方は、ある程度の大きさを持つOスケールだからこそできるのだろう。炭素棒を使えば、HOでもできるはずだ。 


dda40x at 07:07コメント(0) この記事をクリップ!

2017年07月01日

続々々 3軸台車

 出来上がった3軸台車を床に取り付ける。コピー機をばらしたときに出て来た、幅の広いゴムベルトを保存していた。耐熱ゴムで、幅 220 mm、厚さ1 mmである。
 とても滑りが良いので、キングピンの座金として使う。音が非常に良くなる。今まで、カツカツと頭の芯に響く音だったが、コトコトという音になる。斜面を滑走させると、快適な走行音であった。中央軸がバネ一枚で支えられているのは少々荒っぽいが、実に調子が良い。簡単に作るということを、最優先にした結果だ。
 タダ同然で手に入れたプルマン展望車が、更新された。車輪とボールベアリングの価格の方が、はるかに高い。

cotter pin 3軸台車のキングピンの留め方は、もう一つある。それは台車ボルスタの穴をバカ孔にして、キングピンを上から挿す。キングピンの先端には軸に垂直に孔が開いていて、そこに割りピンを挿すのだ。アメリカ製の模型はそういうタイプが多かったが、日本製ではまず見ない。割ピンは台車の重量を支えれば良いだけだから、針金でも良い。実に簡単である。この車輌を改修する時にうっかり写真を撮り忘れてしまった。部品は外す時に、くにゃくにゃになったので、捨ててしまったのだ。
 今回は上向きボルトで、ダブルナットである。さらに接着剤を付けて弛み止めとした。

 今回の工作は試作である。調子を見て設計変更があるもしれない。この工作を、あと10輌分せねばならない。客車ボディは完成しているので、やらないわけにはいかないのだ。 

dda40x at 07:01コメント(3) この記事をクリップ!

2017年06月29日

続々 3軸台車

Equalized + sprungequalizing 前後軸を、ひっかかりなくイコライズするというのは意外と難しい。今まで、ほとんどのアメリカ人は何も考えずに組んでしまったのだろうが、この写真をご覧戴くと問題点がお分かりだろう。

 支点(赤矢印)が荷重の掛かる部分のかなり内側にある。これではまずい。すなわち、軸には回転力以外に、コジる力が掛かっている。摩擦を最小限にする工夫が必要だ。橙色の部品には厚板を貼り合わせて、段付きネジの円筒部と同じ長さの摺動回転部を作った。こうすればコジる力が働いても、平気である。

making equalizerequalizer + pin この軸は長めの段付きネジだが、相手と良く擦り合わせて、ガタが全くないように作り、モリブデン・グリスを少量塗っておく。厚板にはリーマを通し、油目ヤスリで調整した。潤滑脂を付けてぬるりと入るよう (snug fit)  にする必要がある。 この手の工作は得意である。

 本来は台車は2点支持にすべきだが、段付きネジの数を節約するために3点支持にした。要するに、片方はハンダ付けするのだ。捻られる角度が小さいので、全く問題ない。

spring releasedspring depressed 組んで見て、3点支持が機能することを確かめる。中間軸は、いわゆるキャノン・ボックスで、末端に内径 2 mm、外径 5 mmのボール・ベアリングを入れている。左はひっくり返してバネが伸び切った状態で、右は押え込んだ状態である。この位置あたりでリミッタで制限する。この台車は上の写真とは別の部品を使っている。

spring loaded 薄いリン青銅板を曲げてハンダ付けし、200 gを支えていることを確認する。全体を組んだら、荷重を掛け、ポイントのフログの上を通して音を聞く。3軸とも同じ音がすればよい。曲げた1枚の板バネだからふにゃふにゃで、中間軸は左右に振れてショートすることもありそうだが、意外にそれはない。レイルの上を走っているので、左右に振れることがないのだ。あるとしたら、それは脱線時だから、問題外である。

 完成した台車は、薄いゴム板を介して車体に取り付けると、非常に良い音が出るようになる。 

2017年06月27日

続 3軸台車

 レイアウトの作業中に、車輛工作のことを考える。帰り際の1時間に工作をする。

Walthers Pullman truck プルマンの台車がたくさん必要だ。とりあえず Walthers のキットを組んだものに数輌分取り付けねばならない。良い性能のイコライザ付き台車がないので、改造して作らねばならない。

Modofied Walther's truck 造形の点では、 Walthers のダイキャスト製がなかなか良いが、抜けるべき孔が抜けていないので、文鎮のような感じである。まずそれを糸鋸で抜いてしまう。細かい糸鋸は詰まりやすいので、最大限に粗いものを使う。電動糸鋸の金工用が具合が良い。この写真は一部切り抜いた状態だ。

spring attached ザクザク切って、ヤスリを掛ける。そこに細いコイルバネを貼り付けると、可動式だと勘違いする人が出てくるほどだ。


 文鎮からは脱したが、中間軸をどうするかだ。よくあるのは、中間軸受けを長穴にしてごまかす方法だが、走っているとき、車輪が踊るのが良く見えてしまい、みっともない。音も悪く、これは駄目だ。
 前後軸はイコライズするが、中間軸はバネで支えたい。側台枠がダイキャスト製なので、軸箱は動かせないのだ。

 なるべく簡単に解決したいので、内側軸受にして板バネで支えることにした。20年ほど前思い付いて、ある程度の部品は作ってあるのだ。Low-Dを開発しているときの試作車輪を用いたユニットを、いくつか持っている。それはボール・ベアリング入りである。キャノンボックスにバネをハンダ付けすればできあがりだ。

6-wheel truck 要するにイコライズしている2軸の中間にバネで圧着する中間軸を付けるのだ。この場合のバネの強さは事前に実験して決める。予定では、このプルマンの軸重は約200 gwだ。台車の質量が約170 gだから、バネだけで台車+30 gの分銅を支えなければならない。あとは自然に分配される。 
 このバネの負担力を先に計算するというのは、当たり前なのだが、意外と盲点であるそうだ。これを考えている人は少ないと思う。蒸気機関車の先従台車をバネ支持にしているときは、これを先に考えるべきなのだ。そうして、動輪がスリップするかどうかを計算し、補重量を決めるべきである。
 過去に完成させた機関車は、すべてそうやって決めて来た。大切なモータを焼いてはいけないからだ。


