ちょっとした工夫

2017年08月04日

荷物車の中

 荷物車は窓がほとんどないので、中に色々な工夫を詰め込める。
 
 5輌のうち2輌は、大きめのショック・アブソーバをつけるつもりだ。ラジコン用の部品を、リンク機構で前後を一つで受け持つ。

 荷物車には貫通幌がないので、連結面が当たる寸前まで縮んでも大丈夫だ。トラベルは各 5mm程度にしないとみっともないので、2輌の4箇所に付ければ、総トラベルは20 mmになる。

 普段は所定の位置まで延びていて、急停車時には縮む。20 mmでも、力積はうんと小さくなるから、連結面の座屈は起こりにくい筈だ。連結器のピンも壊れないだろう。
 
 アメリカ人の組んだ客車には台車抜きで2 kgもあるものがある。中に補強のつもりで、3/8インチ(9.5 mm)の角材が2本も入れてある。床面は平角棒で固定してある。重いわけだ。ボールベアリングを付けたら、凄まじい転がりを示すが、急停車時の事故が怖い。これが脱線転覆すると、周りに甚大な被害が及ぶ。
 スケールスピードでの運転をするが、信号をよく見て、事故が起こらぬよう十分に注意をする。

 7月下旬から、アメリカに来ている。今回はLAXから入国して、アリゾナ、ニューメキシコ、テキサス方面に行く予定だ。本業の取材を兼ねて来ている。
 しばらく休載する。



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2017年07月29日

続 転車台 

indexing インデックスの部分は、この部分だけは作ってある。例によって荒っぽい作りだが、機能のみを考えればこれでよいのだ。
 廃金属回収屋で入手した砲金のブロックと角棒である。これだけで1 kg弱ある。角棒はペンキが塗ってあったので、ブレーキフルードで剥がし、打痕を削り落とした。フライス盤に銜えて溝を掘り、ボールベアリングが嵌まるようにした。

 剛性がなければならないので、大きな材料を用いている。まともに買ったら高いはずだ。

 ボールベアリングをネジで留めるのは正しいやり方ではない。心が出ないからだ。タップというものには、ネジ溝が一つしかないから、均等に切れて行く筈がない。どうしても、フレが出る。
 本当はピンを植えるべきだが、あえてネジにした。一つしか作らないので、現物合わせで中心をずらせば良いのだ。厚肉パイプをフライスで削って、偏心スリーブを作る。それを嵌めて少しずつ回し、ちょうど良いところで接着する。簡単である。角棒の出入りは正確に直角でなくても良いので、気楽なものだ。

 この角棒が滑らかに出入りすれば良いので、この工作はできあがりだ。問題は先端だが、見通しが付いた。
 外径1/8インチの鋼のロッドがないので、アメリカで探さねばならない。日本ではインチ材が本当に手に入りにくい。削り出せば良いと言っても、ドリルロッドには敵わない。

 

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2017年07月01日

続々々 3軸台車

 出来上がった3軸台車を床に取り付ける。コピー機をばらしたときに出て来た、幅の広いゴムベルトを保存していた。耐熱ゴムで、幅 220 mm、厚さ1 mmである。
 とても滑りが良いので、キングピンの座金として使う。音が非常に良くなる。今まで、カツカツと頭の芯に響く音だったが、コトコトという音になる。斜面を滑走させると、快適な走行音であった。中央軸がバネ一枚で支えられているのは少々荒っぽいが、実に調子が良い。簡単に作るということを、最優先にした結果だ。
 タダ同然で手に入れたプルマン展望車が、更新された。車輪とボールベアリングの価格の方が、はるかに高い。

cotter pin 3軸台車のキングピンの留め方は、もう一つある。それは台車ボルスタの穴をバカ孔にして、キングピンを上から挿す。キングピンの先端には軸に垂直に孔が開いていて、そこに割りピンを挿すのだ。アメリカ製の模型はそういうタイプが多かったが、日本製ではまず見ない。割ピンは台車の重量を支えれば良いだけだから、針金でも良い。実に簡単である。この車輌を改修する時にうっかり写真を撮り忘れてしまった。部品は外す時に、くにゃくにゃになったので、捨ててしまったのだ。
 今回は上向きボルトで、ダブルナットである。さらに接着剤を付けて弛み止めとした。

 今回の工作は試作である。調子を見て設計変更があるもしれない。この工作を、あと10輌分せねばならない。客車ボディは完成しているので、やらないわけにはいかないのだ。 

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2017年06月29日

続々 3軸台車

Equalized + sprungequalizing 前後軸を、ひっかかりなくイコライズするというのは意外と難しい。今まで、ほとんどのアメリカ人は何も考えずに組んでしまったのだろうが、この写真をご覧戴くと問題点がお分かりだろう。

 支点(赤矢印)が荷重の掛かる部分のかなり内側にある。これではまずい。すなわち、軸には回転力以外に、コジる力が掛かっている。摩擦を最小限にする工夫が必要だ。橙色の部品には厚板を貼り合わせて、段付きネジの円筒部と同じ長さの摺動回転部を作った。こうすればコジる力が働いても、平気である。

making equalizerequalizer + pin この軸は長めの段付きネジだが、相手と良く擦り合わせて、ガタが全くないように作り、モリブデン・グリスを少量塗っておく。厚板にはリーマを通し、油目ヤスリで調整した。潤滑脂を付けてぬるりと入るよう (snug fit)  にする必要がある。 この手の工作は得意である。

 本来は台車は2点支持にすべきだが、段付きネジの数を節約するために3点支持にした。要するに、片方はハンダ付けするのだ。捻られる角度が小さいので、全く問題ない。

spring releasedspring depressed 組んで見て、3点支持が機能することを確かめる。中間軸は、いわゆるキャノン・ボックスで、末端に内径 2 mm、外径 5 mmのボール・ベアリングを入れている。左はひっくり返してバネが伸び切った状態で、右は押え込んだ状態である。この位置あたりでリミッタで制限する。この台車は上の写真とは別の部品を使っている。

spring loaded 薄いリン青銅板を曲げてハンダ付けし、200 gを支えていることを確認する。全体を組んだら、荷重を掛け、ポイントのフログの上を通して音を聞く。3軸とも同じ音がすればよい。曲げた1枚の板バネだからふにゃふにゃで、中間軸は左右に振れてショートすることもありそうだが、意外にそれはない。レイルの上を走っているので、左右に振れることがないのだ。あるとしたら、それは脱線時だから、問題外である。

 完成した台車は、薄いゴム板を介して車体に取り付けると、非常に良い音が出るようになる。 

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2017年06月23日

果報は寝て待て?!

 度重なる目の手術で、相当に参っている。内部の問題(白内障、緑内障)は全くなく、外部の問題なのだが、余分なもの(翼状片)が表面に出来て、それを切除している。瞳に掛かる前に取らないと、大変なことになる。今回もきわどいところだったようで、「来るのが遅い」と言われてしまった。それが成長すると、目のレンズが多少影響を受けて、歪むらしい。乱視が出てきたのはそのせいだという。
 今回も単に取り除くだけだろうと気楽に行ったら、根本的な原因を解決しないと再発が収まらない、というわけで長時間の手術となった。かなり深く切ってレーザで焼き切る。欠損部分(defect) を埋めるために、よその影響のなさそうな部分から切り取って来た組織を移植するということをしたようだ。手術室には、 新しいZEISSの手術用顕微鏡が装備されていた。
「前の器械はどうされたのですか。」と聞くと「捨てたよ。」とおっしゃる。「それ、欲しかったな。」と言うと、大笑いだ。あれがあれば、罫書き線に沿って切るのは訳ないし、様々な局面で役に立ったろう。

 鎮痛剤は3回分しか出ず、その後の痛みはかなりひどかった。3日間全く動けず寝ていた。好きなメンデルスゾーンの歌曲を100回ほど聞いた。目を瞑っていると、頭の中で 3D の設計図が出てくる。ターンテイブルの機構部分で悩んでいたが、3日も考えると、非常に良い案ができた。片眼でスケッチを描いて保存した。
 頭の中では、裏側からも簡単に見ることができ、下手に現物を見るよりも発想が豊かになることに気が付いた。この方法を、今後活用したい。


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2017年05月14日

続 GP20's 

extending damaged areabrass fixing この手の補修は得意で、このような方法を採る。
 t1.5 のブラスの平角棒をフライスに取り付け、幅の半分を1 mm落とす。段を付けたブラスの棒をクランプで挟んで表面を面一(ツライチ)にし、フラックスを浸み込ませてハンダをコテで等間隔に盛る。あとはガスバーナで焙って浸み込ませると完全に付く。それをベルトサンダで注意して削っていく。

GP20's やり過ぎるとまた同じことになるので、+0.3 mm 程度で止めて、あとは大きなヤスリで少しずつ削る。最終的に、定盤の上に置いたサンドペーパで平面を出す。定盤は作業後、よく清掃しておかないと、傷がついて泣きを見る。出来上がると大したもので、失敗作とは思えない。この写真では中心部に隙間が見えているが、ネジを締めれば密着する。

 ブラス工作はこのようなことが簡単にできるというところが非常に優れている。部分的に切り外して、別の板を嵌め込み、ハンダで埋めてごまかすことも容易だ。これがダイキャストだったり、プラスティックではそうはいかない。
 アメリカの友人の失敗作をよく修理して上げたことがある。彼らは非常に驚き、
”これをビジネスにすると良い。”と言ってくれたが、そういう仕事ばかりやるとかなり疲れるだろうと思った。久し振りにやるとなかなか快感である。

 また、最近の韓国製のような薄い板の製品は勘弁してほしい。厚板でないと修理が完璧には行えない。これは40ミルであるが、以前は50ミル(1.27 mm)もあった。快削ブラスであって、フライスで調子よく削れる。

 筆者はこの種の機関車を2台ずつ持っている。70年代によく見た8重連、10重連を再現するためである。動力はそれぞれ片方に入れるだけで十分である。


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2017年05月12日

GP20’s

GP20 2 1960年頃のディーゼル 電気機関車である。 ターボチャージで2000馬力になったばかりの、当時の新鋭機であった。EMDの既製品にUPが独自にタービンを搭載して実験したので”Omaha”と呼ばれていた。
 1970年代には既に老朽化して入替用に使われているものもあった。二台一組での運用が多かったように記憶する。Kemtron が模型化していたので、それを入手するチャンスを探っていた。

 ebayで一つ入手したのとほぼ同時にアメリカのショウでもう一台入手した。前者は150ドル程度、後者は100ドル程度であった。安くて良いのだが、後者には安い理由があった。エンジン側のフッドがおかしい。後端で4mm程度低くなっている。これでは安いわけだ。

GP20 1 組んだ人はフッドの下端の不揃いをベルトサンダで落としたのだろう。ベルトサンダの削り速度は非常に速い。うっかりよそ見をしたか、人と話しながらやってしまったのだろう。あっという間に削りすぎて、後ろに傾いた。ショートフッドが浮いたのでハンダ付けをずらしてゴマ化した。それでもキャブが当たるので削ってしまった。というのが想像できる顛末である。
 このケムトロンのキットは1.01 mm(40ミル)のブラス板に深くエッチングしてあり、とても堅く重い。筆者の好きなキットである。ハンダ付けは細いガスバーナで行うと全面ハンダ付けができる。写真はキャブ下に2 mmの角線を貼り付けた状態である。これを削って修整する。

 さて、買ったキットをホテルの部屋でばらし、動力機構をごっそり外して、次の日に売ったら80ドルで売れた。つまり、車体を20ドルほどで手に入れたことになる。先に買った方も同様に売却した。筆者はこのような形で、上廻りを廉価で入手している場合が大半である。車体は、現物が目の前にあった時代なので、それほど大きな間違いはない。


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2017年04月28日

集電ブラシ

 今野氏のブログでしばらく前に話題になった件である。

 ブラシをどう作るかである。接触させる部分の構造を、皆さんあまり考えていないように思う。コメントに少し書いたのだが、本論に入る前に、打ち切られたのでその続きを書くことにする。

leading and trailing ブラシの接触圧は回転方向で力の掛かり方が変化する。これもリーディングとトレーリングの考え方である。バイクに乗っていた人はこの言葉をすぐ理解するだろう。要するに、押すか、引きずるかである。左の図は二軸貨車のブレーキを模式的に描いたものである。
 回転方向によって、ブレーキ・シュウが食い込むか、それとも逃げて行くか、という差が出る。シュウをぶら下げている支点がどこにあるかで、加えた力で生じる摩擦力が変化する。深く考えると、シュウのどの部分を押すかによっても変わってくる。

leading & trailing 丸いものは考えにくいので、円周の中心を無限遠に持って行くと平面になる。掃除をするとき、モップを押す(1)のと、引く(2)のとでは力の掛かり方が数倍違うことがある。支点を下げて床と平行にすれば、押し引きでも全く変わらない。つまり、円周で言えば、支点を接線上に置く(3)ことである。様々な模型を見るが、そこに気を付けている模型はまず見ない。これを守らないと、前進は良いが、後退時にガリガリ音がすることがある(その逆もある)。

 大きな模型では集電ブラシを板で作り、その先にニッケルを貼る。接触点を増やすために先端を櫛状にする。この櫛状にする方法はEscapのコアレスモータに使われている。ニッケルがなぜよいかは決定的な答はないが、適度に硬いこと、融点がかなり高いことと、酸化被膜に多少の通電性があり、それが取れ易いことだろう。この知見はアメリカやヨーロッパ製の製品から来たものと思われる。
 筆者の父親は、「当然だ」と言っていた。何が当然だったのか聞いておくべきであったが、もう遅い。少なくともステンレスの酸化被膜は硬く取れにくい。
 最近は銀合金が使われるようだ。 

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2017年04月20日

床板取り付けジグ

床フランジ取り付けジグ お答がbrass_solder氏からだけだったのは、寂しい。写真の撮り方が悪かったのかもしれない。 

 タイトルを何と書いたら良いか、しばらく悩んだ。床板を取り付けるL字型の部品(アングル)を所定の高さに側板の内側に付けるジグである。床板そのものを取り付けるジグではない。
special clipsspcial clips2 厚い板を、屋根と側板を組んだ状態で載せ、アングルをバネで挟んで嵌める。アングルはバネの圧力で留まっているだけで、自由に動く。ここが筆者の工夫である。Oスケールは車体が大きいので、剛性が相対的に少ない。アングルを側板に密着させるのはなかなか難しい。洗濯バサミで締めると、側板が軽く曲がって密着する。洗濯バサミの先には、アングルをまたぐような加工がしてある。
working with jig 大きなハンダごてを当てれば、ハンダが浸み込む。こういう工作はハンダごてが 適する。見掛けは問題外なので、ハンダを100%流す。完成するととても堅い車体ができる。
 作業が進むにつれてこのハンダ付けジグをずらして、全長に亘って取り付ける。アングル高さはネジで自由に決められる。

 筆者はこの作業が好きである。頭を使わなくても、時間が経てばたくさん出来ているという感覚が良い。職人になった気分だ。アマチュアといえども、時間は貴重だ。
 ブラス製の不等長アングルは、足立健一氏に大量に作ってもらった。こういうものはたくさん持っていれば、作りながら在庫を数えなくてもよい。

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2017年04月18日

Jig

the jig このジグは何だろう。クラフツマンならすぐわかるはずだ。そうでない人はそれなりに?
 しばらく使っていなかったが、最近必要になったので引出しの奥から出した。一度踏んづけて壊したので、片方は作り直している。寸法を測らずに作ったので、ネジ孔の位置が少し違う。
  短いほうの板の裏には硬いリン青銅の板が張ってある。弾力で何かを挟むのだ。

 かなり前に、祖父江氏のところで見たものを自分なりに改良したものだ。祖父江氏は、相当頑丈なものを使って、ワークに嵌め込んでいた。これは上から載せるだけである。
 

115_5415 この台車の枕梁が行くえ不明なので、 t0.3 のリン青銅板を細く切って作った。台車枠が捻れるようにしたのだが、まだ硬い。t0.25でもよかっただろう。t0.2では薄過ぎた。
 この台車はカブース用である。リーフ・スプリングがほとんど飛び出していない台車のバネを切り捨て、長いロストワックス鋳物をハンダ付けした。内側は見えないので、半分に切って節約した。これくらい飛び出していると気持ちが良い。 
 カブースは韓国製で必要以上に重かった。K氏のところから戴いたものなのだが、元の所有者が余計な改造をしようと思ったものの、点対称に間違えていたりして、収拾が付かない物であった。購入者のK氏もギヴアップしたものらしい。
 思い切っておかしなところはすべて切り外して捨て、作り直した。とにかく重い車輌である。740gもあるので、ボールベアリングを入れざるを得ない。重いから、グリースの抵抗など問題にならない。よく走る。 

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2017年04月16日

motor bracket

 先日の写真で質問があった。モータ・ブラケットが意外と薄いのではないかというものである。確かに薄い。チェーンの張力などは知れているが、軽衝突の衝撃で曲がりそうに見えるかもしれないが、実は工夫がある。材料は t1.25 のブラス板である。本当は t3 を使いたいところだが、曲げるのに苦労する。専用の曲げる道具を持っているのだが、1つ2つを作るのに、引っ張り出してセッティングをするのが面倒だった。 

motor bracketmotor bracket2 t1.25 にV溝を掘って曲げてから、金鋸で切り目を入れて小さなブラス片を押し込み、ガスバーナであぶってハンダ付けする。それだけである。もちろんはみ出したところは削り取る。この方法が簡便にして丈夫である。
 見かけを気にする必要がないところだから、ジャンク箱から取り出した、汚い板である。工場で作るのなら、工程数が少ない厚板曲げが正解であろうが、アマチュアならこれでよい。あっという間にできる。

solderingchassis この種のちょっとした補強は効果的である。補強の種類がやや異なるが、祖父江氏の60年代の製品の床板にはこういう加工がしてある。
 長いものを一気にプレスで抜くのが大変なので、三つの部品に分けている。それを継ぐのに、重ね継ぎをしている。折り曲げているので加工硬化しているから強い。長いものを加工するのが面倒な場合に、使える技法である。それにしてもこのハンダ付けのテクニックは見事である。t1.5の板を組むのに、大きな焼きゴテでさっと流してある。 

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2017年04月10日

続 radio controlled engine

 柔らかいプラスティックのシェルに重い下廻りをどうやって付けるかは、大いに悩むところだ。

 中に完全に密着するかご状の直方体を入れて接着すれば、ネジを締めても良いかもしれない。しかし、強く締めれば壊れるだろう。締めないと、ネジが脱落する可能性がある。
 これを解決するためには、中のメネジを下廻りの床面と密着させねばならない。そうするとメネジを立てたブロックはどうやって留めるのだろう。この答がなかなか見つからなかった。

 ボディ・シェルの床板部分の厚さが1.6 mmであった。1/16インチだ。その部分に引っ掛かるようにブラスの角棒をフライスで加工した。それを接着すればよい。ただ、下廻りの床板の穴と一致しなければならない。後で加工すると熱と力で壊れる。事前に孔を開けたい。

Fixing body shell これを解決する方法を思いつくのにかなり時間が掛かった。図のオレンジ部分には2 mmのネジ穴がある。ブラス製床板にはネジが通る穴があけてある。 
 
 長いネジを作った。2 mmの丸棒をダイスに通し、長さ60 mmほどのネジを作ったのだ。それを差しておいて、接着剤を塗ったブラスの角棒を床板の裏から引き上げた。片方抜いてネジを締め、もう片方も抜いて締める。こうして半日待てば、メネジを立てたブラスの角棒は所定の位置に接着される。
 
 ネジを思い切り締めても、壊れることはない。金属同士が密着している。はみ出した接着剤で床板がくっつかないよう、薄く油を塗っておいた。もちろん後でよく洗った。
 スーパーXの接着力は素晴らしい。この方法は堅固でありながら、工作が簡単で確実である。