2017年06月25日

3軸台車

 模型の3軸台車で実物通りに動く物は少ない。

 イコライズしてあれば、イコライザの支点は2:1の点を押えているはずだ。実物がそうなっているから、模型にも間違いはない。
 ところが、Sunset の子会社のGolden Gate Modelsの客車の台車は、不思議だ。バネ支点位置は良いのだが、イコライザと3つの軸箱が一体なのである。折れないから、何とかして切り離してみようと思った。しかし、切ったら最後、どうやって収拾を付けるかが問題で、まだ手をつけてない。イコライザは亜鉛ダイキャストで、細いがかなり硬い。曲がらないこともないので、重い客車が載っていれば、ある程度は撓んで、何とかすべての車輪が密着しているようだ。
 心皿位置がネジ留めの都合上、ずれていて、軸重が一定でない。脱線しやすいから、これは許せない。心皿位置を支える滑り子を取り付けて、回転中心はずれているが、荷重は中心に掛かるようにした。脱線は皆無になった。
 アメリカ人は、よくあんな状態で我慢しているものだ。軸重が一定でないと、様々な条件で浮き上がりやすく、ろくなことはない。

Ace's 6-wheel truck この台車はAceと云う会社が1965年頃売っていたもので、ダイキャストのフレイムとホワイトメタルの軸受からなる。ちゃんと sprung であるが、軸が入るところはハトメが入っていた。減りにくいつもりなのだろうが、どちらかというと給油が完全であれば、ホワイトメタルの方が摩擦が少ないはずである。実感的とは言い難いが、まあよくできている。
 いずれ、ロストワックスの軸箱にボールベアリングを入れたものに取り換える。

USH working spring truck これはUS Hobbies (KTM製造)が出していた細密構造のダイキャスト台車である。揺れ枕まで動く凝った作りだが、車輪が亜鉛鋳物で話にならない。スケールを間違えているような気もする。大きいのだ。1/45.2かもしれない。しかし、「これでも正しい」という人もいる。大きい台車もあったと言うのだ。真偽は分からぬ。
 Dennisはこれをもとにロストワックス鋳物を作った。鋳縮みで、ちょうど良い大きさになったそうだ。

 関係者の証言が得られたので発表する。この台車はUS Hobbiesの発注でKTMが作ったが、その時渡されたサンプルが Auel 製品であった。この通りに作れと言われて作ったが、そのスケールが17/64インチスケールであったことに、双方が気付かなかった。それで一回きりの製造で打ち切られた。 Jan.30,'19 

dda40x at 06:25コメント(8) この記事をクリップ!

2017年05月10日

6-wheel trucks

6-wheel truck UPの流線形特急列車の荷物車、郵便車は重いので3軸台車が使われている。その製品を、アマチュアが作って売っていた。20年ほど前に見たのは、イコライズはするものの、構造をわかっていない人が作っていたので全く良くなく、一つ入手したがさらに欲しいとは思わなかった。

 これはテキサスのDennisが作ったもので、なかなか良い形をしている。構造を理解している人が簡略化しているからだ。既製品の2軸台車を切り継ぎ、新製した部品と組合せている。ハンダが多そうに見えるが、実はこれくらいがちょうど良く、鋳物のすその部分が表面張力でうまく表現できる。大きなコテで、多めのハンダを付けた。
 ここに部品の継ぎ目が見えると気分が悪い。そういう模型をよく見る。
 バネはぴったりのものがないので、間に合わせである。いずれ、旋盤で線を巻いて作る。適当な長さに切って、ベルトサンダで端面を落とせばできあがりだ。

 ブラスの線でも、巻けば加工硬化してちょうど良い硬さになり、へたらない。

 韓国製はわざわざ揺れ枕を作って、それがうまく作動しない。模型では揺れ枕はそれほど効果がない。人間が乗っていないので、効果があってもなくても一緒である。すなわち無くて構わない。

 当鉄道には3軸台車付きの車輌が3輌ある。どれもこれも重く、2kg近くあるから、ボールベアリングを付けている。レイルの継ぎ目の音が良い。


2017年04月20日

床板取り付けジグ

床フランジ取り付けジグ お答がbrass_solder氏からだけだったのは、寂しい。写真の撮り方が悪かったのかもしれない。 

 タイトルを何と書いたら良いか、しばらく悩んだ。床板を取り付けるL字型の部品(アングル)を所定の高さに側板の内側に付けるジグである。床板そのものを取り付けるジグではない。
special clipsspcial clips2 厚い板を、屋根と側板を組んだ状態で載せ、アングルをバネで挟んで嵌める。アングルはバネの圧力で留まっているだけで、自由に動く。ここが筆者の工夫である。Oスケールは車体が大きいので、剛性が相対的に少ない。アングルを側板に密着させるのはなかなか難しい。洗濯バサミで締めると、側板が軽く曲がって密着する。洗濯バサミの先には、アングルをまたぐような加工がしてある。
working with jig 大きなハンダごてを当てれば、ハンダが浸み込む。こういう工作はハンダごてが 適する。見掛けは問題外なので、ハンダを100%流す。完成するととても堅い車体ができる。
 作業が進むにつれてこのハンダ付けジグをずらして、全長に亘って取り付ける。アングル高さはネジで自由に決められる。

 筆者はこの作業が好きである。頭を使わなくても、時間が経てばたくさん出来ているという感覚が良い。職人になった気分だ。アマチュアといえども、時間は貴重だ。
 ブラス製の不等長アングルは、足立健一氏に大量に作ってもらった。こういうものはたくさん持っていれば、作りながら在庫を数えなくてもよい。

2016年12月07日

椅子を作る

chair 客車が増えてきたので、車内を作らねばならない。プルマンのキットの座席はある程度あるが、コーチ(座席車)の椅子が足らない。
 プラスティック製のものもある程度はあるが、その数倍必要だ。