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2017年03月27日

懸架装置

spring 板バネはすぐに用意できたが、バネ鞍その他の部品を作らねばならない。バネ鞍は扁平角パイプを見つけたので、それを輪切りにしたのち、一部を欠き取ってわずかに開き、無理矢理にフレイムにかぶせた。押出し材であるからとても硬くて都合が良い。細い孔をあけて、下から釘を差し、上で軽くハンダ付けする。その時、バネを巻くバンドも同時にくっつける。上の方は見えないので実にいい加減だ。機能すればよいので、外見には拘らない。

highspeed drillpress 板バネの先にはカマボコ型の部品をハンダ付けし、それに巻き付かせるバンドを作った。これらの部品は精度がないと不揃いが目立つので、全て機械加工で作った。細い薄板に小さな穴を開ける必要があり、高速ボール盤を使った。普通のボール盤では食い込んで滅茶苦茶になる。
 銘柄はSEIKOSHAの"Micro Star"である。ずいぶん前に買ったものだ。1万2千回転出るので具合が良い。高校生のころ、細いドリルを普通の電気ドリルに付けて孔をあけていたが、よく折った。それを見て、父が、
「無駄な努力だな。高速ドリルを使わないと駄目だよ。切削速度には最適域があるんだ。」
と言った。それで、中古の良品を買った。全体の上下が、カラムのボールねじ風の大きな握りを廻してできるのが気に入っている。ステンレスでも超硬のドリルで一発でOKだ。もちろん、切削油はステンレス用のものを選ぶ。ふつうのドリルビットではすぐダメになる。

 作ったバネ関係の部品をフレイムに取り付けるには長いリンクを介している。イコライザがないので、本当はこんなリンクは要らないのだが、フレイムの下の方に孔があいているので仕方がない。
 作った台枠に、軸重500 gw になるように錘を取り付け、走らせてみたところ、フログでドスドスという音をさせて通過した。合格である。ストロークは、0.7 mm程度である。軸距離が短いので、十分なのである。錘は鉛で鋳造した。鋳型は10 mm厚のバルサである。
 バルサは軟らかく弾力があるので、クランプで締めて、台の木に釘で打つと漏れない。 また、熱にも強く、焦げても強い臭いがないのが良い。

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2017年03月25日

ステンレスのハンダ付け

 ステンレスの車体をハンダ付けするのは簡単である。コツとしては塩酸を多少含むフラックスを使うことだけである。塩化亜鉛だけではぬれが悪い。表面の酸化被膜が堅いのである。塩化亜鉛だけの時は、接合面をヤスって新しい面を出す必要がある。
 小さなコテでも熱が逃げないので楽に付けられる。しかも素手で持っていても熱くない。いつもは熱絶縁を考えて木片等で押さえていたが、今回はそのまま手で握って付けた。バケツに水を張ってその上で付け、終わったら即、水に漬けて冷やす。こうすれば火傷もせず、効率的である。

BlogPaint 車体に部品をイモ付けするのは簡単である。ブラス車体の時は穴を開けて部品を差し、裏から大きな鏝で留めるのがふつうであった。ステンレス車体の場合は、表面から細い55Wの鏝を添わせるだけで、完全にハンダが廻る。エアタンクの台座(t1.5ブラス板をフライスで加工)を屋根に付ける時にその方法を採ったが、実に簡単で驚いた。炭素棒の出番は、ほとんどなかった。この写真は、余分のハンダを削る前の状態である。 

 手違いで一部の部品が足らなくなった。10台分を作って配分したのだが、自分の分の妻板が無い。仲間に一人ずつ電話して問い合わせるより、作った方が早いと判断して、洋白板で作った。その時、手間を省くために、ヘッドライト穴を無くした。その結果、ヘッドライトは外に設置することになった。
 ステンレスは洋白よりも一桁以上硬いので、ステンレスの窓枠を付けておいて、それをガイドにヤスリで窓を仕上げた。実に簡単で、これは技法として使えると思った。

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2017年02月07日

続々 Lobaughの台車

Lobaugh bolster2Lobaugh bolster ロボゥのボルスタはこんな格好をしている。1 mmほどの薄い板である。ブラスの板をプレスで押し曲げて、加工硬化させている。日本の鉄道模型はどうしてこれを真似しなかったのだろう。薄い板でも剛性があり、へたらない。台車枠には2-56のネジ(2.1mm)が切ってあり、段付きワッシャをかませて締める。筆者としてはこの段付きワッシャにネジを通して締めるのは気に食わない。1本のネジで2つのものを締めることになるからだ。ネジは1本で一つを締めるというのが常識である。ばらす時、パラリと部品が落ちる。韓国製の模型はもっとひどく、一つのネジで4つを締めているものがあった。
 やはり、段付きネジを使うのが筋だ。

 現代のボルスタ高さから、かなりずれているので、高さを調整した上でセンタピン孔をあけている。 場合によってはボルスタを上下逆にして、厚板を貼って使うこともある。この貨車はその方法を採用した。

 さて、前々回のクイズはいかがであろうか。かなり近い答を寄せられた方もあるが、まだ正解者はいない。その種の高速貨車は、蒸気暖房の配管を持っている場合が大半だが、これはそうではない。その理由も含めて次回発表とする。

糸鋸台 糸鋸台は仲間内では大変評判がよく、欲しがる人が多いので、材料を切ってキットの形にした。いつも手伝いに来て下さる方へのお土産だ。すぐ組み立てて持っていらっしゃるので、ベルトサンダで角を落とすと完成だ。
 博物館のオリジナル商品にすれば良いという意見も戴いている。

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2017年02月05日

続 Lobaughの台車

 ロボゥの台車は造形は良いのだが、如何せん古すぎる。しかし手を加えて黒く塗れば、遠くからなら何とか我慢できる。走行性能は素晴らしい。ボルスタがへたらない構造になっているので、台車枠が平行を保つのである。

UP caboosecaboose truck このUPカブースは1960年代に安達製作所で作られ、カツミが輸出したものだ。多少の間違いはあるが、それも愛嬌で、我慢している。作りがしっかりしていて、多少の衝突には十分耐える。台車込みで550 gもあるので、ボールベアリングを入れた。
 以前はベッテンドルフを付けていたが、この時代の台車はイコライザ付きであるから取り替えたかった。韓国製でその商品が出るまでは、ロボゥが唯一の製品であった。それがこれである。 
 文鎮の縁を整形して、孔をあけ、余分をすべて糸鋸で抜く。端の細い部分も中身が詰まっていたので、三角を切り抜くと多少すっきりした。コイルバネも切り落とし、ヤスリを掛ける。そこに、細いコイルバネを接着する。そうすると、バネが効くように見えるらしい。
 友人に見せると、車体を下に押し付けながら、「オッ、バネが効いているね。」と言うから面白い。視覚というものは脳に強く働きかけるのだ。

 Barber Bettendorf caboose trucksこの台車は、カブース用のBarber Bettendorf swing motion truck である。本物は揺れ枕が付き、緩衝性のある板バネを持つ高級台車だ。そうでないとカブースの乗務員は車体が飛び跳ねて、どうにかなってしまうだろう。NYCのカブースに使う予定だ。これもボールベアリングを入れた。そのカブースが、これまた重いのだ。  


painting 前回の問題の、鉄道名は2つほど候補があるが、この写真をご覧になれば一つに絞られるだろう。左手前のプルマン・グリーンの貨車である。
 さていかがであろうか。



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2017年02月03日

Lobaugh の台車

 地下室の整理をしていると、昔買い溜めした様々な部品が出てくる。Lobaughの台車が10組ほど見つかった。当時はかなり高い買い物であったが、現在ではもうゴミの一歩手前である。
 何がいけないかというと、ロボゥの台車は砲金の砂鋳物で、現在の標準的細密度からはかなり遅れている。日本製の鋳物より、抜き勾配が緩く、文鎮のような感じである。

 抜き勾配というのは、砂型鋳物を作る際、砂型から型を抜きやすくするために、断面が台形になっていることを言う。英語では draft angle という。要するに「引き抜き角」だ。
 もちろん上が広く、下が狭い。すなわち、台車の表面より、裏側の面積がずっと大きいというわけである。これは許せない。ヤスリで垂直になるよう落としてしまうのだが、大変な手間である。ベルトサンダを使うと数秒で完了だ。 特に上のエッジは大切だ。下は見えないこともあるから、ごく適当である。

Allied Fullcusion trucks このAllied Full Cushion台車は長年探していて、数年前に見つけたものだ。手に取った瞬間、やる気が失せるほどひどいものであった。抜き勾配を削り、孔をあけ、糸鋸で三角の穴を切り抜く。凄まじい手間を掛けて、ここまで来た。元の文鎮のような鈍さが消えて、遠目には十分フルクッション台車に見える。 ピヴォット軸受を構成しようと思ったが、テーパ穴を作る工具の切れ味が悪くあきらめた。テフロン・コーティングの樹脂製スリーブも入れてみたが、それほど感心しなかった。残るはボールベアリングである。
 この貨車はかなり重く、460 gほどある。軸重100 gを越えるとボールベアリングの効果が目に見えるようになる。 早速、座繰りドリルで孔を拡げ、装着した。

 さて、この貨車はどこの鉄道に属するのであろうか。これがすぐわかった方は、かなりのアメリカ鉄道ファンである。昔、椙山満氏が、この貨車のことを話されたので、どうしても作りたかったのだ。 

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2017年02月01日

客車ヤードの延長

passenger car yard2passenger car yard 我が家の地下室倉庫の発掘調査もほぼ終わり、客貨車の在庫を把握できた。あと70輌くらいだという確証を得た。客車の数が意外と多かった。客車ヤードは今の長さではとても足らないので延長工事をしている。一本当たりの長さが増えれば、本数が少なくても、やって行けるとみた。

passenger car yard3 25 mm厚合板を切って作るのだが、また無駄になる部分が最小になるように切り方を工夫し、ほとんど捨てることが無いようにした。ただ、900 mm幅の板から、500 mm幅の曲線を切り出し、その残材を回収して有効利用するわけだから、幅300 mmがせいぜいだ。
 つまり、延長分は5線の途中で狭くなって3線になるが十分だろう。14輌、16輌編成1本ずつと20輌編成3本が入る。これ以上客車が増えないと有難い。
road bed support 路盤取り付けは、既に物がたくさん置いてあるので、熔接は避けたい。鉄骨を熔接したものを、タッピング・スクリュウで留める。
 下穴なしでもできるのだが、細い穴があけてあれば、すんなり入ってずれることもない。


 すじかい付きの梁を鉄工所で作って貰ったので、工事は簡単だ。ただ、レーザの水準器をお返ししてしまったあとなので、またもトランシットを持ってきて、覗いて水平を出した。上下方向、傾きを調べるので、大変な手間である。4人がかりの仕事であった。
 幸い、助っ人がいる時にお願いしたので、比較的短時間で取り付けることができた。レーザ水準器があれば、一人でもできただろう。


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2017年01月24日

続 ガセットを作る

gasett plates 正直なことを言えば、ガセット・プレートを作る方法が解決しなければ橋を作ることはできなかった。レイアウトの建設が始まった時、交差部はトンネルにするか、それとも橋にするか、ずいぶん悩んだ。
 いろいろな方法を考えていたが、最終的に残った方法がこの方法である。試作してうまくできたので、橋の設計に取り掛かった。製図はすべてnortherns484氏にお願いした。大変な作業をして戴いた。
 
rivet forming (9) ガセット・プレートのリヴェットは大きくて目立つが、車輛とは異なり、じっくり見るようなものではないのだ。一瞥してよくできているなと思わせることができれば、それで良いのである。 

 このガセットを作るのには、大変な手間が掛かる。紙の上から順次打つのであるが、時間が掛かる。大きさはいろいろあるが、4枚で1時間ほどだ。
 全部で100枚ほどあるので、この先、かなりの時間が掛かるだろう。

 毎朝、起きてすぐの時間帯に、朝日を浴びながらやる。目の疲れが無い時にやらないと、失敗する。

 金床の上で叩き伸ばしたガセットを、スーパーXで貼る。小さなクランプで押さえて固まるのを待つ。リヴェットの大きさは、まずまずであった。

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2017年01月22日

ガセットを作る

 ガセットをどのように作るかは、いくつかの案があった。リヴェットをどのように作るかが問題である。エッチングや特殊なデカルによる方法も考慮したが、いまひとつ写実感がない。 
 やはり、押出し工具でやることになったのだが、通常の方法では大変である。ブラス板に卦書いて、その交点を打たねばならない。罫書きの手間を想像するだけでも気が滅入る。
 
rivet forming (4)rivet forming (3) 手持ちのリヴェット打ち機に針が下から出るタイプのものがある。こういう時には便利だということで、各サイズのオスメス型を買ってあった。
  作図をお願いしたnortherns484氏に無理を言って、ガセットを原寸大で印刷してもらった。リヴェットの座標を正確に押さえるため、メス型ダイの直径と同じの2.6mm径で描いてもらった。

rivet forming (5)rivet forming (6)rivet forming (7) 薄いブラス板に両面テープで図面を貼り付け、雌型を丸の上に載せて、コンとハンマを落とす。次から次へとこの作業をこなしていくと、1枚できあがりだ。
 紙をめくってみると、そこそこにうまくできている。

rivet forming (8) 金床の上でゴムハンマでむらなく叩いて、反りをとる。鉄橋に接着剤で貼り付けてできあがりだ。 叩くと、裾野の盛り上がりが治まって、リヴェットの形が良くなる。


追記
 3枚目の写真をよく見て戴くと、〇がポンチと少しずれている。このずれが目でみて容易にわかるというのがこの方法の工夫点である。正しい位置にあると、前後左右に白いところが見えないのだ。コメントを戴いて、それを書き忘れたことに気付いた。
 金属板上の罫書きとは異なり、印刷された交点の面積はかなり大きく、思うようには座標は決まらない。
 

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2017年01月18日

続 作業台の高さ

 それを聞いて、「やはり、そうか」と思った。
 裏庭の物置を整理した時に、実家から引き揚げてきた風呂の椅子が出てきた。ほぞが緩んで壊れていた。 捨てようと投げたが、その瞬間ひらめいた。

 V-board ルータで切り込んで、V-boardを沈め、面一(つらいち)にする。裏も少し削って、握りの前の締め金具が当たらぬように逃げる。V-boardは、硬い樫の木を用いた。


V board 2 接着剤を十分塗って締め上げ、一日待つ。多少の不陸はベルトサンダで落とすと、平らな作業台ができる。ワークをクランプで締めることも可能だ。
 脚の裏にはゴム板を貼り、多少摩擦を大きくする。足の手前にはストッパを貼りつけ、作業台の縁に引っ掛ける。

V board 3 極めて単純な工作で、1時間で完成だ。筆者の体格で、普通の椅子に座り、ほど良い高さである。この種の椅子は最近はあまり見かけないが、わざわざ探すほどのことはない。スクラッチから作ったとしても、大した手間ではない。

 友人が来た時に試してもらったが、なかなか良いという評価だった。 お試しあれ。


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2017年01月16日

作業台の高さ

 三本ローラの写真をご覧になって、
「これは博物館の奥の、高くなっている線路路盤に付けてありますね。」
と、いうメイルを戴いた。
「高いと、見易くて良いですよね。」とある。
その通りなのである。

 万力がその場所にある。各種の切断はそこで行う。切粉が落ちるのはその下の隠しヤードへの路盤である。紙を敷いて受ける。

 糸鋸作業が高いところで行われると仕事が捗る、というのが筆者の認識である。視線が水平に近くなるので、直線が見易いのだ。以前は高さ750 mmの作業机に薬研台(英語ではV-boardという)を取り付けていた。結局のところはしゃがんでやることが多かった。

 自宅のレイアウト工作の時、1200 mmの路盤に万力をとりつけ、作業した。やや高い椅子に座って作業したのだが、なかなか具合が良い。
 普通の机(720〜750mm高)では何かを用いて高くすると良さそうだと思っていたところ、今野氏が興味深いことを教えてくれた。
「他の趣味界の人と話すと面白いですよ。金工をされる方で、全くの素人さんの様でしたが、糸鋸を使うとき、机の上に作業用の台として、箱を載せると言うのですよ・・・・・」

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2016年12月07日

椅子を作る

chair 客車が増えてきたので、車内を作らねばならない。プルマンのキットの座席はある程度あるが、コーチ(座席車)の椅子が足らない。
 プラスティック製のものもある程度はあるが、その数倍必要だ。

 材料箱を探していると、思わぬものが出てきた。30年以上前に買った木製の椅子材料だ。ルータで成形した長さ 30 cm 程度のもので、それを鋸で切れば金太郎飴のように椅子ができる。

chair 2 まず全体にラッカ・サーフェサを塗り、ザラザラを取る。それを薄刃の丸鋸で輪切りにする。この機械は有難い。大きな機械だと刃が厚いので、おがくずになって飛んでいく部分が多いが、これは0.5mmしかない。掃除機のホースを突っ込んでおけば、埃も出ない。ただ、刃の径が小さいので、裏表を切らねばならない。
 じゃんじゃん切り落として、たくさん作った。切り口がざらついているので、またサーフェサを浸み込ませなければならない。場合によってはサーフェサの液に漬け込むことも必要だろう。

 この製品を誰が作ったか全く不明だが、筆者の手持ちの刃を組み合わせて使うことでそれらしいものはできそうだ。手元にルータの刃は20種類くらいある。
 座席が必要な車輛はたくさんあるので、今後の課題である。

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2016年12月03日

続 Walthers の客車キット

magnet fastening この側板はブリキ板すなわちスズめっき鋼板である。磁石にくっつくので、小さなネオジム磁石を本体に取付け、鉄板を吸着させる。
 磁石は2.5mm径、2.5mm長のものを11個植え込んだ。接着は例によってスーパーXである。 パチッと小さな音がして完全に吸い付けられる。このままでもよいが、走行時に下にずれると面白くないので、床板に引っ掛かる、小さなLの字型の板バネをハンダ付けし、重さの大半をそれで受持つことにした。磁石は剥がれない方向に働いているだけである。

 こうすれば側板は着脱自由で、あとからでも内装を付けることができる。電装も簡単にできる。磁石は一つ20円くらいのものだ。もう少し大きなものを考えていたが、それでは吸着力が大き過ぎて、取るときにブリキの側板が曲がってしまう可能性が高い。

Walthers steps この模型のステップはブリキを曲げて、ハンダ付けしてある。昔はアメリカ人がこんな工作を内職でしていたのだ。ハンダの付け方は下手である。フラックスはちゃんと洗ってあり、錆びることはない。

 内装に必要な座席を作らねばならない。一部は用意してあるが、足らないだろう。

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2016年11月13日

続 隠しヤードを隠す

腰壁完成 多少色が濃い部分は1年以上前に作った部分だ。光に当たるとこの色になる。
 今回腰壁を作った部分は階段の横で、少々窮屈なところだ。当初の設計開始時に、この部分の通路をどうするかで、図面を描きながらかなり長時間討論した。northerns484氏には大変お世話になった。すでにある2800、2900 mmRの路盤を使い、通路幅を確保するのは困難な作業であった。車椅子が通る幅を考えると、不可能とも思えた。

 車椅子は行き止まりにせざるを得ないかとも思ったが、3次元で考えると、1200 mmという高さは車椅子の人の肩の高さより高い。ということは、頭を少し傾ければ通過できることが分かったのだ。体格によっては頭を傾ける必要もない。そのためには、テーブルトップの裏側には、極力何も出ていないほうが良い。オーヴァハングになるので支えが要るが、細い鋼製の角パイプを突き出させ、それで支えた。角は最大限に削り、丸くした。たとえ頭をぶつけても痛くないようにした。健常者は、普通の体格の人ならそのまま歩ける。体格の良い方は、カニ歩きすれば問題ないだろうが、そういう人は今のところない。

wheel chair clearance この写真は最近のものである。 この程度の余裕でしかないが、通過できる。合板の先が一部直線になっているのは、木取り上致し方なかったのだが、結果として良い方向に働いた。もう少し削っても良いかもしれない。いずれプラスティック板で保護される。
 
 この車椅子は伊藤剛氏による改良品で、ブレーキがレヴァをどちらに倒しても効く、優れものである。リンク機構は剛氏のお得意であった。 

 腰壁が完成したので、隠しヤードは文字通り隠され、観客からは全く見えなくなった。線路の載ったテーブルトップは、極めて剛性が高く、体重を掛けても撓まない。 

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2016年11月11日

隠しヤードを隠す

 隠しヤードの工事が完了したので、腰壁を作った。高さが1200 mmの板を丸く張ったのだ。この工事は結構面倒な準備が必要であった。

bent wood frame まずテーブルトップの裏に、曲げた角材に接着剤を塗って、木ネジで留める。この時、外周との間隔が一定になるようにジグを用いる。この写真は1年以上前撮ったものだ。Dr.Yにお手伝い戴いている。

 木材を曲げるのは難しい。一定間隔で等しい深さに切り込みを入れ、ジグに押し当てて曲げる。曲がった状態を保ちながら、インパクトレンチでネジを合板の上から締める。
 上ができたら、下を作らねばならない。同様に木材に切れ目を入れ、上の部材と完全に一致する場所に置く。曲がりが不完全であると壁が波打つので、レーザを使って上下を一致させる。曲がりを固定しなければならないので、内側に薄い合板を接着剤で完全に固着させる。クランプが大量に要る。コンクリート床にはアンカを打って留める。
 たまたま本職の大工が見に来て、「あんた上手いね。これで飯が食えるよ。」と褒めてくれた。