 材料箱を探していると、思わぬものが出てきた。30年以上前に買った木製の椅子材料だ。ルータで成形した長さ 30 cm 程度のもので、それを鋸で切れば金太郎飴のように椅子ができる。

chair 2 まず全体にラッカ・サーフェサを塗り、ザラザラを取る。それを薄刃の丸鋸で輪切りにする。この機械は有難い。大きな機械だと刃が厚いので、おがくずになって飛んでいく部分が多いが、これは0.5mmしかない。掃除機のホースを突っ込んでおけば、埃も出ない。ただ、刃の径が小さいので、裏表を切らねばならない。
 じゃんじゃん切り落として、たくさん作った。切り口がざらついているので、またサーフェサを浸み込ませなければならない。場合によってはサーフェサの液に漬け込むことも必要だろう。

 この製品を誰が作ったか全く不明だが、筆者の手持ちの刃を組み合わせて使うことでそれらしいものはできそうだ。手元にルータの刃は20種類くらいある。
 座席が必要な車輛はたくさんあるので、今後の課題である。

2016年12月05日

Solarium Diner を作る

solarium dinersolarium diner 2 solariumは好きな車輛であるが、なかなかそのキットに出会わなかった。自作するつもりでいたので、10年程前、ワシントンDCで行われたコンヴェンションで見つけたときは小躍りした。同時に室内のキットもたくさん出ていて、客車の一山(30輌くらい)全部を買った。ホテルの部屋で分別し、不要なキットはすぐに転売した。All Pullmanの16輌編成の準備はその時整ったのだ。
 帰国後、ある程度形にしたが、僅かの部品不足でそのまま放置してしまった。

solarium 2solarium 3Solarium 資料はある程度集めていたので、外観を整えるくらいは簡単であった。この車輌は屋根の上が賑やかである。キッチン部分の通風装置がいくつもある。ローストビーフを焼くので、ダクトが並んでいる。冷蔵庫は氷で冷やすので、天井に大きなハッチが3つもあり、そこに氷を運び入れるための手すりも多い。氷は80ポンド(40 kg弱)もあり、それを片手で引き上げて投入する。屋根には、梯子が外れないような形の手すりがある。
 ソラリウム側の手すりは、これまたにぎやかで、ガラス窓の上にもある。ソラリウム側の貫通扉はガラス製で、昔の阪神の電車のような縦長の大きなガラスである。洋白の板を切って作った。ネジ穴が目立つがその上に幌を付けて隠す。

 この種の工作の骨(コツ)は、平行なものを平行に、である。うまい人はそこに気を配っている。手すりは何に対して平行でなければならないか、を図面等でよく確認する必要がある。これらの写真を撮ってから、修正したところがある。拡大すると粗が目立つ。しかし、塗装して走らせると全く問題ない。見えるのは、車体から飛び出している造作である。それらが整然としていると、実感味が増すのだ。

dda40x at 12:05コメント(0) この記事をクリップ!

2016年12月03日

続 Walthers の客車キット

magnet fastening この側板はブリキ板すなわちスズめっき鋼板である。磁石にくっつくので、小さなネオジム磁石を本体に取付け、鉄板を吸着させる。
 磁石は2.5mm径、2.5mm長のものを11個植え込んだ。接着は例によってスーパーXである。 パチッと小さな音がして完全に吸い付けられる。このままでもよいが、走行時に下にずれると面白くないので、床板に引っ掛かる、小さなLの字型の板バネをハンダ付けし、重さの大半をそれで受持つことにした。磁石は剥がれない方向に働いているだけである。

 こうすれば側板は着脱自由で、あとからでも内装を付けることができる。電装も簡単にできる。磁石は一つ20円くらいのものだ。もう少し大きなものを考えていたが、それでは吸着力が大き過ぎて、取るときにブリキの側板が曲がってしまう可能性が高い。

Walthers steps この模型のステップはブリキを曲げて、ハンダ付けしてある。昔はアメリカ人がこんな工作を内職でしていたのだ。ハンダの付け方は下手である。フラックスはちゃんと洗ってあり、錆びることはない。

 内装に必要な座席を作らねばならない。一部は用意してあるが、足らないだろう。

2016年12月01日

Walthers の客車キット

Old Walthers Walthersの客車キットについては以前書いたが、新たに発掘されたキットについて書かねばならない。このキットは1940年代のものだ。
 木製屋根と床板をホワイトメタルの妻板で結合し、ブリキ製のサイドを貼るのは同じなのだが、これは少々面倒な構造になっている。どうやったら組めるのか考えていた。
 先に屋根をネジで留めてから床板を斜めに嵌め込んで連結器座で留めるのか、それとも床を先に留めてから屋根を床板に穴を開けて細いネジ廻しで留めるのか、それを考えているうちにやる気がなくなってお蔵入りになったような気がする。
fastening roof この写真はあとの方法である。細い穴からネジを落とさないように4本締めるのは難しい。屋根を留めて側面を張ると、ネジを外して床板を外すことができるが、再度締め付けるのは難しい。即ち、室内を作る方法がなくなる。今回は現代風の工法を採ることにした。
 説明書がないし、図面もない。多分コーチ(座席車)である。よくあるタイプだから、さほど気にしていない。屋根をハリマン型丸屋根にすれば、UPあるいはSPのコーチになる。


 これは同時に発掘されたSolarium Dinerである。要するに一等食堂車だ。日当たりのよい食堂車で、少人数で豪華な食事をする。おそらく、貸切りが基本であろう。この発音はカタカナのソラリウムの綴りからは推測し難く、ソゥイリャム である。太字を強く発音する。
 椙山 満氏はこの種の車について詳しく、様々な話をして戴いた。アメリカ人は日なたが好きなのだ。日本で電車に乗って日が差すと、たとえ冬であってもシェードを下ろすが、アメリカ人は日に当たりたがる。日に当たると生命力が増すと考えているのだろう。という話だった。確かに映画を見ていてもそれを感じる。マリリン・モンローの「お熱いのが好き」などにはそんな場面が出てくる。

Solarium Diner2Solarium Diner この模型のサイドは熔接してある。キッチン部分のドアは、少し引っ込んでいる。その部分をプレスした部品を付けて表現するのだが、ハンダ付けが面倒なのか、スポット溶接だ。もちろん、製造時に熔接したのだ。模型部品で熔接してあるものは珍しい。これは1950年代の製品だ。

dda40x at 12:01コメント(0) この記事をクリップ!