 隠しヤードの工事が終わるまで、約半分の腰壁が固定できなかった。工事の都合上、側面から作業することがあるからだ。腰壁がないと、テーブルトップが多少撓むのが気になっていた。
 腰壁の材料は、ホームセンタで見つけた本実(ホンザネと読む)加工のカラマツだ。おそらくロシア製だろう。薄く溶いたオイルステインを浸み込ませ、ウレタン・ワニスを塗っておいた。多少の汚れは洗剤を付けて拭き取れる。

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2016年11月09日

文字等を消す

 当鉄道には買ったままの車輛はない。すべて、手が入れてある。補重はもちろん、台車の付替え、細かい造作の作替え、文字入れがしてある。
removing lettering and herald 気に入ったデカルがあればそれを貼る。そのためには塗装を剥がさねばならない。すべて剥がすのは面倒であるし、うっかりするとプラスティック本体が変質することもある。過去にいくつか苦い経験があるので、最近は物理的に剥がしている。磨き砂を付けて歯ブラシで擦ると、表面から落ちるので、文字が消えていく。地肌も多少削れるが、必要なのは、地肌から文字だけ浮き上がっているのを無くすことだ。

 この方法はあとで塗装を重ねても全く差が感じられない。もちろん文字の厚みにもよるだろう。これは過去にもやっている
 このAtlasの旧製品は文字の塗膜が極端に薄いので、その点は簡単である。つまり以前は透けていたのである。文字の部分が完全に不透明でなかったのだ。これでは仕上がりが悪いので、軽くウェザリングを掛けてごまかしていた。

 今回、昔から気に入っていたデカルを入手できる見通しが付いたので、塗り替えを決心した。友人から、デカルのデータを戴いたのだ。印刷して再生できる。そのデカルはその昔、Champion Decalで扱っていたが、とおの昔に廃盤になってしまった。その鉄道会社が消滅してから60年ほどになる。フロリダからキューバ、ハバナ諸島方面に行く連絡船の路線である。アメリカとの国交が回復したので注目している。

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2016年11月03日

緩衝とは

 緩衝装置にバネを用いてはいけないのか?という質問を戴いている。

 バネを用いると衝撃は受け止めるが、そのあとが問題である。蓄積されたエネルギィの行き場所がないから、すぐに放り出すことになる。即ち、貨車は同じ速度で跳ね返ってくる。これでは意味がない。
 ぶつかった時のエネルギィのかなりの部分を熱に変える必要がある。この発泡ポリ塩化ビニルは、その点とても優秀だ。もともとは、工場で高価なジグとか測定器を置く棚の中敷き用のものらしい。緑の部分は中身が詰まっているが、黒っぽい部分は多孔質である。

 曲げると弾力は多少感じるが、徐々に変形していく。変形した後はそのままの形を保つが、力を取り去るとじわじわと元に戻っていく。 典型的なエラストマの特性を持つ。

 63 ft貨車の20輌編成(約10 kg)を時速30 km相当でぶつけると、速度はその1/5くらいで戻ってくる。脱線もしない。この件については円筒状にする材料の幅をいくつか試作して決めた。初めは、中にエアキャップ(いわゆるプチプチ)を入れてみたりしたが、弾力が強くなりすぎるのでやめた。

 ラジコン自動車用のショックアブソーバも試したが、長さを短くできないのでやめた。紹介した方法が、コストの点でも性能の点でもベストである。 材料は大量に余っているので、送料だけご負担戴ければ、必要な方には差し上げる。
 この材料を隠しヤードの地下部分に全面的に貼って、消音するつもりだったが、ゴム板が見つかったのでそれを使った。 

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2016年11月01日

車止め

 隠しヤードの終端部には、適当な緩衝装置が必要である。堅いものでは編成が衝突すると壊れたり、脱線したりする。

115_4908115_4912 末端部は本線の円周に沿って長さが変化するので、折れ線状の終端を設け、それに線路に対して垂直になる木材を取り付けた。三角のブロックは、庭のデッキを作った時の廃材を取っておいたものだ。カナダのイエロゥ・シーダでとても良い匂いがする。木目が素直なので、割って作った。右の写真は仮留めの状態である。

115_4909 発泡ポリ塩化ビニルの 3mm のシートを丸く巻いて、ワッシャを噛ませてネジ留めした。列車をぶつけると、実に良い緩衝能力を示す。スポンジでも実験したが、これよりはるかに大きなものが必要だった。


hidden yard DCCであるから、配線は極めて単純明快で、すぐ終わった。 すべての線で、衝突実験をして無傷であることを確かめた。

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2016年10月16日

塗装

Badger boxcar red のような微妙な色はFloquilを用いるが、黒は日本製の塗料である。エアブラシはBadgerのシングルアクションを改造したものだ。タンクを大きくしている。一度に10輌も塗ることがあったので、容量を増やしたのだ。
 中にぶら下がっているパイプは絶妙な硬さで感心していた。それが突然行方不明になってうろたえた。20年も使っていて、無くなったのは初めての経験だ。溶けないプラスティック・パイプで、ちょうど良い太さのものを探したが、見つからない。
 内径はインチサイズのはずなので、インチのブラス・パイプを探した。見当をつけて当ててみた。内側をリーマでさらってはめると、ぬるりと嵌まって抜けなくなった。ちょうど良いサイズであった。強く引くと抜けるから、掃除には具合が良い。長さは数通り作らざるを得ない。

painting 銀を塗ったついでに、オイルタンクも塗ってしまった。これはPlastruct製のキットである。10年以上前から持っていた。石油会社のデカルを貼れば映えるだろう。あと2,3本あると良いのだが、どうやって作ろうか迷っている。
 台車を塗るときは車輪の踏面とフランジだけをマスクする。

painted cars 16輌塗ったので、デカルを順に貼っている。フロクイルにはGlazeという艶出し剤を4割程度混ぜる。そうしないとデカルが載らない。
 ウェブ上には怪しげな情報がたくさんある。このグレイズについては、どれも量が少ない。5%などという、おまじない程度みたいな数字まである。やったことがあるのだろうか。最低3割は混ぜないと艶が出ない。筆者はグレイズを大きな缶入りで購入していた。薄め液はキシレンを使っていた時期もあるが、最近はラッカシンナである。天気の良い日なら、全く問題ない。  

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2016年10月14日

続 open top hopper の整備

 貼り付けた t1.2 はわずかに設計値より厚い。ハンダ付けした後で、フライス盤でひと舐めする。0.1 mmほど削るのだ。こうすることにより、連結器が完全な平面に取り付けられる。ハンダの厚みとか、様々な要因が一掃されるわけだ。

 穴を開けてタップを切る。そして接着剤を塗って、Kadee couplerを付ける。ネジ一本では多少のガタが生じると緩みやすい。ネジが落ちると大事故になる。金属製の貨車は連結器の片方を電気絶縁する。何かの間違いで、たくさんの貨車の先端と後尾が導通するのを避けるためだ。まずそんなことはないが、念のためである。

painted cars また早朝より天気の良い日があったので、8台塗った。今回は塗り分けがあるものもあるので、慎重に塗った。塗膜が硬くなってから、マスキングをする。黄色の家畜車は3色塗りであるが、屋根と妻が銀、床下が黒であるから簡単だ。

 問題は次回に塗装予定のboxcarたちで、側面の上下が塗り分けられている。水平に塗り分けるのは非常に難しい。定盤の上でハイトゲージでケガくことになる。貨車のボディを定盤の上に正確に置くのは、意外と面倒なのである。たくさんのブロックを用意して支えなければならない。

追記 上の写真の背景にあるフェンスはpicket fenceですね。というコメントを戴いた。その通りである。よく見ていらして驚いた。表は白で、内側が緑である。

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2016年10月06日

貨車を隠しヤードに置く

hidden yard かねてより製作中の隠しヤードが一応完成したので、貨車を入れてみた。全部で200輌入るはずである。自宅のレイアウトからの移籍分が50輌ほど、土屋氏から100輌ほど、最近シカゴから移籍・新製したものが20輌ほどある。すべての車輛の質量を測定し、所定の質量まで補重する。

cars not completed そのうち30輌は未塗装である。相も変わらず悪天候で、塗ることができない。 この写真の下り線路に10輌以上ある。 

 すべての車輪をLow-Dに取り換え、連結器をKadeeにする作業がかなり大変であった。どっさりあった連結器、車輪がたちまち底を尽いた。 台車もAthearn製がなくなり、Weaverの台車で代用したものもある。
 また、車輪に色を塗った。ステンレスの地の色では許せない。すべての車輛の車輪の裏を塗る作業は、意外に大仕事で、一日20輌ずつ片づけている。レイアウトの工事終了後、1時間半程の作業だ。それ以上やると体力が持たない。フロクイルの赤サビ色が1瓶無くなった。 この色は、隠ぺい力があるので助かる。ひと塗りで作業が終了するのだ。車輪を弾いて回転させておき、筆の先を接触させる。もちろんあまり速く回転させると遠心力で飛び散るので、多少の工夫が必要だ。早く廻っているときは、径の小さい軸部分を塗り、遅くなった時に外周に近いところを塗る。裏も表も塗る。摩擦が少ないので、慣性モーメントだけで作業できる。
 ついでに連結器もサビ色にした。たっぷり塗ると固まってアウトなので、ドライ・ブラシでちょんちょんと塗る。 

 ローラ・ベアリング車のサビ色の車輪を付けた車輛群は、なかなかの見ものだ。 

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2016年10月04日

decalの補強剤

Decal 苦労して古いデカルを手に入れ、貼ろうと思った瞬間に、水の中で四散してしまうことがある。古いものはデカルの膜が劣化して、ヒビが入っているからだ。
 そういうときのために、この液体がある。Microscaleから出ている。膜の強度が怪しいデカルにこれを塗ると、表面に新たな膜ができ、水に浮かせばその膜を拾い上げることができる。

 Fordのホッパ車のデカルは極めて貴重で、オークションで苦労して落札したものだ。貨車を塗装して貼るつもりだったが、膜が怪しいので、この液をさっと塗った。
 塗った瞬間に不思議な感触があった。なんと、膜がほとんど流れてしまった。擦ったわけでもないのに、白い模様が全体に広がってアウトだ。
 薄く吹き付けると良さそうにも思えたが、粘度の高い液体で、それも難しそうだ。溶剤はメタノールのようだ。薄めると、デカルの印刷部分がますます溶けやすくなる可能性もある。

 顔料を結びつけているもの(binder)が、塗った液の溶剤に溶けたらしい。 このデカルは、おそらくもう二度と手に入れることができないであろう。がっくりきた。
 Fordの工場の動力源であった蒸気機関の燃料を運んでいたのだ。のちには、暖房用燃料を運んだ。 

 古いデカルは最初からあきらめた方が無難だということだろう。この液を塗らずに水に入れれば、ばらばらになっておしまいだ。しばらく前、大きなヘラルドを貼ろうとした時にも、それが起こった。なんとか拾い集めようと思ったが、とても無理で、あきらめた。
 それもずいぶん高価なものだったが、一瞬で消滅した。腹立たしい限りだ。

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2016年09月30日

クラブ・レイアウト

この合運の参加者が毎年減っている。参加者で、年金受給者でない人が、何人いるのだろう。おそらく、両手で足りるとのことだ。
 鉄道模型は年寄りの遊びになったようだ。若い人もいるのだが、それはNゲージがほとんどで、車輛工作をする人は少ない。HO以上の模型はいずれ、日本では絶滅してしまう、と心配する人が多い。

 この合運も、会場の床にシートを敷くことから始まり、机の搬入、線路の組み立てをする。撤収時にはその逆をやるわけだ。年寄りにはつらくなる。クラブ所有の固定されたレイアウトが欲しい。

 筆者のブログをご覧になっている方が、
「クラブレイアウトが必要だ。」
という話をされた。筆者も同じことを考えていた。自宅から、山を越えて一般国道を通って現地に行ったのだが、途中で見た、山あいにある廃業したホテルなどはなかなかの好物件だと思う。 駐車場はかなりあるし、交通の便もかなり良い。価格はおそらく1000万円も行かないだろう。
 鉄骨作りであれば、内部をぶち抜いて大広間ができる。
 最近は法人の作り方はいろいろあるので、法人の所有として登記すれば、相続問題からは切り離される。
 
 不動産を持つということは、十分な大きさの固定レイアウトが出来るということだ。このようなクラブが大都市の郊外にいくつかできない限り、この国の鉄道模型の未来は真っ暗だと考える。筆者の例を参考にして戴きたい。田舎の土地は安いのだ。
 諸外国の例を見れば、クラブ・レイアウトは当然のように存在する。 

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2016年09月06日

続 Greenfield Village

 この村の中には、20世紀初頭の様々な職業を再現して見せてくれる場所がある。印刷屋とか、焼き物を作る工房とか、機織り、ガラス屋、木工所、鍛冶屋などがある。
 その中で特に興味を持ったのはこのブリキ屋である。ブリキ板(スズめっきをした軟鋼板)を曲げて、いろいろなものを作ってくれる。大物は時間が掛かるので、簡単なクッキィの抜型をお願いした。短冊形に切ったブリキを片方だけ曲げて手を切らないようにする。それをくねくねと曲げて目的の形にして、最後はハンダ付けだ。

Greenfield Village (11) 大きな焼ゴテ(1ポンド級)を出して見せたが、これは使わないと言う。どうするのかと思えば、アルコールランプを使うのだそうだ。このアルコールランプは、タンク部分が多面体で、いろいろな角度で置くことができる。

Greenfield Village (12) ほとんど横向きに置き、吹管を使って炎を所定の場所に導く。吹管は、長さが30 cmほどの平仮名の「し」の字の形をしたブラスの細い管で、青い炎を目的の場所に当てることができる。フラックスを少量塗ってハンダの粒を置く。やはり置きハンダだ。ブリキはハンダ付けが極めて容易で、あっという間に付く。机に松脂が置いてあるので、それも使うのかと聞いてみたら、松脂はあと始末が面倒だから使わないそうだ。
 ハンダは2×3×1.5mm程度の大きさであった。

 ここで作られた商品は、売店で適価で売っている。 

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2016年07月23日

押して付ける

soldering iron (2) これが筆者の厚板工作用ハンダこてである。先が少し曲がっている。この角度で下に向かって押し付けるのだ。その時、肘(ひじ)は机に付ける。もちろん小指の方にこて先が来る。
 最近はほとんど使っていないのでハンダは付いていない。いや、どちらかと言うと、ハンダをこてに付けずに押し当てることが多い。最近は炭素棒使用が9割である。

soldering iron (1) このハンダこては祖父江氏の工房で使われていたものの複製である。アカエの100 Wの電気コテをばらして、ヒータを150 Wに取替え、石綿シートでくるんだ。普段は70%くらいの電圧で使っている(すなわち出力は半分)。ここぞというときは、電圧を上げて使う。こての材料は銅のブス・バァを切って作った。軽く焼きなまして先端を少し曲げた。こうするとワークが見えやすい。

 多量の熱を供給したいときは、少しハンダを融かしてハンダを熱媒体とする。そうすれば、1 mmの板の裏側でもハンダ付けできる。もっとも炭素棒なら、2 mm板の裏でも付けられるが。

 この方法を伊藤 剛氏にお見せしたところ、かなり驚かれていた。
「圧力を掛けてハンダごての熱を一気に流し込むのですね。私は、こて使用の場合は、どうしてもハンダを熱媒体に使ってしまいますね。」
「炭素棒ハンダ付けと一緒ですよ。押して付けているのですから。」
「この形のコテは面白いね。あまり見ないですね。」
「祖父江氏の物のコピィです。」
「あの人は本当に凄い。普通の人には真似できない腕があります。手を機械のように正確に動かせる人なのです。」
という会話があったことを記憶している。

 今野氏からの質問で作業台は何を使っているかということだが、厚い合板(15 mm以上)の切れ端を使うことが多い。焦げると捨てて、新しいものを使う。釘が打てるので便利だ。釘を曲げたり、細い木を打ったりしてワークを押え、さらに付けたいものを例の三本足で押さえる。あとは、こてで押さえるだけである。これは客車の組立てに使う。

 塩化亜鉛水溶液が飛ばないので、合板は焦げない限り変色もない。炭素棒の時の台は、もちろん2 mmのブラス板である。

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2016年07月21日

続 ハンダ付け時の押え

「塩化亜鉛水溶液を薄めたものを使っても、撥ねたりしない」と書いて来た人があった。その人は飛沫が飛んでいることに気付いていないだけであって、飛んでいないとは言えない。詳しく伺うと、ピチピチ音がしているそうで、それは撥ねている証拠そのものである。

 中学生のころからハンダ付けは塩化亜鉛を使ってきた。薬品は少量しか手に入らなかったから、薄くして使った。付くには付くが、 細かい飛沫が飛び散って、周りの糸鋸、ヤットコ、ヤスリが錆びた。そんなものだと思っていたが、大学生になると塩化亜鉛が豊富に使えて、その飽和溶液でのハンダ付けは、それまでとは全く異なる様相を示した。

 音もせずハンダがつるりと浸み込むのは、見ていて気持ちが良い。周りに飛び散ることは全くない。試しに、周りにヤスリを並べてハンダ付けしたが、錆発生の痕跡もなかった。

 これは使える、と思った。その後いろいろな人にそれを伝えたのだが、誰も興味を示さなかったので、最近は黙っていた。ところが、今回今野氏のブログでそれがかなりの盛り上がりを見せたので、発言者としては妙な高揚感を得ている。  

 筆者は商売柄、全てのことに疑問を持つ。本に書いてあることなど、ほとんど信用しない。条件を変えてテストし、起こる現象の分析をする。世の中にはずいぶん間違いというものが存在するものだ。高校の化学の教科書ですら、怪しい話が無数に載っているのだ。筆者の指摘で随分と是正されてはいる。

 ハンダ付けはクランプで締めて行うというのも、場合によっては失敗の元になる。締め付け過ぎることがありうるのだ。ハンダ付けの隙間は 0.03 mm程度が具合が良い。クランプで締める前に、何らかの方法で隙間を空けねばならない。先回書いたように、片締めになる惧れもある。そういうことを考えると、3本足の押えはなかなか大したアイデアである。板同士の接着時には、ブラス板に細かい傷をつけて、その「めくれ」で、隙間を確保する。この状態でクランプで締めると、うっかりしてその「めくれ」をつぶしてしまうこともありうるのだ。

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2016年07月19日

ハンダ付け時の押え

 最近あまりハンダ付けをしていない。ポイントの作成と電気関係の工作をするぐらいで、車輛の工作をほとんどしないからだ。今野氏のブログで、塩化亜鉛飽和溶液の話が出ていて筆者の提供した話題が反響を呼んだようだ。
 ハンダ付けは、日本では塩化亜鉛水溶液を薄めて使うことになっているが、煮詰まるまでにブチブチと撥ねて、周りのいろいろなものが錆びる原因になる。筆者は飽和溶液を使う。全く飛び散らない。音もなくハンダ付けが終了する。飽和溶液にするにはどうすれば良いかという計算例も示されたが、そういうことは考える必要はない。小さな瓶に結晶を入れ、少量の水を足せば結晶が残った状態で、上澄みは飽和溶液だ。どろりとしている。密度は大きい。溶かしたときに濁るのは、水道水に溶けている空気の行き場所がなくなるからだ。放置すれば消える。粘りがあるから浮き上がるのに時間が掛かるが、次の日には消えている。

soldering aid (2) さて、押えの方法だが、ほとんどの方はクランプを使っていらっしゃるようだ。筆者はクランプも使うが、ほとんどの場合、この写真の補助具を使う。今野氏から要請があったのでお見せする。部品は撮影用に仮に置いたもので、他意はない。この設計では鉛の錘の3/4以上がワークに掛かる。押えの先端は平面にして丸く面取りしてある。傷をつけないようにである。

soldering aid (4) このアイデアは、昔アメリカで50年代の古いRMC(Railroad Model Craftsman)を読んでいて見つけた。鉛の付いている部分は針金をつぶしておいて鉛を鋳込んだが、長い間には外れてしまった。特に落とすと一発で壊れた。数年前に作ったのはこれで、鉛をブロック状に鋳て、それを鉄線の途中に付けた台にネジ留めした。壊れにくい。足はブラスで良いが、長い針金はブラスではもたない。Φ4の亜鉛引き鉄線である。熱を伝えにくいというのも、利点ではある。5円玉は大きさの比較用である。

soldering aid (3) 鉛は400 gである。平たくしたのはさらに錘を載せたい時があるからだ。ここで載せているブラス塊は380 gだ。 クランプ締めでは正確に保持するのは意外と難しく、押えるべきものの片方しか、力が掛かっていない場合がある。すなわち、断面が二等辺三角形のハンダが存在することになる。