2016年07月05日

Walker氏のこと その7  

NYC Hudson  and L&N streamliner 客車は5輌編成だ。荷物車、コーチ(座席車)2輌、食堂車、展望車である。


coach interior 屋根の外せる範囲が、今日ある模型とは異なる。コルゲート部のつなぎ目を利用して、別れるようになっている。屋根板はネジ留めである。車体が大きいので、ネジは相対的に十分小さい。
 車内の椅子は専門の職場で作ったらしい。クッションこそ入っていないが、実物並みの仕上げを施したそうだ。この写真では洗面所の内部が付けてない。作ったはずである。内装は伊藤 剛氏が中心になって作成した。
 連結部分の幌を吊る装置がいかにも動きそうである。

dinerdiner interior 食堂車にはキッチンキャビネットも付いているが、食堂部分のみ、屋根が外れる。厨房部分の屋根には通風装置が付いている。


parlor observationparlor interior 展望車はいわゆるパーラーカーである。
 parlor carとは、一人掛けの座席を持つ特等車のことである。「こだま」号の一等車は、これらのアメリカの車輛を参考に作ったはずだ。ガラスの仕切りは職人が削った。
 灰皿はホックでできているように見えるが、いかがだろうか。 

2016年01月06日

100輌編成の列車

100-car train 開館後はこの100輌編成の運転が目玉になるので、その予行演習をした。時代を揃えて(今回は1950年頃)100輌を用意するのは、意外と大変である。自宅レイアウトから、車輛を半分程度移し替えた。勾配もあるので、連結器高さをゲージを用いて測定し、公差の外にあるものは排除した。連結器がプラスティック製のものは除外した。信頼性がないからである。

very long trains 2 機関車はSouthern PacificのAC9を用いた。素晴らしい引張力を持つ。勾配に掛かっているのは50輌強であって、平坦線に載っているのは残りの40数輌である。この残りの部分は摩擦だけであるので、計算上はあと100輌ほど牽けるはずである。
 

pullman cars 対向する列車はQ2に牽かれたプルマンである。同種の車輛を整備して、10輌編成とした。重い車輛であるが、Low-Dを付けているので、軽快である。
 郵便車もつないでいる。プルマンには車内灯も点き、なかなか気分が良い。車内が良く見えるので、乗客もかなり乗せてある。人件費がかなり掛かっている。

very long trains 貨車はショートする原因は何もないが、客車の場合は難しい。原因を突き止めるために、1輌ずつ増やして様子を見る。思わぬところに原因があるものだ。 


2015年11月19日

四拾八分之壱

 伊藤剛氏の遺品の整理をしている。あまりの量と質に、かなり参っている。おそらく、博物館開館後に毎日取り組まねばならないのだが、取り敢えず何があるかを調べている。

四拾八分之壱 たくさんの写真、図面が出てくる。日本車輛の様々な資料をお持ちだったのだが、この古い図面集には驚いた。7年8月23日という日付が読めるが、これは大正時代だ。驚いたのはこの図面がOスケールであったことだ。今まで見てきた日本の図面は全て 1/50 であったが、これは 1/48 であった。すなわち本物の1フット(304.8 mm)を1/4 インチ(6.35 mm)にしている。12 インチが1 フットだから、1/(12 × 4)= 1/48である。
 模型の縮尺の1/24 とか1/32、1/72などは全てこのように、実物の1フットを何インチにするかで決まっている。アメリカでは、住宅などの図面は1/48なので、それでOスケールがその縮尺を取るようになった。ヨーロッパでは線路幅がスケールになるように1/45.2 (公称1/45)であったり、1フットを 7 mmにして、1/43.54の模型を作ったりしている。

 この図面集を見つけたので、すぐにクラーケン氏に連絡して保存編集をお願いした。氏は様々な古文書を整理し、まとめられている。すぐに返事が来た。

五拾分之壱 1/48は大正10年のメートル法採用までで、それ以降は1/50が標準となっている、との事である。かなり珍しいもののようで、連絡した甲斐があった。
 確かに、同じファイルの中の別の図面は、五拾分之壱であった。 


 

2015年09月10日

abandoned cars

 UP dinerUP diner 2UPの食堂車が放置されていた。これは軽食を提供する車輌だ。窓ガラスに破損防止の合板が張ってあるから、久しくこのままなのだろう。
 保線用の食堂車と書いてあるから、厨房設備を利用して、飯場としての利用があったのだろうと解釈する。

UP diner 3  床下にはLPGシリンダ(いわゆるボンベ)を入れるケースがある。ふたが開いている部分がそうだ。冷房機駆動のエンジン用である。天井の排気筒が興味深い。走行中の風が当たって吸い出されるようになっている。
 連結幌を吊るリンクの付け根が見える。長いリンクで引張っているのだ。

Evanston WYUP crane もう使っていないと思しき、Brownhoistがある。この線は半分土に埋もれているのだ。



Evanston StationEvanston Station 2 Evanston駅のほうに行ってみた。オグデンからは意外と近いのだ。ソルトレークまでは車で1時間半である。



dancing この建物も結婚式などに貸し出されている。このカップルは結婚したばかりだ。新婚旅行に出かける前にダンスを披露している。珍しく、スリムである。
   
 
 

2013年08月26日

続々々々々々々Heber Creeper

Heber Creepers partsHeber Creepers parts 2 これらの部品は旧型客車、貨車から外したものだ。整備して補守用に活用する。
 フリクション・タイプの軸箱をそのまま使うこともあるし、内部にローラーベアリングをはめることもできる。多少の出費で補守が不要になるから、長い目で見れば得である。
 ブレーキビームもあるが、先回も書いたように、切れた時に危険である。現在の路線には特に急勾配もなく、問題はない。
Heber Creepers parts 3 Pullman 6-wheel Truckである。完全に整備してあった。現在更新作業中の客車に履かせる。すでにローラ・ベアリングが装荷されている。



Heber Creepers passenger car oHeber Creepers passenger car これらの客車はずいぶんくたびれている。更新作業を急がねばならないと言っていた。塗装が傷んでいるとみすぼらしく、お客が乗ってくれないのだ。


Heber Creepers baggage carHeber Creepers Signal Bridge このコンバインは更新なったばかりである。素晴らしい。倒産して放置された鉄道を立て直すのだから、やるべきことは多い。 
 ゆっくりではあるが、着実に進んでいる。ヴォランティアの人たちも来ていて、作業をしている。ペンキ塗りも楽しそうである。この鉄骨は信号機を取りつけるSignal Bridgeである。駅の入り口に付ける。Rio Grandeから貰って来たそうだ。
 