 この重力による押えはなかなか具合が良く、お勧めしたい。作るのはわけない。鉛の錘を作るのには手間が掛かるが知れている。ブラスの塊でもよいのだ。後ろの2本の足はもう少し広げると安定が良くなるが、作業台が広くないのでこの程度で満足している。

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2016年07月07日

Walker氏のこと その8

FM2400FM 2400 ディーゼル電気機関車の完成写真がまだ見つかっていない。製作中の写真が数葉あるだけだ。この機関車はFairbanks-MorseのC-liner 2400seriesだと思う。前後で台車が異なるB-A1Aタイプだ。steam generatorを載せると、軸重が大きくなるので、一軸足したのだ。

「このような設計はいかにもアメリカ的な発想で、日本人にはできませんなぁ。」と、
伊藤 剛氏は語った。

 自動逆転機はもちろん、燈火の点滅、汽笛吹鳴まで手元でできるようにした。車内はその制御器が満載だ。制御器は冷却ファンの部分の天井からも操作できるようになっていて、制御器の軸はモータの大きさがあるので斜めに配置されているのが面白い。駆動用モータはまだ取り付けていない。 前部台車2軸と、後部3軸台車の後ろ2軸が駆動されている。 

伊藤 剛氏(左)伊藤 剛氏 (左 作っている時の写真が数葉ある。伊藤剛氏(左)はまだ二十代で、髪の毛もふさふさとしている。右は青木茂氏と思われる。
「ある時、髪の毛が突然どこかに行ってしまったのですよ。毛があった時代を知っている人はほんとに少なくなりましたねぇ。元々なかったわけではないのですからね。」

 工作台の写真もあったが、今回は見つからない。その工具ラックが面白い。すべての工具が見た瞬間にわかるような配置になっている。金鋸をはじめとする工具が、木製のラックに掛けられていた。決して引き出しには仕舞わない。ネジ回しは先端が見えるように斜めに差さっている。ハンダ鏝は目玉クリップをつけて浮かせてある。
「工具を探す時間は無駄そのものです。アマチュアであっても、プロであっても同じです。」
 筆者はそれを聞いて、直ちに工作台を改装した。

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2016年05月28日

collapsible freight cars

collapsible 折り畳み傘を英語でcollapsible umbrella と云う。たぶんアメリカ語だと思う。イギリスでは別の言い方をしていたように思う。collapse という語は、くしゃくしゃとつぶれる様子を表す動詞で、パタンパタンと畳まれるときはfoldingと言ったような気がするが、辞書を引いても今一つよくわからない。言語学者に聞けば良いのだが、なかなか難しい。
 
 さて、この写真をご覧になって、「分かった」という方は多分75歳以上だ。1950年代に伊藤 剛氏が発表された折り畳みができる貨車だ。
 お預かりしている箱を順次開けていくと、このようなものに行き当たる。

 妻板はぱたんとこちらに倒れる。すると体積が1/3になるというものだ。屋根と側板は輪ゴムで束ねる。台車は例によってホックでパチンと嵌まっているだけだから、抜けば体積を減らせる。妻板裏のバネをつかんで縮めれば外すこともできる。残念ながら側板が劣化して壊れているので、すぐにはできないが、修復しようと思う。

 見つかっているだけで5台分ある。驚いたことに(当然なのだろうが)妻板のヒンジ部分は互換性があり、どの部品とも合う。組立時にジグを使っていらしたのだ。この辺のことは、なかなか実現できないものだ。

伊藤剛氏の工作 妻のクロースアップである。このブレーキホィールは既製品ではない。実に見事な造形である。中心部は小さなホックである。それに細いブラスのワイヤを花びら状に作ってある。繊細で美しい。この写真は拡大しているが、実際は直径が10mm程度のものだ。小さいから見過ごしてしまいそうなのだが、細かくできていて、美しい。



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2016年05月18日

続 ゴムを貼る

 ゴムを貼るときに裏を削るのは、投錨効果を期待しているのではない。表面を削り落とさないと着かないのだ。ゴムには表面に離型剤が付いている。長い時間が経ってもくっつかないように、ワックスを塗ってあるからだ。 

 今回の路盤には5 mm厚の黒ゴムを使っているが、表面に灰色のエラストマを接着しようと思っても、うまく接着できない。こちら側も削らなければならない。エラストマは洗ってあるが、念のためナイフでしごいて新しい面を出すと良い。スーパーXを点付けして固定する。ここで完全密着させると、消音効果が薄い。

 例によって、エラストマの中で枕木が少し動くようにすると、極端に静かになる。あちこちに摩擦が生じるような環境が必要なのだ。

隠しヤードへ 曲がったゴムを完璧に貼るためには、このような方法で加圧する。厚い合板を締め付けるが、板の先端に圧力が不足していたので、あらん限りの重いものを載せた。金床、変圧器、スライダック、万力、ガロン瓶の接着剤、塗料缶などだ。
  

turntable bearing 転車台のローラを付け替えることにした。 なんとも節操のない様相を見せている。古いのは外せば良いのだが、面倒でそのままである。いずれ外して、他の用途に使おう。

 高さが少し変化したので、中心軸の長さを調節せねばならない。フランジを厚くすればよいが、他の方法でも可能だ。
 

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2016年05月16日

ゴムを貼る

yard ladder (2) 機廻り線を先に置いて、矛盾が無いようにラダァを配置してみた。 

 ポイントが密集する部分にはゴム板を大きな三角形に切って貼るつもりだ。すなわち地面が黒く見えるわけだ。それに灰白色のエラストマを貼る。
 他の部分よりも複線間隔が狭いので、黒く見える部分がかなり少ない。

チーズ削り ゴムを貼るには、裏側を削って新しい面を出す必要がある。それにはこの工具を使った。多分チーズ削りの一種なのだろうが、非常に細かい。伊藤剛氏の工具箱で見つけたものだ。
 軽く擦るだけで、細かい綿状のゴムがめくれてくる。掃除機で吸ってきれいにし、曲がっている部分だけに接着剤を付け、クランプで締める。大きな面積のところには、厚板を木ネジで締め付けるのが効果的だろう。

clamps 曲がったゴムを締め付けるのには、かなりの数のクランプが必要で、均一に締め付けるのは大変な仕事である。立体交差部は上の線路の路盤を使って、ジャッキで押し下げた。上が少し持ち上がってしまうので、重い金床や定盤などを総動員して載せた。 


ups and a down 本線の登り勾配と、隠しヤードへの下りとの違いは、この程度ある。まだ仮に置いただけの線路であるが、かなりの急勾配であることが実感できる。

 


 
 

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2016年05月10日

table saw

 転車台用の枕木を用意した。先回枕木を今野氏に作って戴いたときの残りを、加工した。板の状態で受け取ったものを細く縦割りしたのだ。
 
table saw Proxxon の丸鋸盤の一番小さいのを持っている。 ブラス板を切るのに超硬刃を勧められたので使っていたが、うっかりして割ってしまった。
 買い替えようと思ったがとても高価で、踏ん切りがつかなかった。しばらく迷っていたが、たまたまハイスの丸鋸を廉価で手に入れた。刃の厚みが0.45 mmのものだ。インチサイズである。
 穴が3/8インチで、9.5 mm径だ。Proxxonのは10.0 mm径だから少し小さい。

 アダプタを旋盤で挽いて流用することを考えていたが、今回急に使わねばならなくなって、採寸、加工が間にあわなかった。3/8インチの穴を削れば入りそうである。
 インチキな方法を思いついた。ダイヤモンド・ヤスリの甲丸を使って、内側を削ってみた。刃を少しずつ回転させながら、均一に減るように少しずつ削った。一応、最終的にここまで削るという罫書きは超硬の針で入れておいた。

 ダイヤモンド・ヤスリで削れていく量は極めて小さく、20分ほど掛けて削った。怪しい方法ではあるがこの方法でも心は狂わなかった。削る量は0.25 mmずつであるからほとんど目に見えない程度の量であることと、刃を廻しながら少しずつ削るので、かなり均一に削れたのであろう。

 内側用のマイクロメータで測って、良しというところでやめた。取り付けて廻したが、振れない。試しにブラスの小片を切ってみた。真っ直ぐ切れたので合格だ。

turntable ties 枕木を120本切って見た。極めてきれいに切れた。金工用でもこのような硬い木には適するようだ。

 上の写真の右の円筒状のものは掃除機の吸い口である。弱で回しておくと9割以上吸い取れる。 
 

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2016年04月22日

段ボール箱の工夫

段ボール箱 段ボール箱の蓋にこのような爪を付けておけば、テープは要らない。このような工夫は、段ボールの製函会社に行けばいくらでもサンプルがある。抜き型も用意されているかもしれない。しばらく前に電話でコンタクトしたが、可能性はいくらでもあると感じた。


段ボール箱蓋 蓋が無いと、とても弱い。垂直荷重だけなら何とか持つが、その状態での横からのちょっとした力で、つぶれてしまう。このような爪は蓋のずれを防ぐのでとても強くなる。

 こういうものを工夫して、みんなで使うことを考えて戴きたい。ある程度の数がまとまれば、価格は非常に安くなる。高さは様々な要因があるので、筆者からは何とも言えない。

 模型の収納箱も段ボールで手際よく作れる。アメリカには鉄道模型専用の箱が何サイズかある。どれも簡単に組めて、非常に強い。価格は安く抑えられている。段ボール会社によると、すでに既製品があるから、その中から選ぶと安いそうだ。

 つい最近のニュースで、段ボール製の簡易ベッドを被災地で活用するというのがあった。段ボールは使い方を工夫すれば強度が十分にある。 

  この一週間に2組の客が有った。一つはワシントン州のスポケ−ンから、そしてシカゴからである。遇然にも1日違いでやってきた。しばらく滞在したので、あちこち案内して楽しい日々を過ごした。

 彼らは熊本の地震のニュースを見て非常に驚いた。すぐに熊本に居た親族が避難してきたので、我が家は大変な賑わいであった。

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2016年04月16日

続 仮設レイアウト

仮設レイアウト3 箱を並べて所定の位置に配置する。そこに12 mm合板を並べて、合板の継ぎ目には粘着テープを貼る。これで架台の組み立ては終了だ。
 単純にして明快な方法で、体重が分散するから、上を歩いても壊れることはない。


仮設レイアウト4 その上に厚手の布地を敷き詰める。フリース素材である。音もかなり吸収される。そして線路を敷くとできあがりだ。 もちろん、多少の不陸もあるから、くさびとか段ボール片を用意して線路の下に挟む。

 
 撤収は実に簡単である。運ぶには大きめのワゴン車が必要だが、これを木製の架台にしていたらどれほど大変かと思う。つぶした段ボール箱は、取り扱いが多少手荒でも傷むことはない。
 HO以下でも応用可能なアイデアだ。現実にHO、N部会でも使っている。合板は薄い物を使う。。

 改良案はいくつかある。蓋をするとき、その蓋に耳を付けて、それを差し込むようにするのだ。そうすればテープは要らない。段ボール屋は様々な事例を知っているから、適切なアドヴァイスをくれるだろう。
 合板をやめて段ボールにする手もある。薄い皿状の段ボール箱を作る。その側面で強度が出るような設計をすればよい。うまく組み合わせて、体積を小さくする工夫もできるだろう。



  

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2016年04月14日

仮設レイアウト

 先ごろ行われた所属クラブの年次総会で、O,OJの仮設レイアウトを設置した。
 足立健一氏のアイデアで、この数年はこのような架台を用意する。実に素晴らしいアイデアで、読者のみなさんにも紹介したい。 

 今までは机のあるところしか借りることができなかった。机を運び込むのは大変で、また金も掛かる。アメリカの例を見て、木製の折りたたみの足とパネルも試作したが、弱いし、作るのが面倒だ。毎回少しずつ破損するだろうから、その補修を考えると採用は難しい。面積が大きいので、少し奥の方は手が届かない。上に上半身を乗せて手を伸ばすことも多い。少なくとも50 kgが乗っても壊れないような強度が欲しい。

仮設レイアウト1 足立氏は、「考えがある。任せてくれ。」とおっしゃった。翌月、ワゴン車に段ボールの箱を満載して現れた。皆驚いたが、組み立てると非常に強度のある箱がたくさんできた。
 段ボール屋に知り合いがあったそうで、ダブル・ウォールの箱を特注した。100個強の注文で、1つ700円くらいだったそうだ。トリプル・ウォール(三層ダンボール)にするともっと丈夫で長持ちする。価格は200円くらい高くなるということだった。

仮設レイアウト2 クラブ員総出で組み立てる。簡単にテープで留めて蓋が開かないようにするだけだ。下になる方は解放で問題ない。撤収するときは剥がさない。ナイフで、テープで合わせたところを切る。テープは何回も重なるとそのうち剥がしやすくなるかもしれない。とにかくテープは仮留めであるから、深く考えることもない。

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2016年03月31日

track cleaning car

track cleaning car 線路が微妙に汚れてきた。なんとなく粘りのある汚れが付いている。おそらくハンダ付けの時に発生するフラックスのフューム(煙霧)だ。ヤニ入りハンダを配線の時に使う。空気の流通を良くして行うので、その時に発生する煙の大半は外に出されるが、完全ではないのだろう。
 こういう汚れを取るにはリモネンに敵うものは無い。リモネンはテルペンといって、植物の樹脂を作る基本成分の分子である。厳密に言うと、リモネンはその基本成分の分子が二つからなる。ヤニはかなりの数の分子が重合したものである。構造が似ているので溶かしやすいのである。

track cleaning car 2 リモネンをレイルに塗って汚れを取るには、この track cleaning car を用いる。ペイント・ローラを切ったものを用意し、中に錘を入れる。筆者は大きめのナットを入れる。その時、回転しにくいように軸と直角方向に、その軸を向ける。 転がすと、中で「ドテドテ」とナットが踊るのが良い。アメリカでは鉛の散弾を入れる人もいるし、もう少し細かいネジ(雄ネジ)を入れる人もいる。要するに、簡単に転がってはいけないのだ。
 この筆者の例では、押すとローラが多少滑っているようだ。これぐらいが良い。

 機関車の前に置いて、リモネンを10 mLほど垂らして、ローラを濡らす。機関車で押すと、レールが濡れているので激しくスリップする。すなわち、動輪もきれいになる。一巡りすると乾くが、またローラがリモネンを塗りつける。これを数回繰り返すとローラはかなり汚れてくる。濡れているうちに、洗浄スプレィで汚れを落としてしまう。新聞紙に汚れた液を落とし、それが蒸発した跡を見ると、茶色の粘りのあるものがついている。

 リモネンが良いのは、毒性が事実上無いというところだ。多少なら飲んでも問題ない。ミカンの皮の油だ。子供の頃、これを手に塗ったことを覚えている。これを付けると輪ゴムがクタクタになった。ゴムと共通の基本成分を持つからである。

 線路が綺麗になると、走行が安定する。サウンド装置の音も良くなる。レイアウト全体が、さわやかなオレンジの香りで包まれる。

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2016年03月27日

続 wye (Y) switch

 第三期工事予定の隠しヤードをどのように作るかが大きな問題であった。角度は計算できているし、作図もある程度はしてある。原寸図を描かねばならないので先送りしていたが、急にある方法を思いついたのでやってみた。

wye switch and ladder 土屋氏のところから来た#8分岐キットの裏に、その原寸図が添付されていた。左右あるが、すでに劣化してボロボロだ。それを平行になるように貼ってつないでみた。#4はないので#8を左右対称に切り貼りした。
 この方法では、#4は自然と正しい角度になる。後で測定してみたところ、計算値とも合致した。平行になる直線部分の間隔は90 mmとした。曲線部分は100 mmにしているので、やや狭くなった。少しでも狭くしないと、ヤード有効長が減るからだ。車体幅は大体63 mm以下なので、80 mmくらいにならないかとも思ったが、すでに尖端レイルの位置が、フログにかなり近い。これ以上線路間隔を寄せることは避けるべきだ。

 エポキシ基盤を切り出してあったので、ハンダ付けして位置関係を決めてしまった。例の水道工事用のフラックスをほんの少し付けて、熱いコテでハンダを送り込む。古いキットでレイルが錆びていたので、必要箇所は軽くヤスリを掛けておいた。実に素早く完成させることができた。水を掛けながらブラシでよく洗って、フラックスを落とした。ここまでの時間は2時間弱であった。

 例によって、#4の尖端レイルはフライスで落とし、ストックレイルも削り込みを入れておいた。分岐の工作は楽しい。型紙さえあれば簡単に作れる。やろうと思えば、いくらでも細かく作れる。脱線も皆無である。どうしてみなさんは分岐を作らないのだろう。車輛工作より簡単で経済的である。曲線分岐とか、任意の角度のクロッシングを作るのは興味深い。自宅のレイアウトには、直線と緩い曲線とのクロッシングがあるが、脱線しないものである。通過音が楽しい。
 
 次はこれにつながる分岐をあと二つずつ付けると、8線になる。その型紙も切り貼りで作れる。当初10線にしようと思っていたが、それほどのスペイスもないことが分かった。機廻り線を付けたらもうぎりぎりだ。

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2016年03月19日

続々 加工硬化

 伊藤 剛氏の話は続く。

 剛氏は応召して中国戦線で戦った。日本製のトラックの車軸がよく折れたのだそうだ。ここぞというところで折れるので、これじゃだめだということになった。
 破損放置されている敵方のトラックからシャフトを外して付け替えると、折れることがないことが分かった。それはフォードのものだったが、ちゃんと合う。当時の日本製はアメリカ製のコピーだったので、合うわけだ。何が違うかはよくわからなかったが、
「『これでは勝てない。』と兵隊レベルでもわかりましたよ。」
 
 当時のバネはよく折れたそうだ。機関銃のバネが折れると暴発する。航空機のエンジンのヴァルヴ・スプリングもよく折れて困ったという。
 
 戦後ショット・ピーニングという方法が紹介されて、なるほどと思ったそうだ。表面に加工硬化を起こさせて、亀裂発生を防ぐ技術だ。元はハンマで丹念に叩いてそれを行っていたのであろう。この技術が導入されて、その種の事故はかなり減った。金工用ハンマに先の丸い部分があるものを、 point peen hammer という。
 しかし、1960年頃の自動車技術はまだまだ未熟で、父の乗っていたトヨタの2代目コロナの前輪トーション・バァが折損したことを覚えている。(このリンク先のサスペンションの説明は間違いで、コイル・スプリングではない。)その車を買ったとき、父は
「この車のバネはトーション・バァだ。賢い設計だよ。普通のコイル・バネも広い意味ではトーション・バァだけども、その一部を拡大している。」
 嬉しそうに解説してくれたけども、一月も立たないうちに右側が折れて、悲惨な姿で帰って来た。トヨタの友人に電話を掛けて、文句を言っていたことを思い出す。
 のちに連絡があって、「ショットの掛け方に問題があった。」とのことであった。

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2016年03月17日

続 加工硬化

 伊藤剛氏は、折に触れて加工硬化の話をされた。
 ドイツの電気機関車の歩み板(running board)の薄さを語った。

「普通の材料を使っているんだけど硬いのです。加工硬化させてあるんですな。」
 写真を見ると槌痕が見える。そのうちに機械でプレスして硬くするようになった。

「真鍮の針金が軟らかい時には一端を万力に挟んで、ハンドドリルに銜えて廻すんです。ハンドルを廻すと堅くなってくるのが分かります。糸鋸で切ると中は軟らかいのですが外は硬い。外だけ引っ張られるからですよ。」
 
「使ったレイルは硬いけど、新品は軟らかいんです。 それと、レイルの外側は硬いけど、中は軟らかい。」

「ポイントのフログは最近は鋳造になりましたね。あれは出荷時にはあまり硬くないけど、列車が通ると硬くなるんですね。」 

 筆者のFEFを見せたときのことを思い出す。屋根の上のシンダ除けをご覧になって、
「これは切り抜いたものとは違いますね。叩いたんでしょう?薄くできている。どこでこんな知識を得たのですか?」 
 祖父江氏の話をすると、「恐れ入りました。あの人は天才です。」と真顔でおっしゃった。

 別の機会に祖父江氏に針金を捩じる話をすると、
「そんなことしなくっても、簡単に出来らあ。万力に銜えて、ペンチで挟んで引っ張るんだよ。長さが1%も伸びれば出来上がりさ。 」

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