Heber Creepers passenge train 蒸気機関車が走るようになったら、また来たいと思った。


2013年08月16日

続々々 Heber Creeper

 この保存鉄道の利益を生み出す客車の更新が進んでいた。

Heber Creepers passenger car 1 座席を全て取り外し、内装を完全に新装する。この客車はLackawanna鉄道から来たのだ。床はコンクリートを流し、リノリウムが塗ってあった。典型的なへヴィウェイト客車である。
 座席は転換式である。その機構部分は鋳物製だ。


Heber Creepers passenger car 2 外装の錆びた鉄板は切り取り、新しい板を熔接して補修する。この部分はトイレがある。客が用を足すには、昔風のトイレではもう許されない。
 
 


Heber Creepers passenger car 3 トイレの床下には大きな汚水タンクがある。ボールコックで中味を出すようになっている。連結器のドラフトギヤを避けた位置についている。
 ほろはドイツ風のゴムパイプである。最近これをアメリカでもよく見る。


Heber Creepers passenger car 4 昇降台辺りである。かなりひどく錆びていたので、大きく切り取って補修してある。階段はスノコである。雪が降る地方ではこれが良い。
 
 



17、18日はJAMに行くことになった。17日12時から鉄道模型功労者の表彰が行われる。伊藤 剛氏が表彰される。このブログも微力ながら、お役に立てたようだ。 というわけで18日は休載させて戴く。



2013年06月17日

剛氏の等角逆捻り機構

 伊藤剛氏は、ロンビック・イコライザの発表以来、その構造・機能を研究されて、結論としては等角逆捻り機構であることを解明された。その機能だけを取り出してみれば、リンクを用いて前後の台車が、等角に逆方向に傾けばよいことになった。おそらく10輌以上の試作をされている。プル・ロッド、プッシュ・ロッドを用いたタイプは横から見えてしまうとか、ギヤを使ったらバックラッシで役に立たなかったとか、逐一結果を教えて戴いている。

等角逆捻り機構 これらの写真は剛氏オリジナルのフカひれ型である。フカひれ機構は台車を傾ける軸が多少斜めになるので、センターピンで回転してその誤差を吸収している。しかし、結節点が少なくガタが無い機構である。
 剛氏は、「色々な方法があるけれど、結節点が多いといけませんね。結節点は回転軸が良いのですけど、単純回転でないときはボール・ジョイントにしなければなりません。とにかくガタを減らす工夫がないと失敗します。」と仰ったので、筆者の作品ではそこだけを、念入りに設計した。

等角逆捻り機構2等角逆捻り機構3 剛氏の車輌は、どの作例もシャカシャカと実に小気味よく作動する。摩擦が少なくなる設計で、しかもガタがないのは本当に素晴らしい。




等角逆捻り機構4等角逆捻り機構5 これはヨーロッパの製品で多分メータ・ゲージ 22 mm ゲージであったのを 32 mm に改軌して等角逆捻り機構を追加したものである。
 側面にプルあるいはプッシュ・ロッドがあって、ボルスタを引張って回転させ、その時、ローラが斜面を登り降りするようにして、台車を傾ける。よく出来ている。作動も滑らかだ。

等角逆捻り機構6 これは、 Snow White の兄弟機である Cinderella のテンダである。これにもフカひれを装備しようと言うわけだ。剛氏独特のからくりが仕掛けてある。台車は90度回転させると、パッと取れる。
 いずれ発表されるだろうが、3軸バックアイ台車が操舵する、という奇妙奇天烈な機構が完成していて、それがこのテンダーに取り付けられる。

2013年05月14日

続々々々々々 Monticello 鉄道博物館

IC7 この台車はプルマン6輪台車のロ−ラ・ベアリングタイプである。これを模型化したものがほとんどない。自分で作るしかないのだ。この手の軸箱はとても作りにくい。
 文字を浮き出させる必要があり、エッチングしたものを貼るしか方法がない。

IC8 他にもこのようなPullmanらしきものもある。筆者はイリノイ・セントラルには詳しくないので、これ以上のことは書けない。
 これらの客車は蒸気機関車に牽かせて、excursion train とするのだろう。楽しそうだ。


Steam generator car この車輌は珍しい。CPの暖房車だ。ボイラを載せているのだが、燃料タンクが床下にない。そうすると、燃料タンクは車内か、あるいは外部の燃料テンダを持っているはずだ。
 走行中の写真を見るとテンダは写っていない。詳しいことは不明である。


Jordan SpreaderJordan Spreader 2Jordan Spreader 3 Jordan Spreader があった。かなり古いタイプである。ドアが開いていたので、梯子を登って中に入った。素手で登ったら、指先がグラブアイアンに凍り付きそうであった。指が温かいと表面から水蒸気が出ているので、それが凍るのである。

 きれいに塗り直してある。エア・シリンダを作動させるヴァルヴがたくさん並んでいる。2列に並んでいるとは思わなかった。目的の動作をさせるのにどれを触れば良いのかを覚えるのは大変そうだ。とにかく寒いのには参った。
 現役時はストーブがあった。天井には煙突の穴があり、床には耐熱材料が使ってある部分があった。

2013年02月24日

New Orleans へ

113_6927 GM&O駅の裏はヤードになっている。昔は客車列車が進入してきたのだが、現在では廃車置き場になっている。この荷物車がちらりと見えた。Southern 鉄道の色だ。本物を見るのは初めてだ。かなり悲惨な状態だが、ありし日の様子を留めている。

 これを見て、一路西に向かった。New Orleansの発音が知りたかったのだ。昔読んだヒルヤーという人の「世界をまわろう」という本には、ニューオーリーンズという発音とニューオーリヤンズという二つの発音があると書いてあった。50年以上前のことであるがはっきり覚えていて、確かめたかった。
 聞いたところでは後者が圧倒的に多い。ラジオでは前者もある。早口ではヌリャンズとも聞こえる。文字通り「新しいオルレアン」で、フランスの地名である。
Street Car in New Orleans この町には市電がある。その軌間はこれまた広く1588 mm もある。5ft 2-1/2インチである。車体の幅に近いので、とても転びそうもない感じがする。この軌間をPennsylvania Trolley Gaugeという。この写真はWikipediaからお借りしている。


Street car in New Orleans2Street car in New Orleans3 これらは筆者が撮ったが、暗くてうまく撮れなかった。感度を6400まで上げている。軌間が広いので台車は内側台車である。
 この地は水害が多いので、地下鉄は作れないから市電が健在なのである。一般家屋も地下室の建設は禁止されている。
Desireジャンバラヤ 昔一世を風靡したマーロンブランドの「欲望という名の電車」”A Srteetcar named Desire”で有名になったDesire通りに行くまでもなく、たまたま腹が減って入った店がDesireというレストランだった。
 ジャンバラヤを食べた。トマト風味のリゾットである。シーフードが入っていて、タバスコが効いているという感じだ。安くない。家で自分で作ろう。この緑のソースはハラペイニャという香りの高いトウガラシ抽出物で、タバスコより辛い。たくさん掛けて、口から火を噴いたら、冷たいビールを飲む。

2012年11月26日

続 Leo を訪ねて

812_6143-2812_6144-2812_6137-2 Leoは作りかけのGP30のキャブを見せてくれた。すばらしい出来で驚いた。一つではなくたくさん作れば欲しい人がいくらでも居るのではないか、という作りだ。CLWのGP35のキットを改造してGP30に仕立て直しているのである。
 先月作ったと言うGreat Northernの電気機関車である。これは完全なるスクラッチビルトだそうだ。窓を実物どおりに開くようにしてあると言う。走行中に開けると建築限界に当たりそうである。日本では考えられない構造だ。

812_6138-2812_6139-2 これは二階建て食堂車の厨房である。ステンレスの薄板にエッチングを施して曲げてある。洗面台のボウルは凹ませてあるのだ。
 食堂車そのものはKemtronのキットを組んだものだ。一階の厨房の床が見えている。
812_6140-2 台車を取りつける部分は厚板からフライスで彫り出した床板をつける。上の写真の床板が薄過ぎておかしいと思ったらやはり、強度部材が別部品であった。それにしても重そうである。ジャーナルにボールベアリングを入れないと牽けそうにない。

812_6141-2 これはその厨房の壁部分である。やはり思い切って色を鮮やかにしている。こうしないと中に何があるか分からないのだそうだ。

2012年11月18日

続 Vic's Hobby Supply

812_6100-2 レイアウトの上には、店主のお父さんのLeoの作品が並んでいる。黄色のUPのCity Seriesの特急が何本も置いてある。



812_6107-2これはAtlasのFM Erie-builtである。時代考証するといくつか問題があるが、そこは目をつぶることにしている。


 

812_6113-2812_6114-2 Milwaukee Roadのカフェラウンジカーである。C&NWとの提携を止めた後の話だから、かなり末期の客車である。これはスクラッチビルトである。
 次はUPの郵便車である。メイルキャッチャが付いていて、なかなか良い気分を出している。これもスクラッチビルトである。

812_6115812_6116-2 屋根が凸凹して居るのは、曲げるときの型が小さいもので順次送りながら曲げているからである。変なものだが、実物もこのような感じで曲がっているので、却って実感的という説もある。

812_6117-2812_6121-2 全ての車輌には室内が付き、人形も乗っている。食堂車の厨房は全てステンレスの薄板から作られ、実感的な色をしている。
 最後の車輌はM10000である。UPファンは必ず持っている車輌であるが時代的にはCity Seriesと同時代ではありえない。

2012年11月08日

続々 Snoqualmie Station 

812_6083-2812_6084-2 この展望車はたぶんNPのものだろう。社名が無い。
 展望デッキの柵の作りが素晴らしい。いわゆるWrought Ironである。鍛冶屋が煉鉄の棒を焼いては捩って作ったものだ。これをエッチングで表現した模型が大半だが、実感はない。ロストワックス鋳物にすると太すぎる。さりとて手で作るのは大変だ。

 煉鉄とは、20世紀にはほとんど作られなくなった方法で得た低炭素鋼である。平炉の時代の産物である。融けた銑鉄に空気を送ると、表面の一部が脱炭素され、多少純鉄に近づく。すると、融点が上昇するのでその温度(1300℃ほど)では融けなくなる。それを棒でからめて炉の外に取りだす。牛乳を沸かして生じる膜を引っかけて取るようなものである。煉鉄は柔らかく、粘りがあって細工に適する。しかも錆びにくい。
 新橋−横浜の鉄道開通のころのレイルとか橋梁は煉鉄製と言う話だが、橋は重いし、レイルはつぶれてしまいそうだ。鋼が大量生産される時代が来ないと、鉄道は進歩できなかった。日本語では「鉄」と「鋼」はほとんど同義に使われているが、英語では明確に区別される。ほんの130年ほど前までは鋼は貴金属であった。得るのが難しく、大量には出来なかったのだ。日本刀を作る時の材料の歩留まりは1割以下だそうだ。叩いているうちにほとんどが飛び散ってしまう。しかも大変な労力を掛けて作り出したものだ。

812_6085-2 この客車はSP&S(Spokane, Portland and Seattle Railroad)のものだ。Spokaneの発音はスポーンである。太字を強く発音する。 この種のCombine(合造車)は珍しい。ほとんどの鉄道会社では荷物車を独立させていた。それは強盗対策である。荷物車には現金等が積まれていることもあるので、客車から乗り移れないよう、機関車の次につなぐ(Head Ended)ことが多い。 

812_6087-2 スノクォルミィ滝である。水量が多いので一部を発電用に廻している。いま、護岸工事をしていて美観が損なわれている。このホテルは映画の舞台になった有名なホテルでとても高級である。

2012年11月06日

続 Snoqualmie Station

812_6059-2 ロッド式のディーゼル機関車があった。多分機械式であろう。クラッチが減りそうだ。この手の機関車は故古橋正三氏が大好きで、たくさん集めていらした。筆者の守備範囲外であって詳しいことは分からない。


812_6063-2812_6066-2812_6064-2812_6065-2 





 この客車は野戦病院から発達したタイプの厨房車である。製作は戦後である。朝鮮戦争で戦前のTroop Carはたくさん消耗したので、戦後作り直したものらしい。その後Military Logistics(兵站)のあり方が変化して、お払い箱になった。行った先が奇遇にもユタ州のKennecott鉱山であった。

 812_6072-2812_6081-2 この機関車は見た瞬間にKennecottから来たことが分かった。この色は独特であるからだ。多分この機関車と同時に、上の客車はここにやってきたのだろう。
この機関車は現在2輌製作中で、床下のタンクの奥行きが分からず、製作が止まっていた。たくさん写真を撮れたのでありがたかった。

812_6067-2812_6068-2812_6069-2812_6070-2




812_6071-2 このかわいらしい機関車はIngasol Randというラジエータ・グリルを持っている。機関車本体はWhitcomb製らしい。キャブの外にある黒い箱は砂箱である。3-foot Narrow Gaugeであって、枕木の防腐剤含浸施設への台車出し入れ用だったらしい。キャブの中は意外に広く、クラッチを踏んでギヤを変えるようになっていた。 
 説明文を読むとCritterという言葉の由来が書いてある。この解釈は筆者にとっても初めてで少々驚いた。ふつうは栗生氏のご解説のように言われてきた。しかし東京ディズニィ・ランドにはCRITTER COUNTRYというエリアがあって、ビーヴァやアライグマなどの小動物の足跡がたくさんついていたように思う。これかもしれない。

dda40x at 11:06コメント(2) この記事をクリップ!

2012年06月06日

続々々々々 Illinois 鉄道博物館 再訪 

COM_4226-2COM_4227-2 これはChicago Northwestern RR のgallery carである。ギャラリ・カーの内部はこの号で扱った。1974年に初めて乗ったが、不思議な感じであった。日本ならば二階の床をつないで塞いでしまうところを、左右に分けている。検札の便宜を考えていて、機能を最優先しているのだ。それと着席率を上げるということが狙いなのである。日本のように立っていることを前提にしていないからだ。この車輛に乗ると、標準軌であることがうらやましい。国鉄の車輌限界ではとても無理である。
 最近は日本車輌製のものが増えている。

COM_4269-2COM_4268-2COM_4267-2 Baltimore & Ohio RR の "wagon-top" Boxcar である。左右がつながっていて(side to side ともいう)、雨水が漏れないというのが売りであった。模型も持っているが、実物を見るのは初めてであった。特に連結部の様子は写真が少なく初めて見た。現在塗装中のようで部分的に新しい塗装の色が見られる。
 台車は細身の鋳鋼製で、ボルスタのガタを調整できるようになっている。また、片方はコイルバネで、他方はダンピングを効かせるようになっている。

COM_4270-2 この貨車はごく標準的な3-bayのホッパ車である。Great Northern RRの赤に塗られている。この色は好きだ。

2011年10月28日

古い時代の窓ガラスの表現

DSC_2845 1920年代までの客車の窓ガラスは平滑さに欠けていたことを書いたところ、コメント以外にも多くの方から連絡を戴いた。
 それらを一言で表現すると、「余分なことを言うと、困る人もいる。」である。
 確かにそうかもしれないが、問題を解決できる代替物があるので御紹介したい。筆者は長年このデロデロしたガラスの表現をしたくて悩んできた。
 しばらく前、必要に迫られてコンビニエンス・ストアで弁当を買った。その容器の透明な蓋が、この用途に適することに気が付いた。厚みも0.3mm程度で都合が良いし、接着剤も良くつく。

 材質はポリスチレンである。いわゆるプラモデルの材料である。そのポリスチレンのフィルムを加熱して真空成型したものであろう。加熱してから冷えるまでに何らかの力が掛かって、微妙なひずみがある。色々な会社の弁当を買ってみたのだが、どれが良いとは言えない。全て、ものによって違うのである。

 仕事に出たついでに、片っぱしからコンビニ弁当を覗き込み、中身の料理はそっちのけで、ひずみ具合の良いものを買ってくる。油が付いているものがあるので、帰宅するとすぐに中性洗剤で洗ってハサミで切り出す。

 実を言うと、色々な方法で試作していた。ポリスチレンの平滑板にリモネンを噴霧して放置すると微妙な模様ができるが、面倒でもあり、また実感味に欠ける。その他、やや高度な方法もやってみたが感心しなかった。
 その点、このコンビニ弁当法は手軽でよい。新品の蓋つきプラスティックトレイも見たが、意外なことに、平面の面積が大きいものが少ない。
 トレイ製造会社のカタログを見るとあまりにも種類があって混乱してしまう。最近はPETを材料にしているものもある。PETはやや厚手で腰が強く、平滑度も高すぎる。ポリスチレンを見分けるコツは、縁を多少曲げるとカリカリパキパキという甲高い音がすることである。卵の薄いケースもポリスチレンなので、それと同じ音がすればよい。

2011年10月26日

続々々々々々 Golden Gate Depot の客車

2714 DCCの場合、周波数が高いのでごく普通のダイオードを使うとターンオフまでの時間が長く、多少損失が生じる。
要するに短時間で極性が変化するので、電流遮断がそれに追随できないことがあるわけだ。
 それを防ぐためにショットキィ型ダイオードがあり、それはDCCには不可欠の素子である。今回のGDDの照明電源はどうなっているのかというと、ごく普通のダイオードである。
 電流値がもともと小さいので、ターンオフ遅れによって生じる損失は極めて小さい。これが大電流であると発熱するであろう。今回屋根を外して長時間電圧を掛けて発熱を調べたが、触って分かる発熱はなかった。指より敏感な口の周りの皮膚に触らせても暖かいとは感じなかったので問題なさそうである。
 しかしモータの回路はそうはいかないだろう。1A 流れればその数パーセントの損失でも大きな発熱になるだろうと思う。

 今回は比較のため、ショットキィ型ダイオードでもブリッヂを組んだ。出力側には小さい平滑用コンデンサも付けてやや高級な構成である。
 結果は全く変化なしであったので、努力は無駄であったようだ。最も安い回路で十分である。

2719 先日千葉の川島氏のレイアウトで走らせたときの様子をお見せする。コーチは黄色塗装もある。1947年ころの支線用(カンザス・シティ行きなど)の豪華編成である。当時は本線には4-8-4が配置され、4-8-2は支線に追いやられていたのだ。もともと世界最大の機関車であったこともあるこの4-8-2は、重量列車を牽いて急行用として走らせるには十分な貫禄を持つ。
 突き出した煙室、太いボイラを持ち、力強い造形である。川島氏も「これはもっともUPらしい機関車です。」と仰った。

2011年10月24日

続々々々々 Golden Gate Depotの客車

DSC_2730 LEDを購入するときに、このLEDテスタも一緒に注文した。
 昔と違って、最近のLEDは電流をCRD(Current Regulative Diode)電流制限ダイオードで抑える。12Vで3個のLEDを制御することができる。DCCを導入しているときは、この方法でよい。DC方式では、もう少し低い電圧で作動するようにしないと、発車してもなかなか電燈が付かないということになる。2個のLEDというところが無難だろう。

CRD このように直列につなぐときは、LEDの輝度にばらつきがあると面白くないので、今まではいくつか仮配線して様子を見ていた。だんだん面倒になってきたのと、電流値を変えると色調も変わる様子も見たかった。

 この装置は所定の電流を流しているところが複数あるので、適宜LEDを差し込んで比較できる。また電流値を増やすとどうなるかということもすぐに分かるから便利だ。
 価格はなんと600円台である。電池付きなので、どこでも調べることができる。

 天井に付ける照明は散光型が良い。中を覗き込むことはないので、実用本位で平型を選んだ。ビームが出ないのでごく適当に付けると十分に均等な明るさが得られる。HO以下では天井が低すぎて難しいかもしれないが、検討の価値はあるだろう。

 GDDの照明装置は、当初の電球型からLEDに進化している。旧タイプもあるのでそれを流用してLED化している。これらは6V弱の定電圧装置を使用している。初期型は電流が大きいので、大きな放熱板まで付いているが、後期型は定電圧ICがそのまま付けてある。40mAでは発熱の問題は全く無視できるので、放熱板をむしり取った。おかげで、車内にぶら下がっていた無細工な放熱板と縁を切ることができた。

2011年10月22日

続々々々 Golden Gate Depot の客車

2738 ところで、このガラスを通しての見え方について、皆さんはどのように感じられるだろうか。
 ガラス表面が平面でない。ただし、拡大しすぎて細かいキズが見えるところはご容赦願いたい。 これを見て「型の精度が良くないからだ。」と言った人が多い。その正誤は別として、このデロデロした感じが素晴らしいと感じる人は筆者以外には少なかった。しかし、 TransPacific Railroad の栗生弘太郎氏はさすがに良くご存知であった。

 大面積の平滑な板硝子が大量生産できるようになったのは1950年代後半である。それまでのガラスは平面度が低い。このプルマンの時代のガラスは、大きなガラス製チューブを吹いて作り、それを軟らかいうちにハサミで切り開いて、グラファイト(炭素)の平盤上でアイロンがけをして延ばしていた。すなわち、平面度はその平盤と職人のアイロンの手さばきで決まる。当時の車輌の内部に入ると、外の景色は微妙にボケて見える。平面ガラスしか見たことがない現代人には奇妙な景色である。のちに引き上げ法が開発されたが、素晴らしい出来ではなかった。
 もちろん、戦前でも戦闘機などの風防ガラスは、「磨きガラス」を使用していたので平面性は確保されていた。これは機械で磨って作られ、大変な手間を掛けていた。筆者の子供のころまでは「磨きガラス」という言葉はよく耳にしたが、最近は全く聞かなくなった。平面ガラスが当然になったからだ。

 古典機は筆者の守備範囲外であるが、古典車輌を作られる方は、このことにも留意されるべきであると思う。「窓ガラスは顕微鏡のカヴァ・グラスを使いました。」とおっしゃる方は多いが、その時代にはそれほどの平面度はなかったのである。カヴァ・グラスの件はTMSにかなり昔から紹介されている。初出はいつなのかは知らないが、不思議なのはそれが紹介された頃の日本は、まだ平面度の低い窓ガラスを付けた車輌が大量に残っていた時代なのである。編集者は何も感じなかったのであろうか。
 さりとて、そのデロデロ感を模型でどのように再現するかというのは難しい話だ。

 筆者のGDDの車輌には乗客が乗せてある。Pullman は一等寝台車であるが、どういうわけか黒人の乗客が各車輌2人ほど乗っているのだ。これは良いとは言えない。当時は人種差別が厳しく、黒人は特急には乗せてもらえなかったようだし、ましてやPullmanには決して乗れなかったはずだ。
 黒人客は全て外して、Coachの方に移ってもらった。コーチ(三等車)にはお客さんをたくさん乗せた。Pullmanより乗客が少ないのもおかしなものだからだ。人形は全てe-bay で競り落としたものである。人件費がこんなにかさむとは思わなかった。

2011年10月20日

続々々 Golden Gate Depot の客車

DSC_2736 これが連結部の写真である。Monarch の連結器を全く切断せずに最大限の長さで使っている。シャンクが長いので台車のセンタ・ピンに近いところまで達している。推進時に座屈することも無い。
 
 Kadee を使っている連中に、「遊間が大きくて、気分が悪くないか?」と聞くと、ほとんどが、「ナックルの内側に薄いプラスティックの小片を貼り付けると良いのだ。」という。ガチャガチャしなくなるが、自動開放もしない。それでよいと割り切ればそれでも良い。
 先回の関西合運でHOの客車列車を見たが、ほとんどが Kadee のようだ。遊間のことは運転時に気にならないのだろうか。

 O scale の場合は連結幌も緩衝材として機能している。上記のプラスティック小片の解決法を話した男は、「何のための幌なのか?」と言う。「幌で押しあう程度に連結面を近くするのだ。」と付け加えた。
 GDDの幌は押し合うと多少硬く、番手の小さいポイントでは脱線する可能性がある。その点でも以前紹介した「MHPの幌」は素晴らしい。これを使えば Kadee であっても何ら問題ない。常に列車全体がピンと張った状態を保つ。

 ヴェスティビュールには力が掛からないから、外れたりすることは全く無くなると思っていたが、細いネジがねじ込まれているプラスティック車体が応力割れを起こし、やはり取り付けがガタ付く。いずれ点検して接着剤で固めてしまうことが必要になるだろう。このような中国製車輌では、設計者の経験不足と知識不足は避けがたいものだ。

Recent Comments
Archives
「最新トラックバック」は提供を終了しました。
Categories
  • ライブドアブログ